機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズofアストレイ   作:黒アライさん

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こんにちはなのだ!黒アライさんなのだ!最近風邪になったり、治ったり、また風邪ひいたらの連続でこんなに伸びてしまったのだ。許して欲しいのだ…m(_ _)mしかし、なんとか頑張って書いたのだ!それではどうぞなのだ!


いさなとり

アミダ「ラフタにノーマルスーツを着せな!総員戦闘準備だ!相手はあのユーリがいるんだ!油断するんじゃないよ!」

 

アミダは的確にブリッジ内にいるメンバーに告げ、それを通して艦内全域に伝わる

 

アミダ「アジー!アンタは私と出てもらうよ」

 

アジー「了解です、姉さん」

 

アジーと呼ばれた銀髪の女性は、ノーマルスーツを着ながらそう答えた

 

 

 

ーーイサリビ ブリッジーー

 

ビスケット「オルガ!あれほど慎重に行こうって言ったのに!交渉の余地はあったはずだ!」

 

ビスケットはオルガに向かって叫ぶ。オルガが啖呵を切ってしまったおかげでタービンズとの戦闘に発展してしまったのだから

 

オルガ「わかってるけどな、通すと決めた筋は、曲げらんねぇよ」

 

オルガはどうやってこの場を切り抜けるか思考しながらそう答える。ビスケットはそのオルガの様子と言葉を聞いて、黙るしか無かった

 

オルガ「いいかお前ら!敵にケツとられちゃいるが、鉄華団の力を見せつけるにはむしろ好都合だ!だろ!?」

 

ユージン「おぉ!あったりめえだろ!」

 

シノ「目に物見せてやろうぜ!」

 

オルガの檄に、ユージンとシノが乗っかり、力強く答える

 

オルガ「テイワズとのあたりをつける千載一遇のチャンス…モノにすんぞ!」

 

ブリッジ内「おぉ!!」

 

 

ユーリ「…」

 

ユーリはそう叫ぶオルガ達を傍目に、苦汁の表情で現状を受け止めていた。だが、それを見たオルガが答える

 

オルガ「…そうだユーリ。今回の戦闘だが…お前は出るな」

 

ユーリ「…え?」

 

オルガの言葉に、ユーリは珍しく動揺した

 

シノ「え!?おいおい!ユーリちゃんがでないってなると、結構厳しいんじゃねえの?」

 

ユージン「そうだぜ!相手はテイワズの直下組織なんだぞ?出し惜しみしてたらこっちがやられる!」

 

シノとユージンがオルガに抗議するが、オルガはその言葉に対する答えを、ユーリに向けて答える。

 

オルガ「…今回の相手は、お前にとっちゃ家族みたいなもんなんだろ?それに銃口を向けろとは言わないし、言えねぇ…それによ、ついさっき言っただろ?ユーリ。無理に戦う必要はねぇ…俺たちが命がけで守るってな」

 

ユーリ「…嫌だ」

 

ユージン「あん?」

 

ユーリ「嫌だ!!」

 

シノ「うおっ!?」

 

ユーリは突然叫びだし、体を少し震わせながらも答える。

 

ユーリ「…私は、確かにタービンズの仲間だった。実際に銃口を向けるのも躊躇ってしまう…でもオルガ。私だって、さっき言ったよ…」

 

ユーリは震える体を抑え、不敵に笑みを浮かべながら言う

 

ユーリ「私の命は、鉄華団に捧げる。これは自己犠牲でもなんでもない…私個人の意思で決めたことだから」

 

ユーリは苦笑いしながらそう答える。家族を守りたい。…だが、そのためにかつての仲間に銃を向けなければならない…現実が非常であることと、今の状況が彼女を苦しめる…

 

オルガ「…そうか、わかった…聞いたなお前ら!ユーリがここまでやってくれてんだ!このチャンス、絶対にモノにすんぞぉ!」

 

シノ「よぉし!任せろぉ!」

 

シノ達の士気が上がると同時に、チャドから報告が出る

 

チャド「エイハブウェーブの反応確認!敵艦距離をつめてくるぞ!」

 

オルガ「よし、ブリッジを収納!速度は維持したまま180度回頭!砲撃戦に備えろォ!」

 

