エールとの進展もちょっとあったりなかったり?
パープリル・・・・・10年前にも・・・・・・・今もエールを傷つけたお前を俺はぜったに許さない!!
怒りに満ちた俺は、モデルFXの武器のナックルバスターをパープリルに向かって放った。
「へっ、チョロい、チョロい!!」
弾を軽々と避けるパープリルだが、弾は軌道を変えてカーブしてパープリルの両腕に直撃する。
「ウギャアアアア!!いでぇ・・・・・・・痛ぇじゃねぇか!!」
コレは俺と・・・・・・エールの母さんの分・・・・・・そして!!
「ハァっ!!」
ヴァンはパープリルの頭上へ飛び上がり、ナックルバスターから炎のバスターを放つ。
これはエールの分――――――――――!!
炎はパープリルを包み、傷口から炎が入り込み、苦しみだした。
「コレで終わると思うな!!」
炎をナックルバスターに纏い、パープリルの顎に目掛けてパンチを放った。
これは・・・・・・・あの場にいた人達の分―――――!!
空中に吹き飛ばされるパープリル。地面に落下した所に、ヴァンがゆっくりと近づいて来た。
「うげっ!?ヒィィィィィィ・・・・・・許してくれよ・・・・・俺もプロメテ達に言われて仕方なくやったんだよぉ・・・・・・」
ヴァンに向かって土下座をし、震えながら命乞いをするパープリル。それを見たヴァンは・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
下を向きながら、ナックルバスターを構えるのを辞めた。その瞬間、パープリルはニヤリと笑った。
「バ――――――――――カ!!んな真似するワケねぇだろ!!そのままくたばれ――――――――――ぇ!!」
動きを止めたヴァンに、パープリルがダッシュして拳をヴァンの頭上から振り下ろそうとする、が――――――――――!
「そんな事だろうと思っていたよ、最後は・・・・・・・・・俺の分だ――――――――――!!」
炎を纏ったナックルバスターの一撃がパープリルの腹部に直撃、そのまま身体ごと貫いた――――――――――!
「何でだよ・・・・・・何でこの俺様が・・・・・フォルスロイドの大幹部なんだぞ・・・・・・俺様は強ぇんだよ・・・・・・・・俺様はなぁ・・・・・ヒャハハハハハハハ!!」
最後の最後まで高らかに笑いながら、パープリルは爆散した。
これで・・・・・・・10年前の借りを返せたんだ・・・・・・・・これでいいんだ。
パープリルの残骸から紫色のライブメタルが現れ、ヴァンの元へ向かった。
「陥れた者に敗れる、外道に相応しい最後だな。拙者の名は影のライブメタル、モデルP。今の戦い、見事であったぞ」
「いや・・・・・見事なもんじゃ・・・・・俺はただ、アイツが許せなくて・・・・・・・・」
「しかし、許せない気持ちよりも、彼女を守りたいという気持ちの方が強かった、違うか?」
あぁ・・・・・・その通りだな、これ以上、エールを苦しませたくなかった。俺は・・・・・・・アイツの為に出来る事をやった。だけど・・・・・・・・
「モデルX様、この男に力を貸していると言う事は、ついに時がきたと」
モデルXに様をつけるモデルP、主従関係だったのだろうか・・・・・・・・?
『あぁ、モデルVが掘り起こそうとされているんだ、力を貸してくれないか?』
「長きの時を超え、ヒトと世界を守護するのが我ら、ライブメタルの使命。今一度、弱気者の刃となりましょう」
「あぁ、よろしく頼む、モデルP!」
「うむ、ヴァン殿、よろしくたの・・・・・・む」
モデルPは急に地面に落ちた、地面に直撃しかけた所を俺が受け止めた。
よく見ると・・・・・・・・モデルPにはヒビが入っていた。
「ごめん・・・・・・俺があんな攻撃をしたばかりに・・・・・・・」
怒りに身を任せて、ライブメタルの事なんて考えないで攻撃してしまった、そのせいでモデルPは傷だらけになってしまった。
「気にするな・・・・・それよりも、あの娘の元へ行ってやれ」
