Fate/Serment de victoire 作:マルシュバレー
バサスロもワルキューレもいるけどやっぱ適性ありって言われたフォーリナーとか欲しいって思うじゃん??()
あとサブ垢ではしょっちゅうマイフレンド来るんですがメイン垢全然こないですね
泣いていいっすか自分
「・・・・・・めんどくせえことになったなぁおい」
強盗が来ても海はあくまで平静を装っている。内心がどうなってるかはわからんが、表面上は飄々としたままだ。
俺も不用意に慌てれば目を付けられるだろうということで出かけた声を無理やり押しとどめ、マンドリカルドの背面へと静かに移動する。
彼の力を行使さえすればあんな男二人なぞ一瞬で沈められるのだが、そうなると目立っていろいろと今後動きにくくなる。
警察の取り調べやテレビのインタビューが少なからず来るような規模の事件なので、迂闊には手を出せないところ。
「おい、有り金全部出せ」
安全装置が外されている銃を向けられているのに、八木澤は動揺することもなくのんびりと座っている。
こういうときは普通素直に従うもんだろと思ったのだが・・・・・・なにやら様子がおかしい。
「
先日も見た声の伝達範囲を限定する術を海が使った・・・・・・どうやら俺たちの間だけで話したいことがあるようだ。
八木澤や篠塚、そしてたまたま居合わせた無辜の客も気にかかるが、取りあえず話に付き合おう。
「・・・・・・どうした」
「俺が奴らを張り倒すから、その隙にお前とセラヴィはできるだけ客と店主を回収して外に逃げられるか?」
そんな荒唐無稽な作戦通用するわけがないと警察に通報しようとしたが止められてしまった。
曰わく、今呼んでも向こうを刺激するだけで益につながらんとのこと・・・・・・あくまで、俺たちで解決するつもりらしい、
「2分・・・・・・それくらいの時間稼げるっすか?」
「そんくらいだったら楽勝」
自信ありげな海の顔。よほどの勝算があるらしいので、完全に納得したわけではないがこの作戦に賛同する。
遮音結界のなかでマンドリカルドに敏捷性強化の術をかけ、自身にも同じようなものを使う。
「おい、聞いてんのか!脳天に風穴空けるぞ!」
気づいていない八木澤に激昂した強盗の片割れが、威嚇射撃のためが銃口を天井に向け発砲する。
耳をつんざくような音が鳴り俺も思わず目を渋ったが、彼は全く知覚していない。
「おいジジィ!次はねえぞ、金出せ!」
「・・・・・・次がねえのはそっちだよ」
右手を強く握りこみ、八木澤に声をかけていた男の方へと歩み寄る海。
それに気づいたのか男は得物の発射口を海へと向けなおした。引き金さえ引けば、もう海の額には赤黒い穴があく。
「んだよお前、やんのか」
「ああそうさ・・・・・・てめぇら二人みたいな腐った白子そのドタマに詰めたような奴、1Å秒で片付くわ。ここで死ぬか豚箱で惨めな生活するか選べるだけましだと思え、社会の負け犬が」
簡素かつ大胆な煽りだが、向こうは完全にノセられてしまった。
人質に得物を向けていた男も海の方を見て殺意を顕わにしている・・・・・・言われたことをこなすにはこの瞬間しかない。
「行くぞセラヴィ!」
「さーいえっさー!」
壊れない程度に店内の壁を蹴り、マンドリカルドが一瞬で他の客の元へと跳ぶ。
幸い人数は四人程度、これくらいならなんのそのだと一気に抱えて堂々出入り口から脱出してしまった。
「っあのクソヤンキーいつの間に!」
「いやああの子見た目はちょーっち厳ついですけどシャイでめちゃくちゃかわいい奴なんですよ・・・・・・ね!」
しれっと俺も八木澤を回収して外のマンドリカルドに引き渡したが、まだ厨房には篠塚が残っているはずだ。海は奴の存在には気づかれていないと思っているのか知らんが、思いっきり中でちらちらこっちを見てるし犯人が気づかない訳もないだろう。勝手口のドアが機能するかわからんがまず出すことを念頭に・・・・・・!
