アイドルとの高校生活   作:とみー@山口全力応援

12 / 26
前回のおさらい

ついに始まった修学旅行。1日目は佐賀県にある遺跡を訪れ、いろいろ歴史について学んだり、くだらないギャグをかましたりと充実した。さあ、2日目は福岡班別行動、思いっきり楽しんでやろうじゃないか。


第12話「修学旅行 2日目」

雄星「んーっ、今日もいい天気だな」

時間は朝6時半。あと30分で朝食の時間だ。普段ならアラームをかけるのだが、修学旅行の間はかけないことにしている。なぜなら、俺の隣で麻弥と日菜がスヤスヤと眠っているからだ。

 

麻弥「(機材に囲まれて幸せっす!フヘヘ!)」

日菜「(おねーちゃん!!あたしにもポテトちょーだい!!)」

 

2人の顔を見ると、心なしかとても幸せそうな感じがした。俺は2人が起きる前に洗顔と歯磨きを済ませる。

 

雄星「今日は自由行動か。事前に行程を組んでおいたからどこに行くか迷うことはまずないだろう」

 

着替えも済ませ、2人が起きるまでスマホで天気をチェックしていた。今日も文句なしの晴れということで、絶好の1日になる予感だ。

少ししてると麻弥と日菜が起きた。

 

麻弥「おはようございます!ってあれ!雄星さんもう起きてたんですか!」

雄星「ああ、ちょっと早く起きてしまってな。もうすぐ朝飯の時間だから準備しとけよ」

麻弥「はいっす!」

日菜「おはよ〜(⊃ωー`)ふわぁぁ...」

雄星「でっかいあくびだな。朝飯もうすぐだから早く準備しな」

 

俺と麻弥はスカッと目覚めたものの、日菜はまだ眠たそうだ。そんな日菜も目を擦りながら準備をしていた。

朝食を取るべく俺らは広いホールに向かった。もうみんな集まってきていた。

 

HR担任「今日は班別行動の日だから、ご飯はしっかり食べるように。いいな」

 

そんな担任の挨拶も終わり、朝食タイムに入った。時間は7時になったところ。

このホテルではご飯はバイキング形式で、好きなものを食べることができる。

 

雄星「とりあえずこれとこれ取って、あと飲み物はこれでいいかな」

麻弥「雄星さんの朝ごはんとても良さそうですね!」

雄星「そうか?俺いつもこれがベーシックなんだけどな。そんな麻弥もなかなかバランス良い感じだけどな」

 

俺の朝食は炊きたてご飯に納豆、味噌汁、鮭の塩焼きとチーズサラダ、飲み物に緑茶である。せっかくの修学旅行ではあるが、朝はこれじゃないと気合いが入らない。

一方の麻弥は食パンとスクランブルエッグ、それに大好物の野菜スティックにオレンジジュースという感じ。野菜スティックが出てくるバイキングなんて珍しいものだと思ったが、これも新たな発見だ。

 

雄星「あれ?日菜は?」

日菜「おまたせ!」

雄星「遅かったな...ってなんだそれ」

日菜「え?」

 

日菜は首を傾げた。それもそのはず、俺は日菜の朝食に驚いた。なんと皿に盛られたフライドポテトに水という、朝からジャンクなものを選んだからである。バイキング形式とはいえ、これはないだろうと思った。

 

雄星「ちょ、それ本当に全部食うのか?」

日菜「うん!朝からポテト食べられるなんてるるるんっ♪ってするよ!」

雄星「マジかよ...やっぱ日菜はなんかすげーや」

日菜「ん?何か言った?」

雄星「なんでもない。とにかく食べるか」

 

明日の朝もポテト山盛りを食べるんだろうなと思いながらも朝食を済ませ、ホテルの入口前に集合した。

 

HR担任「いろんなところに行くと思われるが、くれぐれも地元の方に迷惑はかけないこと。あとは怪我なくみんなが帰ってくること。この2つを守って、楽しい時間になるように」

 

この挨拶をもって班別行動が始まった。時刻は8時半である。

俺たちは最初の予定地・福岡タワーに向けてバスが出ている博多バスセンターに向かった。

福岡タワーへは地下鉄でもいけるが、いかんせん地下鉄だと最寄りから15分程度歩かねばならない。それを考慮し、バスで行くことにした。

 

雄星「えっと、福岡タワー行きバス乗り場は...ここか」

麻弥「あと5分で来るらしいですね!」

雄星「ああ、意外と早く行けそうだ」

 

5分経ってバスが到着した。東京ではなかなか見れない、連節バスで福岡タワーに向かう。

 

