だから作品の整理まとめもこちらの進めてなかったです。
12月△日
そろそろ年末が近くなってきた。何事もなく年明けが迎えられそう。なんて事はあるけど管理局から見付からないようにも過ごしてます。
あの出会った日から隠蔽魔法は継続的に使ってる。魔力反応はいつも通り。万が一にすれ違っても顔は認識出来ないように。シアちゃんにも同じのを使ってる。でも僕の意識が別に向いちゃうとすぐに解除されたいからその対策を行ったよ。まぁなはとなんだけどね。
なはとの闇の書の名残を取り払った後、今度はなはとをどうするかになって、結局は僕を守る為のデバイス兼守護獣になった。守護獣はいつもの姿だけどデバイスだと篭手に棘が出てる感じ。シアちゃん曰く「パイルバンカー!?」って叫んだけどおじさんが「古代ベルカの槍射砲だね」って訂正してた。つまり昔の武器って事。守護獣の状態はいつもの感じにプラスしてイブに夜みたいな多重障壁が張れる。ただ僕の魔力を使ってるせいかあの日より頑丈。デバイスはガチンコスタイル。でも僕は戦いません。作り直した防衛の機能で勝手に体が動きます、なはとが動かしてます。はんちゃんとシアちゃんに戦って貰ったけど問題ないってお墨付きだった。僕は全然動いてないけど。あと最近はヴェヌスがなはとに嫉妬するようになった。
とりあえず僕の日常は平穏だ。はんちゃんが警戒しているしおじさんとよく話すことが多くなったけど、それとは別に管理局やなのはちゃんたちは何を考えているんだろうなぁ。
12月△日
「私があの子供に会ったのは偶然でした」
シグナムはそう切り出した。彼女がいるのは海鳴市でリンディたちが居住を構えたマンションだ。そして彼女が語る相手はリンディとクロノの2人だ。そして話題はリインフォースを救った子供である。
「あの子が私に声をかけて来て、少し話した程度。その時はリインフォースを救ってくれるとは思いませんでした」
「面識はなかったのか? だったら何故その子供は貴女に声を掛けたんだ?」
「……あの子供の保護者を私が蒐集したからです」
その告白に場の空気が重くのし掛かる錯覚があった。しかしシグナムは続きがあったのでそのまま言葉を繋げる。
「しかしその時だけは戦うことはありませんでした」
「……それは何故?」
「自分の魔力を捧げる代わりに保護してる子供たちには手を出さないでくれ、と。私はその条件を飲み、魔力を蒐集しました」
あの夜の会話を振り返る。戦わず魔力を蒐集した唯一の機会だったが、本音を言えば戦えば無事に済んだとも思っていなかった。向こうは決して万全とは言えなかっただろう。しかしベルカの戦乱で得た経験が警鐘を鳴らしていた。痛み分けか手痛い勝利になっただろう。勝てないとは言えないのはあの時の自分が必死であったからだ。
「その保護者が貴女の事を伝えたと言う事か?」
「いえ、保護者の彼の振る舞いを見る限りはあり得ないと思います。恐らくはあの子供自身で私の事を知ったのだと思います」
「まぁ、未確認の魔法を使う子供だ。貴女の事を調べるのも簡単なのかもしれないな」
実際には10歳の少女の知識によってだがさすがにその真実に至ることは不可能だった。『まさか』と言える程の真実であるからだ。
「質問をしてよろしいでしょうか?」
「ええ、何かしら?」
「あの子はリインフォースを救ってもらい、そしてあの子の保護者からは手を出さないでくれと約束をしています」
「捜索には積極的にはなれないかしら?」
リンディが口にした『捜索』は、まさにこの話で一番の点だった。管理局としては子供とは言え、未知の魔法を使った存在を放置する事は出来ない。対し、シグナムは騎士としての約束をしている上にリインフォースを救って貰った恩がある。見付けて礼を伝えたい気持ちはあるが、あまり強引な手を使いたくなかった。
「言えた義理ではないのですが、向こうが話したくないと言われたなら強い姿勢で向き合う自信がありません」
「リインフォースの恩人ですもの。その気持ちは正しいわ。でも私たちとしてもその子供がどんな存在なのか確認しないといけないの」
