ついに迎えた初めての羽丘での中間テスト。日菜と麻弥に負けたくないとこれまで勉強してきた。最も得意としている日本史のテストはもちろんスラスラ解くことができた。並行して受けた世界史は微妙だったが、なんとか全教科問題を解くことができた。そしてテスト返却の日。俺は日本史のテストの点数を確認する。すると、俺は驚きを隠せなかったのだ。
雄星「ま、まじか...!!」
俺は驚きを隠せなかった。
雄星 (99点.,.!あと1点で満点だったはずなのに...!)
日菜「ねえねえ雄星くん!」
雄星「うわぁ!びっくりした...」
日菜「なんでびっくりするのー?」
雄星「お前には関係ないだろ」
日菜「ふーん、あ!そんなことより何点だった?」
雄星「まだ日菜と麻弥にテストが返されるまで見せないよ」
日菜「( ˘-з-)ちぇっ、雄星くんの点数早く知りたいなー!」
雄星「まあ返ってきたら見せ合おうや」
日菜「うん!」
日菜にはいつものような態度で接したが、正直落ち込んでいる気持ちの方が勝っている。なんでこんな凡ミスを犯したんだろうか。
ちなみに間違えたところは最後の問題で○か×で答えるところ。正解は×なのに、俺は○と書いてしまったのだ。
雄星「はぁー...」
麻弥「雄星さん、どうしたんですか?」
雄星「いや、最後の問題で凡ミスしちゃって1点落としちゃったんだよな」
麻弥「それは残念としか言えないです...」
雄星「まあ見直しをやらんかった自分も悪いけどさ」
麻弥「見直しすることの大事さを改めて学べたからいいと思います!」
雄星「そうやね。まあ終わってしまったものは仕方ないし、切り替えていくしかないか」
麻弥「ですね!」
HR担任「最後大和さん。テスト取りに来てください」
麻弥「はいっす!」
HR担任「大和さん良く頑張りましたね」
麻弥「ありがとうございます!これからも頑張るっす!」
雄星「麻弥何点だったのか?」
麻弥「97点でした!文章記述問題で間違えてしまいまして...でもこれで自信がついたような気がするっす!」
雄星「おお、結構頑張ったな」(テスト2日前のあのことは日菜には絶対言わないようにしないと...)
日菜「雄星くん!テスト何点だったの?」
雄星「ああ、そうだったな。せーので見せ合いだ。いいな?」
日菜「うん!」
雄星「せーの」
日菜のテスト、予想通り100点満点だった。この瞬間、俺の負けと罰ゲームが決まった。
日菜「やったー!あたしの勝ちだね!」
雄星「そうだな、俺の負けだよ。で、罰ゲームって何したらいいんだ?」
日菜「罰ゲームはね、うーん...あ!さっき直己くんが言ってたことを聞きたいな!」
雄星「ちょ、待て。それだけはマジで勘弁してくれよ」
日菜「えー?負けた人が罰ゲーム受けるのは絶対だよ?」
雄星「日菜怖えー...はぁ、いいよ。でも授業中だから放課後でいいか?」
日菜「うん!いいよ!楽しみにしてるね!」
その後他の教科のテスト結果も返ってきた。世界史は案の定50点台前半だったものの、それ以外は80点台だった。一方の日菜は他の教科でも満点を取っておりクラス、いや学年全体でも1位となった。もう天才っていうあだ名をつけていいぐらいだ。
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放課後になった。テストが終わったことで部活動が再開。準備を進めるクラスメイトもちらほらいた。
麻弥「ではジブン今日はお先に失礼しますね!」
雄星「おう、お疲れさん」
日菜「お疲れ様ー!!」
麻弥が帰ったところで、俺はあの話をする。
日菜「ねえねえ、直己くんの言ってたことって何?」
雄星「ああ、実はテスト2日前に麻弥に日本史を教えて欲しいと言われてな」
日菜「うんうん!」
雄星「俺はそれ了承して一緒に図書館に行って勉強したわけよ。その途中で直己に出会って『日菜ちゃんがいないからって麻弥ちゃんに手を出すなよ!?』って言われたんだわ」
日菜「雄星くん、もしかして麻弥ちゃんに手を出そうとしてたの!?」
雄星「いやいや違うから!麻弥に手を出したらパスパレの事務所にボロクソ言われるやんけ!」
日菜「ふーん、まあそこは敢えて触れないでおくよ!」
雄星「いや『敢えて』じゃなくても触れないでいいから。それはともかく、ここからは直己も知らないことだから誰にも話すなよ?」
日菜「うん!誰にも話さないよ!」
