話はバリアンがセルパン・カンパニーに潜入した時に戻る。
バリアンとセルパン、旧知の2人が再開した時。一体2人に何が・・・・・・・・・・・
「ハッ!随分偉そうになったな、昔はあんなに俺の後ろにいたクセに」
「フフ・・・・所詮は昔の話、今の私はこのセルパン・カンパニーの社長さ」
「ほほぅ、ガーディアンを裏切ってまでそんなに欲しかったか?モデルVが」
「君には分からないだろう、このモデルVの力を、とても凄まじい・・・・・・この力があれば、私は世界の王になれる!」
あれがモデルVのカケラって奴か・・・・・・何か不気味じゃねぇか。こんなモンになんの魅力があるんだか。
あの野郎・・・・・・何も変わっちゃいない。そう、あの頃から・・・・・・・・・・
今から数十年前、イレギュラー撃退していた俺達、そこにはセルパンもいた。
街は破壊され、怪我人が多数出た。ガーディアンがイレギュラーを撃退した事によって、被害は最小限に抑えられた。
「テメェ、セルパン!!何であの時行かなかった!!お前が行けばあそこにいた人達は守れただろ!」
俺はセルパンの胸倉を掴み、責め立てていた。
建物には人が取り残されていた。崩落するまで時間がもうない。セルパンは近くにいた、アイツが向かっていれば少なくとも助けられる事が出来た、だけどセルパンの野郎は向かわなかった。目の前のイレギュラーにブるっちまって。
仕方なく俺が1人で向かい、何とか助け出せた。だけど、何人かは怪我を負わせちまった。
「すっ・・・・すまない、どうしても足が震えてな」
セルパンも申し訳なさそうに謝った。それでもバリアンの怒りは収まらなかった。緊迫する中、1人のガーディアンの隊員が割って入った。
「その辺にしておけ!こうして助けられたんだし、あんまり悪く言うなって」
「っく・・・・・・そんなにイレギュラーにブるっちまうんだったら、大人しくガーディアンベースで司令官の手伝いをしてろっての・・・・・・・・」
セルパンへの不満を垂らしながら、バリアンは去っていった。
申し訳なさそうなセルパンであったが、どこかバリアンを睨む様にして見ていた・・・・・・・・・・・・・・・・
「セルパンよぉ、お前は何でガーディアンに入った?イレギュラーを倒したいからか?イレギュラーが憎いからか?市民を守る為か?一体何だんんだろうなぁ?」
「そんな事はどうでもいい、今の私にはモデルVがある。もはやガーディアンなの無用、全ては私の計画通りなのだよ」
「笑っちまうぜ、お前さてはビビッてるんだろ?ヴァン達に、自分に牙を向く奴らによ!!」
言いたい事を俺は全部言ってやるつもりだ。こんな情けない奴、俺はとてもじゃないか放っては置けない。
世界の王になるだか何だか知らねぇが、そんなの止めて見せるさ。って言っても俺の出来る事はヴァン達の後押しぐらいだがな。
「フフフ、貴様は所詮ライブメタルに選ばれなかった哀れなレプリロイド。ここで始末してやろう、パンドラ」
「分かった・・・・・・・」
パンドラが杖から電撃を放った。バリアンは窓の方へ走り出し―――――――――――――――
「悪いな、生憎俺はお前程ビビりじゃないんでね!!今にアイツらがやって来るぜ!残念ながら俺には出来そうにないからな――――――――――!!」
そう言って俺は窓を突き破って飛び降りた。大分高い所だから流石の俺もビビりそうだったが、セルパンの前だ、強がってやったぜ。
「どうする?このまま・・・・・追いかける?」
「放っておけ、あんな奴どうにでもなる。それよりも、モデルV本体の眠る遺跡はまだ見つからんのか?」
「絞り込めてはいるわ。けど、もう少し時間が掛かる」
「ならば早くしろ、奴らがパスコードを集めている内には」
「・・・・・・・分かった」
そう言ってパンドラは光に包まれて転送されていった。
「さて・・・・・・バリアンめ、何時までそんな吠え面を噛ましていられるか・・・・・・・・」
セルパンは笑っているのか、それとも怒りに満ちているのか、分からない表情をしていた。
「って事があってな。まっ思いっきり宣戦布告してやったさ」