チャド「了解!ブリッジ収納!繰り返す、ブリッジ収納!」

 

ゴォォォォン……

 

ガシャン…

 

イサリビのブリッジが低い起動音を鳴らしながらブリッジを艦の装甲内に収納される

 

 

 

 

ーーイサリビ 食堂ーー

 

フミタン『これより本艦は、戦闘体制に移行します。艦内重力を解除』

 

アトラ「うわぁ!ま、待って待って!」

 

カチャカチャ

 

フミタンからの艦内放送を聞くと、アトラはそう言いながらスープの入った鍋の蓋をベルトで固定する。運悪く偶然的に調理をしている最中に戦闘体制に入ってしまったため、料理材料などが無重力空間で漂う。

 

 

 

 

ーーイサリビ 倉庫室ーー

 

オルガ『昭弘、出てくれるか』

 

昭弘「あぁ、任せろ!」

 

昭弘はそう言い、すぐさまノーマルスーツに着替える。

 

 

 

 

 

ーーイサリビ ブリッジーー

 

ユーリ「…行かなきゃ…私が、守らなきゃ…」

 

ユーリは自分に戒めるようにそう呟く

 

オルガ「…あんまり気負うなよ?シノも準備してくれ!三日月は!?」

 

チャド「いつでもいけるってよ!」

 

チャドが通信を聞きながらそう答える。どうやら三日月は既にバルバトスに乗り込んでいるようだ

 

ユージン「よし!俺も出るぜ!」

 

オルガ「まて!ユージン!」

 

ユージン「!?な、なんだよ!」

 

オルガがユージンを呼び止める

 

オルガ「お前はここに残れ」

 

ユージン「…はぁ?お前何言って「船を任せたいんだよ」

 

オルガ「今イサリビを任せられんのは、お前だけだ。ユージン!」

 

ユージン「!…し、仕方ねぇな…うし、任せろ!」

 

ユージンは照れながらも力強く返事をする。通信を終えたフミタンもクーデリアを避難させるためブリッジから出ようとすると

 

オルガ「悪りぃフミタンさん!今は少しでも情報が欲しい!アンタに抜けられるのは困る!お嬢さんはタカキに任せるから頼む!」

 

フミタン「…承知しました」

 

フミタンは渋々元の席に戻った

 

オルガ「…悪りぃな、ビスケット…こんなことになっちまって…」

 

ビスケット「いいさ、元々うまく行くなんて思ってなかったしね…さあ!行くよ!」

 

オルガ「…あぁ!」

 

オルガはビスケットに力強く答え、指示を出す

 

オルガ「右舷180度回頭!速度は落とさず相手に頭向けてバックのまま

後ろに進めろ!」

 

グォォォォン……!

 

イサリビは右側から回頭しながら後ろ向きで進む

 

 

 

ーーハンマーヘッド カタパルトーー

 

アジー「姐さん、先にいかせてもらいます」

 

アミダ「あぁ、気をつけなよ?相手にはユーリがいるんだから」

 

アジー「えぇ、あの子の危険性は身をもって知ってますよ。昔コテンパンにやられましたからね…」

 

アジーは苦笑いしつつ、モビルスーツをカタパルトに乗せ、叫ぶ。

 

アジー「アジー・グルミン!行きます!」

 

ギャリリリッ!

 

バシュゥゥゥン…!

 

アジーは一足早くカタパルトから出撃していった

 

アミダ「…へぇ、教科書通り、速度を落とさず艦首だけを向けてきたか…まずは合格点だね」

 

ガコォン!

 

アミダがそう呟くと、アミダのモビルスーツがカタパルトに装着される

 

アミダ「アミダ・アルカ、《百錬》!でるよ!」

 

ギャリリリッ!

