日光でござる。
《後書きでも書きましたが、ちょっと修正しました。よろしくお願いします。》
オリジナル展開なのにちょっと流れは似ております。
まあ、そのへんはお気になさらずに。
っというわけで本編スタートです!!
紅蓮の炎が世界を包む。ありとあらゆるものが燃え、世界を包む。
「ここじゃねぇのか・・・・・」
燃え盛る炎の中に女が一人。錆びれた鉄くずの中に立ち尽くす。
すでにこの地に生きている者はいない。何故なら彼女が『喰らったから』だ。
全ては抜け殻となり、遺体として横たわる。
「チッ! ここもフェイクか・・・ったく神泉のやつはトコトンこってやがる・・・めんどくせ・・・」
苛立ちを露にしながら、鉄屑を蹴り散らす。 怒りよりも焦りに近い。
「落ち着け。《零》。まだ見ていない場所もある。お前が焦ってモノを壊しても、特区警備隊の増援が来るのが早まるだけだどぞ」
紅色のボディースーツを着込んだ大柄の女に注意するように男が言う。こちらはまるでどこかの面接に行くかのようなスーツを着ている。実に不釣合いな二人だ。
「わかってるよ、《湾》。でも本当にあってるのかい?」
訝しげに男が持つ地図を見る。地図はここ――絃神島を表した地図だ。所々にバツ印があり、何らかの目印に使った痕跡があった。
男は、横たわる多くの死体を眺めながら、答える。
「《凍》が言うことは大体あたる。あいつが言っていて間違っていたことはなかったろ?」
「いや、《酸》の好みを外したよ。あいつは甘党だった。なのに辛党って言った」
冗談ごとを言っているが、女の目は笑っていない。本当にイライラしているのだ。今まで多くの場所を襲撃してるが、ほとんど収穫がない。やっとの思いでたったの『2つ』だ。
戦闘をするのは好きだが、こんな無駄な雑魚どもを倒すのは飽きる。成果のない無駄作業にイライラが積もりつつある。これなら、昔のように暴れまわっていたほうがマシだった。
「ミスくらいあいつだってするさ。それにこの件は、しらみつぶしに当たるしか方法がない。やつらの《術》を解く方法を俺たちは知らないんだ。そうだろ?」
男が諭すように言う。そして時計を見る。
「もう時間だ。増援が来る。続きは、基地で。な?」
「ッチ!!! わかったよ」
納得していない声音で女が頷く。
「じゃあ、行くよ」
女が頷いて手を伸ばす。その手を男が握る。
瞬間、二人は消えた。空間の歪みもなにもなく、ただ消えた。
「おい!! 大丈夫か!?」
特区警備隊の増援が現れたのはわずか数秒後のことである。
「すぐに負傷者を治療しろ!! 急げ!!」
増援部隊のリーダーと思われる男が叫ぶ。この焼け野原。もし生きているものがいれば、すぐに治療せねばならない。
すでにこの件での死者は二桁を超えている。是が非でも救わねばならなかった。
すると瓦礫の中で何かが動いたのが見えた。それを見て、リーダーが叫ぶ。
「生存者確認!! 右!! 瓦礫下!! 」
上司の命令を聞いて、走り出す。瓦礫の下に埋もれる仲間を救助する。だが、
「なんだ・・・・・・これは・・・」
メンバーの一人が驚いたように絶句する。焼け野原の中に響く鳴き声。
特区警備隊の服を着た赤ん坊の声が湾岸の倉庫街に響いていた。
茜色に染まる夕日。午後よりも弱い夕方の太陽光が降り注ぐ。
「熱い・・・・・・焼ける・・・・・・焦げる・・・・・・灰になる・・・・・・」
午後のファミレス。どこからか聞こえる吸血鬼の愚痴を聞きながら、神無如月はため息をついた。
制服姿の高校生。その他特徴なし。別段変わりないただの学生である。顔立ちは周りから良くもなく悪くもなく、という評価。気だるそうな顔でテキストを睨みつけていた。
八月最後の月曜日。常夏の人工島である絃神島では八月の終わりでも真夏日同様かなり暑い。夕焼け色の空が見え始めてもまだ一向に温度は、下がりそうにない。
エアコンの冷房システムもさすがに如月たちが座る奥のテーブルには届かないようだ。
まあ、彼らにはあまり関係ない話であるが・・・・・・
「さすが!! 如月!! よくわかったね!!」
真正面に座った友人の一人がテンション高く如月を褒める。
「いや・・・・・これ半分以上朱鳥が解いてあったしだな・・・・・・」
「それでもすごい!!!」
「・・・・・・すごいのか?」
助けを求めるように如月がもう一人の友人に尋ねた。
