創作SCPの置場 作:Dクラス
アイテム番号:SCP-431-UK
オブジェクトクラス:Keter
特別収容プロトコル:SCP-431-UKは事実上収容不可能です。そのため財団はSCP-002-UKをできるだけ早く完全破壊或いは無力化しなければなりません。
現在、SCP-431-UKは要注意団体である英国教騎士団HELLSING局長である[修正済み]によって使役されています。[修正済み]に子息は存在せず、彼女の死と共に自由の身になると思われます。
それまでに我々は何としてでもSCP-431-UKを終了させなければなりません。
説明:SCP-431-UKは西暦1431年に自然発生した吸血鬼です。
普段は黒いタキシードの上に赤いコートを着用した身長190㎝後半の黒髪の男性であり、鍔の大きな帽子、サングラスに皮手袋と出来る限り素肌を露出させない格好をしています。また頭髪は事あるこどに伸び縮みします。
基本的に上述の容姿ですが、時折白い服を着た小柄な少女だったり西洋式の黒い甲冑を纏った壮年の髭面の男性へ変化することがあります。その際、口調にも多少の変化があります。
例:少女の場合は砕けた口調、壮年の場合は少し威厳のある口調。
SCP-431-UKは素手で人体を引き裂く膂力を持ち、対物ライフルを遥かに上回る貫通力を持つことが観測されています。これは現在確認されている通常の吸血鬼の数倍にもなります。
移動速度は亜音速に近く、全方位からの機関銃の乱射を回避することができますが、SCP-431-UKはその特性上回避行為を行うことは非常に稀です。
SCP-431-UKは吸血行為を行った人間の同族化、驚異的な再生・回復能力、無機物との同化、肉体を犬や蝙蝠、少女への変身能力、視認による他者の洗脳、等といった伝承や物語で語られる吸血鬼の能力全般を保有し、自在に行使できます。特に再生能力に関してはSCP-682に匹敵または凌駕しています。また日光や流水といった弱点は克服しています。
何よりも特筆すべきは吸血した生命体を取り込み、己が一部にするという特性です。これによりSCP-431-UKは◼️◼️◼️万もの命を取り込んでいます。更にこの吸血は口で直接吸う必要は無く、遠隔で血液を引き寄せ、また死んですぐならば死体でも取り込むことが可能です。
SCP-431-UKを終了させるにはその◼️◼️◼️万の命の数だけ殺害行為を行わなければなりません。尚、これは心臓を銀製か祝福儀礼を受けた武器、或いは白木の杭で心臓を潰さなければカウントされません。バラバラにする、首をはねる等では死んだことにはならない模様です。
この特性が故に、SCP-431-UKへ他のオブジェクトをぶつけるのは禁止されています。吸血行為が可能なオブジェクトを取り込む危険性があるからで、実際◼️体のオブジェクトがSCP-431-UKとの戦闘の末、取り込まれました。
補遺1:SCP-431-UKは、当時のルーマニアであるワラキア公国の領主であるヴラド三世ど同一人物である可能性が高いです。またブラム・ストーカー著作ドラキュラのモデルであるとされます。
西暦1897年、SCP-431-UKはロンドンを襲撃し、エイブラハム・ヴァン・ヘルシングと彼の仲間たちよって戦闘不能にされ、その力を封じ込めた上でSCP-431-UKを下僕とする契約を結びました。これは現在まで機能しています。尚、ヘルシング教授らがどうやってSCP-431-UKを戦闘不能にしたかは不明です。
そのためSCP-431-UKはヘルシング家の当主を主人と認識し、忠誠を誓います。しかし、それは絶対的なものではなく、意見やセクハラもします。このヘルシング家は要注意団体である王立国教騎士団HELLSINGを率いてSCiPやアノマリーの破壊・殺害を行っています。
SCP-431-UKはこちらから敵対的な行動をしない限り危害を加えようとはしてきません。しかし、人間じゃない存在に対して強い嫌悪感を示します。また非常に好戦的で闘争や戦争といった行為を至上の喜びとしています。
SCP-431-UKは人間讃歌が強く、人間によって打倒されることを何よりも望んでいます。しかし、戦闘で手加減することは一切ありません。
主であるヘルシング家当主の許可を得た時のみ、SCP-431-UKはその取り込んだ◼️◼️◼️万の命をすべて解放します。これにより“死の河”と呼ばれる◼️◼️◼️万もの亡者の軍勢が濁流の如く押し寄せ、敵を殲滅します。
亡者に殺害された者はそのまま軍勢に取り込まれます。SCP-431-UKは理論上◼️時間で地球全土を覆う死の河を形成することが可能です。
これは過去に一度だけ行われました。ポーランドのワルシャワにてドイツ第三帝国が生み出した不死性のアノマリーの殲滅の為です。
この時だけSCP-431-UKはその不死性は再生力のみとなり、ただ一回の殺害行為で終了させることが可能です。財団はこの機会を伺っており、随時SCP-431-UKを監視してます。
補遺2:西暦1998年◼️月◼️日、SCP-431-UKが初めて自身の同族を生み出す。セラス・ヴィクトリア(2◼️歳)、以後SCP-431-UK-Aと呼称。
対象とのインタビュー記録があります。
インタビュアー:ウィリアム・ローレンス博士。
〈ログ開始〉
ローレンス博士:おはよう。ご機嫌如何かな? SCP-431-UK-A
SCP-431-UK-A:は、はい! 大丈夫です!