 

バシュゥゥゥン…

 

 

 

 

ーーイサリビ モビルスーツ格納庫ーー

 

おやっさん「すまねぇ三日月、結局リアクターは調整不足のままだ…こんな状態でおめぇを出したくはねぇんだが…」

 

三日月「まぁ、うごくんなら何とかするよ」

 

三日月はノーマルスーツに着替え、ヘルメットをかぶりながらそう返事する

 

おやっさん「目覚めが悪いから…死ぬんじゃねぇぞ?」

 

三日月「おやっさんよりは、長生きするつもりだよ」

 

三日月は生意気に笑みを浮かべながらそう言った

 

おやっさん「!…ヘッ…調子いいこといいやがって…気ぃつけてな」

 

三日月「うん」

 

ガシュゥン…

 

三日月は返事し、コクピットに乗り移り、ハッチを閉める

 

ピッピッ…

 

三日月「…リアクターだけじゃない…各モーターに変な負荷が掛かってる…やっぱり、ユーリのようには扱えないか…」

 

三日月はバルバトスのコクピット内でモニターを操作しながら各部損傷している部分を確かめる

 

三日月「ま、やるだけやってみるさ」

 

三日月はそう言い、出撃の時を待つ…

 

 

 

 

ユーリ「…」

 

タカキ「…あ、あの…ユーリ、ちゃん?」

 

タカキは、アビスのコクピットの中で目を瞑り、静かに出撃の時を待つユーリに、恐る恐る声を掛けた

 

ユーリ「…なに?タカキ」

 

タカキ「いや、えっと…その…」

 

タカキは言い淀んでしまうが、勇気を振り絞り、ユーリに告げる

 

タカキ「そのっ!無理だけはしないで!」

 

ユーリ「…?」

 

タカキ「…そのっ!ユーリちゃんが、とても強いのはよく知ってる…俺より年下なのに、君は俺の全て上をいってる…でも、それでも君は!まだか弱い女の子で、子供なんだ!…だから、その…無理せずに、危なかったら帰ってきて。…皆、待ってるから…」

 

タカキはユーリにそれだけ言うと、アビスから離れる。タカキは心配しているのと同時に、教えたかったのだ。鉄華団に入団してから間もないが、それでもユーリは、皆から仲間だと思われている事を、ユーリの帰りを待っている者が沢山いるのだと。タカキはなんとも言えない表情で無重力空間に漂いながら、アビスアストレイの顔を見る…すると、コクピットからユーリが半分でてきた。

 

ユーリ「帰ってくるよ…必ず」

 

タカキ「…!」

 

ユーリは叫ぶでもなく、ただ淡々とタカキをみつめながらそう言った。そして片手で親指を立てて、不敵に笑みを浮かべながら告げた。

 

ユーリ「私を誰だと思ってるの?鈴付きとして名を広めた私が負ける訳がない」

 

タカキ「…うん!頼んだよ!ユーリ!」

 

ガシュゥン…

 

ユーリはその言葉をきくと、返事をせず、かわりに片手をピースしながらコクピットに戻り、ハッチをしめる

 

ピッピッ…

 

カタカタカタカタ…

 

ユーリ「GNドライブ正常稼働、機体のGN粒子伝導率正常、GNフェイズシフト伝導率正常、ターゲットロックカメラ正常起動、各部武装装着完了、ドラグーンシステム正常稼働、OS等に異常無し、各部分損傷または異常無し、GN粒子によるエネルギー量充分、トランザムシステムの安全リミッター解除…アビス、異常無し」

 

ユーリはコクピット内にあるモニターとキーボードを駆使しながら各部のシステムの異常がないかくまなくチェックし、正常に動く事を確認した。その時、カメラをチェックする際にモニター越しにタカキが見えた

 

ユーリ「…無理しないで、か…」

 

ユーリ「…安心して、タカキ…自分の事情の為に無理はしない…でも、鉄華団が加わるのなら、話は別…」

 

ユーリ「…名瀬さん…アミダさん…私は、行くよ…」

 

ユーリはそう呟くと、モニターにブリッジにいるフミタンが通信で映し出される

 

フミタン『敵艦からモビルスーツの出撃を確認、数は2機』

 

ユーリ「了解、おやっさん!」

 

おやっさん「うし!アビスを下に下ろすぞ!下ぁ気ぃつけろよ!」

 

ガコォン…

 

雪之丞の指示により、アビスアストレイがクレーンでゆっくりとイサリビ下部にあるカタパルトに移送されていく

 

三日月『ユーリ』

 

ユーリ「?なに、三日月」

 

三日月が通信でユーリに話しかける

 

三日月『…いや、なんでも』

 

ユーリ「…??」

 

ユーリは三日月の言葉に疑問しか浮かばなかったが、ユーリの顔を見た三日月は安心したような表情だった

 

三日月(…よかった、出撃前は少し様子変だったけど、今は、いつものユーリだ)

 

三日月がそう心の中で思っていると、アビスがカタパルトに装着される

 

フミタン「カタパルト装着完了、発進、どうぞ」

 

ユーリ「…ユーリ・アルレイズ、アビス・アストレイ…出る!」

 

ギャリリリリッ!