雄星「平日ってのもあってお客さんはそんな多くないな」

日菜「うわー!博多の街って大きいね!」

雄星「だろ?東京よりは小さいけど九州ではNo.1の大都市だからな」

 

そんなことを話しながら、バスは都市高速を走る。運賃は下道のみで行った時と同じ360円なのに、こっちの方が早く着くからお得感はある。

 

麻弥「見てください!福岡のビル群が見えますよ!!」

日菜「ほんとだ!」

雄星「ちなみに反対側をみると海がみえるぞ」

麻弥「街と海、両方楽しめるってすごいです!!」

雄星「だろ?しかも路線バスが高速道路走るなんて珍しいものだ」

 

まだ班別行動が始まったばかりなのに2人は福岡を楽しんでいる。そうだもんな、東京以外の県に行ったことがないって言うぐらいだし。

バスは都市高速を降りた。途中渋滞にハマってしまったが、無事福岡タワーについた。バスを降りると次々と福岡タワー行きバスがやってきた。また、近くにはテレビ局もあり、中継車と思しき車が止まっているのも確認できた。時計に目をやると9時10分である。

 

日菜「ねえねえ!!誰かがライブやってるよ!!」

雄星「ああ、博多BoySか」

麻弥「雄星さんはあの人たちのこと知ってるんですか?」

雄星「テレビで見たことあるから名前は知ってるぐらいよ」

 

福岡タワーの目の前では、平日にも関わらず人気男性アイドルグループ・博多BoySのミニライブが行われており、かなりのファンが押し寄せていた。特に、リーダーの山本裕樹はNo.1の人気を誇っているらしい。俺はそのグループについてはテレビで見たことあり、ファンではないがちょくちょくその番組は見ている。

そんな博多BoySのライブが行われているところを通り過ぎ、チケットを買って展望台へと入場した。

 

雄星「おお、いい景色だな」

麻弥「すごいです!福岡の街を一望できますね!!」

日菜「一緒に写真でも撮ろうよ!」

雄星「だな」

 

福岡市内の街並みを背景に、日菜がスマホで写真を撮った。本当に眺めがよく、人気なスポットであるのも頷ける。

 

麻弥「こうしてみるとあんなに大きかった福岡の街も小さく見えちゃいますね!」

雄星「ああ、東京だと遠くに超高層ビルとか見えたりするけど、本当に福岡だとビルも小さく見えてしまうな」

日菜「今度はパスパレのみんなと一緒に来たいなー!」

麻弥「それいいですね!!皆さん絶対驚くと思います!」

雄星「いいんじゃないか。みんなにこの景色みせてやれよ」

日菜「うん!あ、ちょっとトイレ行ってくるね!」

 

日菜がトイレに行った。その間に少しでも麻弥との思い出を作っておかなければと思い、

 

雄星「なあ麻弥」

麻弥「どうしましたか?」

雄星「2人で一緒に写真撮らないか?」

麻弥「はいっす!」

 

さっきと同じように、スマホを取り出して写真を撮った。日菜には内緒の、2人だけの思い出が1つできた。

それから福岡タワーについての説明書きをみたりお土産を買ったり、すぐ側にある百道浜を散策したりした。本当ならお土産は博多で買う予定だったが、まあいいか。

時刻は11時、福岡タワーを後にしてバスで天神に向かった。

 

雄星「天神に着いたぞ」

麻弥「うわああ!すごいです!!」

日菜「渋谷と同じくらいすごい大きいね!!」

雄星「さすがに渋谷よりは小さいと思うが...まあ九州では一番大きいな」

 

さすが九州最大の繁華街だけあって人通りも交通量も多い。俺が福岡に遊びにくる時は大体博多と天神、それに香椎浜にある大型ショッピングモールに行く。だが香椎浜は時間の都合で行けない。

俺たちはまず7階建てのショッピングセンターに入った。

 

雄星「いろいろあるからゆっくり見て回るか」

日菜「うん!」

麻弥「ですね!!」

 

ショッピングセンターには服屋さんやブランドものを扱う店をはじめ、スポーツショップやCDショップもあった。

と、日菜が突然CDショップに足を運んだ。それに釣られて、俺と麻弥もついていった。

 

日菜「ねえねえ!あたしたちのシングルが発売されてるよ!」

麻弥「本当ですね!!福岡でもジブンたちのCDが出てるって思うと感激です!」

雄星「おいおい、店の中だから静かにしてくれよ...」

日菜「あ、ごめん...」

店員「もしかして、Pastel*Palettesの氷川日菜さんと大和麻弥さんですか?」

 

突然、CDショップの店員さんが日菜と麻弥に話しかけてきた。

 

