ロックマンZX Re:   作:イオ・りん

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エール前に現れたパトラは何者なのか?
更なる展開が2人に待ち受ける・・・・・・・・・・・・・・


ロックマンZX Re:File⑫

「私に・・・・・一体何の用ですか?」

 

突然話しかけられた私は、ちょっと戸惑っていた。パトラさん・・・・・だっけ?

私には心当たりが見当たらなかった。

 

「ここじゃ、何ですし、あちらのカフェでお話ししましょうか」

 

私とパトラさんは近くのカフェへ移動し、テラス側の席に座った。

パトラさんは座るとすぐにコーヒーを2杯注文していた。

 

「お構いなく、私の奢りです」

 

「あっ、どうも・・・・・・それで話って何ですか?」

 

私は置かれたコーヒーを飲みながら尋ねた。

 

「実は私、こういう仕事をしていまして」

 

「えぇっと・・・・・・・・・」

 

私はパトラさんに渡された名刺を受け取った。

名刺には・・・・・・・・・んっ、セルパン・カンパニー?この人、セルパン・カンパニーの人なの!?

 

「セルパン社長の秘書をしていまして、失礼ながらエールさん、あなたの修理の腕を拝見させて頂きました」

 

自分で言うのも何だけど、私の修理屋としての腕は街では評判はそこそこ自信はある。

噂を耳にするのもおかしな事はないけど・・・・・・・・・・

 

「そこでエールさん、是非その技術力、我々セルパン・カンパニーに力を貸していただけませんか?」

 

えっ・・・・・・・えぇ!?私に・・・・・・・・・・?

でもセルパン・カンパニーって・・・・・・イレギュラーに対抗する兵器とか作っているんじゃ・・・・・・・・

 

「1日でもイレギュラーを撲滅する為、是非あなたの腕を見込んでいるんです!」

 

パトラさんは私の手に握って迫ってきた。

腕を見込まれるのは嬉しい、けど・・・・・・・・・・・・・・

 

「ごっ・・・・・ゴメンなさい!!私・・・・・イレギュラーと関わるのは嫌なんです!ですから・・・・・・」

 

私は立ち上がって申し訳なくパトラさんに頭を下げた。

イレギュラーと言う言葉を聞くだけで、私は少し怖くなってきた。確かにイレギュラーが撲滅してほしいとは思っているけど・・・・・・

やっぱりそんな事は私には出来ない。

 

「そうですか・・・・・それは残念ですが・・・・・気が変わったら何時でも返事を下さい、私は何時でも待っていますから」

 

それに対してパトラさんは笑顔に応えた。

そして私は一礼をしてその場を立ち去った。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

笑顔だったパトラは一変、目を鋭くし、携帯式端末機を鞄から取り出した。

 

「プロメテ・・・・・・彼女が行ったわ。予定通り頼むわ」

 

『へへっ・・・・・・・誘いは失敗した様だなぁ・・・・・パンドラ』

 

通話の相手はプロメテだった。そしてプロメテはパトラの事をパンドラと呼んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・・・一体何だったんだろう?私にセルパン・カンパニーに入ってほしいなんて・・・・・・」

 

気持ちの整理が付かなかった。パトラさんの視線・・・・・・・ちょっと怖かった。

私に何を作らせたかったんだろう・・・・・・・・・

 

「アイツだな・・・・・・パンドラがしくじった小娘は」

 

通り道の暗い路地にクリーム色の作業着を着た水色の長い髪に赤い目の男が、エールを待ち伏せる様にして陰から様子を見ていた。

 

「ヴァンが帰ってきたら・・・・・・・ちゃんと相談しよ、早く帰ってこな――――――――――!?」

 

エールは路地に隠れていた水色髪の男に腕を引っ張られ、路地裏へ連れこまれた。

 

「ん――――――――――!ん―――――!」

 

大声を出させない様に、水色の髪の男はエール口をハンカチで押さえた。

 

何―――――!?誰なの?誰か――――――――――!嫌だ・・・・・・・怖い!