 

バシュゥゥゥン…

 

アビスがカタパルトから勢いよく射出され、その勢いに乗り、アビスが宇宙を縦横無尽に飛行する。

 

ユーリ「さてと、ぶっつけ本番だけど、コイツの使い心地試させて貰うよ」

 

射撃武器を持たないアビスの為に、前戦の時に手に入れたグレイズの武装を、ユーリの意見を取り入れながら急遽組み合わせて作った「GRーWOA銃斧型120mmライフルガン」を二丁、グリップを折りたたんである状態で両腕の肘部分に、さながらトンファーのように装着されていた

 

バシュゥゥゥン…

 

ユーリ「…ん?」

 

三日月「お待たせ」

 

後ろからエイハブウェーブを確認すると、三日月がそう言いながらアビスの隣を飛行する

 

昭弘「お、おい!俺を置いてくな!速すぎなんだよお前ら!」

 

三日月「…あ、置いてきちゃった…」

 

昭弘もグレイズ改に乗りながらそう言う

 

ユーリ「…!三日月、昭弘、モビルスーツ来る。紅色のモビルスーツに注意して。並の兵士の3倍は強いから」

 

昭弘「さ、3倍!?」

 

三日月「へぇ…ユーリがそこまで言うなんて…ま、やるだけやってみるさ」

 

 

 

 

 

 

アミダ「アジー、艦の射線にはいるんじゃないよ?」

 

アジー「ラジャー」

 

アジーは目の前にいる3機のモビルスーツを捕らえながら返事する

 

アミダ「さぁて…躾の時間だ、坊や達!」

 

 

 

 

バァンッ!バァンッ!

 

バシュゥゥゥン!!

 

ドゴォンッ!

 

ユージン「ぅぐぁっ!…クッソ!ちったぁ回避できねぇのか!!」

 

ビスケット「下手に動けば距離を詰められて、対艦ナパーム弾の射線に捕まるんだ!」

 

イサリビは、タービンズの艦、「ハンマーヘッド」から真っ向に撃ち合っていたが、ジリ貧すぎた

 

フミタン「ミサイル接近、来ます!」

 

ユージン「チィッ!撃ち落とせ!一つも艦に当てるんじゃねえ!」

 

バババババババッ!!

 

チュドォン!

 

バガァン!

 

ビスケット「っぐ!あれをまともに食らったら、いくら艦のナノラミネート装甲でも溶解してしまうんだ!今は迎撃可能な距離を維持することだけに専念して!」

 

チャド「このままでも十分マズいって!」

 

何とか対艦ナパーム弾が直撃する前に撃ち落とせたが、チャドの言う通り状況は良くなるどころか悪化していく

 

 

 

 

 

ーーハンマーヘッド ブリッジーー

 

エーコ「敵艦、変わらず進路維持!」

 

ビルト「へぇ、中々肝は座ってるんだぁ」

 

ハンマーヘッドのブリッジの通信オペレーターをしているエーコとビルトがそう言う

 

名瀬「あんまり長引かせるなぁ。ユーリがでてきてからじゃ面倒だ。ラフタに出てもらったらどうだ?」

 

エーコ「了〜解!」

 

 

 

 

バンバンバンッ!

 

ユージン「!?何の光だ!?」

 

ビスケット「わからない…なにが「バゴォンッ!」うわぁッ!」

 

フミタン「ッ!上甲板に被弾!圧力一部低下、上第2ブロック、隔壁閉鎖します」

 

ガシャンッ!ガシャンッ!

