機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズofアストレイ 作:黒アライさん
ーー鉄華団 食堂ーー
ガタガツガツッ!
シノ「ぷはぁ!うんめぇーー!」
タカキ「ちょ、シノさん!汚いですよ!」
シノ「んお?あぁ悪りぃ悪りぃ!いやでもすんげえうまくてよー!」
シノはCGS時代に食べていた冷たいレーションではなく、また温かい食事ができるのが凄く嬉しいのか怒涛の勢いで平らげていく。タカキは注意するのも半分諦めていた。
ライド「…」
ピッ、ピッ
タカキ「…ライド、なにやってんの?」
ライド「へっへーん、ちょっとなぁー」
ライドはタブレットを使い、なにか書いていたが、悪戯心でもわいたのか、タカキにははぐらかすようなことを言っていた
ザッザッ
三日月「…ん?」
三日月も少し前に食べ終わり、今は食器を片付けていたところであったが、途中で、食事をしながらフミタンと話すクーデリアを見つけ、数秒程見物していた
クーデリア「…弱い人間ですね、私は…」
フミタン「…どうかされたのですか?」
いきなり自分を卑下し始めるクーデリアに、フミタンは問う
クーデリア「このままいけば…私は、彼らからあんな笑顔を奪ってしまうかもしれない…それがわかっておきながら…」
クーデリアは歯を噛みしぎりながらそう呟く。
ーーーー
つい数刻程前、クーデリアは、火星独立運動のスポンサーであるノブリスから資金を貰っていた。
ノブリス「それでは、費用につきましては、指定の口座に振り込んでおきましたので…」
クーデリア「ありがとうございます」
クーデリアは画面越しに頭を下げながら礼をいう。それを同じく画面ごしから見たノブリスは、
ノブリス「いやいや!お気になさらず…それにしても今回の決断…貴方は本当に高潔で勇ましいお方だ。若き勇者達と共に死地へ赴く戦の女神が、彼らの屍の上に永遠の楽園を築く…」
クーデリア「ッ!」
クーデリアはそのことはに気づかされた。自分のやっていることは、彼らに武器を持たせて、死地に送り届けているのと同じであるということを。
ノブリス「まるで、神話の英雄譚のようではありませんか…流石は、私が見込んだお方だ」
ーーーー
クーデリア(一体、私はどうすれば…)
三日月「また難しい顔してんね」
クーデリア「…あ、三日月」
三日月が食器を片付け終わった後にそう尋ねてきた。そしてそのうしろからも奇妙な声が聞こえる
ハロ「オマエモナ!」
三日月「は?…こいつ、ユーリが持ってた…」
ハロ「テヤンデイッ!」
そう言葉を発しながらコロコロと三日月の周りをコロコロと転がる真っ白なハロ。そしてその持ち主であるユーリが現れる。
ユーリ「…ごめん、三日月。その子、気づいたらいなくなってることが多くて…」
三日月「…変な機械」
三日月はハロを両手で鷲掴みにしながらそういう
三日月「んでさ、あんた、なんでそんな顔してんの?」
三日月はハロをユーリに返しながら急にクーデリアの方に振り返り、再度問う。
クーデリア「…それは、その…」
ハロ「アタマヒヤセ!アタマヒヤセ!」
クーデリア「うぇっ!?あ、あぁその子が言ったのね…機械なのに、私の気持ちがわかるのかしら…?」
ユーリ「さあ?」
クーデリア「…そ、そう」
クーデリアはユーリにハロのことを聞いてみるが、一言で返される答えに苦笑いしてしまう。
三日月「…頭冷やせ、か」
三日月はそう呟くと、クーデリアに尋ねる
三日月「あのさ、俺、これからユーリの案内ついでに農園行くんだけど、あんたもくる?」
クーデリア「…え?」
ーー火星ーー
マクギリス「…」
ガエリオ「まさに、不毛の大地だな」
ガエリオは双眼鏡で当たりを見回しながらそういう。それもそうだろう。地球とは違い、ここには雑草一つはえていないのだから