「理解はしています。それに私も会ってお礼を伝えたいので探す事には協力します」
「ありがとう、シグナムさん。それで他に手がかりになる情報は無いかしら?」
捜索する事は既に決定しているが手がかりが少ない。目的の子供だが当時は防寒着を着込んでいた事もあって前髪が長いとかなのはたちと同世代とか曖昧なものだ。加えて隠蔽魔法を使っているようでサーチにも引っかからない。1つでも欲しい所だった。
「……私が蒐集した男性は傭兵をやっていたそうです」
「傭兵?」
「はい。しかもかなりの実力者でしょう。もし戦いになっていれば痛み分けになったでしょう」
「貴女にそこまで言わせるとは……。特徴は?」
「平凡な男性でしたが、もしかしたら傭兵を止める際に顔を変えている可能性があります。傭兵だったにしてはその気配を感じさせませんでした」
「顔を変えているなら管理局のデータから見付けるには難しそうね。他には?」
「申し訳ありません。
「そう、ありがとうシグナムさん。今日はこのくらいにしてはやてさんの所に戻っていいわ」
「ありがとうございます。では失礼します」
シグナムは礼をし、静かに部屋を退出していった。
1人静かに自分の足音を無意識に拾いながら、思わず隠してしまったと、シグナムの心に後悔が産まれていた。
かの子供に繋がるのは彼女が蒐集した男性だけではなく、図書館で見せてくれた写真に写っていた少女。シアと呼ばれているフェイトによく似た、では足りないほどに瓜二つだった彼女の存在だ。そしてそのシアと言う少女は闇の書事件の後でアリシアだという確信を得ていた。彼女が既に故人であることを知った上で。
「……気付かれているだろうな」
しかしかのリンディは察しているだろうと考えていた。
「シグナムさん、何か隠しているわね」
シグナムが去った後、リンディは水を零すかのようにその事を言葉にした。もちろん、同室していたクロノに伝えるためだ。
「例の子供を庇ってるのですか提督?」
「それは違うでしょう。シグナムさんだってその子供に会いたいでしょうから協力しないことはない筈よ。別の理由で隠しているのでしょう」
とは言え、その理由は不明なのでここから先は想像で語るしかなくなる。そしてそれをここで語るにはまだ確実なものが足りない。
「とりあえず聞いた情報からその子供を探しましょう」
「そうですね。未知の魔法術式を扱う以上に、リインフォースだけを救い闇の書を破壊した以上は放置は出来ません」
「そうね。でも、傭兵ねぇ」
「? 何か気になる事でも」
「いえ、昔懐かしい人を連想しただけよ」
「……それは『信頼すべき傭兵』ですか?」
「え?」
言い当てられた事にリンディは驚いた。
「どうしてクロノがその名前を?」
「実はグレアム提督からデュランダルを受け取った後の別れ際、そう呟いていたのを聞きました」
「名前だけ?」
「いえ、確か……『キミの言うとおりだったな』とも呟いていました」
「そう」
言い回しから予想するに会話をしたのは最近にと言う事だ。そして連想するに闇の書事件のさなかだ。まだ想像の域だがこの事件については知っていると言う事だ。
「ではその傭兵について調べるれば…」
「それは無理よ。管理局のデータじゃもう死亡扱いになってるもの」
「え? ああ、偽装ですか」
「そうなのよ。まったく、その割には花だけは置いていくくせにね」
「花?」
少し喋りすぎたと、思わず口を手で覆う。しかしここまで言ってしまったなら伝えてもいいだろうと判断する。
「クロノ。『信頼すべき傭兵』ミドル・バートはね。クライド、貴方の父さんとは親友であり好敵手でもあった人物よ」
それを聞いたクロノは、奇妙な縁が繋がったとしか思えなかった。
クロノの印象は真面目な公務員だからリンディに対しても丁寧な口調じゃないと違和感があって今のように書いてますが、指摘があればお願いします。
そして今後、日記形式で書くには原作の時系列が曖昧なので第三者視点が増えると考え、続編として別の作品でと投稿します。投稿後、この作品は完結にします。
どちらを願いますか?
-
なのはたちとの物語を見たい
-
ここまででいい