 

イサリビの艦内の隔壁が起動していく

 

 

 

 

ラフタ「もうっ!爪のマニキュア乾いてなかったのにぃ!」

 

そう言う彼女は、専用のモビルスーツ「百里」を操り、高速でイサリビに攻撃を仕掛ける

 

 

 

 

 

ユージン「別のモビルスーツか!?対空砲じゃ追いつかねぇぞ!?」

 

ビスケット「アドモスさん!ユーリか三日月、昭弘に連絡取ってください!モビルスーツを戻さないとやられる!」

 

フミタン「了解です」

 

フミタンは冷静に、三日月達に連絡を取る

 

 

 

三日月「!…もう一機いたのか!」

 

三日月は急いでイサリビにもどろうとする…が、

 

アミダ「余所見してんじゃないよ!」

 

ガンッ!ガンッ!

 

アミダはそう言うと三日月に向かって容赦なく引き金を引いた

 

昭弘「三日月!」

 

ガシッ!

 

ヒュンッ!

 

三日月「…あ、ごめん昭弘」

 

アミダの弾は、昭弘が直撃する直前に三日月を庇った為、当たらなかった

 

ユーリ「三日月!イサリビの周りにいる一機…頼める?」

 

三日月「言われなくても行くよ…ここ、任せたから、昭弘。ユーリ。」

 

昭弘「おぉ!任せろ!」

 

昭弘はそういうと、アジーに向かって突っ込んでいく。それを好機と言わんばかりにアミダが狙いをつける

 

アミダ「むざむざいかすと思うの「ヒュンッ!」っ!?」

 

しかしレーダーに反応していなかった方向から突然の射撃が飛んでくる

 

アミダ「レーダーには反応なし…この感覚、ユーリか!」

 

ユーリ「…貴方の相手は、私だ」

 

ユーリはそう言いながら両肘に装置されているライフルをアミダに向ける

 

アミダ「…いいよ、この際だ。アンタもまとめて躾けてあげるよ!」

 

 

ーーイサリビ 百里戦ーー

 

ガンガンッ!

 

バゴォンッ!

 

シノ「おわっ!?おいおい!このままじゃもたねぇぞ!」

 

ビスケット「わかってる!…三日月、急いで!」

 

イサリビはラフタの乗る百里の猛攻に何とか耐え忍んでいた。しかし、このままではいずれ撃沈されるのは目に見えていた

 

ラフタ「エビだけにかったいなぁ!この艦!…ん?」

 

ビーッ!ビーッ!

 

百里のモニターに警報がなると、ラフタの右方向から一つのモビルスーツ…バルバトスが接近してきていた

 

ガンッ!ガンッ!

 

三日月「俺達の艦に、勝手に手を出すなよ!」

 

三日月は滑空砲を手に持ち、百里に向かって射撃する

 

ラフタ「チッ!生意気なんだよ!子供がモビルスーツなんてさぁ!」

 

ラフタはそういいながら飛んでくる砲弾を華麗に避け、その高機動性にものを言わせた動きでバルバトスに接近する。

 

ラフタ「ウラァッ!」

 

ガギィンッ!

 

三日月「うわっ!」

 

ラフタはすれ違いざまにバルバトスの肩部に蹴りを入れる。アビスに勝るとも劣らないその機動性に、三日月は歯軋りする。

 

三日月「速いっ!」

 

ラフタ「アンタのとは推進力と機動性が違うんだよぉ!」

 

ガンッ!ガンッ!

 

バガァンッ!

 

三日月「ウグゥッ!」

 

バルバトスのレーダーに百里の姿を捉えるのが精一杯の三日月は、ラフタの射撃に回避することもできずモロに直撃してしまう。

 

ラフタ「へっへへっ!グゥレイトォ!」

 

ラフタはそう言った、が、爆煙の中から出てきたのは、直撃したにも関わらず、損傷軽微で済んでいるバルバトスだった

 

三日月「…まだだッ!」

 

三日月はそう言いながら滑空砲を構え、百里に撃ちまくる。

 

ラフタ「ハァ!?直撃したってのに、ダメージほとんどないの!?ったく、ガンダム・フレームは相変わらずめんどくさい!…まぁ、ユーリのアビスに比べりゃまだましだけど…さ!」

 

ガンッ!

