Obsolete ship   作:しらたきの図書室

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戦闘開始。我に続け

 ...その日。海が騒がしかった。

 

 

それはなぜか......また、沢山の船が沈むからかもしれない。

 

 

 

リ級「‥.いよいよだな」

 

レ級少佐「ああ‥.」

 

 

 大規模な作戦を前に皆緊張している。

 

 

ヲ級「‥.緊張しますね」

 

レ級少佐「そうだな‥.」

 

 

 今回の作戦はこうだ。ヲ級達空母艦隊が制空権を取り、私が弾着観測砲撃を行い、夜戦で一気に片付けるという作戦だ。しかし、敵空母艦隊を侮ってはならない。屈強な第一艦隊が相手だ。被害は少なからずあるだろう。

 

 

レ級少佐「...覚悟を決めよう」

 

ヲ級「...」

 

 

 何とも緊張した空気が流れる。

 

リ級「ははっ、そんなぴきぴきしてんじゃねぇよ。いつも通りにやらぁすむ...全員生きて帰れるに決まってんだろ?」

 

ヲ級「そうですね...ふふ、ありがとうございます」

 

 

 リ級が少し場を和ませた。

 

 

レ級少佐「さあ...敵艦隊が近い。第一戦闘配備だ!」

 

 

 

ー艦娘側ー

 

 

 

利根「...敵が近いのぅ」

 

加賀「やっとですか。航空隊が待ちくたびれてましたよ」

 

金剛「構成は何デース?」

 

利根「...レ級にヲ級、それにヌ級にリ級とへ級じゃ」

 

木曾「...強敵だな」

 

赤城「どんな敵が来ても私達は...戦わねばなりませんよ」

 

比叡「どんな敵でも、負けません!」

 

 

 艦娘達の士気は高まって行った。

 

 

 

ヲ級「...敵艦発見!」

 

レ級少佐「全艦、戦闘態勢。作戦名”渡り鳥”を敢行する!」

 

 

 両方、お互いの存在を確認した。そうして、大規模な空戦が幕を開く。

 

 

ヲ級「艦載機発進。敵艦隊を沈めよ!」

 

ヌ級「(# ゚Д゚)」

 

 

 ヲ級とヌ級。そして私から艦載機による航空戦を挑んだ。

 

 

加賀「相手も出してきましたね」

 

赤城「...大丈夫。第一航空戦隊は制空権を掌握してください」

 

 

相手は敵が誇る第一航空隊。我々は物量と質で押すことしか出来ない。しかし、練度というのは物量も質も跳ね返す事も出来る。トランプで言うところの「ジョーカー」であると感じだ。

 

 

 そして空戦は20分と続き...制空権は

 

 

ヲ級「...制空権、確保です!」

 

加賀「なっ!?」

 

 

 なんと我が深海棲艦の戦闘機隊が勝ったようだ。だが、これだけでは安心は出来ない。戦闘機隊を減らしたとしても、敵の攻撃機隊は残っているのだから。初めに火を噴いたのは比叡、加賀、利根だった。

 

 

比叡「ひえーーっ!」

 

加賀「くっ...被弾しました」

 

利根「ぐわーーっ」

 

 

 三艦は中破した。

 

 

木曾「比叡!加賀!利根さん!」

 

金剛「もう、許さないネー!」

 

加賀「頭に来ました。」

 

 

 しかし、敵も攻撃をしているのは変わらない。まず、損害が出たのは「ヲ級」だった。

 

 

ヌ級「(゚д゚)!」

 

ヲ級「はっ!?」

 

 

 ヲ級にヌ級が中破したのだった。

 

 

リ級「大丈夫か!?」

 

ヲ級「すみません...誘爆を防ぎます。」

 

レ級少佐「別に下がって良いぞ。いや、下がれ」

 

ヲ級「す、すみません...」

 

 

 ヲ級が後衛に周る。

 

 

金剛「敵も同じ被害デース!」

 

レ級少佐「...ここからが正念場だ。潰すぞ」

 

リ級「おう!」

 

レ級少佐「砲雷撃戦...始め!」

 

金剛「こっちも砲雷撃戦デース!」

 

 

 両者の砲撃戦が始まる。

 

 

レ級少佐「...沈めるぞ」

 

金剛「ワオ!」

 

 

 高速で近づいたレ級は砲撃を食らわせる。

 

 

金剛「ぐあっ!...でもこんなんじゃ沈まないデース!」

 

 

 中破してて何を言っているのやら。

 

 

レ級少佐「何を言っている」

 

金剛「へ?」

 

レ級少佐「そんなんじゃ、戦艦とは言わないのだよ」

 

 

私は金剛の腹に拳をねじりこむ。

 

 

金剛「おぅッ!」

 

レ級少佐「こんなので悶えるののじゃぁ...ダメだな」

 

 

ドーン!

