果たしてヴァンはどうこの状況を乗り切るのか?
バリアンの意外な一面も明らかに?
「掛かって来るがよい、我が拳の餌食にしてくれよう!!」
っ・・・・・・ルアールとの戦いを終えたばかりですぐに来たから体力が回復しきれてない。それに腕の傷もまだ痛む・・・・・・けど、立ち止まってはいられない。
「ハァ―――――っ!!」
俺はフィストレオに向かって前進し、ZXセイバーを頭の上から振り下ろした。
「フッ、その程度の動き、見切るまでもないわ!」
「うあっ――――――――――っ!?」
フィストレオにZXセイバーを素手で掴まれそのまま俺は身体ごと持ち上げられ瓦礫の山の方に投げつけられた。
「っ・・・・・まだだぁ!!」
俺は瓦礫を払いながら立ち上がり、ZXバスターをフィストレオに向かって連射した。
「その程度か、ロックマンとは?とんた期待外れだな」
バスターを素手で弾きながら、フィストレオはヴァンの方へ向かって行く。
「ダメだ・・・・・これじゃビクともしない・・・・・・」
フィストレオがゆっくりとヴァンに向かって歩いていく所を、バリアンは倒れながら見ているしか出来なかった。
アイツ・・・・・さっきのミッションで結構手こずったな。だからあんなに余裕がなさそうなのか・・・・
コイツのパワーはヤバい・・・・・・あのままじゃ坊主も・・・・・・・そういや――――――――――
それは遡る事、バリアンがエリアGへ向かう前の事だった・・・・・・・・・・・・・・
「さて、坊主が戻って来る前にとっとと終わらせねぇと」
出撃する準備を終えたバリアンは、エリアGへ向かう為、トランスサーバーへ向かおうとしていた。
「待って、バリアン!」
「あぁ?何だ?」
「コレを」
プレリーはバリアンに何かを手渡した。ライブメタル、モデルHだ。
「オイオイ、俺じゃライブメタルは使えないって分かってんだろ」
「もしもの為よ、恐らくヴァンはミッションを終えてこっちに戻って来る事なく貴方達と合流するはハズよ」
なるほど、確かに坊主なら急いで駆けつけて来やがるかもな。まっ、そうならない様に終わらせるつもりだけどな。
「分かったよ、後で敵に取られても俺にせいにするなよ」
「えぇ、頼みましたよ、バリアン」
あぁ、そうだった・・・・・・・このワンちゃんを助けるので夢中でコイツを忘れていたわ・・・・・・・・
バリアンはポケットからモデルHを取り出した。
「ワンワン!」
「わぁってるよ、お前の事も無事に助けてやるから待ってろって」
バリアンは子犬を撫でながらヴァンの方を見つめていた。
「とんた期待外れだったな、これで終わりにしてやろう」
ヴァンの元へ近づくフィストレオ。両手に炎をエネルギーにしてチャージを始めた。
「ハァ・・・・・ハァ・・・・マズい・・・っ!このままじゃあの炎の餌食になっちまう・・・・・・・・・」
避けようにも息が乱れダッシュする余裕もないヴァン。そんな彼の事を呼ぶ様にして、バリアンは叫んだ。
「オイ、ヴァン――――!!コイツを受け取れ!!」
バリアンはヴァンに向かって、モデルHを投げた。モデルHを受け取ったヴァンはバリアンの方を振り返った。
「炎には電気だ!ソイツを使え!!」
「あっ・・・・・・あぁ!!」
ヴァンはモデルHを前に突き出すと同時に光に包まれた。
「小細工をした所で我が霊王券を喰らうがいい――――――――――!!」
フィストレオはヴァンに向かって走り出し、炎を纏ったパンチを繰り出した――――――――――!