 

ラフタも愚痴りながら、向かってくるバルバトスに向かって、両脇についている主砲を斉射する

 

ラフタ「遅い遅い遅い遅いッ!」

 

三日月「…クソッ、どうにかして動きを止めなくちゃ…」

 

 

 

ーーイサリビ モビルワーカー格納庫ーー

 

ピッピッ…

 

ヤマギ「…」

 

シノ「ヤマギ、どうだ?」

 

ヤマギ「…行けるよ、シノ」

 

シノや他の少年兵達はある作戦の為に急いでモビルワーカーの起動を確認していた

 

シノ「そっか、助かるぜ!ヤマギ!」

 

シノはそう言ってモビルワーカーのコクピット内にあるヤマギに手を差し伸ばす

 

ヤマギ「…!」

 

シノ「…ん?どした?遠慮すんなよ。ほら」

 

ヤマギ「…ありがと」

 

パシッ…

 

ヤマギはシノの手を取り、コクピットないから出す。

 

シノ「ユージン!こっちは準備できたぜぇ!」

 

 

 

ーーイサリビ ブリッジーー

 

ビスケット「ユージン!シノ達は準備完了!」

 

ユージン「わぁってる!」

 

ユージンが次はどうすべきか考えていると、

 

プシュー…

 

アトラ「あれ?オルガさんは…」

 

クーデリア「…」

 

ビスケット「!?な、なんで2人がここに!?」

 

ブリッジの扉から出てきたのは、ノーマルスーツを着たアトラとクーデリアだった

 

クーデリア「私はここで見届けます!」

 

ビスケット「っ!?…もう!ちゃんと捕まってて下さいよ!?」

 

クーデリアの言葉を注意する暇もないビスケットは、諦めて状況を確認する

 

ユージン「敵のモビルスーツが邪魔だ!三日月、もっと遠ざけろ!」

 

ユージンに命令される三日月。しかし当の本人は思った以上に苦戦していた

 

チャド「ダメだ!相手との速度差が厳しいんだ!」

 

アトラ「…三日月…」

 

アトラは心配そうに三日月の乗るバルバトスを見つめる

 

 

 

 

三日月「ハァ…ハァ…!」

 

バゴォンッ!

 

三日月「うぅっ!…ダメだ、このままじゃ埒があかない!」

 

三日月は滑空砲で百里に射撃するが、相変わらず百里には軽々と避けられ、その上相手の射撃をモロに喰らう

 

ラフタ「いい加減墜ちろぉ!」

 

三日月「っ!しま」

 

バゴォンッ!バガァンッ!

 

百里の方を向いていたバルバトスの頭部と腹部が百里の主砲によって直撃される。しかし、ラフタはそれでもまだ墜ちないことを予想し、相手が怯んでいる隙に急接近し、ゼロ距離射撃で撃ち落とそうとした、が…

 

三日月「…そこだぁっ!」

 

ラフタ「っ!?なにっ!?」

 

バシュンッ!

 

ガギィンッ!

 

三日月はラフタが接近することを予測しており、バルバトスの腕部に新しくつけられていたワイヤーアンカーを、接近したこの時を好機と言わんばかりに百里に引っ掛ける

 

ラフタ「クッソ!こんなのでぇ!」

 

ラフタは推進力と機動性にものをいわせ、引っ掛かったアンカーを外そうとがむしゃらに飛び続ける。それはさながら暴れ馬のようであった。そしてアンカーを引っ掛けたバルバトス自体も、そのがむしゃらな飛行に引っ張られ、制御が思うようにできなかった…しかし、ユージンの最初の命令通り、モビルスーツを引き離すことができた。それを見たユージンは命令する

 

 

 

ビスケット「ユージン!」

 

ユージン「よっしゃいくぜぇ!ミサイル斉射ァ!」

 

ユージンがそう叫ぶと、ハンマーヘッドに向かって三つのミサイルが発射される

 

 

 

ーーハンマーヘッド ブリッジーー

 

ビルト「!ミサイル来ます!」

 

名瀬「あたんじゃねぇぞぉ?」

 

エーコ「了解!迎撃しまーす!」

 

ガンッ!ガンッ!

 

バゴォンッ!チュドォンッ!

 

エーコは難なくイサリビのミサイルを破壊した…が、そのミサイルから大量の煙が噴出された

 

マルバ「!?煙幕!?」

 

名瀬「ただの目眩しか…それとも…」

 

ビーッ!ビーッ!

 

マルバ「!?な、なんだ!」

 

突如としてハンマーヘッドのブリッジ内に警報が鳴り響く。

 

ビルト「!…エイハブウェーブの反応増大!」

 

エーコ「これ…まさか近づいてきてんの!?」

 

名瀬「何!?」

 

ブォォォンッ!

