Re:ゼロ RTA エミリア陣営・なんでもありチャート 《完》   作:青煉瓦

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Part.7

 狂人が蔓延るRTAはーじまーるよー!

 

 さて、前回は森で大罪司教『色欲』担当、カペラ・エメラダ・ルグニカと遭遇したところでしたね。大罪司教の肩書きを持っている時点であっ(察し)となるでしょうが、彼女はクッソ強いうえに悪辣、まともに戦って勝てる相手ではありません。

 

 特筆すべきはその権能でしょう。自分や他者の姿を変貌させ、さらに見た目だけでなく特性まで変動させる能力を持っています。腕を獣のものに変身させれば強大な腕力を以て敵を薙ぎ払うことができますし、全身を竜に変身させれば火を噴くことすら可能です。

 さらに、傷を与えられても権能で姿を戻すことでダメージをなかったことにできるという無敵っぷり。初見殺しと言われる大罪司教にふさわしいチート性能ですね。

 

 現時点ではどうやっても勝てません。ですから、

 

 俺は大罪司教『傲慢』担当、ナツキ・スバルだァ! 騙して悪いな、死ねレムゥゥゥゥ!!!

 

と叫んで、レムに攻撃をしかけましょう。これはもちろん、スバルくんを殺してもらうための行動です。

 カペラと話して情報を引き出すという選択肢も一応ありましたが、それは悪手でしょう。まともに交渉なんてできませんし、虫の姿に変えられてしまうとリセットするしかなくなるのでタイムロスが甚だしいです。

 

 そして、こうやって挑発すると、

 

「きゃははははっ! てめーアタクシの美しさに脳まで焼かれやがりましたか? それとも番のメス肉を殺して私に命乞いでもしようってことですかねー」

 

「ッ! あのとき見逃したレムはなんて愚かな……!」

 

レムが目に怒りを湛え、スバルくんを攻撃してくれます。ありがとナス!レムなら迷わず殺してくれると信じてましたよ。そのために連れてきたんですから。

 

 というわけで飛んできた鉄球に頭突きをしてパパッと死にましょう。カペラの存在を知覚できたらこの周回は用済みですからね。

 

 

 そして時間はレム説得直後まで巻き戻ります。オッハー!(激寒)

 

「!? ……今は朝ではありませんよ、何を言ってるんですか。やはり狂人なのですか?」

 

 いたって正常なんだよなぁ。さてレムりん、この後ロズワールと話をしたいので案内してくれませんかね。議題はクルシュに顔つなぎしてもらうための対価について。

 もちろんスバルくんが怪しい動きをしないよう見張りとして同伴していいですよ。

 

「あなたと姉様が先ほど言っていた……わかりました。少しでも怪しい動きをすれば、そのときはわかっていますね?」

 

 おう打ってこい打ってこい。ではレムと一緒にロズワールが居る部屋へ移動しましょうか。

 

 ~少年移動中~

 

 はい。ロズワールの執務室に到着しました。おっ、開いてんじゃ~ん!オッスお願いしま~す。

 

「やぁやぁスバルくん、レムやラムとの仲は深められたかね」

 

 ま、多少はね。あっ、そうだ(唐突)、レムに身の潔白を証明するために、クルシュに会う必要が出てきたんで顔つなぎオナシャス!

 

「なーるほど、彼女の『風見の加護』が目当てというわけだね? たぁだ、彼女は高貴な身分だ。当然、面会の機会をタダで設けられるわけではない。借りを作るのは痛いのだけど、君は私に何を支払ってくれるのかぁな?」

 

 エミリアを助けたお礼として得た権利は、先ほどのレム説得イベントの準備として消費しています。ですから、ここで新たに対価を、スバルくんのためにクルシュに掛け合って良いと思わせるほどの価値を示す必要があるわけですね。

 ここで示すロズワールへの対価、それはもちろん……大罪司教の討伐です。

 

「ちょっ!? スバルくん、何を言ってるんですか!?」

 

「――ほう。それは本気で言っているのかぁね? エミリア様は銀髪のハーフエルフだからね、魔女を崇める彼らに襲撃されるという可能性はゼロではないよ。だが大罪司教は神出鬼没で居場所をつかみ難く、そのうえ都市を滅ぼした者がいるほど強い。それを君が見つけて、そして滅することができると?」

