1、
セキュリティについての
もともと、自分の力不足で生徒たちに危険を晒すことに悔やんだ先生たちは反対する理由がない。
さらに、空いた時間に
たぶん、ファントムの
セキュリティに関するいくつかの
最初は中止すべきという意見も出たが、
次は種目を決める。
第一種目は
タウラスは
「サポート科の参加者について、提案はしたい」
「? 何が意見があるのか?タウラス先生。あなたはヒーロー科の担当なのでしょう?」
「正直に言うと、サポート科の学生が身を張って自分の作品を
「確かに一理ありますよね。サポート科の学生は体を動かすことに苦手な子もいるし、彼らにとって体育祭はかなり面倒な行事に違いないわ」
「なら、障害物競走の障害物を作成してもらうのはどうです?体育祭の障害物はある意味サポートアイテムの
「なるほど、障害物の出来栄えも採点できるし、私たちサポート科の教師にとってもいい案と思う」
議論は白熱する。
提案した当人のタウラスも、これほどの反響があるとは思わなかった。
「費用はどこから捻りだせるのか?」
「雄英体育祭は日本の一大イベントだから、障害物にスポンサー企業のロゴを入れると、企業は喜んで金を出すに違いないぜ」
「「「さすが、校長先生!!」」」
★
「タウラス先生、障害物について、何か意見はあるのか?」
「……なんでオレに聞く?オレはヒーロー科担当なんだぞ」
会議の後、サポート科の教師の一人は話してきた。
「いや、先日の鎧作成を見て感服したから、あれほど
タウラスは少し考えてから答えた。
「……オレは数年前作ったロボットの
「ああ、ありがとう!」
もともと、キャラバンの訓練で使ったものだから、少し改造すれば体育祭にも適用するだろう、とタウラスは思った。
2、
『タウラス、
家に帰ると、協力者からのメッセージを受け取った。
『……なるほど、オールフォーワンにはドクターという協力者がいる。彼を治療し、
『この仕事は簡単すぎるから、あくびが出るよ』
『精神耐性もないわね』
それはあんた達は
タウラスは考えているが、口にすることはない。
ブルーとレッド、二人一組の傭兵で、
ブルーは
ブルーが手に入れた情報を基づいて、レッドは相手の精神を改ざんする。
『ちなみに、死柄木は偽名で、本名は
『時期からみれば、オールフォーワンの仕業かもしれないが、動機はわからないわ』
少し考えていると、タウラスは策を話した。
『……それじゃ、死柄木の精神を操作してもらう。家族の死因がオールフォーワンだと思い込ませよう。オールフォーワンに接近したのは
『うわ、外道だ。まあ、500万ドルでいいよ』
『………なんでオールマイトがあなたと親しいのは理解できないわ』
『まあ、お互いは狂人だからかな。』
オールマイトは
彼を彼自身から守るために、手段を選ぶ暇はない。
これも護衛の仕事だから。
『あと、改ざんが成功したら、
『心配ない、私たちもオールフォーワンと戦うつもりはないよ。それでは』
通信を切ったあと、タウラスはパソコンでダークネットに繋がった。
タイタン>グガランナ、いるか?
グガランナ>タイタンか、先に謝らせてくれ。まさか、あのオールフォーワンが生きているとは。
グガランナは日本の情報屋で、優れているハッカーだ。
異能解放軍の情報も彼から手に入れた。
……まあ、オールフォーワンの生存情報は知らなかったようだ。
タイタン>いや、あんたのせいではない。相手は一枚上手ということだけだ。
グガランナ>それじゃ、今回は情報を買うか、それとも売るか?
タイタン>調査してもらいたいことがある。オールフォーワンの側近、ドクターというやつについての情報だ。先日、雄英に襲った改造人間・脳無を作った人物だ。手持ちの情報は送った。
少し間をおいて、グガランナが返事をした。
グガランナ>これほどの情報があれば、数時間で調べ上げられる。少し待ってくれ。
グガランナという偽名を使っている弟とのチャットを終えたタウラスはため息を吐いた。
「まったく、オレのような屑のために、裏の情報屋になるなんて……」
オレの出身を判明した後、親父はすぐに弟の行方を調べた。
彼は今、叔父と叔母と一緒に安定な生活を送っている。
――――――それなら、オレと会わないほうがいい。
タウラスの考えは当然だ。
十数年行方不明の兄が今や世界屈指の傭兵で大金持ちになった、と言われたらさすがに戸惑うだろう。
それに、今のタウラスは過去の記憶が無い。
対面しても、お互いを傷つけるだけだ。
………なんで、裏の情報屋になったんだ。
そう考えると、またため息を吐きそうになった。
予想の斜め上に行っているとしか言えない。
兄を探したいのは理解できるが、情報屋になるのはさすがに理解できない。
たしかに多くの情報を手に入れられる立場だが、危険も多い。
決して、素人が手を出していいものではない。
しかし、なぜか上手くいっている。
情報の正確さと速さ、合理的な価格、緻密な分析や観察眼など、情報屋になるための大切な素質を、彼は持っている。
瞬く間に、日本の裏世界では知らぬ者はいない情報屋になった。
ちなみに、彼は士傑高校の二年生として頑張っている。
最近はインターンを決めている。
将来は国際ヒーローになって、兄を探したいそうだ。
それを知ったキャラバンの仲間たちは大笑いをした。
「流石は
「お前らの一族は破天荒な行動を取るのは当然だ」と教官が笑った。
「会うのは楽しみだ」と
こうなったら腹をくくるしかない、とタウラスは偽名を使い、自分の弟に接触した。
客として関係を深めてから打ち明けるつもりだったが……話し出すタイミングは掴めない。
何かきっかけがあればいいな。
グガランナ>タイタン、こちらが集めた情報は送った。ドクターの本名は
タイタン>彼の名前を特定するだけでなく、製造工場まで調べ上げたとは。立証については心配ない、手がある。情報料はもう振り込んだ。
グガランナ>こちらはもうちょっとオールフォーワンのことを調べよう。
タイタン>彼は厄介なヴィランだぞ。見くびるな。
グガランナ>分かっている。
そういうと、彼はログアウトした。
少し悩んでから、タウラスはキャラバンに連絡した。
弟の仕事ぶりに信頼しているが、万が一に備えるため、仲間と情報を共有しておくほうがいい。
それから、彼はドクターを追い詰めるための策を用意し始めた。
今までタウラスが使用した経費
鎧の作成 5000ドル
レッドとブルーの依頼料 700万ドル
グガランナの情報料 5万ドル
雄英が保険があるので、タウラスはUSJの損害に金を出す必要はありません
依頼人に追加料金を請求しようと考え始めるタウラスでした。