 

大量の煙の中にいるハンマーヘッド、そのほぼ目の前に突如としてイサリビが現れた

 

マルバ「ぶ、ぶつかるぅ!!」

 

 

 

ユージン「いっくぜぇぇッ!!」

 

ダンテ「よっしゃあ!任せろォ!」

 

イサリビはハンマーヘッドとぶつかる直前、全力で上に上昇しつつ、艦をバレルロールさせ、ギリギリ当たらない範囲でハンマーヘッドの頭上をすれ違った。それを見た名瀬は絶句した

 

名瀬「なぁ!?…ヘッ…!やってくれんしゃねえか!けどよ…そう簡単にゃあ逃さねぇぞぉ!」

 

ハンマーヘッドも急遽回頭し、イサリビを追いかける

 

ユージン「あとは頼んだぜぇ!お前ら!」

 

 

 

 

名瀬「度胸は認めてやるがよ、やっぱお前らまだ未熟なガキ「ドゴォンッ!」おわっ!」

 

突如としてハンマーヘッドに爆発が轟く

 

名瀬「ったく、なんなんだよこれは!」

 

エーコ「モビルスーツ格納庫に爆発!…え!?艦内に侵入者あり!」

 

名瀬「何!?すれ違いざまの置き土産に飛び移ったってのか!?艦の速度考えろよ体がミンチになんぞ!?」

 

名瀬は正気の沙汰とは思えない行動の連続で驚いていた。そこにマルバが叫ぶ

 

マルバ「奴らは宇宙ネズミだ!それくらいは平気でやってくる!」

 

名瀬「…ネズミぃ?阿頼耶識のことか?アンタまさか無理やりあの手術を…!?」

 

マルバの言葉に名瀬は眉を潜める

 

マルバ「あぁそうだ!手術を拒否したただのガキがなんの役にたつ!ヒゲありの宇宙ネズミだからこそ使ってやったってのによ!」

 

名瀬「…チッ」

 

マルバの言葉に名瀬は蔑んだ目でマルバを睨む

 

 

 

アジー「姐さん、艦行っちゃいますよ」

 

アミダ「…上手いこと引き離されたね。追うよアジー」

 

アジー「了解です」

 

アミダはそういうと相手をしていたユーリ、昭弘を放っておき、イサリビに急行する

 

昭弘「行かせるかよぉ!」

 

昭弘は後ろを見せた今がチャンスと言わんばかりに、ライフルを撃ちながら急接近する、が

 

アミダ「邪魔なんだよ!」

 

バギィンッ!

 

アミダの勢いよく振り下ろした片刃式ブレードに、グレイズのバトルアックスは耐えきれず破壊されてしまう。だが、その時に生じたアミダの隙を、ユーリは見逃さなかった

 

ユーリ「させるもんか!いけ!カタール!」

 

ユーリは膝部のGNカタールを飛ばし、アミダにオールレンジ攻撃を仕掛ける。

 

アミダ「っ!チッ!相変わらず面倒な武装だよ!」

 

ユーリ「ハァァッ!」

 

ユーリはオールレンジ攻撃を仕掛けながらもガーベラストレートを抜き、攻撃する。

 

アジー「姐さん!」

 

アジーがユーリに向けてライフルを向けるが、昭弘がそれを阻止する

 

昭弘「させるかぁ!」

 

アジー「ッ!しつこい!」

 

昭弘「俺ぁ負けられねぇ!負けるわけにゃあいかねぇんだよぉ!」

 

昭弘は弾切れのライフルも、半壊したバトルアックスもなげすて、素手でアジーに殴りかかる。だが、プロの戦闘員に昭弘が素手で叶う筈もなく、接近したところを掴まれ、頭部に膝蹴りをくらった。だが…

 

昭弘「まだだぁっ!」

 

ガコンッ!

 

アジー「…!?」

 

昭弘のグレイズの改にはバックパックにバルバトスと同じ折り畳み式の滑空砲がマウントされていたのだ。それを展開した昭弘は正確な狙いなどつけずにただ砲身をアジーに向けた

 

ガァンッ!