未だに信じられないでいた。あのセルパンが・・・・・・・・・・いや、あのデータディスクの中を見ているから何となく分かって来た。
「データディスクに記録されてた。セルパンはバリアンに嫉妬してたって」
「あぁ・・・・・そういや、昔もそう噂されてたような」
「とにかく、3人共お疲れ様。データディスクを解析すればもう少し情報が得られるかも、少し待ってて」
俺とバリアンは司令室を出た。エールはプレリーと一緒に残った。
「あのさ・・・・・セルパンがイレギュラーの襲撃の生存者だって知った時、エールが不安がってた、自分も同じ様になるんじゃないかって」
俺はエールが不安にしてた事を、バリアンに話した。
そんなアイツが俺の背中を叩いて来た。
「何言ってんだ!んな事あるワケねぇだろ。あんな奴とお前らが一緒なんてありねぇって!けどよ、もしもの時はお前が助けてやれよ。何せ俺には出来なかったからな・・・・・・・」
バリアンは・・・・・・セルパンを止められなかった事を本当は悔やんでいるんだな・・・・・・・・
けど、バリアンは市民を見捨てかけたセルパンを許せなかったんだろう。
どんな理由があれ、俺達は絶対にセルパンの様にはならない、絶対にだ・・・・・・・・・
「そういや、初代司令官はセルパンが調査隊を全滅させた時は何とか逃げることが出来たらしいな」
「あぁ、データディスクに記録されてた。それを聞いた時のプレリー、凄くホッとしてた」
エリアFで見たデータディスクだとどうなったか分からなかったけど、今回ので無事に脱出したのが分かった。
みんなの前では冷静にふるまってたけど、俺達が出た途端、泣く声が聞こえた。今もどこかで生きているのだろうか・・・・・・・・・?
その頃、司令室では・・・・・・・・・・・・
「・・・・・よかった、お姉ちゃん、あの時無事だったんだ・・・・・・」
プレリーは涙を流しながら机に伏せていた。そんな彼女の肩を、エールが叩いた。
「プレリー・・・・・・よかったね」
「えぇ・・・・・・でも、生きていたなら、一度でいいから会いたかった」
そうだよね、プレリーもお姉さんがいなくなってずっと1人で頑張って来たんだもんね・・・・・・・・・・・
本当は誰よりも辛いはずなのに・・・・・・・・・
「ごめんなさい、エールも疲れたでしょ、今日はゆっくり休んでね」
「うん、じゃぁそうさせてもらうね」
エールが司令室を後にして向かったのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ふぅ・・・・・サッパリするなぁ」
シャワー室でシャワーを浴びていた。壁に背中を付けて、シャワーの方を向いていた。
「ハァ・・・・・・・・・」
あの時、私がウトウトしていたせいとはいえ、ヴァンにとんでもない所を見られてしまった。
とても恥ずかしい・・・・・・・だけど、凄いドキドキしていた。好き・・・・・・だからかな?
不安になる度に彼を求めてしまう。ダメだなぁ・・・・・・・・・自分でも分かってるのに。
シャワー室から出ると、ヴァンと出くわした。何て声を掛けよう・・・・・・・・・・・
「あっ・・・・・・・・・」
「あのね、ヴァン!何時も言えなかったんだけど・・・・・・ありがとう!!何時も気に掛けてくれて」
「べっ・・・・・・別にそんな気にすんなって!当然の事なんだから!」
ヴァンは顔を赤くしてそのまま走って行ってしまった。ひょっとして・・・・・・照れてるのな?
何だか可愛いなって思ってしまった。
「エールの奴・・・・・・急にどうしたんだ?」
咄嗟に言われた事だったから・・・・・・・・つい逃げてしまった。
あんな事言われたの初めてだった。凄い・・・・・・・嬉しかった。もしかしてエールって・・・・・・・・・・・
でも、そういうのは・・・・・・・全てが終わってからだな。うん、そうだ。
「さて・・・・・・・次のミッションは何なんだろうな」
何も出来なかったセルパンを責めたバリアン、これがセルパンをモデルVの力の虜になる原因だった。他にも様々な確執があったと思われるがそれはまた別の話。
次回、さらなる脅威がヴァン達を襲う――――――――――!