 

 

レ級少佐「あ?」

 

比叡「お姉さまは...やらせません...!」

 

レ級少佐「姉妹共々諦めが悪いな...いや、それが最大の形質か・・・」

 

比叡「ひえっ!?:

 

レ級少佐「...私が仲良く、一緒に(深海)に一緒に連れていってやろう」

 

 

 尻尾の冷たい砲塔を比叡の胸に突きつける。

 

金剛「no...no!やめてデース...!比叡を殺さないで欲しいデース...」

 

レ級少佐「君に指図される筋合いは無い。大丈夫だ。後で一緒に送るからな...」

 

 

ーーーー※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

レ級少佐「---ッ!...無駄話が過ぎた。今すぐに殺す」

 

比叡「ひ、ひえぇぇぇぇ!」

 

 

ドーンッ!

 

 

金剛「OH........omg」

 

 

レ級少佐「お前はネイティブではないだろに...」

 

 

ドーンッ!

 

 

 私は、金剛を撃った。

 

 

ーーーー※※※※※※※※※※※※※

 

 

 何だが、頭痛がした。

 

 

レ級少佐「....ふん。霞かがってるだけ...か」

 

 

 そんなことを少し考えて居たら...

 

リ級『大変だ!』

 

レ級少佐「どうした?」

 

リ級『そ、それが...』

 

ヲ級『別に良いですよ...私から説明します』

 

リ級『クソッ...!どこだよヲ級!」

 

 

 嫌な予感がする。

 

ヲ級『...すみません。油断していたら敵の攻撃機隊にやられてしまって...』

 

リ級『座標伝えろバカ!』

 

ヲ級『...現在、本艦は航行不能。敵の航空攻撃により、現在誘爆中...燃えている』

 

レ級少佐「...それで貴官はどうするつもりだ?」

 

リ級『少佐...!お前って...!クッ!』

 

レ級少佐「リ級」

 

リ級『で、でもよう...つまりは轟沈まじかだぜ...!?まだ助かる見込みは...』

 

ヲ級『こんな私の為だけにそんなことされても...また犠牲者が増えるだけですよ』

 

リ級『ヲ、ヲ級...』

 

ヲ級『...単刀直入に言います。これより本艦は...自沈を敢行します』

 

リ級『じ、自沈だぁ...!?ふざけてんのか!』

 

ヲ級『ふざけてなんかいませんよ...私は轟沈したら...艦娘になるかもしれない...そうしたら...あなた達を敵に回すんですよ...』

 

レ級少佐「だから自沈か....」

 

リ級『...............』

 

ヲ級『....リ級。ありがとう』

 

リ級『...は?』

 

ヲ級『私を気遣って...一時的ですが妹を演じてくれて...本当にありがとう。』

 

リ級『...バカ姉。ぜってえに死なせるわけねェだろ』

 

 

 その時のリ級の声は泣きそうな声だった。しかし、ヲ級は反対に...何だか落ち着いていた。

 

 

ヲ級『ふふっ...ごめんなさいね...でも...最後に...リ級の声が聴けて...良かったですよ』

 

リ級『うっ...うぅ...』

 

ヲ級『...泣かないで...大丈夫...私は何時でも海と共にある...だから...忘れないでください』

 

ヲ級『...リ級。大好きですよ

 

リ級『...私もだよ...お姉ちゃん』

 

ヲ級『...』プツン

 

 

 プツンと通信が切れたと共に、爆炎が上がった...

 

 

リ級『うぅ...ぐすっ....』

 

レ級少佐「...爆炎のあった場所に向かえ。後は私とリ級でやる」

 

リ級『...な、泣いてなんかいられねぇな...そっち向かうぜ...少佐』

 

 

 この時のリ級の声はとても悲しそうだった。

 

 

 ...私が何で自沈を許したか?それは...