ローレンス博士:私はローレンスだ。気軽に博士と呼んでくれ。よろしく頼むよ。
SCP-431-UK-A:ヤー! よろしくお願いします!
ローレンス博士:それじゃあ早速インタビューを始めようか。
SCP-431-UK-A:えっと……[編集済み]様に機密情報が言うなって口止めされてまして……その、答えられないこともあります。すみません!
ローレンス博士:ああ、構わないよ。では、西暦1998年◼️月◼️日。君はSCP-431-UKによって所謂ヴァンパイアとなった、これは間違いないね?
SCP-431-UK-A:はい。私は婦人警官だったんですけど吸血鬼に襲われてその時に吸血鬼を退治しに来たマスター……えっと、えすぴーしーなんとかに助けられたんです。
ローレンス博士:SCP-431-UKの呼び方は君の呼びやすい方で構わないよ。成る程……助けられたとあるが、何故吸血鬼にされたか分かるかな?
SCP-431-UK-A:そ、それは……実は私が人質にされちゃって、そしたらマスターがそのまま私ごと吸血鬼を発砲して、それで死にかけた私を吸血鬼にして助けたんです。
ローレンス博士:ふむ、そういうことか。けどそれは危なかったね。一度でもあれだ、性的な行為の経験があれば吸血されるとグールになるらしい。SCP-431-UKは分かっていたかもしれないが、一歩間違えれば……。
(するとSCP-431-UK-Aが恥ずかしがる素振りを見せる)
ローレンス博士:ん? どうした?
SCP-431-UK-A:じ、実はその……マスター、私を撃つときに訊いていたんですよ。しょ、処女か?って。
(30秒程の沈黙)
ローレンス博士:そ、そうか。それは何というか……セクハラ発言、という奴だね。
SCP-431-UK-A:……はい。
(その後、対象の生態について幾つか質問が続くも、途中から主人への愚痴へと変わる)
SCP-431-UK-A:それで[編集済み]様ったら無茶な命令ばっかりしてくるんですよ! いくら私が吸血鬼だからって酷くないですか!
ローレンス博士:そ、そうか。少し落ち着こうか? SCP-431-UK-A
SCP-431-UK-A:それでマスターもほんと酷くて……!
SCP-431-UK:何が酷い? 婦警。
SCP-431-UK-A:……へ?
(彼女の影からSCP-431-UKが現れる)
ローレンス博士:__うわっ!?
SCP-431-UK-A:ぎゃーーーーーー!? マスターーーーーー!?
SCP-431-UK:やぁ、ご機嫌よう。財団諸君。悪いが、私は収容されるつもりはない。
(警備員たちが駆け付ける音)
〈ログ終了〉
ほんと吃驚したよ、あれはヤバイね。SCP-076とかSCP-682とかと戦わせてみない? ……え、駄目?