ガエリオ「しかし、なんでこんなところに?」
マクギリス「クーデリア・藍那・バーンスタインが、行方を絡ませている」
ガエリオ「クーデリア?独立運動の代表だったか?」
ガエリオは頭の中にある資料に、クーデリアとは誰だったかを思い出しながらマクギリスに尋ねる
マクギリス「実は地球を出る際、彼女がアーブラウ政府と、独自に交渉しているとの情報を耳にした」
ガエリオ「はあ?まさか。圏外圏の人間が、地球経済圏の一つである国家と交渉をするなど、あるはずが…」
ガエリオは信じられないような表情でマクギリスに問う。その問いにマクギリスは答えるでもなく、手に持っていた双眼鏡をガエリオに渡し、あるものを見てみるよう指示する
ガエリオ「…?なんだあれ」
ガエリオがみたのは、突起した岩が、半分程抉られていた物である
ガエリオ「…あれがなにか?」
マクギリス「先日、ここの周辺で戦闘があったという情報がある。そしてその前日、クーデリアの父親であるノーマン・バーンスタインが、コーラルの元を訪れている」
ガエリオ「それは…」
ガエリオは頭を捻らせ、一つの答えにたどり着く
ガエリオ「…コーラルが彼女を狙ったってことか?そうか、あの行方不明の一個中隊はここで…」
マクギリス「彼女の身柄を抑えれば、同政局からの覚えも良くなるしな。我々の監査など、どうということもないように…」
ーー鉄華団 エンブレム前ーー
コロコロ…
ペタペタ…
ライド「フゥーー…」
ライドは施設の上に登り、そこに今まであったCGSのエンブレムを消す作業をしていた。そしてその上に新しいエンブレムを描く作業も兼ねていた
オルガ「ライドォ!気を付けろよぉ!」
シノ「…なんだあ?あいつ何描いてんだ?」
シノが作業の手を止め、一緒にいたタカキに問う
タカキ「なんでも、団長が指示したとかで…」
シノ「ふーん…ハァ…あぁ、ユーリちゃんに会いたいなぁ…会って癒されたい…」
タカキ「シノさん、可愛いってのはわかりますけど、アトラと同い年か、それ以下の少女なんですから、気をつけないと、嫌われますよ?」
シノ「えぇ?アトラと同じかそれ以下だって?そりゃないだろお?」
タカキの注意に、シノは笑いながら答える。しかし、タカキにはその言葉の意味がわからず、尋ねる
タカキ「?どうしてそう思うんです?」
シノ「いやだってよぉ、よく思い出せタカキ。ユーリのオッパイ、あれがアトラと同じにみえるかぁ?」
シノはニヤケながらそう答える。
ユーリの乳房の大きさは、歳に似合わず大きい。巨乳とまではいかないが、巨乳一歩手前ぐらいの大きさであり、いつもロングコートを羽織っているが、それでもそれがはっきりとわかるぐらいの膨らみがある。それを聞いたタカキは酷く赤面し、戸惑う
タカキ「ちょ、シノさん!あんたそういうところばっかみてんですか!?相手は自分より下の少女…ていうより、言っちゃ悪いですけど見た目に関してはほぼ幼女ですよ!?」
シノ「仕方ねぇだろ!あんなデケェ胸垂らしといてみるなってのが無理な話だ!それによ、よーくみると揺れてんだよ…」
タカキはその話に鼻血を出し、医療室に運ばれていった
シノ「…つかよ、ユーリちゃんって、本当いくつなんだろ?…」
シノの疑問に答える者は誰もいなかった…
ーー火星 農園ーー
クーデリア「…あの、ここは?」
クーデリアが三日月達につれてこられたのは、火星にとってはとても珍しい緑のある大地であった
三日月「さくらちゃんの畑」
クーデリア「…さくらちゃん?」
説明不足な三日月の代わりに、ビスケットが答える
ビスケット「僕の祖母です。ここは祖母の畑なんですよ」
ユーリ「…畑、あったんだ」
ハロ「ミトメタクナイ!ミトメタクナイ!」