 

アジー「甘いんだよ!」

 

しかしアジーは撃たれる直前に砲身を蹴り上げた為に撃たれることはなかった。

 

昭弘「オォォォ!!」

 

しかし昭弘は砲身を蹴られた瞬間、すぐさま滑空砲をパージし、アジーの足に組みつき、殴りつける

 

アジー「こんのっ…いい加減にぃ!」

 

 

 

 

 

バギィンッ!

 

ガァンッ!

 

ガギィンッ!

 

アミダ「どうするんだいユーリ!お仲間が危ないよ!」

 

ユーリ「もともと危険なしでやり合えるなんて思ってない!」

 

アミダとユーリはとにかく近接戦で斬り合っていた。もともと機体性能はアビスの方が圧倒的に上だが、それを補って余りある操縦技術をアミダは持っていた

 

ユーリ「このぉ!!」

 

ガンッ!ガンッ!

 

アミダ「アンタの射撃に当たるほど腕は鈍っちゃいないよ!」

 

ユーリはライフルを撃つが、やはりアミダには当たらない。

 

アミダ「アンタ、結構容赦なくくるね。昔の仲間はもう必要ないって?」

 

ユーリ「…拾ってくれたことに感謝はしているよ。でも、あそこは私の場所じゃない、貴方達の場所だ!あそこに、私の生きる道は無いんだ!」

 

ガギィンッ!

 

ユーリとアミダが互いの剣で斬り合いながら話す。

 

アミダ「なら今いる所に、アンタの生きる道があるっていうのかい!?」

 

ギャリンッ!

 

ユーリ「そうだよ!私が!私自身の意思で!決めたことだァ!」

 

ユーリはガーベラストレートでアミダに斬りかかるが、アミダは剣を横に防いだ。しかし、

 

ユーリ「こんのぉ!」

 

ガシッ!

 

アミダ「!?」

 

ユーリはそのままアミダの腕部を掴み、アビスのもう片腕についているライフルを至近距離で向けた

 

アミダ「くっ!!」

 

ユーリ「…っ」

 

しかし、ユーリは撃たなかった。

 

アミダ「…どうしたんだい、撃ちなよユーリ。絶好のチャンスじゃないか」

 

ユーリ「…降参して」

 

ユーリはなおも銃口を突きつけながら言う

 

アミダ「…フッ…やっぱりアンタは、子供で、未熟だよ!」

 

バギッ!

 

ユーリ「っ!?」

 

ガギィンッ!

 

アミダは掴まれている腕をひっぱり、アビスが大勢を崩した瞬間、アビスの腕部についているライフルを奪うと同時に腹部に剣をたたき込んだ。

 

ユーリ「うぐっ!?」

 

アミダ「殺しはしないけど、少しばかり痛い目を見てもらわないとね!」

 

アミダはそう言うと、銃口をユーリに向ける

 

ユーリ「…ッ!」

 

ユーリも咄嗟に片腕の銃口をむけた。その時、

 

オルガ『もういい皆!話はついた!』

 

三日月・昭弘・ユーリ「!?」

 

通信越しの突然のオルガの言葉に、三人は驚いた。そしてその言葉の上に名瀬が告げる

 

名瀬『そう言うことだお前ら、俺はこいつらの話を聞くことにした』

 

アミダ「…だそうだよ?よかったね、坊や達」

 

ジャキ…

 

アミダはそう言い、ユーリに向けた銃口を下ろした

 

ユーリ「…終わった…の?」

 

 

 

 

昭弘「…ハァ…ハァ…」

 

アジー「…もう終わったんだ。いい加減離れろっての」

 

昭弘は無我夢中でアジーの百錬の足にしがみついたまま休憩していた

 

 

 

 

ラフタ「…なによ、せっかくいいところだったのに」

 

三日月「…しんどかったな」

 

ラフタと三日月も互いにボロボロの状態で小型小惑星にぶつかり、止まっていた

 

 

少年兵の集まりである鉄華団と、テイワズの直下組織、タービンズの長いようで短かった戦闘は、ここに幕を閉じた…だが、ここから先の道のりが、彼らにとってもさらに厳しい道になっていく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?なのだ!これからも体調が良くなり次第あげていくから待ってて欲しいのだ…それでは次回もよろしくなのだー!
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