そこに待ち受けているものは・・・・・・・・・・
「よし、朝だな」
無人島の洞窟で一晩を過ごした俺達。状況を確認する為に、一足先に着替え、外の方を見た。
太陽が昇り、空が青かった。流石は無人島、こんなにも空が青く見えるなんてな。
「警備しているイレギュラーはこの辺にはいない・・・・・・な、よし」
俺はエールの寝ている洞穴の方へ走って、彼女を起こし行った。
「エール、朝になったぞ!そろそろ出発するぞ」
「うーん・・・・・・もう朝なんだ・・・・・・」
エールが目を擦りながら起き上がろうとした時、巻いていたタオルが外れて・・・・・・・・・・・・
「あっ・・・・・・・・」
咄嗟の事だったので、俺ついその光景を目の当たりにしてしまった。幸い、洞穴で暗かったからハッキリと見えたワケじゃない。
小さいながらも指が入りそうな胸の隙間に、俺は目を向けてしまった。
「・・・・・・・・・エッチ」
「ごっ・・・・・・ゴメン!!」
エールは頬を膨らませていた。そして互いに背を向けた。
アレ・・・・何か前にも同じような事が・・・・・・
「もういいよ、じゃぁ行こ」
着替え終えたエールはそのまま洞窟の奥の方へ歩いて行った。
もしかしたらこの洞窟にあるのかもしれない、そう思いながら海底トンネルの入り口を探していた。
「あの・・・・・さっきの事だけど・・・・・・」
もしかして怒っているのではないか?そう不安に思いながら俺はエールに聞いてみた。
「・・・・・・・・私もゴメン、あんな風に言っちゃって」
「いっ・・・・・いや、悪いのは俺の方だし・・・・」
怒っているのか、いないのか、俺には分からなかった。
安心すればいいのか、未だに不安は募る一方だ。ダメだ、ミッションに集中としないと・・・・・・・・・・・
いくら不可抗力とはいえ、あんな所見られるなんて・・・・・・・・・何だか気まずくなってきた。恥ずかしい、って言えば本当だけど、ヴァンになら・・・・・・・って思う自分がいる。
ダメダメ!そういうのってもうちょっと大人になってからじゃないと!!とにかく・・・・・・ミッションに集中しなくちゃ。怒るのはそれから。
「にしても・・・・・こんな所にあるのか?隠し扉なんて」
「いかにも、怪しそうな気はするけどね。あそこから外に出れそうだし、一旦出てみる?」
エールの指指した方に出口が見えた。これじゃ埒が明かないし一旦戻るか・・・・・・・・と俺が壁に手を付いた時、何かを押した様にへこんだ。
「うぉっ!何だ・・・・・・・!?」
突然地面が揺れ、壁が開きだした。開いた先には・・・・・・・・・・・・・・
「コレって・・・・・・・もしかして海底トンネルの入り口じゃ・・・・・・!?」
マジかよ・・・・・まさかこんな偶然入り口を見つけてしまうとはな。
「よし・・・・・・行くか!」
「うん・・・・・そうだね」
俺達は扉を開けて中に入っていった。入るとすぐにエレベーターがあった。俺達はそれに乗り込んで下へと降りて行った・・・・・・・・・・・・
ガラス越しで外が見える。下へ降りるにつれ、どんどん海底へ入っていった。
「すげぇ・・・・・コレ海の中にあるんだよな・・・・・」
敵の施設でありながらも、俺は魅了されていた。透き通った青い海、優雅に泳ぐ魚、とても綺麗だった。
エールもガラスに手を当てながら、魚を見つめていた。
「綺麗・・・・・・ココがセルパン・カンパニーの施設じゃなかったらずっと見ていたいって程」
それは俺も同感だ。ココを弾圧するって思うとちょっと惜しいって思う程に。
「でも、今の俺達はミッションで来てるからな。さっさと終わらせないと・・・・・・」
最下層まで辿り着き、俺達は施設の捜索をした。データディスクらしきものは見当たらない。
俺はモデルLXに、エールがモデルFXとなり、現れたイレギュラーと戦いながら先へ進んでいった。
「ここ・・・・・怪しそうだな」
俺達が向かったのは、巨大なコンピュータールームがある部屋だ。どうにも巨大な水槽にも見えるんだが・・・・・・・
「よし、入るぞ」
「うん」
俺がゆっくりと扉を開け、中に入っていった。なんとそこは水中の中だった。ロックマンになったおかげで息は出来るので、泳ぎながらコンピューターを調べ始める。
「コレじゃないな・・・・・・・」
漁って簡単に見つかるものじゃない。するとエールが何かを発見した。
「コレ・・・・・・もしかしてデータディスクじゃない?」
見つけたのはデータディスクが入っているコンピューターだった。
エールが起動させ中を見ようとした時―――――――――――――――!