そんなことを言ってると、三日月の名を呼びながらくる人影がいた。アトラである
アトラ「三日月ー!」
クーデリア「あら、アトラさんも?」
アトラ「あ、はい。クーデリアさんとユーリちゃんも?」
アトラがそう聞くと、後ろから二つの幼い声が聞こえる。ビスケットの妹、クッキーとクラッカーである。
クッキー・クラッカー「三日月ー!お兄ちゃーん!」
ビスケット「!おーい、ここだよー!」
ビスケットがそう呼ぶと、2人は思い切りビスケットの胸に飛び込んできた。
クッキー「あぁ!クーデリアもいる!」
クラッカー「本当だ!お野菜切れるようになったぁ?」
クッキーとクラッカーに託し立てられ、クーデリアは焦る。
クーデリア「え!?え、えぇ、まぁ…」
クッキー「あれ?知らない女の子がいる!」
クラッカー「ホントだ!ねぇねえ!貴方は誰?」
ユーリ「…ユーリ」
ユーリはいきなり話かけられていたが、動じることなく答えた。しかし、2人の次の行動に驚かされる
クッキー「ユーリ!よろしくね!」
クラッカー「よろしくねー!」
ムギュッ!
ユーリ「フグッ!?」
ユーリの身体に思いっきり抱きつく2人。ただでさえ小さい身体なのに、2人の女の子が力一杯抱きつくものだから後ろに倒れてしまった
ハロ「テヤンデイッ!」
クッキー「!わぁ、なにこれぇ!」
クラッカー「かわいい!ペット?」
ユーリ「ゲホッ…まぁ、似たようなもの…」
ユーリは咳込みながら答える。2人はそんなユーリのことなど傍目に、転がり逃げるハロを追いかけて行った
ビスケット「…大丈夫?ユーリ」
ユーリ「…平気…ありがとうビスケット」
ユーリは立ち上がり
、パッパッと服についた土埃を落とす
しばらくして、ビスケットの祖母であるさくらちゃんがきた
さくらちゃん「全員そろったね、んじゃ始めるよ。準備しな」
三日月「うん!」
三日月は機嫌良く返事した。
…
三日月達は畑の収穫をする為に、籠を用意し、各自準備に取り掛かる。その中で、アトラは三日月に尋ねる
アトラ「…クーデリアさんとユーリちゃんもつれてきたんだ…」
三日月「?うん」
アトラは少し不機嫌になるが、三日月の腕につけてあるミサンガを見て、驚く。
アトラ「あ、それ!」
三日月「え?あぁ、アトラが作ってくれたんでしょ?」
三日月は籠を運びながらいう
アトラ「…う、うん。それ、お守りなの。私とお揃いで…」
アトラは照れながらもそう伝える。その様子はとてもいじらしく、可愛らしいものだが、三日月はそんなアトラの好意など気づかずに礼を言う。
三日月「うん。ありがとう、アトラ」
アトラ「…うん!!」
ーー火星 農園付近ーー
ガエリオ「調査なんかやめて、さっさと尋問すればいいだろうに…」
マクギリス「シラを切られるのがオチさ。確かな証拠を掴まないとな…」
ガエリオ達は車に乗り、前日戦闘が起こったという場所の付近で情報を集めていた
ガエリオ「お前は相変わらず石頭だな」
マクギリス「それが任務というものだ」
ガエリオ「監査官殿も大変だな…」
ガエリオはそこで話を区切り、車の運転をしているが、ふと思い出したようにまた話しかける
ガエリオ「そういえば、今夜妹に連絡するんだが、一緒にどうだ?」
マクギリス「アルミリアにか?」
アルミリア・ボードウィン…ガエリオの妹であり、9歳の幼い子供でありながら、マクギリスの婚約者でもある
ガエリオ「お前に会えないと駄々こねてうるさくてな…それにしても、親同士が決めた婚約とはいえ、許嫁が9歳とは…苦労するな」
しかしマクギリスはその言葉に優しく微笑みながら答える
マクギリス「気にするな…親友の妹なのだからな…お兄様?」
ガエリオ「やめろ気色悪い」
ーー火星 農園ーー
ブロロロロ…
フミタン「…」