「なっ・・・・・・・何て強さだ!?」
パンチが直撃した壁は一気に粉砕した。だがそこにヴァンの姿はなかった。
「バカなっ・・・・・・・・奴がいない、一体どこに―――――!?」
「こっちだよ」
「何っ!?」
フィストレオが後ろを振り返ると、そこにはモデルHとモデルXでした緑色のロックマン、モデルHXに変身したヴァンが宙に浮かんでいた。
「アイツ・・・・・・やってくれるじゃねぇか!」
「これなら・・・・・・お前に負けない!!」
背中のバーニアを噴射させ、一気にフィストレオの方に飛び込み、ダブルセイバーで切り裂いた。
この速さ・・・・・何てスピードなんだ。!まるであのハイボルトの様だ。アイツもこのスピードにはついてこれない様だな。
「ぐっ・・・・・小賢しい真似を・・・・・・ウオオオオオオオオオオ――――――――――!!」
怒り出したフィストレオは赤いオーラを纏い、エネルギーのチャージを始める、しかし――――――――――
「ワンワン!!」
「グっ!子犬如きが・・・・・・・」
バリアンが助けた子犬が、フィストレオの顔に向かって砂賭けでエネルギーのチャージを妨害した。
「ハハッ・・・・・ナイスだぜ、ワン公!」
「今だ――――――――――!!」
その隙を突いたヴァンは、フィストレオの懐にダッシュしてダブルセイバーで押し出す様にしてフィストレオを上空へ飛ばした。
「これで・・・・・・止めだ――――――――――!!」
雷のエネルギーを纏ったヴァンのダブルセイバーの両振りでフィストレオを斬り付け、X字に切り裂いた。
「がぁっ―――――!?このワシが・・・・・・・こんな坊主に敗れるとは・・・・・・・フォルスロイドとなった・・・・このワシがぁ――――――――――!!」
そのままフィストレオは爆散した。それと同時に、埋め込まれていたライブメタルが降り注いで来た。
「へへっ!サンキューな!俺様は炎のライブメタル、モデルF、さぁ、次は誰が相手だ?ウズウズして堪らねぇんだ!」
なっ・・・・・何か好戦的なライブメタルだな・・・・・・・・・・
「まっ、待てって!俺はまだ何も言ってないだろ」
「みなまで言うなっての!セルパンとか言う野郎がモデルVを使って何か企んでるんだろ?」
そこまで知っているのか・・・・・・・・・案外勘のいい奴なんだな。
「俺にとっちゃぁ、そんな難しい話はどうでもいいんだよ。俺様の力を利用しやがったのがムカつくんだよな。お互い利害は一致してるんだ。文句はねぇだろ?」
「何だよ、話が分かる奴じゃねぇか、よかったな」
「あっ・・・・・あぁ」
バリアンが俺の肩を叩いた。ちょっと荒っぽい奴だけど・・・・・・力になってくれるのは嬉しいもんだ。
「そんじゃ、よろしく頼むぜ!」
俺はモデルFを掴み取った。連戦で疲れたのか、俺はその場に座り込んだ。
「はぁ~流石に連戦はキツイぜ・・・・・・・」
「ワンワン!」
「ははっ・・・・・ありがとな」
子犬が俺の頬を舐めながら尻尾を震わせていた。
「それにしても・・・・・・・何でこの子犬を助けようとしたんだ」
「あぁ、実はな・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イレギュラーを倒しながら民間人を救助している中、俺は1人の子供を助けていた。
「大丈夫か?安心しろ、助けにきたからな!」
子供は怖いあまりに泣いていた。まぁ、こんな目にあっちゃ、仕方のねぇ事だ。
「おじちゃん・・・・・ボッシュが・・・・・ボッシュがいないの!」
「ボッシュ・・・・・?誰だそりゃ?」
「僕の大切な家族なんだ!でも、何処にも見当たらないんだ・・・・・・・・・・・」
なるほど・・・・・・っく、面倒な事になっちまったもんだ。けど・・・・・・・・・
「心配すんな、この俺がそのボッシュって奴を助けに行ってやるよ。だからお前は先に避難してるんだ」
「本当?じゃぁ・・・・・・・お願いおじちゃん、ボッシュを・・・・・・無事に連れて来てね!!」
子供は救助用の簡易転送装置で光に包まれる様に安全地帯まで転送された。
「はぁ・・・・・・おじちゃんじゃなくて、お兄さん・・・・・・だっての。さて・・・・・・・・・」
そして俺は炎が囲む建物の中に突っ込んであの子供の愛犬のボッシュを助けに行った。
「んで、あのフォルスロイドと遭遇してこのザマよ」
そんな事になっていたのか・・・・・・・・・・・
「けど、お前・・・・・・何でそこまでして・・・・・・・・」
コイツは・・・・・・イレギュラーを倒す為ならエリアなんてお構い無しだろ?何でそんな奴が子犬や子供の為に・・・・・・・
「へへっ、子供に泣きつかれたんじゃぁ、ほっとくワケにはいかねぇだろ。それに、助けられるなんら助けてやりてぇもんだろ」
