Fate/Serment de victoire   作:マルシュバレー

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本日(4/8)めでたくマンドリカルドくんの絆礼装をゲットできました
夢火も躊躇せずぶちこみました
でも宝具レベルはまだあがりません、どうして・・・・・・(血涙)


それにしても絆礼装テキストいいですよね
泣けますねあれでオシポシマック20個は食えますよ


15話 二日目:じゃぱにーず社畜ばっどかるちゃー

「なあ平尾、これもやっといてくれ」

 

「あ、これもお願いします」

 

「すまんがついでにこれも」

 

やっとこさノルマの半分位を終わらせたあたりで机に積まれるのは書類のチョモランマ。

俺が朝からここまででやった仕事量と遜色ない量で心底萎えるというかなんというか。

 

「・・・・・・りょーかいでーす」

 

だが物事を断れない優秀なぼっちという俺の立場的に断ることもできない。ここで嫌な色を見せたらなんとか回してもらっている細かい情報の把握ができなくなって困るので結局このままだ。

既に涙も涸れた目を無理やりまばたきで潤して画面を見続ける。

こうなるんだったら仕事の最中こっそり強化魔術を使わなければよかったと後悔するが、もう今更戻れないので使うしかなくなるのだ。

 

「だーおわらねー」

 

一般人ができる限界速度まで達したタイピングにより爆速で情報入力を済ませ、そのままパソコンの出力に合わせて処理を手作業で行う。

そんな間にも取引先から受注の電話だったりが入ってなかなか思うようには行かないのがこの仕事。

内心ちょっと苛立っているがこんな感情を顧客にぶつけちゃ関係を切られて俺も怒られるので、あくまでも電話で話すときは人当たりがとてもよい好青年を演じてやる。

 

「はい、今期も同じロット数で発注ですね。ご愛顧本当にありがとうございます、それでは失礼させていただきます」

 

電話を切って発注の情報を製造部の方へ送る。

俺も俺でしんどいが、実際モノを作る人はもっとしんどいと考えると文句もあんま言ってられない。

上司が俺のことをずいぶん気に入っちまったまではいいが、それを鼻にかけた連中からの嫌がらせみたいなレベルで押しつけられた仕事に手を着けたはいいがまだまだ残っている。チョモランマがK2くらいの高さになったくらいだ(つまりほぼ減ってない)。

こんな一人に任せっきりの状態じゃあ、俺が聖杯戦争で死んだりしていなくなったときに大惨事だぞと・・・・・・いつの間にか昼休みになって、誰もいなくなったオフィスで一人毒づいた。

 

『克親、昼のご飯はどうすんだ』

 

念話で話しかけてきたマンドリカルドだが、自分の空腹を訴えたい訳ではなさそうだ。

ぶっ通しで働き続けてきた俺の身と精神を案じてのことだろうが、今日はさすがに昼飯を買ってこれるほどの時間すらない。ぬるくなった缶コーヒーを無理やり煽って耐え凌ぐ。

 

『今日は無理そうだ。帰ったらたんまり晩飯食わねえとな』

 

でっかいため息をつきながらも、俺の作業スピードは緩まない。

定時退社するために俺は身と骨をPM2.5くらいの大きさまで粉みじんにして働く。

残業代として会社から給金をせしめることは出来ないが、俺も魔術師としての研究があるので残業が出来ないってのが辛いところ。

俺だけ1日が48時間とかにならないかなと思ってみたりするが、途中で発狂するのでやっぱそんなのは御免だ。

 

 

『・・・・・・克親、もうそろそろ言ってた定時ってやつじゃないか?』

 

さすがにマンドリカルドが心配してこんな声をかけてくれる。

窓の外を見ればもう真っ暗で、その近くにある時計を見ればもうそんな時刻。

だが仕事はまだ残っている。現在朝に追加された分の8割が終了したところで、もう手は疲労軽減の魔術をかけていなければとっくの昔に動かなくなってそうなくらいにガクガク。

全く過労死とかブラック企業とかいろいろ言われている今のご時世にこの仕打ちなので、近々労基あたりに内部告発文でも送りたい気分だ。

 

「あとちょっとだからがんばっかぁ・・・・・・あんにゃろう覚えてろよ・・・・・・」

 

俺にやりたくない処理押しつけてきた奴らの顔を思い浮かべ、その目に指を叩きつけるイメージでキーボードを乱打する。俺が管理職になったら貴様等の悪行全部洗いざらい吐いてやるんだからなと口に出さない呪詛を紡ぎながらラストスパートをかけていく。

 

「あー平尾くん、もしよければこれもやってくれないかな」

 

「・・・・・・今日は病院の予約があるのでこれ以上は無理っすね」

 

さすがにこれ以上やったら発狂するのでもう嘘をつく。

俺に死霊魔術でもかけられた動く死体のようなおぞましさでも感じたか、向こうはすぐに引き下がってくれた。

 

『よかったのか?あれで』

 

「いいんだよあんくらい」

 

もう疲れて念話すらおぼつかなくなってきているので危険域である。

ちょうど最後の処理が終わったので、データのバックアップをとってから保存し即座にパソコンをシャットダウンする。

有無は言わさん、俺はここで帰る!

確固たる意志を持って俺は椅子を立ち、引き留める声も聞かずに帰る。

今の俺に文句言っていい奴は誰もいない。残業せずにずるいとか言われても知るもんか、定時までにあらかた仕事を終わらせてない貴様等が悪いんだよと心の中で叫んでエレベーターに乗った。

 

『あー疲れた、帰ったら肩揉んでくれねえか』

 

ごきゃっというえげつない音を鳴らして俺は凝り固まった首あたりをほぐす。

こんな体じゃいざという時にとんでもない不調を起こしたりする可能性が高いのでさっさと取れるだけの疲れは排除しておきたい。

 

『了解っす。克親の満足するようなことができるかはわかんないっすけど』

 

『ありがとよ~アムスール~』

 

『その呼び方止めてくれって!!』

 

霊体化しているせいでマンドリカルドの顔は俺からは見えないのだが、それでも彼の慌てながら照れるという表情は簡単にわかった。

複雑怪奇なところもあれば単純なところもある。彼のあり方が少しだけわかってきたような気がしたけど、基本的に人と関わらない俺の感覚だから全く信用はならないというのが悲しい点である。

 

「今日は・・・・・・焼き肉にすっか」

 

もう家で飯を作る気がわかないので、駅近辺で店を構えた焼き肉屋に向かう。

近くのトイレでマンドリカルドを実体化させて、そのまま何事もなく・・・・・・

 

「・・・・・・おい」

 

今、なにか嫌な予感がしたような。

 

「克親もわかったか?・・・・・・あの男の匂いがする」

 

「そのセリフだけ見るとヤンデレ彼氏みたいだな・・・・・・っつーのはどうでもいい、アレがいるのはビルの非常階段か」

 

誰かに見られていたような感覚を二人して覚えたのだ、恐らくマスターとサーヴァントとみて間違いないだろう。

サーヴァントはそれ同士存在を認識し合うもの・・・・・・霊体化しようがわかるもんはわかるので、どの道隠蔽はしきれなかったから気づかれるのも仕方はあるまい。

 

「・・・・・・今の時間帯は人通りもあるし仕掛けてこんでしょう。問題はこの後っすよ」

 

「・・・・・・ああ。人気がないところに行けば・・・・・・」

 

襲撃は多分避けられない。

だからとて今の時間さっさと帰っても人通りが少ない場所を通って帰るのは変わらないので、今は少しでもエネルギーを貯めておきたい。

というわけで、予定変更することなく俺たちは食事のため店に足を踏み入れた。

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