Fate/Serment de victoire   作:マルシュバレー

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今までそんなジェットコースター乗ったことない・・・(ビビり並感)

あと単発をぶんまわしてたら水着キアラさん来たのですがこれってわいが変態というステータス持ちに起因する縁召喚なんでしょうか・・・・・・(白目)


151話 十一日目:邪魔をしないで

一曲が終わり、その場で踊っていた全員がゆっくりとその動きを止める。

ステージの向こう側から高い革靴の足音が響き渡り、小さな拍手の音も聞こえだした。

 

「いやはや見事、もしやとは思いますがあなた様は・・・・・・」

 

「・・・・・・ただの一般市民ですよ」

 

大嘘をついた。自分から俺は舞綱一の金持ちだーとかのたまうほどの勇気はない。

 

「そんな訳はないでしょう。その技能、そして仮面越しでもわかる美貌・・・・・・ただならぬ魅力。わかりますよ、あなたは・・・・・・」

 

濃密な魔力の流れが俺の神経を撫でた。ステージに立っていたぬいぐるみの中身が出てきて、ガワをそこらへんに転がしていく。こども相手だったらギャン泣きされるだろうな、ということが脳裏に浮かんだ。

演出の一環かと思ったが、まさかこういう方向性で襲撃をかけるとかどういう神経してるんだこいつら。

服の下にバレないよう装備を顕現させ、マンドリカルドは俺の前に立つ。

 

「・・・・・・用心棒様で?」

 

「ああ、敵対するってんなら・・・・・・全員そのはらわたぶち抜くぞ」

 

実質ぶっ殺す宣言をして、その両手を堅く握りしめる。

剣を出してしまっては銃刀法違反でしょっぴかれるおそれがあるためだろう、一応殴り合いもできるっちゃできるそうだから今回に限っては止めない。

 

「俺の今の状況知らないってなると・・・・・・お前らはそこまででもなさそうだな」

 

一般人ならともかく普通の魔術師なら、聖杯戦争が勃発していることやマスター7人の中に俺がいるということもわかっているだろう。開始直後ならともかくここまでドンパチやってりゃどこぞの情報網からそれは漏れていて当然なのだし。

というわけでこいつらはまともな魔術師としての情報ルートを持たない魔術使いの一種・・・・・・おそらく魔術を犯罪に悪用してると言ったところだろうか。

 

「そう言ってられるのも今のうちだ・・・・・・平尾さんよ」

 

空間転移の術式が発動したようだ。おそらく現在の場所を切り離し別働隊の存在する座標を置換しているタイプ・・・・・・これならどれだけ暴れようとバレないし運営にも支障がないってやつだろう。

 

「名前知ってんなら仮面なんかつける必要ないな」

 

つけていたそれを地面に投げ捨て、マンドリカルドのものも流れで外して放り投げた。

俺を攫ってどうにかするつもりなのか知らんが、邪魔なので消すに越したことはない。

控え室かどこかから現れた新規の部隊もわらわらと出てきて、完全に包囲される。ここまでのコミュニティを形成するんなら普通ちゃんとした情報収集ができて当然なのだが、それができていないあたり底が知れる。

 

「・・・・・・もういっすか、克親」

 

「10分の9殺しでいいぞ。セイバーと戦う前の体慣らしだ」

 

こんなんじゃ体慣らしにもならぬぇーっすよ、とマンドリカルドはちょっと悪い笑顔を見せた。

わざわざ俺を狙うような奴にはきつめのお灸を据えなければならん。あとマンドリカルドとの平和な一日を邪魔したから万死どころか兆死に値する。

案の定俺たちの簡素な煽りに食いついた奴らが一斉に飛びかかったり魔術を放ってくるが・・・・・・サーヴァントにかなうわけもない。かなうのは不破レベル以上になってからだ。

 

「せいやっ、と!!」

 