 

 そうだよ。ただし、スバルくん一人の力では無理ですがね。今回協力する必要があるのはベアトリス。そしてロズワールの力も貸してほしいところです。

 

「ふむ、ちなみにだーぁけど、いつ大罪司教と戦うのか、その目安はあるのかね」

 

 明日の昼過ぎです。ほとんど猶予はないけどOK?OK牧場?(激寒)

 

「はぁっ!? ロズワール様、スバルくんは狂った発言で翻弄しているようにしか思えません。こんな戯言には耳を傾けず早く処分するべきではないでしょうか」

 

「いーやいや、レム。確かにスバルくんは変な子だーぁけど、無意味な行動をする子とは思えないよ。もし本当に大罪司教を討伐してくれるなら、なるほど、顔つなぎの対価としては十分すぎる。それに……私はこの少年を気に入っていてねぇ、次はどんな喜劇を見せてくれるのかと楽しみにしていたんだよ」

 

 糞雑魚ナメクジスバルくんがエルザを殺すというウルトラCをぶちかましたため、ロズワールの好感度が上がっていますね。子供のようにはしゃいでいます。

 ロズワールがこちらの話に乗ってくれるのは、叡智の書でスバルくんのやり直し能力をなんとなく把握しているからという要因も大きいですがね。

 ではベアトリスを部屋に呼んでもらって、カペラ討伐会議に臨みましょうか。

 

 前述した通り、カペラはチートじみた性能をしており、普通に戦っても勝てません。

 ならば、普通に戦わなければいいんです。初見殺し(大罪司教)には初見殺し(バグ技)をぶつけるんだよぉ!

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

 大罪司教カペラ・エメラダ・ルグニカがメイザース領を訪れた理由、それは福音書の指示によりエミリアを連れ去るためである。

 カペラは馬鹿ではなくむしろ賢い方であるが、目的に向かってまっすぐ駆け抜けるRTA走者じみた思考の持ち主ではない。ゆえに、ふもとの村で遊び、自分への愛を集めようと考えていた。

 

 ああ、今日はどんなシチュエーションで滅茶苦茶にしようか。醜い蝿に変えてクソッたれな愛をぶち壊し自分のモノにする、これが鉄板だが……一人目はシンプルな方法で行こう。男が好みそうな女に変身して誘惑する、この手っ取り早い手段をとることにした。

 

 そうと決まれば早速変身だ。豊満な体の、少し汚れた衣服を纏った女性の姿へ変身し、すり傷も適度につけて……よし完成だ。さぁ適当に男を探そうか。

 

「おっと、お嬢さん、見ない顔だがこんなところでどうしたんだ? 獣にでも襲われたのか?」

 

 丁度良いところで男と出会った。黒髪の……少々見た目は冴えない奴だが、最初のターゲットとしては悪くないだろう。

 

「そ、そうなんですぅ。もう泣きそうになっちゃってぇ……足もくたくたになっちゃってぇ」

 

 すかさず男に抱き着く。その瞬間男に浮かんだ照れと嬉しさが混じったような表情を見逃さない。

 

「わ、わかった。とりあえず近くにある俺の家に行こう。俺の彼女が手当の魔法を使えるから、傷を癒してもらおうぜ。服も汚れたままじゃいけないし、彼女に借りるといいよ」

 

 彼女持ちの男とは運が良い。クソッたれな綺麗事をぶち壊してクズ肉どもの愛を自分のモノにする、この瞬間がたまらなく気持ち良いのだ。

 

「ありがとうございますぅ、あなたって優しい方なんですねぇ」

 

「い、いやぁそれほどでも……」

 

 ニヤニヤとする表情からは嬉しさを隠しきれていない。最初のターゲットは楽に攻略できそうだ。

 しばらく歩いた後、男の家らしき場所に到着。

 

「っと、ここが俺の家だ。ちょーっとボロいけど我慢してくれ」

 

 そう言う男に手を引かれ、いよいよウキウキお宅訪問、ぐちゃぐちゃの愛に塗れる時間だ。あぁゾクゾクしてきた。

 