「お前さっさと出ろ、邪魔だ」
「そう言うわけにもいかんだろ、中にまだいるじゃねえか!」
あからさまな舌打ちをして海が厨房の方にいる篠塚を睥睨した。
「そうかぁ・・・・・・貴様を殺してこいつと中の男人質に立てこもろうか」
ほら案の定相手がそういう思考になるし。
「ったく・・・・・・どうせ平尾のクソ野郎は言っても聞かねえだろうし・・・・・・この際だ、惜しみなくやれ」
どがらら!と向こうでボウルのようなものが落ちる音と同時に、篠塚がさっきのマンドリカルドと同じような跳躍を見せた。彼が右手を素早く横に突き出したかと思うと、虚空より一本の木刀が現れその手中に収められる。
「では・・・・・・御用改めだ!」
一瞬にして彼の像は風に吹かれた霧のように掻き消える。相手も動揺したのか無差別に銃撃を放ってくるのでこちらも防御するのが大変だ。
さっきの武器召喚といい今の消失(おそらく気配遮断のようなスキルか)といい・・・・・・彼が普通の存在でないことは明白だ。なぜあんな性格の海が居候を受け入れたのか、知ったときに疑っていればよかった。
「大人しくお縄についてもらいましょうか」
向こうが弾切れを起こし再装填し始める隙を見逃さず、篠塚は再び姿を見せる。片方が弾の装填を完了したのはよいが、どれだけ撃っても当たらない・・・・・・というか、剣を放った瞬間に弾そのものが崩壊しているようにすら見えるのは幻覚だろうか?
とてつもない速度で放たれる突きは、もはや時間差というものを全く感じさせない。
一瞬にして倒れた強盗たちを麻紐で縛り上げ、海のもとへと運んでは死体のようなそれらを雑に積み上げた。
「まあこの程度余裕だったな」
「ええ、正直殺しかけましたけど・・・・・・まあそん時は正当防衛ってことで!」
なぜかとてもテンションが高い篠塚。まるで中身が丸ごと違うかのような・・・・・・
というか、いろいろ聞かなければならないことがある。
「・・・・・・アサシン、なのか?」
「まあそういうこった。どっちにしろお前に知られる日が来ると思ったし、都合よーくきっかけが出来たもんだからついに御披露目ってわけ」
よくよく考えれば不思議な話だった。舞綱で大きい魔術師家3つのうち、平尾家とシトコヴェツカヤ家が参加しているというのに司馬田家が関せずってのは結構おかしい。
「まあこちとら潜伏決め込んで色々調べてたんだが・・・・・・こっから他の戦力にバレるとまずい。つうわけで俺らが何するかわかるな?」
「・・・・・・口封じか?」
奴のことだ、長いつきあいの人間だろうと自分の不利益を生むようになったなら瞬時に手を切るかそいつを消すのは予想がつく。
外でいろいろと対応に追われているっぽいマンドリカルドを呼ぶのは少し人目に付くという観点で難しい・・・・・・さて、どうしたもんか。
「馬鹿かてめぇは。そもそもこんな雑魚二人俺だけで十分ぶっ飛ばせた。それなのにわざわざご開帳したってことは・・・・・・わかるだろ」
俺の始末は行わない、というわけか。それならばまだよいのだが、結局海たちは何をするつもりなのだろう?
「協力しろ、あの金ぴかアーチャーをぶっ飛ばす為にな」
「・・・・・・そういうことなら大歓迎だ。てか警察来てるんだが?」
窓の外にはたくさんの野次馬と近所の交番にいる駐在さんがいた。野次馬の中にはスマホで映像を撮っている者もいるしかなり厄介だ・・・・・・マンドリカルドの今にも(精神的に)死にそうな応対の声も聞こえてきて、こちらはなんだか申し訳なくなってくる。
「まあ詳しい話はあとだ。お前の友達さっさと助けてやれ」
「印象改変使ってくれねえのか」
「やだね」
べー、とめちゃくちゃむかつく顔をして海が言い放ってきやがった。
篠塚の説得も虚しく空回り・・・・・・こりゃしばらくは記者的ななんかに追われるかもしれねえ。