Prologue
あの日、俺はシュタインズ・ゲート世界線に、たどり着いた。長く短い時間漂流の中で俺はいろんなものを失い、何度も藻掻き苦しんだ。もう二度とあのような悲劇を繰り返してはならない。因果律に歯向かってはならない。だから俺はタイムリープマシンを封印した。これでもう二度と世界線の変動は起こらない。
はずだった。
ー2011年7月7日ー
「トゥットゥルーオカリン、今日は七夕だねー。まゆしぃはこうやって手を伸ばすとお星さまに手が届く気がするのです。」
そのときのまゆりの表情は、どこか神秘的で儚く、たまらなく愛おしかった。
俺は思わず言葉を紡いでしまっていた。
「まゆり。俺はお前がいたからここまでがんばれた。お前のお陰で、」
「そんなこと言われるとまゆしぃは照れちゃうのです。エヘヘ」
静けさの中にも心地よく進む時間の質感が心地よかった。俺は、
「でもまゆしぃはときどき不安になるのです。この時間が永遠に続くのかって。夢を見るのです。私が死んじゃう夢。でもオカリンは何度も何度も助けに来てくれて、でもそれはすごく辛そうで。その夢はすごくリアルで、まるで今の世界が偽物みたくて、オカリンがどっか遠くに行っちゃうんじゃないかって。私の中の彦星様が消えちゃうんじゃないかって。あ、ううんやっぱなんでもない。」
「まゆり!誰がなんと言おうとお前は俺の人質だ。約束する。俺は絶対にお前を悲しませるようなことはしない!」
デジャヴ、リーディングシュタイナー症候群は誰もが有している。まゆりも例外ではない。きっとまゆりもあの痛ましい凄惨な記憶があるのだろう。
だからこそ俺は絶対にお前を手放しはしない。
俺は祈った。祈ってしまった。
まゆりが永遠に幸せでありますようにと、
「さて、そろそろラボに帰るか」
そう言った直後俺の頭にノイズが走った。
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次々と脳に介入していくノイズ頭痛痛い痛い痛い痛い俺は、
「おかujwmjpだWじjtp」
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-その目誰の目-