フミタンは畑に植えてあるトウモロコシを収穫する機械を意味もなくじっと見つめていた
クッキー「わーい!このおっきいトウモロコシ私のー!」
クラッカー「あー!ずるい!私が取ろうと思ってたのにー!」
さくらちゃんが機械を使ってトウモロコシを刈り取り、落ちたトウモロコシを収穫しようと双子達がはしゃいでいた
ビスケット「こーら、はしゃぐと危ないよー!」
クーデリア「…ふふっ!」
クーデリアも楽しげにトウモロコシを収穫し、大きいトウモロコシをとっては達成感のようなものを感じていた。
クッキー「キャハハッ!ユーリお姉ちゃんも取ろうよ!」
クラッカー「ほら!早く行こ!」
ユーリ「う…わかったから、コートを引っ張らないで…」
ハロ「テヤンデイッ!」
ユーリもビスケットの妹達に囲まれながらも、その顔は少し微笑みながら収穫していた
三日月「…いいところでしょ?」
クーデリア「…え?…えぇ。汗を流して大地に触れていると、頭が空っぽになって、なんだかスッキリします」
クーデリアは胸に手をあてながら答える
三日月「そりゃよかった」
クーデリア「…あの、もしかして、それで私を?」
クーデリアは、三日月が頭を悩ませている自分を、一度スッキリさせるために連れてきたのかと思い、尋ねるが、三日月は急に話を変えてくる
三日月「そのトウモロコシ、いくらだと思う?」
クーデリア「?一本で、ですか?うーん…200ギャラ、ぐらい?」
三日月「10kgで50ギャラ」
クーデリア「!?」
自分の外れるのはおかしくないが、10kgで50ギャラという、ほぼタダ同然の値段に驚いた
三日月「この辺のトウモロコシは全部、バイオ燃料用として買い叩かれるからね…ビスケットの給料がなきゃ、やっていくのは厳しいんだ」
三日月は静かに話す
三日月「ほかの連中も似たり寄ったりさ。家族を養うためであったり借金を返す為であったり…生きていく為に身体張って働いてる」
三日月はまた話を変えてくる
三日月「ヒューマンデブリって知ってる?」
クーデリア「え?えぇ、一応存じています。その…お金でやりとりされる人達ですよね」
三日月「ゴミカスみたいな値段でね。昭弘ってガチムチな奴がいるだろ?そいつとその周りにたむろってるのがそれ。あいつらは例え自由になっても、まともな仕事にはありつけない…ま、俺たちも似たようなものだけど」
三日月はそこまでいうと、クーデリアの方に振り向いた
三日月「アンタのお陰で、俺たちは首の皮一枚繋がったんだ」
すると三日月は頭を下げ、礼をいう
三日月「ありがとう」
クーデリア「…あ…いえ、そんな」
クーデリアはなんとも言えない表情でそれを聞いていた
アトラ「…むぅ」
その様子を遠くから見ていたアトラは、少しばかり不機嫌だった。するとクッキー達が群がり、からかい始める
クッキー「大変だねー?アトラ?」
クラッカー「三日月、取られちゃうねー?」
アトラ「うぐぐ…コラァー!待ちなさぁい!」
アトラが妹達を追いかけてると、ビスケットが駆けつけ、妹達に頼み事をする
ビスケット「クッキー、クラッカー。悪いけど、籠をもう一つ取ってきてくれるかい?」
クッキー・クラッカー「「了解!」」
そう言って二人は元気に籠をとりにいった
アトラ「…ハア」
ユーリ「…ん」
アトラ「へ?」
ユーリ「あげる」
突然後ろに立ってたユーリが、アトラに一粒の飴のような物をくれた
アトラ「なに?これ」
ユーリ「コンペイトウ、っていうものらしい。昔、お母さんがくれたの。ちゃんと保存すれば長い間持つから…」
ユーリはそう言って自分も一つ食べた。
ユーリ「…おいしいよ?」
アトラ「…ふふっありがとう、ユーリちゃん」
ユーリ「ん」
アトラは不器用なユーリなりに元気づけてくれたんだろうと思い、頬が緩む。
しかし、その時、
キャーーッ!
