海底トンネルへは行けるのか?
「うっ・・・・・・・・うぅん・・・・・」
目が覚めた時、俺は浜辺に流れ着いていた。そうだ、俺達はイレギュラーが暴れ出して渦の中に・・・・・・・・・・
「そうだ、エール!どこにいるんだ!?」
起き上がった俺はエールを探した。しばらく歩いていると、浜辺に倒れているエールを発見した。
「エール!エールっ!!」
俺はすぐにエールの元に走り、肩を持って起き上がらせた。
「ヴぁ・・・・・・・ヴァン?」
目を覚ましたエールを見て、俺は一安心した。
「よかった・・・・・怪我はないか?」
「うん、なんとか。それよりも・・・・・・・・」
俺はエールが向いた方に目を向けた。そこには壊れたボートを発見した。
「あのイレギュラーのせいで、ボートが滅茶苦茶だ」
参ったな・・・・・・このままじゃミッションを終わらせても帰れない、全くやられたもんだぜ。
「あっ、でもボックスの方は無事みたい」
ボートにあったサバイバル道具の入ったボックスは無傷だった。
「これだけあれば十分か、さぁ、先へ進もう」
「そうだね」
俺達は道具の入ったリュックをボックスから取り出し、奥の熱帯雨林の方へ進んでいった。
「しっかし、ジメジメして暑いな・・・・・・・」
中に入った途端、日差しが強く、熱くなってきた。この島、一体どうなってやがる?
「アレは・・・・・・・エール、隠れよう!」
「ちょっとヴァン―――――」
俺はエールの手を引っ張って、しげみの中に隠れた。先の方にはこの辺りを警備してるであろうメカニロイドがウロウロしていた。
「やっぱり警戒しているか・・・・・・さっきのイレギュラーの事もあるし慎重に・・・・・・」
気が付くと俺はエールの事を押し倒していた。咄嗟に気づいた俺はすぐさま彼女から離れた。
「あっ・・・・・・・・!ごっ・・・・・ゴメ―――――!?」
「しっ――!気づかれちゃうでしょ!」
エールが俺の口を塞いだ。咄嗟な事とはいえ、危なかった・・・・・・・・
「それより、警備がいるってなると厄介だね、迂回してから行こう」
「そっ・・・・・そうだな」
俺達は警備のいる方とは反対側の方から先へ進んだ。ここは思ったより広い、これじゃぁ隠し通路を見つけるのに骨が折れるぜ・・・・・・・・・・・・
それから何時間歩いたか、警備を掻い潜りながら移動し、行ったり来たりを繰り返していると、あっという間に夜が来た。
「参ったな・・・・・何も見つからない、それにもう暗いしこれじゃぁ探すに探せないな」
とはいえ、休むにしても警備が徘徊する中でゆっくりしているヒマなんか・・・・・・・・・・・
「ヴァン、アレ見て」
エールが指さす方を見た、そこには・・・・・・・・・・・
「アレは・・・・・滝の奥に洞窟があるな」
「あそこに入るしか・・・・・・なさそうだね」
洞窟に入るには、あの滝の中に突っ込まなきゃならないのか・・・・・・・・・・・・ああだこうだ言っても仕方がない―――――――――――――――!
俺達は一気に滝の中に走り込み、洞窟の中に入っていった。
「ぷはぁっ!何とか入れた・・・・・・・・」
だけど滝の中に突っ込んだからか、おかげで俺達はずぶ濡れだ。
「寒い・・・・・さっきまで熱かったのに・・・・・・」
エールは両手を押さえて震えていた。無理もない、夜は冷えるしこんな状況だ。
「もうちょい奥に行ったら休もうか」
「・・・・・そうだね」
俺達はもう少し奥へ進んだ。そこには休むのには丁度良い洞穴を見つけた。
「ここなら、イレギュラーも来ないだろう」
俺達は椅子みたいな石に座った。運がいいのか、枝が大量にあったからリュックの中に入ってた着火剤を枝に着け、火を起こして温まった。
「ホラ、お互い濡れてるワケだし、コレぐらいしかないけどマシだろ」
俺はエールにタオルを渡した。濡れたままじゃ風邪を引いちまうし、タオルを巻いてれば大丈夫だろう。
「ありがとう、ヴァン」
お互いタオルを巻いて濡れた服を乾かす為、岩の上に乗せた。って言ってもほんの時間じゃまともに渇きはしないと思うけど。
「あ~あ、コレぐらいしかないか・・・・・・・・」
携帯食料は小さなブロック状の菓子みたいなものと、キャップ付きのゼリーだけだ。これじゃ、明日まで持たない・・・・・・・・かもな。
「朝になったらすぐに出発だな。早い所入り口を見つけないと・・・・・・・」
「うん、ねぇ、思い出さない?昔、こうやって2人で雨宿りしたの」
「あぁ~あったな、そんな事」
俺達は幼い頃の話をし始めた。あれは俺とエールが公園で遊んでいる時、急に雨が降って来てドーム状の遊具で雨宿りしてた時の事だ。
「雨・・・・・止まないな・・・・」
「うん・・・・・・キャ―――――ッ!?」
突然雷が降って来た。しかも雷まで鳴り始めて、エールは怖がっていた。
「おうちに帰りたいよ・・・・・・」
「エール・・・・・大丈夫、俺が付いてるから!」
あの時、俺はエールの手を握って彼女を落ち着かせた。
「ヴァン・・・・・」
「ホラ、雷なんて怖くないって~」
俺はエールに向かって今でも思い出したくないぐらいの変な顔をした。
「・・・・・・アハハ!へっ・・・・・・変だよ~」
エールはおかしくなるぐらい笑っていた。
「エヘヘ、やっと笑ったな」
ヴァンもエールの笑う姿を見てニコリと笑った。その笑顔に応える様に雨は止み、日差しが見えて来た。
「おっ、晴れたよ!行こう!」
俺はエールの手を掴んで遊具の中から飛び出して、家へ帰って行った。
「あの時も、ヴァンがいたから怖くても大丈夫だった」
「それほどでもないって」
ヴァンは照れ隠しの様に頭を掻いた。
「それより、とにかく今日はもう寝て朝に備えよう」
「うん、そうだね、おやすみ」
俺とエールはタオルに包まってその場で寝る事にした。
朝になったら、すぐに海底トンネルの入り口を探すのを再開だ。イレギュラーもいるし、気を抜いたらおしまいだ・・・・・・・・・・・・・
早い所、見つけ出せればいいんだけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
行動を共にする中で思い出話を膨らませていましたね。
こういったエピソードも番外編として投稿していく予定です。乞うご期待!