「あんたみたいなのがまさかISシュミレーターのトップランカーなんてねー。」
空港で待っていたのは候補生本人だった。
「ミシェルから聞いたのか?」
「ええ。特別顧問からはいい練習相手を送ったって聞いてたけどまさかG-100とはねぇ。」
ISシュミレーターとは世界各国がIS訓練に満足な時間が取れなかった為に世界中の企業に依頼して共同で開発されたVRソフトだ。
これによりISを実際に動かさなくても限りなく実機に近い訓練ができる様になった。
その恩恵は一般人にもあり、普通なら一生使うことができないであろうISに触れる機械として世界中で人気のゲームになった。
これは男性でも動かせることも人気の一助になっているのだろう。
その中で行われたブリュンヒルデ討伐ミッションの最高難度をクリアした100人の男達の事をG-100とよび、企業らはそれぞれ一人ずつに専用機を作った。これにより女に生まれるべきだった100人とも呼ばれる様になってしまった。
G-100はランク付けがされていて数字が少ない程上位となる。自分はその中の下位も下位のランク96だ。それも自分より下は子供かリアルが忙しい人しかいないので実質ビリの様な物だ。それに、俺の機体は使いどころが難しい機体だ。なのでランク戦には不向きな機体となっている。
「そんなに褒める様なものじゃないよ。所詮はゲームの結果だし。実際G-100で実際にISを動かしたいって奴は殆どいないよ。動かしたいって言ってる奴だって自分がISを作りたいから動かしたいってだけらしいし。」
「なんか……サバサバしてるのね、あんた達は。女に生まれるべきだった人とか言われてるから本人達も女に生まれたかったとか言ってるのかと思ってたけどそうでもないのね。」
「まぁそれはね。俺だって実機を動かしたいなんて思った事は一度しか無いし。」
「やっぱりあるんじゃ無いの。で、それはどんな時だったの?聞かせて聞かせて♪」
「幼なじみが初めてISに乗った時にさ、俺に言ったんだ。すごい、鳥みたいって。彼女は鳥に憧れてたからそう言うってことはすごく楽しいんだろうなって思ったんだ。その時だけかな、ISを動かしたいって思ったのは。」
それと彼女が飛んで行ってしまった時も同じ事を思った。それでなにがしたかったのだろう。自分は追いかけたかったのだろうか。
「その幼なじみの事、好きだったんだ。」
「そうだな……好きだった…じゃないな。今でも好きだよ。」
これは本心だ。あの時言えなかった事。
言えないまま彼女は飛び立ってしまった。
「いいなぁ……そんな風に言えるのって。すごく素敵な事だと思うわ。」
「なんか、恥ずかしいな。こんなの年下の女の子に言う事じゃないのに。」
「でも、いい事を聞けたわ。恋ってのは奥手じゃいけないってことがね。」
「まぁ、俺みたいにならない様に頑張りなよ。例の彼なんだろ。お相手は。」
「そうね。でも、あんたよりかは状況はいいわよ。私はあんたと違ってもう既に想いは伝えてあるんだから♪」
「彼がそれを覚えているといいけどね。10年前なんだろ、言ったの。」
「バカじゃないの!?一夏が忘れるわけないじゃない。」
残念な事に彼女の期待は裏切られることになる。
夜に彼女からかかってきた電話にヨナは朝まで付き合わされる羽目になった。
IS解説
フェネクス 第四世代型ISの試験型。全身鎧型でその殆どが展開装甲になっている。キチウサはとりあえずどこまで開けるか試したかったらしくそのコンセプトが前面に出ている。原作と違ってサイコフレームは装甲の内側にはめ込む形で使われている。武装はHG版に準拠。