麻弥「はい!ジブンたち、学校の修学旅行で福岡を訪れているんです!」

店員「修学旅行で福岡に...!もしよかったらこちらのポスターにサインいただけませんか!?」

 

店員さんが指さしたのは、パスパレの5人が写っているポスターだ。

 

日菜「いいよー!」

雄星「こら日菜、店員さんに対して失礼じゃん。すみません」

店員「いえいえ!こちらこそ無理なお願いをしてますので大丈夫ですよ!」

 

日菜と麻弥はポスターに黒マーカーで大きくサインを書いた。店員さんは嬉しそうにしていた。

 

店員「ありがとうございます!」

麻弥「では、ジブンたちは失礼しますね!」

店員「また福岡に来られた時は遊びにきてくださいねー!」

 

すごいテンションの高い店員さんだったな。でも日菜と麻弥がここまで注目されてると思うと、改めてパスパレの凄さというのが計り知れる。

ショッピングセンターを出て、時計に目をやると12時半になっていた。ここで昼食をとることにしよう。

 

雄星「2人ともお腹減ってないか?」

日菜「あたしはお腹ぺこぺこだよ〜ԅ(¯﹃¯ԅ)」

雄星「なんだよその顔は...んで麻弥はどうだ?」

麻弥「ジブンもお腹がすきました!」

雄星「そうか。だったら名物の博多ラーメンでも食べるか」

日菜「るんっ♪ってくるよ!!」

 

さっきのショッピングセンターから歩いて1分のところにあるラーメン屋さんに着いた。なんでも、ここのラーメン屋さんの豚骨ラーメンのスープにはホタテエキスを配合しているらしく、旨味が半端ないだとか。

店は食券を予め買ってから席に着くタイプで、俺は特大チャーシュー入り豚骨ラーメンと餃子6ヶ、日菜と麻弥は普通の豚骨ラーメンを注文した。

先に日菜と麻弥のラーメンが到着した。俺はもう少しかかりそうだ。と思っていたら俺の分もやってきた。

 

雄星「じゃあ食べるか」

日菜「うん!」

麻弥「はいっす!」

「「「いただきます!!」」」

日菜「(パシャリ)」

雄星「お、日菜。イ◯スタに載せる気か?」

日菜「うん!美味しいラーメン食べたよー!って感じ!」

雄星「ほう、なかなかいいじゃん」

麻弥「お、美味しいです!!ジブン、こんなラーメン初めて食べました!!感激です!」

日菜「おいしいー!!」

雄星「2人が美味しいって言ってくれてよかった」

 

そうこうしながら美味しい博多ラーメンを食べた俺たちは天神の真ん中にある公園で30分ひと休みしたあと、天神周辺を散策した。

時刻は14時半。そろそろ博多のショッピングセンターに行く頃合いだ。

 

雄星「んじゃ時間もそろそろだし博多戻ってショッピングセンター行くか」

 

またバスに乗って博多まで行った。運賃が100円という安さは東京ではありえない。

7〜8分して到着した。天神と博多はやはり近い。そして街並みも繁華街から一気にビジネス街に変わる。これもまた福岡の面白さと言えるだろう。

 

雄星「さあ着いた。ここは麻弥が行きたいという機材店以外で行きたいとこない?」

日菜「うーん、あたしは大丈夫かな!」

麻弥「ジブンもそこだけ行ければ大丈夫です!」

雄星「そうか。だったら早速機材店行くか」

 

天神のショッピングセンター以上に大きい。そのため迷子になりやすいが、予め調べておいたルートを辿って到着した。

 

雄星「うおお、結構あるな」

麻弥「機材に囲まれて、ジブン、幸せです!フヘヘ...」

 

ここの店はちょっと変わってて、オーディオ製品はもちろん、テレビや中古のスマホ、パソコンやカメラまでさまざまな機材を取り扱っている。機材が大好きな麻弥にとってはまさに天国ともいえる場所だろう。

 

麻弥「雄星さん、日菜さん、みてください!」

日菜「どうしたの?」

雄星「なんだ...って、これも取り扱ってるのか。すごいな」

 

俺たちがみたのは、普段テレビ局のカメラマンが使っているENGカメラと呼ばれるもの。もちろん値段は200万円を超えるが、まさかこんなものまで売っているとは。機材のことならなんでもお任せ屋さんだなこりゃ。

 

麻弥「傷などたくさん入っていますが、まだまだ使えそうです!」

雄星「確かにな。値段は高いがレンズ付きでこの値段なら新品で買うよりずっとお得じゃないか」

 

新品だとレンズが付いていないことが多いらしい。レンズ始め周辺機器諸々揃えると600万円は軽く超えるとか。

他にも珍しい機材や最新の機材まで、いろいろ見ることができた。機材に関しては全くと言っていいほど興味はないが、麻弥が説明してくれる度に少し詳しくなった。

 