そっか・・・・・・・・・別に誰かを傷つけてまでイレギュラーを倒すだけじゃないんだ・・・・・・・ちゃんとこうして民間人を・・・・・・子犬を助け出そうとして、俺もプレリーもコイツの事を誤解してたかもしれない。
確かにムカつく事を言う奴だけど、こんな一面があったとはな。
「アンタ、意外といい奴なんだな」
俺はバリアンに手を差し伸べた。
「オイオイ、意外とは余計だぜ」
バリアンは俺の手を掴み立ち上がった。
「さて、コイツをあのガキん所に連れてって俺達も戻ろうぜ」
「あぁ!」
「何だ、何だ!熱いモンを見せてくれるじゃねぇか!!」
モデルFが突然飛び出し、俺達の周りをクルクル回り出した。
「アハハハ・・・・・・・・・・」
俺は苦笑いをした。
そして俺達はエリアGの外である安全地帯まで戻って来た。
「さてと・・・・・何処にいるのかな・・・・・・・」
俺達は子犬の飼い主を探していた。まだこの辺りにいると思うんだが・・・・・・・・・・・・・・
「ワンワン!」
子犬は一気に走り出した。走り出した向こう側には、帽子を被った小さな男の子が同じように走って来た。
「ボッシュ・・・・・・・・!!よかった・・・・・よかったよぅ・・・・・」
男の子は子犬を抱きしめながら泣いていた。俺達も男の子達の方へ歩いていった。
「ありがとう、おじちゃん!ボッシュを助けてくれて!!」
「気にすんなっての、でも、俺はおじちゃんじゃなくておにいさんなっ!」
バリアンは男の子の髪をワシャワシャしだした。その光景を見た俺は笑いが止まらなかった。
そして俺達はガーディアンベースへ戻り、プレリーに事態の報告をした後、俺達は医務室へ連れていかれ、治療に入った。
「ご苦労様、2人共、おかげで取り残された人達は全員無事だったわ」
「いや、今回はバリアンのおかげだよ。アイツが子犬を助けてなかったら多分全員助かってなかったと思う」
「そうだったの・・・・・・・・・・」
「あのさ、プレリー・・・・・・・バリアンは、俺達が思う程悪い奴じゃないと思うんだ」
俺は今回バリアンが取った行動をプレリーに伝えた。
「えぇ、私もそう思って来たわ。それで彼がエリアを破壊した時の状況を改めて確認したの」
プレリーは俺にタブレット端末の映った映像を見せて来た。
そこには森のエリアでバリアンがイレギュラーと戦っている姿が映っていた。
「これは・・・・・・・・・」
イレギュラーと戦っているバリアンの他に、森に迷い込んでしまった老夫婦が一緒にいた。
バリアンは老夫婦を守るのに必死だったのか、木を破壊してイレギュラーの進行を防ぎ、1つに固まったイレギュラーに向かって手榴弾を投げていた。
「お前・・・・・・何でこの事プレリーに黙ってたんだよ!」
「何でって・・・・・・俺のやった事は事実だからな、言い訳するつもりはなかったのさ」
バリアンの奴・・・・・・1人で背負い込んでやがったのか。っく、不器用な奴だぜ・・・・・・・・・・
「バリアン・・・・・・・ゴメンなさい!こんな事になっていたの私知らなくて・・・・・・司令官失格だわ」
プレリーはバリアンに頭を下げて謝った。それに合わせる様に俺もバリアンに謝った。
「俺も悪かった・・・・・あんな風に怒鳴ったりして・・・・・」
「辞めろって、こっぱずかしい・・・・・・あっ、でもどうしてもってなら司令官様が付きっ切り看病してくれるなら・・・・・・・・」
バリアンはニヤリと笑いながらプレリーの方を見つめた。
「もぅっ!調子に乗らないで!!」
頬を膨らませて怒るプレリー。それを見た俺とバリアンは思いっきり笑い始めた。
同じ頃・・・・・・・・・・・・・・・
「ありがとう、お姉ちゃん!僕の自転車直してくれて!!」
少年の壊れた電気自転車を直していたエール。満足気に自転車を漕ぎながら帰ってく少年にエールは手振って見送った。
「さて・・・・・・これで今日の分は終わりかな~」
「あの、ちょっとよろしいでしょうか?」
腕を伸ばして帰ろうとした時、後ろから1人の女性に声を掛けられた。
スーツを着た緑色の髪に眼鏡を掛けた赤い目をした女性だった。
「はい・・・・・何でしょうか?」
エールは女性の方を振り返った。
「先程の自転車を直していた所を見ていまして、とても素晴らしい技術力ですね。よければ少しお話をと思いまして」
「はぁ・・・・・・・」
「あっ、申し遅れました、私の名は・・・・・・パトラです」
一体・・・・・・・・何の話だろう?
バリアンは根は優しいレプリロイドなんです。ただちょっと不器用なだけなんです。
こういったキャラは僕大好きなんですよね~
そしてラストに現れたパトラは何者なのか?その目的は?
次回、エールの身に――――――――――