ロックマンZX Re:   作:イオ・りん

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ロックマンに変身できたエール、果たして彼女の出す決断は?


ロックマンZX Re:File⑯

私は未だに信じられなかった。セルパン・カンパニーがイレギュラー発生を引き起こしていたなんて・・・・・・・・

世界から英雄視されているものがまさか黒幕だった。ヴァンもこの事は知っいたんだな・・・・ずっと・・・・・そんな大きな組織と戦い続けていた。

それを知ったからなのか、私にはヴァンの背中が大きく見えた。

 

「それで、その人に何を言われたの?」

 

プレリーは私とパトラさんが話していた事を聞いて来た。

 

「その・・・・・私をセルパン・カンパニーに来ないかって・・・・・・」

 

「そんな事が・・・・・・・・・」

 

「その時も、何が何だか分からなくて、少し怖くて、ヴァンが戻ってきたら相談しようって思った時に、顔は覚えてないけど誰かに襲われて・・・・・・・目が覚めた時には・・・・・あの観覧車に閉じ込められていて・・・・・」

 

エールはシーツを掴んで涙を流していた。そんな彼女の肩を、プレリーが優しく添えた。

 

「ゴメンなさい、また辛い事を思い出させてしまったわね」

 

「うぅん、まだちょっと怖いけど・・・・・・・私にも協力させて!!」

 

「えっ・・・・・・エール!?」

 

俺はエールが言ってた事に驚いた。まさかエールがそんな事言うなんて・・・・・・

でも、正直俺にとっては・・・・・・・

 

「私・・・・ヴァンみたいに出来るか分からないけど・・・・・ずっとイレギュラーに怯えている自分が嫌だった。変わりたいって思ってた。ヴァンに、胸を張れる様になりたいって思ってた・・・・・・」

 

「お前・・・・・・」

 

ずっと、そんな事を思っていたのか・・・・・・エールなりに頑張ろうとしているんだ、だったら俺はそれを応援してやりたい。

あの時も・・・・・・自分なりに勇気を振り絞っていたんだ。やっぱりエールは凄いな・・・・・

 

「まっ、本人がそうしたいなら、俺は別に構わねぇがな」

 

バリアンは賛成だった。プレリーの返事は・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「まさかあなたからそう言ってくれるなんて・・・・・・ありがとう、私からもお願いするわ!」

 

賛成だった。受け入れてくれた事に喜んでいるのか、エールは笑顔になっていた。

 

「けど、肝心のヴァンの意見がまだないが」

 

「あっ、えっと・・・・俺は・・・・・」

 

勇気を出しているエールの気持ちを無下にしたくない。けど心の何処かで彼女をこれ以上、危険な目に遭わせたくない自分もいる。

 

「どうやら俺達はお邪魔の様だぜ、さっ、プレリーさん、俺達は退散しますよ」

 

「ちょっと、バリアン!何をっ・・・・・・」

 

バリアンはプレリーを連れて行って医務室から出ていった。

 

「ヴァン・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

何で俺はこう、肝心な時に何も言えないんだ。俺がしっかりしなきゃならないのに!

 

お互いに何を言わない状況、その状況から口を開いたのはエールだった。

 

「あねのヴァン、私感謝してるんだ。あの日から、ずっと支えてくれて、凄く嬉しかった。だから私も少しずつ頑張れた。ヴァン、本当に何時もありがとう」

 

「あっ・・・・・・」

 

何だろう、そんな事言われると・・・・・俺まで泣きたくなっちまったじゃないか。嬉しいって言うか、ずっと悩んでたのが馬鹿らしくなってくるぐらいに。

 

「俺さ、正直に言うと賛成したくなかった。お前の事を危険な目に遭わせたくないって、だけど、エールだって頑張ろうとしてるんだ、だったら俺は全力で力になる!」

 

よかった・・・・・・ダメだって言われたらどうしようかと思ったけど・・・・・・ヴァンの口からそう言われると・・・・・・凄く嬉しかった。

 

「ありがとう、それと・・・・・・これからよろしくね」

 

「あぁ!俺の方こそ!!」

 

これからはエールもガーディアンとして一緒に行動するのか・・・・・・・何だか信じられないな、こんな事になるなんて・・・・・・・・

 

勢いあまってか、俺達は互いの手を握っていた。

 

「あっ・・・・・・・ゴメン!」

 

「うぅん、私こそ・・・・・・・・」

 

ヤバい、あの時キスした事を思い出してしまった。多分エールも同じ事思っているのだろうか・・・・・・・?

