麗香side
学校に行く途中でパパへの罪悪感がちょっと強まった。
うーん…、どうしよ……。正直パパ以外皆知ってて来るんだよな←
パパだけハブってるみたいだ……うぅん…、あ!
麗香「……あ、もしもし岩ちゃん?あのね、実は……」
パパが来れないなら帰ってきた時に作文読んであげればいいんだよ。だから休みをとってくれた岩ちゃん達には悪いけど授業参観には来ないで夜に集まりたいってお願いした。2回も作文聞かすのもちょっと私も照れるし…。
麗香「~~て事で夜に集まることってできる?」
岩泉『おう。ベソ川は帰ってきたら1発殴っとくから』
麗香「あはは…ちょっとは手加減してあげてね。じゃあ、夜にね!」
皆が集まるなら今日のご飯は豪華にしないとね!
学校の帰りに買い物してこーっと。クラスに行くと私の前に1人の男子が立ち塞がった。また優太…。こいつとは1年生からクラスが一緒で毎回私にちょっかいをかけてくる。何が楽しいのか?
優太「おい巨人女!」
麗香「何よ巨人男。」
優太もバレーをやっていてチームも男女が違うだけで同じだから一緒にいる事が多い。私はクラスで唯一、優太に身長が負けてる。2ミリだけ!!
麗香「あ、ねぇ優太。」
優太「なんだよブス。」
麗香「うるさいわねチビ!はぁ…帰りって暇?買い物するんだけど少し持ってもらいたいの。あ、お母さんとかが来るなら別に大丈夫だけど。」
多分たくさん買い物するから荷物持ちがほしい。まっつん達でも言えば迎えに来てくれそうだけどなんか頼ってばっかりで悪いから…。
優太「何だお前、そんなお菓子買うのか。」
麗香「誰がお菓子買うって言った!」
優太「俺、親に授業参観って言ってねーし来ねーから別にいいぜ。」
何だかんだ引き受けてくれるとこが優しい所だよね。
普段はちょっかいかけてくるくせに時々助けてくれるし。
パパがこいつら見つけたら取って食いそうだけど……。
麗香「いや、さすがにそれはないかぁ。」
優太「?」
そんなこんなで授業参観は終わって買い物に行く。
あ!今日特売の日じゃん!!買う以外にないでしょ!!
詰め放題とか神ですか!!ラッキー!!
そして私は何も考えず一心不乱に買い物をした……。
優太「お前さぁ……」
麗香「はい……」
優太「どんっだけ買うんだよ!!重すぎるわ!!」
麗香「ご、ごめんって!だって今日は色んなものが特売で……」
優太「だからって食いつきすぎだわ!
俺がいなかったらお前店から1歩も動けてねーぞ!」
ギャーギャー言うけど心配してくれるんだよなぁ…。
優太は1年生から一緒だからあたしの親の事情とかは大体知ってるけどその事は何も言ってこないし聞いてこない。なんか岩ちゃんみたいだな……。性格はちょっとだけ曲がってるけど男前。
優太「お前今シツレーなこと考えたろ。」
麗香「褒めたんだよ。」
優太「いや何がだよ。つーかこんだけ重いもん持ってやったんだから何かゴホービでもくれよ。」
麗香「お金ならあげないわよ」
優太「どんだけクソ野郎なんだ俺は。あー、そうだな…。何か作れよ。」
麗香「作る?クッキーとか?」
優太「なんでもいー。」
時々優太って何考えてるか分かんないんだよね。
まぁ、ただなんか食べたいだけだろうけど。優太食いしん坊だし!
優太「絶対シツレーな事考えてんだろテメー。」
麗香「優太の長所だって。」
優太「だから何がだよ。」
何作ってあげようかな〜。クッキーでもいいけどベタだよね。
マカロンとか?……なんか食べてるとこ想像できないな。
モンブランとかなら大丈夫かな。優太甘いもの好きだし。
及川「あ!麗香〜!!」
麗香「!?パパ!?ゆゆゆ、優太!!逃げて!!」
優太「は!?何だよ急に!」
麗香「いいから!!食べられちゃうよ!?」
優太「食われんの!?」
及川「ん?君は…誰かな?」(ニッコリ)
光より速いスピードで来た!!しかも逃げられないように肩をしっかり掴んでる!そして絶対何か大きな誤解をしてる!!
優太がとって食われちゃう!パパなら食べかねない!!←
優太「どうも、麗香と同じクラスの優太です。」
及川「へぇ〜、なんで一緒に買い物してるの?麗香とどういう関係?」
優太「荷物持ちです。……関係、…友達…なのか?」
麗香「私に聞かれても……」
及川「え?なに?友達以上の関係なの??」
麗香「違うから!!ていうかなんでいるの!?まだ夕方だよ!?
試合と練習入ってるはずじゃなかったの?」
及川「麗香!パパは認めないからねっ!!」
麗香「話聞いて!!」
コレは後で岩ちゃんに言ってやる!
パパは誤解がはげしすぎる!