そうだ・・・・・エール、大丈夫・・・・・・・のハズがない。あのフォルスロイドに酷い目に遭わされたんだから・・・・・
俺は急いでエールの元に向かった。膝を抱えて顔を埋めていた。
「エール、もう大丈夫だ。さぁ・・・・」
「ヴァン・・・・・・」
俺はエールへ手を差し出した。その手を掴んでエールは立ち上がった。
それからしばらくして、エリアHを出て、少し落ち着こうと俺達は森の大樹に座り込んだ。
「ほら、飲めよ」
「・・・・・・うん」
俺はエールにガーディアンから支給された栄養ドリンクを渡した。
ドリンクを握ったまま、飲む事はなかった。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
俺はエールの隣に座って彼女の方を見た。
は何て言えばいいか分からなかった。今のアイツに何て声を掛ければいいか?俺が何をしてやれるか・・・・・・・・・・
頭の中では考え続けた。
エールも一言も喋らなかった。そんな時、モデルLが俺に話しかけて来た。
「バカね、アンタも。こんな時こそ優しくしてあげなきゃ。アンタが支えてやんなきゃでしょ」
そっか・・・・・そうだよな。こんな時だからこそ・・・・・・俺が慰めなきゃいけないんだ。
「エール・・・・・怖かったよな・・・・・大丈夫だ。俺がいる、俺が・・・・・・お前を守るから」
俺はエールの事をそっと抱きしめ、優しく頭を撫でた。
身体からエールの震えが伝わって来た。今でもさっきの事が脳裏に浮かんでずっと怖いんだと。
「ヴァン・・・・・・・・ヴァン・・・・・・・・・」
エールは泣いていた。俺の服を握り、俺の胸で泣き続けた。
そんな彼女の背中を優しく抱きしめ、不安を取り除こうとした。
「俺がいる・・・・・・・・俺がここにいるから安心してくれ」
「ヴァン・・・・・・・・・・」
「エール・・・・・・」
エールの潤んだ瞳、赤くなった表情を見た俺は吸い寄せられる様に惹かれていた。
自分でも拒む理由はなかった。今こうしている事で彼女が安心できるなら・・・・・・・・・・
目を閉じて、自然とそのまま互いの唇を重ね合っていた。俺にとって、エールにとって、これがファーストキスであった。
キスって・・・・・・・柔らかく、暖かい、そしてほんのりと甘い、なんか不思議な感じだ・・・・・・
そのまま俺はエールを抱きしめ続けていた。
「・・・・・・・・・・」
唇が離れた瞬間、俺は我に返った。いくらなんでもコレはやり過ぎだろ。だって俺達は・・・・・・・・・・・
だけど・・・・・顔を赤くして俺を見つめてくるエールを見ていると、心臓の鼓動が高鳴ってくる。
キャシャで細いエールの体を見ているだけで自分でもよく分からない感情に襲われる。ずっと一緒にいたのに・・・・・・・初めてだった。彼女がこんなにも可愛いと思うのが。
「えっと・・・・・その・・・・・」
「全く・・・・・誰がそこまでしろって言ったのよ?見せつけてくれるじゃない」
目を細くする様にして、モデルLがこちらを見て来た。よくよく考えれば・・・・・・・ライブメタル達にずっと見られてたんだよな・・・・・・・・
「ヴァン・・・・・・・」
エールは俺の手を、自分の頬に当てた。肌から直接熱さが伝わってくる。なんだか俺もドキドキしてきた。
だけどこれ以上は・・・・・・・・今の俺には出来なかった。
「・・・ゴメンね、ヴァン。いきなりこんな事して・・・・・・・」
エールも我に返ったのか、顔を隠しながらヴァンに謝った。体の震えは止まり、逆に胸の鼓動が激しくなっている。
「あっ、いや・・・・・・俺の方こそ・・・・」
ヴァンもエールの顔を見れなかった。互いに気まずい空気になっているが、2人は互いの手を握っていた、ヴァンの通信機から通信が入る。
『コホン、あまり関心しませんね、ヴァン』
「ぷっ・・・・・プレリー!?」
ひょっとして・・・・・・ライブメタル達だけじゃなくプレリーにまで見られていた!?