麻弥「いろいろ機材が見れて、大満足したっす!!」

雄星「よかったな。それじゃあここを出ると...」

日菜「みてみて!!噴水だよ!!」

 

機材店を出たすぐ目の前で、噴水があがっていた。

 

雄星「おお、久しぶりに見たな」

麻弥「色鮮やかなライトを使って水の色も鮮やかになってますよ!!」

雄星「だな」

日菜「そうだ!写真撮ろうよ!!」

 

噴水をバックに写真を撮った。本当に綺麗でつい見惚れてしまう。

 

雄星「そうだ。麻弥、写真撮らないか?」

麻弥「はい!撮りましょう!!」

 

俺と麻弥の2人で写真を撮った。それを見ていた日菜は、

 

日菜「2人とも青春してるって感じだよ!!」

麻弥「せ、青春ですか!?//恥ずかしいです//」

雄星「そうだぞ日菜。人がいるところで恥ずかしい...とにかく時間もぼちぼちだから帰るか」

 

時刻は16時30分になっていた。このあと博多駅でお土産を買って、無事ホテルに戻ってこられた。その後、夕食を済ませ、消灯まで部屋でゆっくりすることにした。

 

日菜「あたし先にシャワー浴びるね!」

雄星「おう。ゆっくりしてきな」

 

日菜が風呂に入っていき、麻弥と2人きりになった。

 

雄星「なあ麻弥」

麻弥「どうしましたか...っ///」

 

しまった。昨日みたいに麻弥を押し倒してしまった。しかもキスまで。でも、日菜がいない時だからこそ、もう行動に移すしかない。そう心に決めた俺は続けてこう言った。

 

雄星「俺はずっと麻弥と一緒にいたい。その気持ちに偽りがないことを証明するために、差し支えなければ日菜がいない今、本当の『大和麻弥』を俺に見せてくれないか?」

麻弥「雄星さん...///はいっす///」

雄星「麻弥...///」

麻弥「わかりました...!///ジブン初めてですけど、頑張ります!///」

雄星「俺も初めてだから心配するな///...よろしく頼むぞ」

 

その後日菜が風呂から上がってくるまでの間は何があったのかよく覚えていない。だが、何か言葉では言い表せない初めてを迎えたこと、昇天してしまうぐらい良かったことははっきりと頭に刻まれた。でも、これも1つの思い出になるからいいか。

 

雄星「すまない。日菜がいないとはいえ。悪かった」

麻弥「雄星さん...ジブンは良かったので大丈夫っす///」

雄星「そうか。俺も麻弥と一緒で楽しかった。もうすぐ日菜が上がってくる頃だから急ごう」

 

日菜「おまたせー!」

雄星「ずいぶん遅かったな」

日菜「ごめんごめん!あ、そういえばさー、あたしがシャワー浴びてるときに変な声が聞こえたんだよ!」

雄星・麻弥「「!?」」

日菜「2人とも知ってる?」

雄星「変な声か...俺は知らんな」

日菜「ほんとー?すぐ近くからだから2人なら知ってるはずだと思うんだ!」

 

まずい、このままでは日菜にばれてしまう。と思ったその時、

 

麻弥「あ、あれですよ!ジブンと雄星さんでホラー動画を見てたら、雄星さんが悲鳴を上げてたんですよ!もしかしたら変な声っていうのは、雄星さんのことではないかと!」

 

さすがにこれではごまかしが効かないだろうと思っていたが、

 

日菜「そうなんだー!雄星くんって意外と怖がりやさん?」

雄星「あ、ああ。俺意外と怖いものだめでさ。ははは...」

 

なんとこんな子供騙しみたいな嘘でごまたせたのだ。日菜が天才少女であるがゆえ、こんなことぐらいでは嘘だと見抜くと思っていたが、その鈍感さと咄嗟に出た麻弥の嘘に助けられた。しかし、日菜に声が聞こえていたとは...考えただけでゾッとする。

 

その後風呂を済ませ、歯磨きと着替えを済ませ消灯した。最終日に向けて俺たちはぐっすりと眠った。

ちなみに、俺と麻弥の夢の中であの時の出来事が再び起こっていたのはここだけの秘密だ。




ようやく2日目ですよ。気づけば初めて6000字超えてた...普段からもっとこれくらい書ければと思っております。
さて修学旅行も最終日に差し掛かります。どんな結末になるのか次回も見てくださると幸せます。

なお、作中にあるホテルの部屋での雄星くんと麻弥ちゃんの出来事については皆様のご想像にお任せします...
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。