国見side
及川さんの家に来てから思った。麗香ちゃんはずっと笑ってる。
いや、笑うのはいいことだと思うけど…、泣きもしないしワガママとかも言わないし…。なんて言うか、俺らに気を遣ってるみたいな…。
麗香「あきちゃんどうしたの?」
国見「!なんでもない。麗香ちゃん、明日は俺と一緒でいい?」
麗香「うん!あきちゃん好きだからうれしい!」
国見「うん、俺も麗香ちゃん好きだよ」
そう言えばもうすぐで優香先輩の命日か…。
ちょうど1年。5歳の子がたった1年で母親のこと割り切れるか、普通。及川さんだって泣いてた。
麗香「れいかお手あらい行ってくる!」
国見「分かったよ」
麗香ちゃんがリビングから出たのを確認して、俺は花巻さんの所に行った。花巻さんなら麗香ちゃんと一緒にいる機会長そうだし。
国見「麗香ちゃんって泣かないんですか?」
花巻「…あぁ、優香の葬式の日から一度も泣いてない。
目に涙いっぱい溜めて、ずっと笑って及川のことを励ましてた。
自分がママの分まで笑うから大丈夫だって。」
国見「……たった5歳の子が、何を感じたんでしょうね」
花巻「俺たち大人よりあの子は周りを考えてるよな…」
麗香「ガチャ まっきー!今日まっつんたち来るー?」
花巻「!おう!今日のご飯は賑やかになるぞ!
俺と国見と松と岩泉、あともう1人金田一って奴が来るから6人で食べるぞ!」
麗香「にぎやか!やったー!」
飛び跳ねて喜ぶ姿は小さな子供そのものなのにな…。
その瞬間、麗香ちゃんは自分の足につまずいて顔から転んだ。
国見「麗香ちゃん大丈夫!?」
麗香「いたいぃ〜…、えへ、ころんじゃった!」
花巻「…危ないから気をつけるんだぞ!」
麗香「はーい!」
この子の笑顔に俺は一瞬身をすくめた。それと同時に思った。
麗香ちゃんの真っ直ぐすぎる笑顔はいつかこの子自身の心も偽ることになるんじゃないか…って。……俺の考えすぎか。
国見「麗香ちゃん、寂しかったら、言っていいんだからね。」
麗香「?うん、ありがとうあきちゃん!」
その後は金田一たちが来るまで遊んで過ごした。
金田一と会っても普通にあいさつが出来る子だった。
人見知りしないのは及川さん譲りか…。ウザさまで似なくて良かったな。
花巻「はい、いただきまーす!」
「いただきまーす!」
美味い…。花巻さん料理出来たんだな。
これからちょくちょく行こうかな…飯代が浮く←
麗香「れいかね!おっきくなったらあきちゃんとケッコンする!」
花巻 松川 岩泉「ブフォッ!!」
金田一「先輩たち!!?」
え、これ及川さんに知られたら絶対面倒じゃん…。
いや、先輩たちに聞かれてる時点でもう面倒臭い……。
花巻「え?マッキーは?俺とはケッコンしないの?」
松川「なんで国見?」
麗香「あきちゃんハンサム!!」
岩泉「くっ…、ここで及川の遺伝か!!」
なんか俺が顔だけみたいな男じゃない?これ。
ていうか岩泉さんさりげなく及川さんディスってるし……いつもの事か。
花巻「俺たちハンサム認定されてないの!?」
麗香「まっきーはカッコイイ!まっつんはイケメン!いわちゃんは男前!」
松川「この子将来大物になるわ。」
花巻「俺らを超えないと麗香ちゃんとの付き合いは認めねぇ。」
国見「父親役3人とか絶対無理じゃないすか。あと及川さん入れて5人。」
金田一「威圧感がハンパねぇ…」
そんな事を話ながら全員で唐揚げを食べて一緒の部屋で寝ることにした。
全員及川さんの家に泊まっても仕事に行く時間には大差がないらしい。
花巻「麗香ちゃんの隣は誰が寝るか選手権〜!!
勝ち残れるのは2人だ!さーいしょーはグー!!じゃんけん…」
「ホイっ!!」
岩泉「だァあ!クッソ!」
松川「勝利の女神は俺に微笑んだ」(ガッツポーズ)
花巻「国見ぃい!ズリぃぞ!!麗香ちゃんの心を弄んだくせに!!」
国見「俺がクソ野郎みたいな言い方やめてくださいよ。」
金田一「俺布団とか持ってきますね!」
松川「金田一…優しい子…。」
単に先輩たちのテンションについていけないだけだと思う…。
ていうか男6人が女の子囲んで寝る絵面とかちょっとヤバくないか…?
国見「ていうか、着替えなくないですか?」
岩泉「及川のタンスにジャージ入ってる。ほれ。」
金田一「えっ、着ちゃっていいんですか!?」
花巻「及川のだしヘーキヘーキ。毎回それ着てるし。」
及川さんのだからで納得出来るのか。そういう俺ももう着てるけど。
金田一はなんかめっちゃ恐る恐る着てる。
松川「全員着たかー?電気消すぞー。おやすみ〜」
「おやすみ(なさい)〜」
そう言って、電気が消えて全員寝た。