ガシャァァン!
ユーリ「!?」
クーデリア「え!?」
アトラ「い、今の音!」
ビスケット「クッキー!?クラッカー!?」
バッ
三日月は誰よりも早く音のした方向へ走り出す。
ガチャ…
ガエリオ「お、おい、大丈夫か!?」
ガエリオは引き掛けた姉妹にそう言い、車を降りた
その瞬間
三日月「ッ!!」
ガシッ!
ガエリオ「うぐっ!?」
バァン!
三日月はガエリオの首を掴み、車に叩きつけた
ガエリオ「…かはっ!お、お前…な、何を…」
三日月「フーッ!…フーッ!…」
三日月は周りのことなど気にせず、相手の首をへし折る勢いで締め付け等。その時
ガシッ!
三日月「っ!?」
ユーリ「三日月、落ち着いて」
ユーリへ後ろから三日月を羽交い締めにしてやめさせる
さくらちゃん「いい加減にしないか、この馬鹿。姉妹が飛び出したのを、この車が避けてくれたんだよ」
三日月「え?」
さくらちゃんはそう言って三日月の頭を叩く
ガエリオ「がはっ!!…ゲホッ…」
ガエリオが咳き込んでいると、
マクギリス「すまない、こちらの不注意だった。謝罪しよう」
車に乗っていたマクギリスが降り、謝罪してきた。
ビスケット「おーい!クッキー!クラッカー!」
ビスケットは叫びながら駆け寄ってくる。しかし、そこで目に入ったのは
ビスケット(!?ギャラルホルン!?)
ビスケットは固唾をのみ、妹達の無事を確認した後、二人に立ち向かう
マクギリス「大丈夫か?ガエリオ」
三日月「えーっと、じゃあ俺、勘違いしてたの?」
ユーリ「勘違いというより、早とちりだね」
さくらちゃん「カッとなるとすぐこれだ。気をつけな」
三日月「ごめん、さくらちゃん」
三日月はさくらちゃんに謝るが、
さくらちゃん「謝る相手が違うだろ」
そう言って作業に戻った
三日月「えーっと、すいませんでした」
三日月はガエリオに頭を下げるが、
ガエリオ「何がすいませんだ!このガキ!」
三日月「ッ!」
バッ!
ガエリオはそう言って殴りかかるが、三日月は軽くよける。その際、ガエリオの目に、三日月の背中にある、異形のものに気づいた
ガエリオ「…おい、貴様、その背中のものはなんだ…」
三日月「…?」
マクギリス「…阿頼耶識システムだな」
マクギリスは腕を組み、冷静に説明する
ガエリオ「あらやし?」
マクギリス「体内に埋め込むタイプの、有機デバイスシステムだったか?未だに使われているとは聞いていたが…」
ガエリオはそれを聴くと、さもゲテモノを見るかのように告げる
ガエリオ「身体に異物を埋め込むなんて…ウプッ…」
ガエリオは吐き気を感じながらマクギリスに支えられ、車に戻ろうとする
そのとき、
ヒュッ!!
ガエリオ「え?」
ダンッ!
