日菜にパスパレの練習見学に誘われた俺。事務所的にアウトだろうし行かないと言ったものの、これだとさすがに申し訳ないと思い、後日パスパレメンバーと俺でセッションしようと提案。日菜は快く受け入れてくれ、期末テスト終了後にやろうと言ってきた。ものすごく楽しみにしてる俺がいるが、まずは日菜にテストで勝つ。これを目標に今日も頑張るぞ。
中間テスト。中学生と高校生なら避けては通れぬ関門である。もちろん羽丘でも中間テストは存在している。
HR担任「みんなも知ってると思うが、今日から1週間中間テストに向けて学習期間となる。期間中全部の部活動の活動休止だ。この1週間で学んだことを復習し、テストで結果を残せるように、しっかり頑張ってほしい。もちろん、最初のホームルームでも言った通り、みんなで学年上位を占めてもらいたい。先生はみんなが結果を出してくれると信じてる。頑張ってくれたまえ。」
担任の挨拶とともに、この日の授業は終わった。中間テストに向けた学習期間の始まりだ。
雄星「いよいよテスト期間か」
日菜「あたし雄星くんには負けられないよ!」
雄星「そうだな。俺も日菜だけには負けられん。」
日菜「あたし、期間中はおねーちゃんと勉強するんだ!だから先に帰るね!」
雄星「おう、お疲れ様」
日菜が足早に帰っていった。お姉さんに教えてもらうのかな。まあそんなのは俺にとってはどうでもいいことか。
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それから数日が経過し、テスト2日前となった放課後のことだった。俺はこの日図書館で勉強する予定だ。という理由が、家で勉強するとなるとどうしても寝てしまうことがあるんだよなぁ。それを防ぐためである。
雄星「よし、準備できたから図書館いくか。」
麻弥「あ!雄星さん!」
雄星「お、麻弥か。どうした?」
麻弥「よかったらジブンと勉強していただけませんか?少しわからないところがありまして...!」
雄星「うん、いいよ。」
麻弥「ありがとうございます!」
雄星「ちょうど図書館に行って勉強しようと思ってたから、図書館でもいいか?」
麻弥「ジブンは大丈夫っす!」
雄星「じゃあ行こっか」
麻弥「はいっす!!」
そんなこんなで、俺と麻弥は図書館にやってきた。高校生だろうか、他の学校の生徒、また中学生も図書館に来ている。やはりこの時期どこもテスト期間中なのだろうか。
雄星「ここら辺だったらあまり人来ないからここで勉強しよっか」
麻弥「そうっすね!」
雄星「んで、麻弥のわからんとこってどこだ?」
麻弥「実は日本史のここなんですけど...」
麻弥が示してきたのは室町時代についてだ。
雄星「室町な...俺も正直ここは難しいと思うし、ちと複雑なんだよな」
麻弥「雄星さんでもここは難しいと言いきれるんですね...」
雄星「まあね。でも山口のことも多少入ってるから勉強すれば楽っちゃ楽よ」
麻弥「確かに、ここには山口を治めた大名さんのことについても書かれていますね!」
雄星「おい、大名を『さん付け』する人、初めて見たぞ」
麻弥「フヘヘ...!」
雄星「そこでその笑い方やめろよ、ただでさえ麻弥はアイドル、つまり芸能人なんだからさ」
麻弥「す、すみませんでした...」
勉強を始めてからどのくらいが経過しただろうか。時計に目を移すと5時になっていた。
雄星「もうこんな時間か。少し休憩するか?」
麻弥「そうですね!ちょっと休みましょう!」
雄星「だな。何か飲み物買ってくるけど、何が飲みたい?」
麻弥「ジブンはお茶や水とかで大丈夫っす!」
雄星「了解、今から買ってくるけん待っとって」
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麻弥視点
(雄星さん、こんなジブンにわかりやすく丁寧に勉強を教えてくれるなんて本当に申し訳ないっす...!雄星さんの勉強もあるというのに...あと、これはとても恥ずかしいことですが、雄星さんのこと、少しかっこよく見えたりもしたっす。フヘヘ...あわわわわ!こんな気持ちだと勉強に集中できないっす!(>_<)これから気持ちを切り替えていきましょうか...!)
そんな気持ちを抑えながら、ジブンは雄星さんが帰ってくるのを待ってたっす!