 と、そこまで考えて家の中に入った瞬間、とてつもない違和感が駆け巡った。なぜなら目の前に道化師のような格好をした男と金髪の幼女がいたから。

 そして一瞬で察した。ああ、自分は嵌められたのだと。どうやったかは分からないが、福音書の指示が筒抜けだったようだ。

 

 だが、何も問題ない。なぜならこんなクズ肉どもに自分が負けるわけがないから。これは油断でも慢心でもなく事実だ。この『色欲』の権能は知っていても封じられるようなものではない。他の大罪司教どもと違って弱点がある間抜けな権能ではないのだ。

 

「あーらら、アタクシが誰だかバレてやがるってことですか? いや、美しすぎるアタクシがアタクシであることに気付きやがるのは当然のことでしたかね。ま、いいや。パンパカパーン! 見事正体を見破ったてめーらに優しいアタクシから景品を贈呈! 先制攻撃をゆずってさしあげますよー」

 

 そう言うと遠慮なく魔法が飛んできて、自分を吹き飛ばす。

 ま、自分に攻撃なんて無意味だけれど。ああ、勝ち誇ったようなあいつらの間抜け面がおかしくてたまらない。魔法を放った直後で隙だらけじゃないか。

 残念でしたー! 当然のように身体を一瞬で再生。それじゃあ遠慮なく―――

 

 そこまで考えた瞬間、カペラ・エメラダ・ルグニカの意識は虚空に飲み込まれた。

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

 Part6にて、バグ技でスバルくんのズボンと禁書庫の扉を繋げられると言いましたよね。

 このバグ技の欠点は、両者の間をまともに通行できるものが限られることです。声や風といった形のないものならやりとりできるんですけどね。ですが今回はこの欠点を活かします。

 

 ズボンの前開きを入り口、禁書庫の扉を出口とした場合、入り口から人間が通ることはできない、これはわかりますよね?ズボンの前開きが身体に対して小さすぎます。

 では、禁書庫の扉を入り口、ズボンの前開きを出口にした場合どうなるでしょうか。入り口の扉は大きいので通ることはできます。ですがズボンを出口にしてまともに出られるかというと……答えは否。その結果をここに示しましょう。

 

 まず、ロズワールに頼んで村の住人を家の中で待機させます。次に『扉渡り』で村の小屋と禁書庫をつなぎ、カペラを禁書庫の中までおびき寄せます。そうしたら、ロズワールの魔法でカペラを扉に向かって吹き飛ばしてもらいましょう。

 

「アル・フーラ!」

 

 直後ベアトリスに禁書庫の扉とスバルくんのズボンを繋いでもらい、そしてワンテンポ遅れてカペラが禁書庫から退場。その瞬間ズボンのファスナーが開き―――

 

ブッチッパ!

 

汚い異音とともに、スバルくんの股間から下痢のような謎の物体が溢れ出しました。これ、カペラです。ついでにスバルくんが履いていたズボンが弾け飛びました。

 

 視聴者兄貴たちは困惑しているでしょうから解説を。

 禁書庫を入り口、ズボンを出口とした場合、通ることはできても、まともに出ることはできない。これは一体どういうことなのか。

 

 入り口を通ってしまった以上、ゲームシステムは通行人、ここではカペラを出口から出さずにはいられません。しかしそのまま出すには出口が小さすぎる。

 そこでゲームシステムは整合性を保つための解決策として……ドラえもんのガリバートンネルのように、通行人を小さいモノに再定義します。

 

 ただし、ドラえもんの道具と違って無理やり物体を縮めるので、通行人の身体がバグってゴミのような何かに変化します。見た目だけでなくステータスもバグるので知性も失われ、カペラが権能で再生してくるということもありません。

 通称『通行人変化バグ』。成功すれば強敵を一瞬で完封できる悪夢のようなバグ技ですね。

 

 まぁ権能発動中は特殊処理されているレグルスだったり、肉体にとらわれないペテルギウス、あるいは禁書庫に入りきらない白鯨だったりと、効かない相手もいるので最強・無敵の技ではありませんが。

 何よりこれを一回やると、無理やり通行人を排出したせいなのか、スバルくんのズボンの耐久度がゼロになって弾け飛ぶので二度とできません。

 

 解説終了。あとは謎の物体になったカペラを踏みつぶして工事完了です……。リザルト画面に突入したのでこれで第二章終わり!閉廷!

 

 では今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

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