雄星「なら良し。直己が帰ってから8時ぐらいまでだったかな、勉強して帰ろうと思ったら突然麻弥が申し訳なさそうに謝って泣き出して、いきなり俺に抱きついてきてな。俺は泣いてる麻弥を優しく抱き返したわけ」
日菜「あー!やっぱり雄星くん、麻弥ちゃんに手を出してるじゃん!」
雄星「いやいや違う!俺は手を出してないから!ただ泣いてる麻弥を優しく受け入れたっていうか...あと声がでかい!もっと声量を抑えて...」
日菜「あっ、ごめん(´>ω∂`)テヘペロ」
雄星「テヘペロってお前...全く反省の色もなしだな...まあいいや。それがあってから、俺は麻弥とお互いの健闘を誓い合ったわけ。これが直己が話そうとしたことと、直己も知らないことの全てだよ」
日菜「...それだけ?」
雄星「うんそれだけ。あ、あとここだけの話な。途中休憩して水を2人分買いに行ったんだけど、俺、思ってしまったんだよな」
日菜「何を思ってしまったの?」
雄星「メガネをかけた麻弥が、ぶち可愛くみえたってこと」
日菜「えーーー!!それって雄星くん、もしかして...!!」
雄星「だから声がでかいって!直己とか他の人に聞かれたらどうするんだよ...」
日菜「でもびっくりだよ!!るるるんっ♪てくる!!」
雄星「絶対、誰にも言うなよ?」
日菜「うん!約束する!」
雄星「よし、指切りげんまんだ」
日菜・雄星「指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます、指きった」
俺はあの図書館での出来事を偽りなく全部話し切った。しかし、この後の日菜の一言で、俺はとんでもないことになる。
日菜「あたし、雄星くんと麻弥ちゃんの関係、応援するよ!」
雄星「いや麻弥とはそんな関係じゃないから...って、今なんて言ったのか?」
一瞬、聞いてはならないものを聞いてしまった。怖いと思いながらも、俺はもう一度日菜に何を言ったのか聞き返した。
日菜「雄星くんと麻弥ちゃんの関係、つまり、恋だよ!雄星くんと麻弥ちゃんの恋、応援するよ!」
びっくりした。あの出来事の話からまさか恋話に発展してしまうとは。でも俺があの時麻弥のことを可愛く思ってしまったのは事実だし、そう捉えられても仕方ないことか。
雄星「何言い出すんだよ!それに麻弥はアイドルだし、一般人の俺と付き合ってるなんてことになったら世間は大騒ぎだわ。ということもあるし、麻弥とはこれからもクラスメイトそして友達として接していくから」
日菜「えー?そんな冷静なこと言って、ほんとは麻弥ちゃんのこと好きなんでしょ?」
俺は必死で日菜に抵抗したが、日菜は俺が麻弥のことを好きだと思っている。でも、ここまできたらもう自分の思いを言う以外方法はない。俺は勇気を振り絞って日菜にこう言った。
雄星「ぶっちゃけ言えば...俺は麻弥のことがあの日から...す...き...になったっておい!俺になんてこと言わせるんだよ!」
日菜「あはは!やっぱり雄星くんは麻弥ちゃんのことが好きなんだよ!おまけに雄星くん照れてるよ!」
雄星「日菜ー!お前やっぱりやばいわ!」
日菜「でもね雄星くん、自分の気持ちには正直になった方がいいよ?」
雄星「え?正直になった方がいいって何言い出すんだよいきなり...怖いわ...」
日菜「麻弥ちゃんが雄星くんのことどう思ってるかわからないけど、でも雄星くんの麻弥ちゃんが好きっていう気持ちは正直になったほうがいいと思うよ!」
雄星「ま、まあそうだけど...」
日菜「雄星くんが麻弥ちゃんのこと好きだと思うの、あたしは悪いことじゃないと思う!!だから、チャンスがあれば麻弥ちゃんに告白してみた方がいいよ!」
雄星「こ、告白なんていきなり出来るわけないやんけ...」
日菜「いきなりじゃなくていいんだよ!ある程度期間が過ぎてからでも大丈夫だよ!」
雄星「そ、そうなのか...?」
日菜「うん!だから、あたしは雄星くんと麻弥ちゃんの関係を応援するんだよ!」
雄星「...わかった。俺の気持ちに正直になって、麻弥に告白してみるよ」
日菜「うん!あたし、応援してるからね!」
雄星「あ、ありがとう...」
とうとう現役アイドルの麻弥こと「大和麻弥」にガチ恋してしまった瞬間である。でも、日菜が言う通り、俺の気持ちに正直になるというのは正しいかもしれない。今度、学校やパスパレの活動がおやすみの日に麻弥をお出かけに誘ってみるか。俺はそう心に決めた。
ただの学園ストーリーなのに、まさか恋愛話に発展してしまうとは...これは驚きですね。でも雄星の麻弥ちゃんへの想い、温かく見守っていこうと思います。