「キャぁっ!?」
「エール!!」
突然地面が割れ、小さな渦が起こった。飲み込まれかけたエールの肩を掴んで、間一髪助け出せた。
地面から、イカの様な・・・・・クラゲみたいなイレギュラーが現れた。コイツもフォルスロイドなのか!?
「こんな所まで侵入するとは、もしや君達がロックマンだね?」
何だか紳士的にも思えるが・・・・・・相手はフォルスロイドかもしれない、油断は禁物だ。
「しかし残念、その若さでは我らの理想は理解できないだろう」
「理解したくもないさ!大方モデルVを使って世界征服でもしようとしているんだろ!!」
「全く、口の悪い少年だ。大人の言う事はちゃんと聞くべきだがね?」
「私からしたら、見られてくない物を必死に隠そうとする大人って、何だか大人げなく見えるけど?」
エールが挑発するみたいに言い返した。それにあのフォルスロイドはカチンと来た様だ。
「ファッファッファッ・・・・・・知らなくていい物もあるものだよ、ワシの名はモデルLのフォルスロイド、レグアンカー。聞き分けのない子供には・・・・・・お仕置きが必要だね!!」
レグアンカーの4本の手足が伸びて、俺達を突き刺そうとする。
「っ・・・・・・・こんなしつけのやり方じゃ、いい子に育てられないぜ!!」
俺は2本の足を、ハルバートを回転させ防いだ。
「中々腕は経つ様だな、ならばこれならどうだ!!」
口から氷の龍の様なものを吐き出したレグアンカー。ハルバートで破壊しようとするが、硬くてビクともしない。
「この野郎・・・・何て硬さだ!!」
「ヴァン、ここは任せて!」
モデルFXのナックルバスターで氷の龍を殴り、粉砕するエール。それと同時に炎を纏ったナックルバスターでレグアンカーのボディにパンチを決める。
「んぐっ・・・・・・・!?中々やるね、お嬢ちゃん。ならこれならどうだい?」
レグアンカーの一本の足のアンカーが、エールの足に巻き付いた。
「いや・・・・・この!!」
ナックルバスターで足を破壊しようとするが、非情に硬く破壊できなかった。
「フフフ・・・・・・そう簡単にはやらせないよ」
絡んできた足は徐々に全身に絡みだす。身動きの取れないエールを助けようと、ヴァンが彼女の元へ向かい、ハルバートで触手の根元を切り、エールの腰を掴んで助け出した。
「ハァ・・・・・ハァ・・・ヴァン、ありがとう」
「いいって事、それより、あのデカい奴・・・・・早くどうにかしないとな」
しかし、派手に戦うとコンピューターを破壊しちまう。一体どうすれば・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・ヴァン、私にいい考えがあるの」
エールは俺の耳元で小さな声で話しかけた。
「・・・・・・・・なるほど、俺に任せてくれ!必ずやってみせるさ」
そう言い、俺はレグアンカーの周りを移動し始めた。
「どうしたんだい?無造作に?追いかけっこがお好みかい?」
レグアンカーの手足が俺を追いかける様に襲いかかって来た。モデルLXの水中戦ならこんなスピード楽勝に避けられる。
「オラオラ、どうした?そんなモンか?随分遅いな~」
俺は挑発する様に手足のアンカーの攻撃を軽々と避ける。
「おのれ・・・・・・・チマチマと・・・・・・・・」
頭の左右に取り付いているプロペラを回転させ、ヴァンを引き込もうとするレグアンカー。そのパワーにヴァンは吸い寄せられる。
「っ・・・・・・コイツはマズいっ!?」
ハルバートを地面に突き刺し、何とか耐えようと踏ん張るヴァン。その間に私はレグアンカーの懐から少し離れた所に移動した。
「さて・・・・・・・キツイお仕置きといこうか!」
レグアンカーが手足のアンカーをヴァン向かって放つ。その瞬間――――――――――!