ガエリオ「ひっ!」
急にガエリオの目の前にナイフが飛び、車に刺さった
ユーリ「…ごめん、手が滑った」
ユーリはそういいながら懐からどんどんナイフを取り出していく
ユーリ「本当にごめんなさい、今まさに手が滑りそう」
ガエリオ「な!ちょ、ちょっとま「ユーリ!」
ビスケット「やめないか!三日月よりひどいぞ!」
ユーリの奇行をとめたのはビスケットであった
ユーリ「…」
ユーリはそれをきくと、一応、ナイフを戻した。が、馴染み出る殺気を隠そうとはしなかった
ユーリ「…失せろ。温室育ちの坊ちゃんが」
ユーリはいつものそれとは想像もつかない程の殺気をこめ、それだけいうとビスケットの妹達のところに駆け寄る
ガエリオ「な、なんなんだ!こいつらは!人をなんだと思ってやがる!」
マクギリス「ガエリオ、気を治めて、今は車に乗っていろ」
マクギリスはそういうと、クッキー達の目の前に立ち、
マクギリス「怖い思いをさせて、すまなかったね…こんなものしかないが、お詫びの印に、受け取ってもらえないだろうか?」
マクギリスはそう言うと、懐からチョコが複数入った袋を取り出し、クラッカー達に与えた。二人はとても喜び、さっきのことなどなかったかのように嬉しがる
アトラ「ど、どうも…」
マクギリス「念のため、医者に見せるといい。何かあれば、ギャラルホルン火星支部まで連絡を。私の名前は、マクギリス・ファリドだ」
マクギリスはそう言い、ビスケットの方に振り返る
マクギリス「ところで、聞きたいことがあるんだが…」
ビスケット「!は、はい!なんでしょう?」
マクギリス「この付近で最近、戦闘があったようだなのだが、何か知らないか?」
ビスケットはマクギリスのその問いに、苦笑いしながら答える
ビスケット「そういえば…2、3日前、向こうでドンパチやってる音は聞こえましたが、近くに民間企業があったので、そこが演習でもやってるのかと…ね?二人共」
ビスケットは三日月達に話を振る。
三日月「うん」
ユーリ「そうだね」
マクギリス「…そうか、ところで、そこの二人」
三日月・ユーリ「ん?」
マクギリス「見事な動きだった。なにかトレーニングを?」
マクギリスは急に二人のほうに向き、そう問いかける
三日月「…まぁ、ボチボチ」
ユーリ「右に同じ」
二人はその問いに対して適当に答えた
マクギリスはその言葉をきくと微笑み、
マクギリス「そうか…いい戦士になるな」
マクギリスはそういうと、車に乗り込み、去っていった
それを見た三日月はビスケットに尋ねる
三日月「あいつら、この間の戦闘のこと、知らないみたいだった」
ビスケット「うん…向こうにも、いろいろあるってことだろうね…」
ギャラルホルンはとてつもなく巨大な組織である為、どこかでいざこざがおきようと、特段珍しくもないだろうと、ビスケットは感じていた
三日月「…そういえばさ、ユーリ。なんであのとき怒ってたの?最初の時は冷静だったのに」
ビスケット「あ!そうだよ!もう、本当にあのナイフが当たってたらどうするのさ!」
ユーリはその言葉に、バツが悪そうな顔をして、
ユーリ「…当たらないように投げた」
ビスケット「そういう問題じゃないよ…でも、本当にどうして?」
ビスケットがそうきくと、ユーリは当たり前のことを話すが如く言う
ユーリ「仲間をゴミみたいな目で見たから、侮辱されたと思った。だからやった」
ビスケット「…えぇ?」
三日月「…ふーん」
ユーリ「?何かおかしい?」
ユーリはおかしいところなどないだろう?みたいな表情をしながらビスケット達を見る
三日月「いや、なにもおかしくないと思うよ…ユーリって案外仲間思いだったんだな。少し誤解してた」
ユーリはそれをきくと、驚いた表情をしていたが、すぐに元の無表情になった
ビスケット「とにかく、ユーリ。次からは気をつけてね?」
ユーリ「…善処する」
ユーリは小さい声でそう言った
…はい!如何でしたか?なのだ!今回、終盤らへんが描く時、あまりにも眠すぎて若干適当になってしまったのだ…反省なのだ。ちなみに、ユーリちゃんは必ず身体の色んなところに約10本程ナイフを隠し持ってるのだ!それでは、また次も見てくださいなのだー!