「これで甲龍の予備パーツは全部ですね。受領のサインをお願いします。」
「ありがとうございます、アストナージさん。」
「あの、いいんですか?鈴音ちゃんの試合見に行かなくて。」
「彼女も代表候補生ですよ、簡単に負けるとは思えません。少なくとも初心者に負けることはないでしょう。」
「でも、あの織斑先生の弟さんですよ、彼。もしかしたらもあるかもしれないじゃないですか。実際ウチの整備員も何人か行ってますし。」
「後で記録でも見ますよ。とりあえず仕事を
終わらせておきます。」
そう言って事務室に向かった。
「生で見た方が面白いと思うんだけどなぁ。」
「あら、専属マネージャーなのに担当選手の試合を見ていない男がいるわね。」
「……何でこんな所にいる、ミシェル。」
「あんたがちゃんと仕事しているかチェックしにきたのよ。後、渡す物もあったし。はい、コレ。」
何か投げつけてきた。
「これ、俺のペンダントじゃないか。何でお前が持ってるんだよ。」
「あんたの持っているのとははべつのよ。それに、ここがどこだか忘れたの?」
「まさか…これISか?」
「ええ、あんたの専用機。」
「ミシェル、男はISを動かせないって知ってるだろ。何で俺に渡すんだよ。」
「ヨナ、貴方には世界で二番目の男性起動者になってもらうわ。」
「クソっ!なんだよこいつら!」
「いいから避ける事に集中する!焼け死にたいの!?」
「分かってるさ!でもこのままじゃ……」
三体の所属不明機が連携をとって攻撃してくる。このままではやられてしまう。
「山田先生!早く遮断シールドを解いてくださいませ!」
「今やってます!後3分待って下さい!」
『避難は済んでいるのよね。なら大丈夫ね。』
「何だ!?」
「上空からの通信です!?これは…ルオ商会からの通信です!」
『人一人通れるレベルでいいわ。真上に穴を開けて頂戴。』
「何とかできるんだな?」
『もちろん。デモンストレーションとしてもいい機会よ。』
「山田先生。」
「分かりました。30秒後にシールド上部に穴を開けます!」
『分かったわ。協力に感謝します。』
「その代わり絶対に何とかしろよ。」
『ええ、大丈夫よ。ウチのパイロット、腕は確かだから。」
「一夏!、鈴音!あと30秒で助けが来る!なんとかして耐えろ!」
「「了解!」」
「おい、まさかここから飛び降りろっていうんじゃないだろうな。」
「何言ってるの、他にどうやって降りるのよ?それに、今あんたが乗ってるのはISよ、
飛び降りても大丈夫だから、シュミレーターでやってるみたいに倒してきちゃいなさいよ。」
無理を言ってくれる。
「しかもこの装備、C装備じゃないか。俺としてはB装備の方がやりやすいんだけど。」
「何、試験装備使おうとしてるのよ、それがあんたのISなんだから慣れなさい。それだって弱くはないのよ。」
「分かったよ。じゃあ行ってくる。」
「ええ、いってらっしゃい。」
「ヨナ・バシュタ!ナラティブガンダム。出る!」
その日、俺は初めて空を駆けた。
「おい!鈴!空から何か降ってくるぞ!」
「アレが、援軍?でもあれって……」
突如、空から降ってきたビームによって目の前にいたISの腕が吹き飛んだ。
「何だあれ!ビーム兵器か!?」
再びビームが放たれ、残っていたもう片方の腕も吹き飛んでいた。
「アレが…援軍?千冬姉!アレが援軍か!?」
「そうだ。だが、アレは…」
それは俺でも見たことがある姿だった。
CMなどでよく見るその二つの角と緑色の二つ目。白系の色をした全身装甲の機体。
「ガン…ダム……」
何と恥ずかしい機体だろうか。シュミレーターでは外装の一部が光っていたが、これでは白と灰色の不格好な機体になってしまっている。しかし、あのシステムを使うのにはまだ早い。アレは使えば強いが使い手に強い負荷がかかる。地上に降りてから使ったほうがいいだろう。
「っと。もうフィールド内に入る。気を引き締めないと。」
そして、フィールドに入ってすぐに2発撃つ。一撃で仕留めるつもりだったが、少し逸れてしまった。当たってはいるだろうがアレでは無力化できてはいないだろう。
「大丈夫か二人とも。」
「あんたが援軍か?声からして男らしいけど。」
「あんた、何してんのよ!あんた、今日初めてそれ動かしたんでしょ!一夏以上にヘッポコなんじゃないの!?」
「大丈夫だよ。エネルギー切れ寸前の二人よりかは戦える。それに、勝算もなくつっこんできたわけじゃない。織斑君、鈴音ちゃんと一緒に下がっていてくれ。残りの奴は俺が倒す。」
「大丈夫なのかよ!あんたに任せて!?」
「大丈夫よ…一夏。あいつ、アレでもG-100だから。それよりも下がっていましょう。」
「あぁ……。後は頼みます。」
「分かってる。NT-D起動。」
声と共に外装の半分程、サイコフレームの部分が赤く光りだす。それと同時に頭が冴えていくのが分かる。相手がどう動くのかも。
両手を失った機体のビームをIフィールドで防ぎながらライフルで射出部と股関節の部分を打ち抜く。これで一機。
「後、2機!」
ライフルを投げ捨てて、サーベルを抜く。
相手もこちらに近づいてくるがこちらの方が速い。片方は両肩から先を切り落とし、最後の一機は肩を横なぎに切り裂いた。
「作戦終了。これより帰投する。」
「ちょっと待ちなさいよ!あんたIS動かせたの!なら何で隠してたの!?」
「それは……後で…説明する。」
まずい、NT-Dの反動で意識が朦朧とする。
もう立ってもられない。
《お疲れ様、よく頑張ったね》
「リ……タ……」
そして俺は意識を手放した。
どこかの研究所
「何で何で何で〜!?」
「何でいっくん以外の男の子がISを動かしてるの〜!」
「コードを渡したのはあのおじいちゃんだけの筈だし!?それに強制停止も出来ない〜!?」
「やっぱりサイコフレームはダメだね。制御が完全に効かない。箒ちゃんの機体には使えないかな〜。まぁ、それを証明してくれた事に免じて許してあげるよ。」
「ニュータイプの出来損ない君。」
IS解説
ナラティブガンダム(実機)
原作と大きく違うのはシールドとその外装である。シールドは、ユニコーンガンダムと同じ物を使用している。
外装はC装備のサイコフレームがデフォルトで装備されている。
これはC装備が基本装備としてデザインされたからである。
その為、A、B装備でもサイコフレームが外装として使われている。