奴らの魔術や刃物は当たりすらせず、ただただマンドリカルドの拳と踵が次々に叩き込まれるだけである。

確かにこれじゃあ対セイバーのウォーミングアップにすらならんだろう。

茶番そのものな三文芝居はさっさと終わらせた方がいい。神秘は秘匿してなんぼだし。

 

「終わったっす」

 

「よくできました」

 

返り血一つ浴びず全員を叩きのめしたマンドリカルドの頭を撫で、さっさとつまらん空間から脱出する。

スタッフルームの地下だったらしく、このまま出たら残党らしい奴らと遭遇しかねないので注意深く周りを見つつ外へと出た。

あいつらの正体はなんだったのだろうと考えれば、まあいろいろ説が思い浮かぶ。

スタッフを洗脳したかなんかで入れ替わりに違和感を覚えなくさせて利用させていた可能性もあるし、元からこの遊園地の運営がそういったことを目的にああいう部屋を作っていたと考えられもする。

 

「克親と普通に遊ぶ時間だったのになにを邪魔してくれたんすかねあいつら。迷惑極まりねーっすよ」

 

「まあそうだな。あそこは面白いお化け屋敷だったってのに変な方向へねじ曲がってたもんだ」

 

ちょっとむすくれて頬を膨らます彼を慰めるが、ちょっとご機嫌斜め30度なのはしばらくなおりそうにない模様。

仕方なく遊園地特有の割高ジュースを買って渡し、二人して近くのベンチに座る。

 

「ほら笑顔笑顔」

 

カメラを持ってきたのだから写真を撮らねば意味がない。

レンズを彼の方へ向けると、ちょっと無理したような顔で彼が笑う。

 

「ぎこちないぞ顔が」

 

「そうは言ったって・・・・・・あ、ちょなにするんすかっ!?くすぐるとかずるいってあはははっはは!!」

 

簡単に笑い転げたのでその隙を狙って写真に収めてやった。本当に撮りたい表情なのかと問われたらまあ微妙だが、かわいいのでなんら問題はない。

 

 

「じゃあ次どうする?」

 

「克親が決めていっすよ。さっきは俺の要望聞いてもらったんで」

 

あれで要望を聞いてもらったというのもなんか違和感を覚えるのだが、本人が頑なに俺へ選ばせようとしてくるため素直に好きなところへ行かせてもらおう。このあたりを漂う魔力の流れを見たところ不審な動きはもうないため、多分先程のようなめんどくさいことに巻き込まれる心配もないはずだ。

 

「じゃ、コースターでも行くか」

 

ここのジェットコースターは絶叫マシンマニアにはぬるいと言われることしばしばなのだが、普通に乗るに当たってはまあまあ怖い。

ひねりとかもない普通のものだがなにしろ速度がかなりあるため、息が詰まることが多くあまりそう何回も乗りたいと思うような代物ではないのだが、せっかくなので乗っていこうではないかと。

 

「・・・・・・克親ってそういうのの方が好きなんすか?」

 

「いや別に?」

 

さすがに幾星霜の英雄生活を送ってきたと言えどジェットコースターに乗るような余裕なんてそうそうないだろうし慣れてないのはわかるけども、そこまで怯えなくったって大丈夫なのだが・・・・・・

 

 

「ぁあああああぁああああいやぁあああああぁぁぁっぁああああああぁ!!!」

 

「よくそんな声出せるなお前!!」

 

風圧で髪型がとんでもないことになっているがそんなもんもお構いなしでマンドリカルドは安全バーをがっちり掴んでいる。普通の人間なら大丈夫だとは思うが、サーヴァントの握力でそんな持ち方をしたらひしゃげないか心配だ。

 

「蛇にまとわりつかれたまんま谷底落ちてった時よりこえええええええええええ!!!!」

 

「んなわけあるかぁああああああああ!!!」

 

運悪く最前列だったので一番恐ろしい光景を見ながら俺たちは喉を潰しかねない大絶叫をかました。

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