 

 

 いや...これは言葉で釈明出来ないな...何か言ってもどうせ言い訳になってしまう。彼女の思いを無駄にしないために...空母達を狩る。

 

 

赤城「...敵空母、誘爆のようですね」

 

加賀「...やりました」

 

木曾「ああ...でもよ、金剛達は...」

 

赤城「...金剛さん達には申し訳ないです...時間を稼いでもらって...」

 

加賀「...!追手が来てます...!」

 

赤城「大丈夫。艦載機が時間を...」

 

 

 ドォーン!

 

 

 ブゥゥゥン....

 

 

赤城「なっ...」

 

 

 赤城が見たものは、自分の航空機が一隻の...いや、一人の少女の手によって堕とされて行っているのだ。

 

 

レ級少佐「やあ...よくやってくれたな...」

 

赤城「ッ!早く逃げて!木曾さん、利根さんと加賀さんを!....!」

 

 

 加賀が弓を持つ。

 

 

加賀「...まだ...行けますよ」

 

赤城「駄目です、加賀さんも...」

 

加賀「赤城さん。どうせこれも時間稼ぎにしかなりません。だったら...時間稼ぎは多い方がいいです」

 

赤城「...背水の陣と言ったところでしょうか」

 

加賀「...やるべきことはやりましょうか」

 

レ級少佐「...おしゃべりは終わりだ」

 

赤城「...!」

 

 

 先手必勝と言わんばかりに弓を放った。

 

 

 しかし...

 

 

 ギュワァァン!

 

 

赤城「...ッ!」

 

 

 私の艦載機が赤城の放った艦載機を堕とした。

 

 

レ級少佐「...そんなもんか」

 

 

 私が砲塔を向けた瞬間、赤城は顔を見てこんな言葉をを放った。

 

 

赤城「...レ級...もしかして...あなたは...※」

 

 

ドォーン‼

 

 

ーーーー※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

レ級少佐「....ッ!」

 

 

 まただ。何かの光景が脳裏をよぎる。

 

 

加賀「...赤城...さん...」

 

レ級少佐「...最後くらい、何か聞いてやろう」

 

加賀「...はは...また...繰り返すのね...」

 

レ級少佐「...........また会おう」

 

 

 ドォーン!

 

 

ーーーー※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

レ級少佐「う...がぁ....」

 

 

 なんだこれは...突然頭に...うっ...私は...私は...誰なんだ...___

 

 

リ級「少佐ぁー!」

 

 

 リ級の声が聞こえた。

 

 

レ級少佐「う...な、なんだ...」

 

リ級「そっちこそ...いや、そんなことより...すまん!二隻逃がした」

 

レ級少佐「そ、そうか....ふぅ....」

 

リ級「...肩貸すぜ」

 

レ級少佐「....すまないな」

 

 

 私はリ級に肩を貸してもらい、拠点に帰還した。

 

 

 

ーその頃ー

 

 

 

木曽「......」

 

利根「......」

 

 

 利根は目から出血していた。

 

 

木曽「クソッ...クソッ...利根さん...」

 

利根「...すまんのぅ...すまんのぅ...」

 

 

 彼女達は生き残り、海域を離脱した。

 

 

 

リ級「.....」

 

チ級「...リ級さん...」

 

レ級少佐「...」

 

リ級「...すまねぇな。私かこんなんじゃだめだな...ハハッ。」

 

 

 強がっているようだが、時間が居ると私は判断出来る。

 

 

リ級「...あいつにも面目立たねぇよ」

 

レ級少佐「.....」

 

 

 私はリ級を休ませることにした。

 

 

 

ー数日後ー

 

 

 

チ級「少佐。新しい艦が来ました。

 

リ級「お、そりゃいい知らせだ」

 

レ級少佐「何隻だ?」

 

チ級「三隻です。しかも中々重量級が」

 

リ級「まじか?そりゃいい。即戦力になるかもな」

 

レ級少佐「今から会えるのか?」

 

チ級「はい。では、紹介します......」

 

 

 その三隻が姿を現す。

 

 

リ級「......!?」

 

レ級少佐「...ほぅ」

 

チ級「.......空母の"ヲ級"です。」

 

ヲ級「...初めまして」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦いの最中、ヲ級を失ったレ級少佐達。
しかし、目の前に現れたる艦は....?







チ級ちゃんを忍者にしたい(願望)

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