「その行動、待ってたぜ!!」
ヴァンは地面に突き刺さったハルバートを抜き、アンカーが近づいた所にハルバートを回転させた。
「何・・・・・・・・・っ!?この・・・・・・放さんか!!」
「へっ、やーだねっ!!」
手足のアンカーはハルバートに絡まり、そのままハルバートを壁に突き刺した。
「これなら身動きも取れないな!!エール、やったぞ!!」
「後は任せて!!」
エールがハルバートを踏み台にして、レグアンカーのボディの真ん中に飛び込んだ。
「これで・・・・・・・・終わりよ!!」
炎を纏ったナックルバスターのパンチが、レグアンカーのボディを貫いた――――――――――!!
「ぐっ・・・・・・・何故そこまで戦える?何故そこまで強くなれる・・・・・・!?これが・・・・・・・・若さなのか?」
そのままレグアンカーは爆散した。レグアンカーの体内のエネルギーを、モデルLが吸い取った。
「全く・・・・・・何でアタシの力を与える奴ってあんな気味の悪い奴らなのかしら?ゴメンなさいね、パスコードの修復に時間が掛かりそうなの。もうしばらく待ってくれない?」
これでモデルLも力を取り戻したか・・・・・・・・・・しかし、派手にやっちまったなぁ・・・・・・コンピューターが殆ど破壊されている。
「う~んと・・・・・・あっ、1個だけ起動できる奴があったわ!!」
「よし!このデータディスクを起動させよう」
俺は壊れたコンピューターに入っていたデータディスクを取り出し、唯一起動できるコンピューターに差し込んだ。
「プレリー!調査隊のデータディスクを見つけたぞ!」
俺は真っ先にプレリーに通信し、データディスクを手に入れた事を報告した。
『本当に?ご苦労様、内容は分かるかしら?』
「あぁ、今起動させている」
『我々調査隊は、たった1人の仲間の暴走によって全滅した。彼の名はセルパン、もっとモデルVのカケラに興味を示し、全滅させた後、データを全て消去して姿を消した。だがイレギュラーにそこまでの知能があったとは思えない。彼はモデルVの力に魅了させられたのだろう。元々セルパンはイレギュラーの襲撃から生き延びた人物でもある。誰よりもイレギュラーの恐ろしさを知り、誰よりもイレギュラーを憎んでいる彼は求めていたのだろう「力」を。我々は知っている、セルパンが当時ガーディアン中でも一番腕のあるバリアンに嫉妬していた。怒り、憎しみ、恐怖、嫉妬、そこへモデルVに惹かれたのだろう。奇跡的に司令官は全滅の際、脱出する事に成功、その後の事は・・・・・・・・我々にも分からない』
『恐らく、セルパンはこのデータが世間に知られる事を恐れていたのね、これが知られれば、問題どころのレベルじゃないものね。後でデータディスクはこちらで預かるわ、まだこの情報は晒すワケにはいかない・・・・・・・』
そうだったんだ・・・・・セルパンもイレギュラーの襲撃の生存者。私達と・・・・・・・・・一緒だったんだ。
もしかしたら・・・・・・・って思うと怖くなってきた。
「あ・・・・・何考えてるかは大体分かる。俺達がセルパンみたいになるワケないだろ!!俺達にはみんながいる!だから大丈夫だって!」
・・・・・・・そうだよね、そんな事にならないよね。
『ヴァンの言う通りよ、貴方は自ら恐怖に立ち向かった。もしかしたら、バリアンに何か聞けば分かるかもしれない。ついさっき戻って来た所だし、2人も早く戻ってきて頂戴』
「あぁ、行こうか」
「うん・・・・・・・・」
大丈夫だ、絶対そんな事にはならない。俺達は2人でロックマンなんだ。そんな事ありえるもんか。
それから先へ進んでいると、なんとラッキーな事に、トランスサーバーを発見した。
「ボートも壊れちまったし、どう帰るか焦ったけど、これで一安心だ!」
俺達はトランスサーバーを使ってガーディアンベースに戻った。
司令室へ向かうと、そこにはプレリーと頬に湿布を、手足に包帯を巻いたバリアンがいた。
「バリアン・・・・・・どうしたんだよ!それ?」
「あぁ、ちょっとしくじっちまってな。なぁに、あの時よりマシさ」
そういや、バリアンは一体何をしていたんだ?俺は聞いてみる事にしてみた。
「何をしてたか聞きたい顔だな。今丁度話す所だよ。じっくり聞くんだな」
何があったのかを聞いた俺達は・・・・・・・・・・・・驚きを隠せずにいた。
またもやヴァンのラッキースケベが発動。主人公補正って半端ないですね。
次回、バリアンとセルパンの確執が明らかに。2人に一体何が・・・・・・・・・・