助けて―――――!ヴァン・・・・・・・・ヴぁ―――――ン・・・・・・・・・・・・・

 

ハンカチに薬が含まれていたのか、エールはそのまま気を失ってしまった。

男はエールを担ぎながら通った道とは反対側の方向に向かった。

 

「案外楽だったぜ、ほら」

 

男が向かった先には、黒塗りの高級車が止まっていた。男は後ろの扉を開け、気を失ったエールをそのまま放り投げた。

その隣には緑色の髪に赤い瞳の女性・・・・・・・・パトラが座っていた。

 

「オイ、とっとと行くぞ、さっさと走らせろ!」

 

男は助手席の方に座ると、運転手のメカニロイドの頭を叩いた。そして車は動き出した。

 

「しかしセルパンの奴、モデルXの適合者の身辺を調べてこいとは・・・・・・・随分姑息な事をさせるな」

 

「この子・・・・・怖がっていた、震えて、戸惑って、焦ってた」

 

エールに膝枕をするパトラ、眠る彼女の頭を優しく撫でた。

 

「だが、おかげで面白い事になりそうだ・・・・・ククク、さぁて、奴はどう動くかな?なぁ、パンドラ」

 

「そうね・・・・・退屈しのぎには丁度いいわね・・・・・プロメテ」

 

2人の正体はプロメテとパンドラの変装だった。

セルパンの命令でヴァンの身内の事を調べており、そこでエールの事を知った。

そしてプロメテ達が向かった先とは――――――――――!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ガーディアンベースでは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「っし!おかげで傷も癒えたぜ!」

 

フォルスロイドとの連戦でダメージを負っていたヴァンは治療を終え、ベッドから起き上がった。

 

「なぁ、俺の方はまだなのか?」

 

ヴァンが完治する一方でバリアンはまだ腕の修復が済んでいなかった。

 

「貴方の方が傷が深いんですよ、もう少し安静にしていて下さい!」

 

治療を担当しているナースがバリアンに釘を刺す様に言った。

 

「ハァ・・・・・あ~あ、どうせなら司令官さんがナース服でやって来てくれたらもうちょっと大人しくするのによ~」

 

バリアンは愚痴をこぼしながらベッドに寝転んだ。

 

「そんな事言ってると・・・・・・またプレリー様に説教されますよ!」

 

「別にいいだろ?なぁヴァン~お前も司令官さんのナース服、見てみたいだろ?」

 

えっ!?俺に振るなよ・・・・・・・・・っと言ったものの・・・・・・・・

 

「まっ・・・・・・・まぁ、見たくない、ってワケじゃないけど・・・・・・・・」

 

「ほら~なっ、ヴァンからも言って来てくれよ~この通りだからさっ!」

 

「ハイハイ、覚えていたら言っといてやるよ」

 

俺はため息を吐きながら治療室を出た。そしてプレリーのいる司令室へと向かった。

 

「プレリー!」

 

「あっ、ヴァン!丁度いい所に、フルーブ!」

 

「ヴァンさん、こちらを」

 

フルーブがこちらへ向かい、俺にライブメタル、モデルLとモデルFを渡してきた。

 

「チェックは完了しました。これで何時でもモデルHの時の様に変身できますよ」

 

「おぅ、サンキューな!!」

 

「ヴァン、お疲れだった様ね、次のミッションプランを練るまでしばらく休んでいなさい」

 

「あぁ、そうさせてもらうぜ」

 

さてっと・・・・・・・とりあえず家に戻って・・・・・・・・それから・・・・・・・・・・ん?

通信機から連絡が入った、相手はエールかな?

 

「はい、モシモシ?」

 

『ねぇ、ヴァン?調子はいかが?』

 

「なっ・・・・・・お前・・・・一体誰だ!?」

 

この声・・・・・・どう考えてもエールじゃない。気持ちの悪いオッサンみたいな声だ。

エールの番号から通信が入ってきている・・・・・・・アイツの身に一体何があったんだ!?

 

「ヴァン!一体どうしたの!?」

 

「分からない・・・・・・けど、エールの番号から変な奴が・・・・・・・・」

 

『へっ!こんなんじゃ誤魔化せれねぇか!!よく聞けよクソガキ!お前の愛しいお嬢ちゃんはこの俺様の手の中だぜ』

 

「なっ・・・・・・何だと!!お前・・・・・・一体何者なんだ!?」

 

『来りゃ分かるよ、いいか、今からエリアHにお前1人で来い。さもなきゃ、このお嬢ちゃんがどうなっても知らねぇからな!』

 

なっ・・・・・・・・エリアHに来いだと!?確かあそこは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「お前・・・・・・一体、何が目的なんだ!?」

 

俺は電話越しの相手に怒鳴り付けた。エールが連れ去されたと聞いて黙っていられる訳がない。

 

『んなのどうでもいいだろうがよぅ!俺様もプロメテの野郎共に頼まれてやってるんだからな!』

 

プロメテ・・・・・・・?確かセルパンと一緒にいた奴か!アイツ・・・・・・・何て卑劣な!!