あの時は、雰囲気っていうか・・・・・・・互いに何かを求めていたってのもあった。

 

「・・・・・・・やはり心配です!」

 

「まぁまぁ、いいじゃないか~健康的な証拠じゃないか」

 

ドアの近くでプレリーが様子を窺っていた。ヴァンとエール2人ッきりでいると何か起きるんじゃないかと心配でしょうがなかった。

 

「バリアン!ガーディアンベースにも風紀ってものがありまして!」

 

「細かい事は気にすんなって、アイツらもそこまで度は過ぎねぇって」

 

バリアンはヴァンを信頼している様だ。流石にそれ以上の事はないと思っている。

 

「・・・・・ゴメン、もちょっとこうしててもいいかな?」

 

エールは俺の胸に体を寄せて来た。きっと疲れてるんだろう。

 

「っく・・・・・しょうがない奴だな」

 

何だかんだでまだ不安がいっぱいなんだろう。だけど体の震えはなかった。

こうやって過ごせる日々を守りたい、それもまたいいかもな。

こうしていると自分でも分かってしまう。俺はエールの事・・・・・・・・・・・・

 

「やっぱ可愛いよな・・・・・」

 

「ん?何?」

 

「あっ・・・・・いやっ!何でもない!」

 

俺は誤魔化した。流石に言うには早すぎるもんな。

 

「おっと、もうそろそろいいか?お2人さん」

 

そこへバリアンが扉から入って来た。

 

「あっ・・・・ワリィ!」

 

「なぁに、気にすんな。それよりプレリー様がお話があるとよ」

 

「ここでいいわ」

 

同時にプレリーもドアを開けて入って来た。

 

「ヴァン、ライブメタルを預けてもらえないかしら?」

 

「構わないけど、なんでだ?」

 

「4つのライブメタルを揃えた所だし、フルーブに頼んで解析したいの。モデルPのリペアもまだでしょ?」

 

「そういえば、そうだった!頼んだよ!」

 

俺はプレリーに持っているライブメタルを全て渡した。

 

「それと、ガーディアンベースも襲撃で大分ダメージを負ったから、しばらく港に止まる事になったの。それまではしばらくお休みね」

 

そっか・・・・・・ライブメタルの解析もあるし、俺もずっと戦い続けてたからな~久々に長い休みが得られるかもな。

 

「それが、ライブメタル?」

 

そっか、エールはライブメタルを見るのは初めてだもんな。珍しい物を見る様にして目を光らせていた。

 

「えぇ、今からフルーブの所に行って解析と修理をしてもらうの」

 

「あっ、じゃぁ私も手伝うよ!」

 

そう言うと、エールはベッドから起き上がり、プレリーと一緒にフルーブのいる研究室へ向かった。

 

「フルーブ、ライブメタルの解析と修理をお願い」

 

ヴァンから受け取ったライブメタル達を、プレリーはフルーブに渡した。

 

「分かりました、この数だと結構時間が掛かるかもしれませんが、出来るだけ早く終わらせるよう精進します」

 

ライブメタルの解析を始めるフルーブの前に、エールが声を掛けて来た。

 

「そのライブメタル・・・・・かなりボロボロだね」

 

傷ついたモデルPを手に取ったエール。そこでフルーブに提案した。

 

「ねぇ、この子の修復、私にやらせて欲しいんだけど、ダメかな?」

 

「手伝って貰えるのは嬉しいのですが、ライブメタルは普通の機械ではないのすが・・・・・」

 

エールの腕前を知らないフルーブ。彼女は胸を張ってフルーブに答えた。

 

「解析とかは出来ないかもしれないけど・・・・・・傷ついたボディを修復するぐらいなら任せて!」

 

「そうですか、ではよろしくお願いいたします」

 