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雄星視点に戻る
(そういえば、麻弥と2人きりになるのは初めてだよな。普段真剣に授業に取り組んでて、それが終わったらパスパレの活動だろ?大変なのに本当すごいわ。あと眼鏡かけてるときの麻弥、めちゃくちゃ可愛い...いかんいかん、こんな思い持ってたら勉強に集中できんわ。さ、早く買って戻らなければ)
そんなことを思いながら、お茶を2本買って麻弥のところに戻った。
雄星「すまん遅くなった、はいお茶ね」
麻弥「ありがとうございます!」
雄星「いいってことよ」
少し休憩していると、カバンを持っている直己がやってきた。
直己「お、長島と麻弥ちゃんやん!」
雄星「なんだ、誰かと思ったら直己かよ」
麻弥「あ!直己さんお疲れ様っす!」
直己「麻弥ちゃんお疲れ様!そんでもって長島、まるで俺に会いたくなかったかのような反応するのやめろ」
雄星「すまんすまん、で直己はこんなところでなにしてんの?」
直己「見りゃわかるやろ、テスト勉強しに来たんだよ。でも席がなかなかなくてさ。てか日菜ちゃんは?」
麻弥「学習期間中は家で勉強するらしいっすよ!」
直己「へー家で勉強ね...俺、家で勉強だと集中できないんだわ。あと関係ないけど長島、日菜ちゃんがいないからって麻弥ちゃんに手を出したらダメやぞ?」
雄星「なんで俺が麻弥に手を出す必要があるんや...出しはしないわ」
直己「まあいいわ。俺はまた席探して勉強するよ。2人ともお疲れ!」
雄星「お疲れ」
麻弥「お疲れ様っす!」
直己が去っていったところで、再び勉強を再開させた。しかし、まさか直己にあんなこと言われるとは...今度アイツには仕返しをしてやろう。
勉強してから何時間だろうか。おそらく3時間は経過した。時計に目をやると、もう8時になっている。
雄星「もうこんな時間か。夜も遅いし、そろそろ帰るか?」
麻弥「そうっすね、帰りましょうか...!」
雄星「そうだな...って麻弥、どうしたんだ?」
麻弥の方をみると、なぜか目に涙を浮かべていたのだ。俺、何かまずいことでも言っちゃったか?
麻弥「雄星さん、ジブンのために時間を削ってまで勉強を教えていただいて、なんだか申し訳ないっす...!」
突然申し訳なさそうに俺に言ってきたのだ。
雄星「なに言ってるんだよ麻弥、俺は全然いいってことよ」
麻弥「でも、それだと雄星さんの勉強する時間がなくなってしまいます!それに、日菜さんとの日本史テストの勝負もありますし...!」
雄星「日本史なら家でも十分勉強できるよ。あと家で一人寂しく勉強やるより、こうして麻弥と勉強できた時間が俺にとっては幸せな時間だもん。こっちこそ、勉強に誘ってくれてありがとうな」
俺ははっきりと言い切った。すると、麻弥の目から溢れる涙は大粒の涙に変わっていた。
麻弥「雄星さん...!」
雄星「うわぁっ」
突然麻弥は俺に抱きつき、大粒の涙を流して泣いている。それだけ俺に対して申し訳なく思っていたのか。
雄星「麻弥、俺はこれからも麻弥とこうして一緒に勉強したいし、仲良くしたい。だから、これからも友達でいてくれるか?」
麻弥「もちろんです...!ジブンこそ、これからもよろしくお願いするっす!」
雄星「ああ。俺の方からもよろしくな。」
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麻弥視点
(なんでジブン、雄星さんに抱きついてから泣いているんでしょうか...でも、雄星さんはこんなジブンを温かく、優しく受け入れてくれて...いい方に出会えて、本当に良かったです...!)
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雄星視点に戻る
時間は午後8時半をまわっていた。もう辺りは暗くなってしまった。
雄星「外も暗いし、ライトつけてから帰れよ」
麻弥「はいっす!雄星さん、今日は本当にありがとうございました!」
雄星「いいってことよ。じゃあ、テスト頑張ろうな」
麻弥「もちろんっすよ!」
雄星「お互いの健闘を誓い合うため、ハイタッチしようか」
麻弥「はいっす!」
\パンッ!/
俺と麻弥のハイタッチの音が図書館の周辺にこだまする。そして、麻弥の顔からは何かが吹っ切れたかのように、今日一番の笑顔を見れた気がする。そして、間違いなくこの日は麻弥と絆を深められたと思う。
麻弥「あ!そういえば!」
雄星「ん?どうした麻弥?」
麻弥「ジブンもテスト、雄星さんには負けませんからね!」
雄星「お、俺に挑戦状かい?なら受けて立とうではないか」
麻弥「フヘヘ、とにかくお互いに頑張りましょう!」
雄星「そうだな。じゃあ俺は帰るよ。お疲れ様」
麻弥「お疲れ様っす!!」
俺と麻弥は家に帰った。
テストまであともう少し。日菜に加えて麻弥もライバルか。でも俺はますます頑張ろうという気持ちになった。絶対2人には勝ってやろう。
はいというわけで麻弥ちゃんと雄星がテスト勉強する回でした。
個人的には日菜ちゃんと3人で勉強でも良かったんですけど、ちょっとやってみたいことがあったのでこんな感じになった次第です。
あとアンケート設けたのでぜひぜひ投票してくださいな。期間は明後日の正午までにしようと思います。
(3/29追記 アンケート締め切りました。投票してくださった皆様、ありがとうございました。)