銀魂侍が能均世界に来んのは間違ってるだろ!?   作:只の暇人

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プロローグはいつも同じ

侍の国、そう呼ばれていたのは………

 

 

「だーからしつけーってんだろ!!?このネタ何回めだと思ってんだ!?」

 

 

お約束DA!

 

「何騒いでるんだ?早く来い」

 

空に向かって叫んだのは我らが主人公・坂田銀時。

 

 

 

つなぎを着て、赤いゴーグルを付けた老人は『平賀源外』言わば、からくり技師だ。

 

 

 

銀時達はは工場の中に入った。其処には大きな装置があった。

銀時は嫌な予感がした。

 

「じーさん、まさかと思うがまたかよ………」

「そういうな。前回とは違って改良を重ねたんだ。今度こそ大丈夫だ」

「へ~」

 

銀時は装置をマジマジ見ていた。

装置に対してあまり乗り気ではなかったが、メガネ娘と聞いてある知り合いを思い出して大丈夫みたいだなと信用した。

 

「ハァ、しょうがねぇ」

 

銀時は頭を掻きながら言った。

銀時が入ったあと装置の扉が重い音を立てて閉じた。

 

「それじゃ装置を作動させるぞ」

 

源外は装置のスイッチを押した。

 

「因みに銀の字。毎度のことだが何処に移動するかは俺にも分からん。気を付けろ」

「ジジィィィィィィ!その言葉何回目と思ってんだぁぁぁぁ!!(怒)」

 

銀時が怒鳴った直後だった。

 

ゴウッと言う音と共に装置の中から強い光が発した。だんだん光が治まる。

源外が装置の扉を開けると銀時の姿は無かった。

 

「…銀の字なら大丈夫だろうが…」

 

源外は一人になった工場で呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある世界の森の中

 

「・・・・・・」

 

ーあれ?なんだろう、空が緑色だー

 

真上には大きな木々が生い茂っており、日の光を遮断している。

 

ーあれ?緑色なのは俺じゃねぇかー

 

まだ枯れ果てていない落ち葉と雑草で埋め尽くされた銀時。

 

ーあれ?何でこんなことになってんだっけ俺?あれ?つーか何でこんなところにいるんだっけ?あれ?このネタ何回目だっけ?あれ?ー

 

ずっとぼーっとしている銀時。

 

「………もう一回寝りゃそのうち覚めるだろ」

 

銀時は夢だと決めつけてもう一度寝る態勢に入る。

 

「起きなさいもじゃもじゃ頭」

 

が、少女の声が聞こえた瞬間、

 

ズドォッ!!

 

「ヒデブッ!?」

 

腹部に強烈な衝撃が走った。

 

「いててて、土手っ腹にぶち込みやがって!食ったもんがリバースしちまったらどうしてくれんだこのヤロー!」

「人間の事情なんて知ったこっちゃないわね。特に熊に食べられたシャケみたいなあんたは特にね」

「なんでシャケなんだよ。あれか?死んだ魚みたいな目をしてるって言いたいのか?これはな。省エネだよ省エネ。いざってときには煌めくから」

「省エネの意味はわかんないけどあんたのアホさ加減に磨きが掛かるのは分かったわ」

「分かってねーよ!!俺が本気だしゃイケメン顔負けのモテる男に俺はなりたいんだよ!」

「なれるじゃなくてなりたいね。イケメンモテ男さん(笑)?」

「腹立つ!テメー今からお仕置きしてや………………あり?」

 

腹を立てた銀時はバッと起き上がって、いたずらしたらガキンチョをお仕置きしようとしたが、そのガキンチョが見当たらなかった。

 

「こっちよこっち。上をむきなさい」

 

言われて銀時は見上げてみると、

 

「随分と間抜けそうな声ね」

 

そこには銀時と同じく銀髪で二対の羽を持つ掌サイズの生き物だった。

 

「………虫人間か?」

「ふん!」

「だらぶ!?」

 

いきなり失礼なこと言った銀時は小さな生物によるアッパーでぶっ飛ばされた。

 

「いきなり失礼なやつね!私たち妖精族を虫扱いして!」

「何言ってんだ。スーパーマリオの漫画じゃハエ扱いされた挙句叩き潰された実績があるんだぞ」

「成る程、その叩き潰したやつ目か頭が悪いのね」

 

