手当を終え、その人を布団に寝かせた。
畳に座り込むとふうっ、と息を吐いた。
今日はとても疲れた。ぶっころりーのことと言い、目の前寝息を立てている人と言い。今日は厄日かもしれません。
ふと目線を下げる。私と同じ黒髪の少年。私より年上だろうか。目の色は瞼を閉じているためわからないが、赤色だったら紅魔族の人かもしれない。見たことないのでどこかの里の外から帰ってきたちゃらんぽらんの連れ子かも知れない。
そこでそけっとの言葉を思い出した。
……この人が私の運命なのだろうか。
厳しさを知らないその顔に、少し不満を感じた。
よく見ると目元が赤い。傷だらけだったから痛くて泣いてしまったのかもしれない。
濡らしたタオルで目元をやさしく拭った。
すると少し呻いた。もう少しで起きるかもしれない。
立ち上がって障子を開けるとこめっこが寝ていた。あれだけ物音を立てたのに我が妹ながら呑気である。
障子を閉めて台所に向かう。決して余裕があるわけではないが怪我人に何もしないのでは紅魔族の名が廃る。
遠回りついでに畑からかっぱらった魚があるので今日は大丈夫でしょう。
と、作業に取り掛かろうとしたとき、少年のいる部屋から大きな物音がした。何度も何度も何かをたたきつけるような音が。
それと同時にどこか規則的な聞いたことのない喚き声が聞こえる。
急な事態に私は呆然としていた。音が鳴りやんだことに気づくと私ははっと、部屋に駆け込んだ。
今の物音で起きたのか、目をこするこめっこが目の端に映る。
勢いよく障子を開けると、少年と目があった。
どこかほっておけない、寂しさを含んだ黒い瞳だった。
「大丈夫ですか?あなた、倒れていたんですよ」
訳が分からないような顔をして少年は呆けていた。
「む、何ですかその顔は」
その顔に少し苛立ちをを覚えた私は少しきつい口調で言った。それがわかったのか慌てたように口を開いた。
開いたのだが、言葉にならないのか聞き取れない。
知らない場所にいて気が動転しているのかと思ってしばらく聞いていた。
しかし聞いているうちに、その少年は私の知らない言葉で話していることに気が付いた。
その少年もそのことに気が付いたのか、その顔は深く青ざめていた。
俯いて肩をふるわせだした少年の背中をさすった。ずっとさすっていた。
それでもふるえは止まらないのでどうしようかと考えていると、後ろからこめっこの気配がした。
すると突然走り出し玄関を飛び出した。
知らない人がいたために驚いて人を呼びに行ったのかもしれない。
正直これは誰かに話さないといけない問題だこめっこが帰って来るまでこの少年の背中をーー
「ねえちゃんが家に男をつれこんでるうぅぅぅぅ!!」
「待ちなさいこめっこ!間違ってませんが言い方を!言い方を考えてください!」
--突き飛ばしてこめっこを追いかけていた。
一瞬見えた少年の裏切られたような顔が妙に印象的だった。
もうお気づきかもしれませんが、この小説は主人公とめぐみんの視点の話を交互に投稿しています。
ですので話の長さがバラバラです。
自分でもなぜこのような書き方にしてしまったのわかりません。
この書き方はこの小説が終えるまでするつもりですので、読みにくい方はすみません。