モデルPのメンテナンスをエールに任せ、フルーブは残りのライブメタル、モデルX、Z、H、F、Lの解析に入った。

 

「ゴメンね、すぐに治すからね」

 

研究所の工具を使い、エールはモデルPのメンテナンスを始めた。

 

「なるほど・・・・・コレは興味深いわね・・・・・」

 

ライブメタルをメンテナンスする中で、未知の部分が多くエールは深く感心を抱いていた。

 

「これは凄い・・・・ライブメタルを修理していくなんて・・・・・」

 

その腕に、フルーブは驚いていた。プレリーもまた、驚きを隠せなかった。

 

「よし・・・・・コレで傷は治った・・・・・ハイ!」

 

モデルPのボディの傷の修復を完了したエール。モデルPは浮かび上がりエールに礼を言った。

 

「かたじけない、感謝するぞ、エール殿」

 

「うぅん、私のせいであなたが傷ついちゃったものだから、これぐらい当然だよ!」

 

エールは気づいていた。モデルPが傷ついたのは、ヴァンがパープリルに容赦のない攻撃をしたから、そうなったのは自分にも責任があると。

 

「ありがとうございます、ではモデルPも含め、解析を行います」

 

「頼んだわよ、フルーブ」

 

そうしている間に、港に到着し、ガーディアンベースは止まった。

 

「さて・・・・・しばらくはガーディアンベースの修理も兼ねて、物資を調達しなければなりません」

 

「そっか・・・・・それも大事だもんな」

 

世界中を飛び回るガーディアンベースでは物資の調達を行う機会は中々少ない。そこで港に止まっている間に調達を行うのであった。

そんな時、バリアンがニヤリと笑っていた。

 

「ほほぅ・・・・・だったらこういう機会に司令官さんもお買い物に付き合ってはどうでしょう?」

 

「バリアン!何を言って・・・・・・・」

 

私は司令官なんですよ!それにこんな時に船を離れるワケには・・・・・・・・・・・

 

「少し力が入り過ぎてるんだよ、ほら、ヴァン達もエスコートしてやれ、な」

 

えっ、俺達が!?でもまぁ・・・・・・それもいいかもな。プレリーってずっと司令官として頑張って来たんだ。これぐらいバチは当たらねぇだろ。

 

「そうだな、一緒に行こうぜ!」

 

「うん、それがいいよ!!」

 

「ヴァン・・・・エール・・・・・ではお言葉に甘えて・・・・・」

 

よしよし、司令官様にも羽を伸ばしてもらわないと・・・・・・・・・・

 

『あの子の事を・・・・・頼んだわよ・・・・・バリアン』

 

俺のメモリーの中に古いデータが過ぎった。俺はカプセルの中で眠っていて、外から誰から見ていた。

コイツはひょっとして・・・・・・あぁ、そう言えばそうだったな。

 

「しっかし・・・・・流石にこの格好じゃぁ、目だってしょうがないよな」

 

「わっ・・・・・・分かりました。では着替えて行くから少し待って下さい」

 

そう言ってプレリーは司令室の近くにある自身の部屋へと入っていった。

 

「なぁ?何か企んでないか?」

 

「まさか、俺は良かれと思ってプレリーにあぁ言ったんだよ」

 

ふ~ん、何かバリアンが言うと怪しい気もするが・・・・・・・

 

「お待たせ・・・・・2人共」

 

「おぉ~随分いい服持っているじゃねぇか~」

 

「プレリー・・・・・凄く可愛いよ!!」

 

プレリーが部屋から出て来た。緑色のニットに白いロングスカート姿だった。なんだか大人っぽいって言うか、何時もと雰囲気が違って見える。

 

「そうかしら?実はこれ、初代司令官・・・・・・・お姉ちゃんのおさがり何だけど」

 

プレリーは笑いながらエールに言った。女の子同士の会話って、何だか楽しそうに見える。

 

「それじゃ、行きましょう」

 

「だな」

 

そして俺達はガーディアンベースを出て、街の方へ向かった・・・・・・・・・・・・・・




次回は軽い総集編です。
ヴァンとエールの進展もあったりなかったり・・・・・・・・・
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