妖精族の少女は辛口発言をかます。

 

「つかよお、ここ一体どこなんだ?」

「何処って、この大樹海のど真ん中で寝てたあんたが言うの?」

「………樹海ってあれか?迷いの森的なあれか?」

「あの森は方向を狂わせる作用がある霧を出すけどこの樹海は普通の樹海よ。だだっ広くて迷子の人間がよく出るけど」

「クソジジィィィィイイイイイイイイイ!!!なんてとこに転送しやがったんだこのヤロォォオオオオオオオオオオ!!」

 

銀時は原因である源外に怒りのこもったシャウトを放つ。

しかし、それを聞くものは生茂る木々と驚いて逃げた獣と鳥と耳を塞いだ妖精族の少女だけだ。

 

「もしかしてあなた誰かに騙されて無理やり飛ばされた系かしら?だとしても運が良かったわね。私がこの樹海の出かたを教えて差し上げましょうか?」

「ああん!?誰がテメーみてーな生意気なガキンチョに…」

「そっか。この樹海の一部になりたいだなんてなかなか献身的なのね」

「冗談ですよ〜。俺が小心だって知ってんじゃないっすか〜」

 

イラついた様子から媚び諂うように言う銀時。

 

「…まあいいわ。この樹海にまた一人死体が増えるのは嫌だし。案内してあげる。私のことは妖精族最強のシルバ様とお呼びなさい」

「ああ分かった⑨様」

「シルバ様!!何処ぞのアホ妖精と一緒にしないで頂戴!!置き去りにするわよ!!」

 

銀時はめんどくさがりだが、このままではいけないと判断し、彼女シルバについて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後…

 

「さ、ここが出口………と言うより樹海の入り口よ」

「あ〜太陽が眩しい…」

 

やっとのことで樹海から脱出することができた銀時は眩しそうに手で遮る。

 

「ふふん、ここまで案内した私に感謝しなさいよ銀時」

「あーハイハイわかった分かった」

「銀時!適当に返事しないの!!」

「あーハイハイ分かったわかった………って俺名前言ったっけ?」

 

ふとシルバが名乗ってもないのに銀時の名を言い当てたことに疑問を持つ。

 

「私の目は特別なの。見ただけで相手の名前、特徴、強さ、状態を見破れるのよ。何を考えているかもわかるわ」

「プライバシーの侵害じゃねーか」

「人間のルールなんて興味ないわ。そんなことより敵が来たわよ」

「あ?」

 

銀時は振り返る。

それは銀時よりも背丈は高く力強さを兼ね備えた緑色の肌を持つ大男のような存在だ。

銀時は一瞬怖い顔の花屋さんを想像したが、よくみると毛深くなく頭に花は生えていない。

何より怖い雰囲気があまりない。

 

「んだよ脅かしやがって!思わずヘドロさんを想像しちまったじゃねーかぁ!!」

 

銀時は八つ当たりに目の前の大男を手持ちの木刀で一撃でぶっ飛ばした。

大男は悲鳴を出す暇を与えられず死んでしまった。

 

「さっすが銀時ね。チャンピオンを一撃だなんて相当強いわ」

 

満足そうにシルバが言う。

 

「ったく、じじいのせいで変なとこ飛ばされるわ、ヘドロそっくりな奴に絡まれるわ散々だぜ」

「そのヘドロって言うやつ誰かは知らないけど、この先あんたより強い人間はいないと思うわ」

「あっそ、つーかよ。外に出たのはいいが何にもねーじゃねーか」

 

見渡す限り後ろの樹海を除いてほとんど平原しか見えない。

 

「大丈夫。近くの町まで私が案内してあげる。感謝しなさい」

「けっ、生意気なナビ妖精なこった」

 

銀時は頭をかきながらシルバについていくのだった。




次回予告

銀時「どーも銀時でーす。やっぱ主人公は最初に登場するのが筋なんだよ。ほかんとこじゃ変な前置きで全く主人公が出てこねぇアニメがよくあるからな。え?ヒロインはどうかって?あいつは目立ちたがりやだろうがよ。ただしナルシスト。テメーはダメだ。次回『狩専門はハンターと呼ぶ』」

???「私の出番はまだなんですか〜!?」

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