あんな所を見られてしまうとは・・・・・・・穴があったら今すぐにでも入りたい気分になった。
『その様子だと・・・・・・無事に終わった様ね。ガーディアンベースに戻ってきてくれないかしら?』
「あっ・・・・・・あぁ!そうだプレリー、エールも連れてってもいいかな?このまま1人にさせたくないんだ・・・・・・」
俺の事も知られてしまっている。だったらちゃんと話すべきだ。だけど俺一人じゃ不安だからプレリーにも立ち会ってほしいと思い、エールをガーディアンベースに連れていこうと提案した。
「そうね・・・・・確かに放っておけないわね。いいわよ、一緒に連れて来て」
「よし・・・・・・エール、一緒に来てほしんだ」
「えっ・・・・・何処に?」
「来れば分かるよ」
俺はエールの手を繋いで近くのトランスサーバーまでやってきた。
「大丈夫だよ、怖い所じゃないから」
「うん、ヴァンがそういうなら・・・・・・」
エールはヴァンの背中にくっつきながら顔を寄せていた。そのままトランスサーバーでガーディアンベースへ転送されていった―――――――――――――――
「さぁ、着いたぞ」
「ここは・・・・・・?」
「ガーディアンベース、空飛ぶ船だよ」
ヴァンはエールに窓の外を見せた。空に浮かんでいる船と知り、エールは空を眺めていた。
「おっ、戻って来たか。ほら、司令官様がお呼びだぜ、ヴァン」
出迎えて来たのはバリアンだった。バリアンの後に付いて行きながら、俺達はプレリーのいる司令室へ歩いていった。
状況が良く分からないエールは、俺の後ろに隠れていた。
そんな時、バリアンが俺の耳元で小さな声で話しかけて来た。
「なぁ、ヴァン・・・・・お前結構やるじゃねぇか、ガキにしちゃ、ませてるもんだな~」
「いっ・・・・・・言うなよ!」
俺は顔を真っ赤にして小さな声で言い返した。そういや、バリアンもモニター越しに俺に声を掛けて来た。
つまりはアイツもアレを見ていた・・・・・って事だろう。よりにもよって一番見られたくない奴に・・・・・・・・
「司令官様はちょっと怒っていたぜ~」
クスクス笑いながらバリアンは前へ進んだ。そして司令室へ入ると・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ヴァン、ご苦労様」
プレリーが頬を膨らませてこちらを見て来た。バリアンの言ってた通り、大分ご立腹な様子だ・・・・・・・・・・・・・
「プレリー・・・・・あの~アレはその・・・・・・・・・」
何て言っても弁解する余地はない。ありのままを見られてしまったのだから・・・・・・・・・・・・・
「ヴァン・・・・・この人達は?」
隠れていたエールがひょっこりと顔を出してきた。エールの顔を見たプレリーは膨らませた頬を落ち着かせた。
「あなたが・・・・・エールさんね」
「エール、俺、ちゃんと話すよ。本当の事」
「本当の・・・・・・事?」
俺は決めた。エールに今まで起こった事を、また不安にさせてしまうかもしれない。だけど、そうなったとしても俺が何度でも守ってみせる。そう決めたんだ。
「俺さ・・・・・・・ガーディアンとして、ずっとイレギュラーと戦って来たんだ」
「え・・・・・・・・・・?」
エールは突然の事で驚いていた。だけど、あの戦いを目の当たりにし、薄々気づいていた様にも見える。
「あの日・・・・・このモデルXを手にした日から、俺は今日までずっと戦い続けた。だけどその中で先輩が・・・・・・」
「ジルウェが・・・・どうしたの?」
先輩の話をする時、俺は多少躊躇っていた。自分の口でも言う勇気が未だにないのだから、だけど・・・・・・・・・・・
「命を・・・・・落としたんだ」
俺は拳を握り絞めていた。あの時の事を思い出すと悔しくて・・・・・・・・仕方がなかった。
そんな俺の手を、エールは握ってきた。
「ヴァンも・・・・・・ずっと辛い思いをしていたんだね」
「エール・・・・・・・」
「ヴァンには感謝しているわ、彼のおかげでイレギュラーによる被害者は少なくなってきている。彼の手で何人のも人が救われているの」
「オイオイ、俺達ガーディアンも頑張っているんですけど~」
プレリーの会話にバリアンが水を射す様に入って来る。
「もちろん、バリアン達にも感謝してます」
「そうだったんだ・・・・・私、知らなかったなぁ」
エールは何処か寂しそうに窓の外を眺めていた。ヴァンの背中を見て、エールの瞳から涙が零れ落ちていた。
「ゴメン!!今まで黙ってて」
「いいの、私がイレギュラーを怖がっていたの知ってるから、だから言えなかったんだよね」
俺がずっと黙ってた理由を、エールは何処か感じていた。
「でも・・・・・ありがとう、ちゃんと話してくれて」
その時・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なっ・・・・何!?」
「こんな時に何が起こってやがるんだ!?」
突然、ガーディアンベースが揺れた。そして緊急シグナルが鳴り響いた。
「これは・・・・・・セルパン・カンパニーの飛行艇がこちらに向かっているわ!!」
何だって!?こんな時に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ヴァン・・・・・また・・・・・イレギュラーなの?」
「いや・・・・・・プレリー!エールを安全な場所に匿ってくれないか?俺が迎撃に行ってくる!!」
ヴァンは急いで司令室を出て外の方へ走り出していった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「心配すんなよ、アイツなら大丈夫だ、ささっ、嬢ちゃんはこっちの方で待ってな」
バリアンにエスコートされ、エールは医務室の方へ入っていった。
「ヴァン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
胸に手を当て、エールはヴァンの無事を祈っていた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
無事エールを助けられてよかったです・・・・・・・しかしヴァン君以外に大胆。むしろうらやま・・・・・・・・・何でもありません。
ピンチは何度もやって来ますね、次回、新たな展開が巻き起こる!!