 

『そうかっかすんなって、ホラ、愛しいお嬢ちゃんの声を今から聞かせてやるからさ』

 

『ヴぁっ・・・・・・・ヴァン?ヴァン―――――!助けて・・・・・・・たすけ―――――』

 

会話はそれで途切れた。エールが何かを足で叩く音が聞こえた。エールは何処かに閉じ込められているのか?

早くしないと・・・・・・・・エールが!!

 

『もう一度言うぞ、お前1人でエリアHに来い!さっさと来いよ、今すぐ!!』

 

「っ―――――!?」

 

そこで通信は途切れた。俺達の話を聞いていたプレリーは心配する様な目でこちらを見ていた。

 

「ヴァン・・・・・・一体なにが・・・・・・」

 

「エールが・・・・・・さらわれた」

 

「えっ―――――!?」

 

「セルパン・カンパニーの奴らが・・・・・・エールをさらったらしい・・・・」

 

「何てこと・・・・・すぐにガーディアン達にも知らせるわ!!」

 

プレリーがベース全体に通信しようとしたのを、俺は彼女の肩を掴んで止めた。

 

「待ってくれ!!俺1人で来いって話なんだ!もしガーディアンが出撃したら・・・・・・・」

 

「ヴァン・・・・・・コレは貴方を誘い出す罠なのかもしれないのよ!!」

 

「分かってるよ!!でもエールが・・・・・・エリアHに囚われているんだ!あんな所にいたらアイツが・・・・・・・」

 

「落ち着いてヴァン!エリアHに何があるの?」

 

プレリーは俺に聞いて来た。何時か話さなきゃならない、そう思っていた。だから俺はプレリーに正直に話す事にした。

 

「エリアHが、今は使われていない遊園地ってのは知ってるだろ?」

 

「えぇ・・・・・確かあそこもイレギュラーの襲撃に遭ったって・・・・・・まさか―――――!?」

 

「あぁ、そのまさかだよ。あの時、俺とエールもあの場にいたんだ。あの時のイレギュラーのせいでエールは・・・・・・・」

 

俺は拳を強く握った。許せない・・・・・・・・エールにまた辛い思いをさせようとする奴らを・・・・・・・・・俺は――――――――――!

 

「そうだったの・・・・・・ジルウェさんが駆け付けた時にはもう・・・・・・・」

 

「・・・・・・・そういう事だ」

 

あの時・・・・・・先輩は俺を助けてくれた。でも・・・・・・・でも――――――――――

 

「分かったわ、けどヴァン、怒りに囚われ過ぎないで。敵はそれを利用しているかもしれないわ」

 

「あぁ・・・・・・絶対にエールを助け出して見せる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはヴァンがエールが連れ去られた事しる少し前・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「うぅ・・・・・・ん?」

 

ここは・・・・・・どこ?確か、私は誰かに襲われて・・・・・・・・・・何だか狭くて・・・・・・怖い。

目を開いて見えた先には・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「よぅ、やっとお目覚めか?お嬢ちゃん!」

 

「えっ・・・・・・・・・・」

 

私は観覧車の中に閉じ込められていた。そしてガラス越しには・・・・・・・・

紫色の腕の大きい猿みたいな・・・・・・・い・・・・・・い・・・・イレギュラー!?

どっ・・・・・・どうして・・・・・・・いや・・・・・・・・

 

「ヒャハハっ!そんなに怯えちゃって・・・・・・・・・・・・・・興奮しちまうじゃねぇか」

 

「いやああああああああああああああ――――――――――!」

 

エールは酷く怯え悲鳴を挙げた。

それを見た紫色のイレギュラーは高らかに笑い、観覧車の上に登った。

 

 




パトラの正体はパンドラだった。
プロメテとパンドラの変装出来た理由はいずれ明らかになる・・・・・・・・はず。
エールがイレギュラーに誘拐され、どうなってしまうのか?
次回はかなり好き嫌いが分かれるかもしれません。
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