-ローレンス博士-
ほう……それは実に面白そうだ。特に076……アベルとやらには興味がある。もし彼が本物ならば……ああ、楽しみだ。とても楽しみだ。
とてもとても楽しみだ。
-[警告 セキュリティクリアランスレベル3かそれ以上の者のみ以下を閲覧可能]-
承認。
補遺3:西暦1998年◼️月◼️日。南米に潜んでいたナチスの残党と思われる組織が最後の大隊と名乗り、1000人を越える吸血鬼の軍隊を率いてロンドンを襲撃。数機の飛行船による空爆、武装した吸血鬼による大虐殺が発生しました。
また干渉を防ぐためか最後の大隊の息が掛かった吸血鬼がアメリカにて大統領と官僚を殺害、ホワイトハウスが炎上する事件が起きました。
またヴァチカンも吸血鬼を殲滅する為に総勢3000人の第九次十字軍を編成してロンドンへ攻め込み、三つ巴の戦いとなり死者◼️◼️◼️万人もの被害を及ぼしました。この事件に関してはカバーストーリー“バイオテロ”が適用されました。
SCP-431-UKは、そこで死の河を発動。最後の大隊と十字軍を全滅させました。
しかし、最後の大隊の保有する現実改変能力者と思われるアノマリーの手によってSCP-431-UKは消滅。詳細は不明であるが財団があらゆる行為を用いてもこの世界でSCP-431-UKを観測することはできませんでした。
但し、SCP-431-UK-Aは現存しており、彼女のインタビューからSCP-431-UKはそのうち復活することが判明しています。
財団はその復活にも備えて、安定した収容体制を整えています。
-[警告 セキュリティクリアランスレベル4かそれ以上の者のみ以下を閲覧可能]-
承認。
補遺4:西暦2◼️◼️◼️年◼️月◼️日。SCP-431-UKが帰還しました。対象はその血液を通貨に命を取り込む特性を失った代わりに上述した現実改変者の特性を獲得。
どこにでも居てどこにも居ない。財団が30年費やして確立した収容プロトコルは無意味と化しました。
SPC-431-UKは現実改変に対する耐性を持ち、世界各地を自由に転移、理論上は別次元をも行き来することが可能と思われます。これにより財団が計画していた凍結保存も銀河への投棄も不可能となりました。
また不死性は失われるどころか強化されており、如何なる手段で殺害しても瞬時に復活します。吸血鬼としての能力も問題無く行使可能です。
現在、SCP-431-UKを終了させる手段は確認できていません。
こんなことになるのなら、ヘルシングとの協定を破棄してまで奴を収容すべきだった
-O5-12-
__成る程。随分と私を警戒し、排除するのに躍起になっている様子だ。
改めてご機嫌よう、財団諸君。私はアーカード……お前たちがSCP-431-UKと呼ぶただの吸血鬼だ。
どうやって書き込んでいるのか、知りたい様子だな。なに、簡単なことだ。 私はもはやどこにでも居て、どこにも居ない。私は夢の中にも居て、記憶の中にも居て、こうして電脳空間にも居て、そして居ないのだよ。
シュレディンガーの猫。誰しもが聞いたことはある話さ。あの狂った少佐が用意したのは正しくそれだ。確率の世界を跳ね回るチェシャ猫だった。
その血を吸った私もまた、確率の世界を跳ね回る虚数。尤も、私は猫ではなく蝙蝠だが。
それはそうと、幾つか資料を読ませてもらった。
クククッ……HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!
素晴らしい! やはり世界は驚異と脅威に満ちている! 私が如何にちっぽけな存在だと再認識させられるよ! 全く以て、どこまでも退屈しない!
……ああ。安心したまえ。私は別にお前たちが危惧するK-クラスシナリオとやらを起こすつもりはないさ。例え自由の身になっとしてもな。
……化け物め
-O5-1-
よく言われる。
では、それに対峙するお前たちはなんだ?
狗か? それとも人間か?
__なぁ、財団よ。
補遺5:西暦■■■■年■月■日■時■分■秒。SCP-431-UKによる複数のオブジェクトの収容違反が発生。これは全て一切の死傷者無く解決しています。
収容違反記録。
SCP-076 __12時間に渡る戦闘。後に[編集済み]。
SCP-343 __[削除済み]。どうした? 神とやら? 私は消えないぞ? 私は消えてないぞ? あのただの人間は、あの太った少佐は私という存在を一度は消せたのに、全知全能を名乗る貴様は、私を消せないのか? さあ、私という化け物をこの世から消してみろ! さあ! さあ! ハリー! ハリー! ハリー! ハリー! ハリー! ハリー!
SCP-096 __地球全土を疾走。恐らくSCP-431-UKを追跡したのだと思われる。後に何らかの方法で収容室へ戻る。
SCP-682 __[編集済み]。今日ほどSCP-431-UKが吸血の特性を失っていて良かったと思った日は無いだろう。
SCP-106 __戦闘の末、SCP-106が重傷を負い、逃走。それは三日にも及んだが、後に収容室へ戻る。それから一年もSCP-106は活動を休止していた。
SCP-053 __少女の姿となったSCP-431-UKとSCP-053が一緒に玩具で遊んでいる光景が目撃されている。
[削除済み]
[削除済み]
[削除済み]
[削除済み]
如何でしたか? ご意見・ご感想があれば是非お願いします。因みにオブジェクト番号の431はヴラド三世の没年の1431年にあやかってます。
あと収容違反事件の際、実はSCP-444-JPにも挑んでますが、旦那は普通に元の世界と行き来できます。決着には至りませんでした。