Re:ゼロ RTA エミリア陣営・なんでもありチャート 《完》   作:青煉瓦

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Part.12

 ボスキャラがヤバすぎるRTA、はーじまーるよー!

 

 前回はエミリアが『先代剣聖』テレシアに殺されたところでした。しかしこれはどうしたものか……何か糸口を探さねばならないですね。

 

 現場にはスバルくんとエミリアの二人がいましたが、真っ先にエミリアが殺されました。つまり魔女の臭いに反応する魔獣とは思考ルーチンが違います。

 

 うーん、おそらくですが……魔女教がテレシアをここに連れてきたのは、エミリアを確保して、嫉妬の魔女を降ろすに相応しい器かどうか試したいからだと思います。

 ペテルギウスがエミリアを襲おうとしていた理由がそんな感じでした。そして、器として重要なのは身体であり、魂は邪魔。だからエミリアを殺して持ち帰ろうとしているのでしょう。

 

 というわけで、現在のテレシアの思考ルーチンはエミリアを斬って連れ去ることが最優先になっているはず。

 さて、それを踏まえたうえで、今の手持ちの道具と頼れる仲間は――――ちょっと待ってください、これってもしかして、もしかするかも知れませんよ?

 

 作戦を思いついたので、早速テレシアに突っ込んで殺されます。そして、目が覚めたら仲間を集めて作戦会議を開きましょう。

 

 さあ、先代剣聖解体ショーの始まりや。

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

 ある日の昼頃、スバル、レム、オットーの三人を乗せた竜車が聖域を駆け抜けていた。

 

「ああああああ怖い怖い怖い怖いっ! ナツキさん何ですかあの女性!? 地竜の速度についてくるって化け物か何かですかぁ!?」

 

 それを追いかけるのは赤い化け物、テレシア・ヴァン・アストレア。

 この竜車には優先的に狙われるはずのエミリアが乗っていない。それなのに、なぜテレシアに追いかけられているのかというと、

 

「スバルくんスバルくん! こんなことを思いついて実行してしまうなんてやっぱり魔女教徒なのでは!? こんな――偽物とはいえ、エミリア様の体を! 地竜で引きずり回すなんて!」

 

パックを騙すときに使ったエミリアの複製体、それを鎖で引きずっているからだ。テレシアも本来ならこの程度の小細工に騙されなかっただろうが、魔女教の手で屍兵となり判断能力が著しく下がっていたため、見事に釣られていた。

 

「本物のエミリアたんが無事なら細けぇこたぁ良いんだよ! レムは引き続き攻撃魔法でアイツの妨害を頼む! オットー、目的地まであとどれぐらいかかる!?」

 

「もうしばらくで到着しますよ! でも本当にあの人に重要な役を任せても良いんですかね!? サボって何もしてない印象しかないんですけどぉ!」

 

「ああ、安心してくれ。本気を出したラムは」

「安心してください、本気を出した姉様は」

 

「「強いから」」

 

 

 

 スバルたちがテレシアと鬼ごっこをしているとき、少し離れた位置にてラムとエミリアが息を潜めて待機していた。

 

「エミリア様、『千里眼』でバルスたちの無様な姿が見えました。そろそろ仕掛ける時ですので、ご用意をお願いします」

 

「分かったわ」

 

 重要なポジションを任されたラムはいつも通りの冷静さを保っているが、一方でエミリアは少し緊張した面持ちでいる。

 

「エミリア様……安心してください。もし失敗してもバルスの馬鹿が頭のおかしい一手でなんとかしてくれるはずです」

 

「ふふ、それもそうね。それに……囮を引き受けているスバルたちの方が怖い思いをしてるもの、私が緊張なんてしてられないわね。―――それじゃ、ラム、いくわよ」

 

「はい。では合図に合わせてください。…………サン、ニ、イチ、ゼロッ!」

 

「ウル・ヒューマッ!」

 

 合図と同時にエミリアが氷の柱を生成し、射出する。そして、それにラムが飛び乗ることで前方へ高速移動。狙いの先にあるのは当然――スバルに釣られて移動してきたテレシアだ。

 

 ラムは標的を視界におさめると同時に氷を踏み台にして前方に跳躍し、さらに加速。そしてテレシアに攻撃を仕掛ける。

 奇襲に気付いたテレシアは足を止め、ラムを切り伏せようとするが……ラムは類い稀な戦闘センスとパワーによって、左拳で剣を弾いて斬撃を回避。そして、空いている右手でテレシアに全力の掌底をお見舞いする。

 

 その攻撃を受けてテレシアが吹き飛んでいくが、当然これだけで死んでくれるような相手ではない。それはここに居る全員が肌で感じていた。そして一撃を放ったラムは息切れで、もう全力を出せない。

 だが心配はない。なぜならここまで計画通りで……ここまで最後の一手のための布石にすぎないから。

 

 吹き飛んだテレシアが転がる先に待っていたのは落とし穴。そして、その中に溜められていたのはオットーが大量に買い込んでしまった油だ。

 当然、そこに落ちたテレシアは油まみれになる。そして、

 

「ロズワール様、お願いします!」

 

「任されたーぁよ。――――アル・ゴーア!」

 

そこに過たず放たれたのは、ロズワールによる全力の炎弾である。それによってテレシアは燃え上がり、灰燼に帰した。

 

 斯くして、エミリア陣営ほぼ全員の協力により、屍兵と化したテレシアが討たれたのであった。

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

 テレシア・ヴァン・アストレア戦、工事完了です……。火がこのまま燃え広がるのは不味いので、仲間にパパッと消火してもらっておしまいっ。

 

 作戦の成功にはロズワールの協力が必要なので少し心配でしたが……無事協力してくれて助かりましたね。素直に力を貸してくれたのは、これまで大物を討伐して好感度が上がっていたからでしょうか。

 

 それから、テレシアが全盛期より弱体化していたことも大きな勝因でした。『剣聖の加護』と正常な思考能力を持った彼女相手なら、この場の全員と協力しても絶対に勝てなかったので。

 

 さーて、ボスキャラを倒したことだしエミリアの試練に――

 

 

「あらあら、やはり人が心を通わせあう光景は素敵ですね。息を合わせ、喜びを分かち合い、苦しみを分け合い、一つになる。これこそまさに愛。そして、やはり愛は世界を救うんです。だってその証拠に、こんな苦難だって乗り越えてしまうんですから。私、思わず感動してしまいました」

 

 

あのさぁ……イワナ、書かなかった?間髪を入れずに行われるボスラッシュは卑怯だって。

 

「突然驚かせちゃってごめんね。でも皆さん黙って聞いてくれてありがと。戸惑っていらっしゃるみたいですから、まずは名乗るべきでしょうか。――私は大罪司教『憤怒』担当、シリウス・ロマネコンティと申します」

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

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