大荒魂になった………ハハッ、オワタorz 作:その辺のおっさん
『……………おん?』
山狩り失敗の報告を折紙紫の中で聞いた(………うん、まぁ、知ってた)後の夜中、どうにも近くでノロの気配を察したので、何事かと考える
『えっと…………確か原作だと今頃、任務に失敗した糸見沙耶香にヒスオバがノロを使おうとして………ツバクローが百合の間に挟まって……………ハッ!!』
(キュピーン!)そうだ!ここで柳瀬舞衣と糸見沙耶香と接触できれば
大荒魂は無害→討伐する必要なし→舞草解散→ニート生活続行!
……………最高じゃねぇか!!
よぉし!そうと決まればイクゾー!
…………お、高津学長がワイの提供したノロのサンプル持っとるやんけ、んじゃあ、つい最近できるようになったノロ同士での移動を出来るようにしてと………
あとついでにお腹すいたし、美少女の作った手作りクッキー食べたいよね!レッツゴー!
…………って、アッレェーー!?ツバクローが二人を原作以上にボコってるーーぅ!?
え?何?もしかしてツバクロー、原作より強い?
Side柳瀬舞衣
「な…………に……これ……?」
親衛隊の第4席燕結芽に敗れ、鎌府女子学園の学長、高津雪那が現れたその時、まるで自分の体を握りつぶされそうな感覚が突然襲った
「あ………」
「ッ!?」
そのプレッシャーに耐えきれなかったのだろう、高津学長が糸見沙耶香を連れ戻しに同行させた刀使たちが次々と気絶して倒れ
「舞衣……怖い………」
「うわぁ………凄っ」
「こ、これは正しく………!」
私だけでなく、その場の意識を保っている3人でさえ、冷や汗をかき、身構えていると
パキンと高津学長のポケットからガラスの割れる音がした瞬間
「…………ノロ?」
黒を通り越した漆黒のノロが気色の悪い音を立てながら一つに纏まっていき、やがて
「ヒュ…………」
思わず息を吸い込んでしまう程悍ましいノロが形を整えていき、やがて、目を爛々と光らせ、ニュッと手を生やしたスライムのような姿になり、私達に手を上げながら人の言葉を話しました
『やぁやぁやあ!俺の名前は大荒魂!以後ヨロシク!』
※※※
『何が悪かったんだ…………?』
え?柳瀬舞衣とのファーストコンタクトについて知りたいって?
見事に失敗しましたがなにか?
『やっぱ、挨拶が軽かったか?それともヒスオバを「プーッ!汎用のノロなんて出来る訳ないじゃん、彼女2人用のノロ作ったろか?ねぇねぇ、どんな気持ち?サンプルのノロもらっても汎用ノロ作れなくて俺に専用ノロ作ってもらうのどんな気持ち?科学技術総動員しても俺に勝てないのどんな気持ち?」って目の前で煽ったのが悪かったんかなぁ?』
何か、2人とも親の敵を見るような目で俺を睨むし、美少女の手作りクッキー食えないし、散々だったわぁ…………
ねーねー、どぉ思うツバクロー?
「っていうか、大荒魂のプレッシャーやばかったし、何ならあの登場、スッゴぉく気持ち悪かったよ?」
『……………え?』
まさかのアンサー、Why?ドウシテコワインデスカ?
「だって、私や高津のおばちゃんだってビックリするプレッシャー出てたし、しかもあのグチャッっていう登場の仕方気持ち悪いよ」
……………おぅ………正論
結論:人間、正論言われると固まる
そらぁ、いきなり自分を押しつぶさんばかりのプレッシャーを出しながら、気色悪い生理的にアウトな音を立てながら大荒魂(自称)が現れたらビビる、誰だってビビる