「まあ、如月にしては上出来だと思うぜ? 授業の大半を休んでる如月にしては、だけどな」
「・・・・・・ふぅ~~」
ため息をついて、自身の前に置かれている問題集を見る。五教科プラス体育、合計九科目もの補修をわずか三日間でやることになっている。
同じ境遇のやつが一人いたそうだが、如月にはどうでもよかった。
というよりもなんとなくそいつの正体もわかる。
それよりも今はこの問題集の多さだ。
「なんでこんなに宿題が多いんだよ・・・・・・絶対、休んだ分の宿題量超えてるぞ・・・・・・」
「そりゃあ、あの英語教師の仕業だろうな」
笑いながら答えるのは、玉響《たまゆら》紅夜。茶髪が自由に遊んでいる自由奔放という言葉が似合う変わった男だ。
「うん・・・・・・南宮先生って怖そうだもんね・・・怒ると・・・・・・」
そう言って同情の目を向けてくるのは黒髪を腰まで伸ばした女の子。真面目なのかテンションが高いのかわからない女の子だ。
常に如月の面倒見てるせいか、周りの人間からは視線は完全に「世話を焼く姉」か「付き合っている夫婦」だ。それに気づいてないないのは如月だけである。
「如月も如月だと思うぜ?」
「なんでだよ?」
「だってよ。お前、朝遅刻二桁、テストほとんど出てない。来ても真面目に授業受けないで、よく文句言えたな?」
「う・・・・・・」
確かに如月は朝の授業をほとんど受けていないし、テストも半分も受けていない。それはあくまで彼の体質上、彼の存在上仕方がない話であるが、それを言い訳にはできない。
けど・・・まあ・・・と呟いて紅夜が如月を見る。
「これは多すぎだわな」
「だよな・・・・・・」
笑いながら、言う紅夜に対して愚痴をこぼす如月。
あの英語教師は、彼の体質を理解しているはずなのだ。それでこの宿題の量。まさに鬼畜である。
「だ、大丈夫!! 大丈夫!! 私もついてるから!! みんなで頑張ろ、ね!!」
フォローするように朱鳥に「サンキュー」と礼を言って、問題集を見る。未だ半分も終わっていない問題集。
そして・・・・・・
「あ、旨い!! 旨い!! さすが、本土から入ってきたチェーン店の肉はうめぇな!!」
「お前、よく食うな・・・・・・」
紅夜の前にはステーキ皿にその他洋食の皿五点ほど。さらにデザート皿が積み重ねられている。ドリンクも数本飲み干され、まるで団体客が帰ったあとだ。
「そりゃあ、こんくらいしか食える機会ないからな」
「?」
首をかしげる如月に驚いて立ち上がる朱鳥の声が遮った。
「どうかしたか?」
「ごめん!! 時間だから、行かないと」
如月が時計を見ると、午前4時半過ぎを告げていた。
「何かあったのか?」
「う、うん・・・・・・ちょっと・・・か、家庭の用事!! お母さんに頼まれててさ、行かなきゃ、それじゃ。 本当にゴメンネ!!」
慌てて帰り支度をして去っていく朱鳥。ジェスチャーで「ゴメンネ」と示すことも忘れてはいない。
「ふ~ん、家庭の事情な・・・」
「なんだ、気になるのか?」
「いや、まあ気にならないって言ったら、嘘になるな」
朱鳥はこの時間帯になると、用事と言って、帰ることが多くあったのだ。申し訳なさそうに帰るが、家庭の用事としか言わない。如月としては確かに気にはしていたのだ。
「そうか・・・それを本人にが聞けばな・・・」
紅夜が一人呟きながら、時計を見た。
「んじゃ、そろそろ俺も帰るわ」
そのまま帰り支度を始め、さっさと立ち上がる。
「お前も帰るのか?」
「ああ、朱鳥も帰っちまったしな。お前が教えて欲しかったのって朱鳥にだろ?」
「まあ・・・・・・たしかにそうだけど・・・・・・」
「なら、じゃあな!!」
そう言うと、そのままダッシュで外に出る。
だが、出る前に爆弾を落とすことを忘れずに。
「あ、サンキュー!! 全部お前もちな!!」
「あああ!!!」
気づいたときはすでに遅く。紅夜は外。あとに残されたのは大量に残された皿と勘定ようのメモのみ。
「あいつハメやがったな!!!!」
哀れな第八真祖の叫びが響く。
それを見る鞘を握り締める少女の視線に気づかずに・・・・・・
どうも!!
最近、手が寒くてしょうがない日光です。
文章を大幅に修正しました。すいません。自分の都合です。あまり流れは変わってにないので、問題はないと思いますが・・・・・・
あと、《零》《湾》《凍》《酸》にも意味があります。考えてみてください。答え合わせは、本編か、この章最後のあとがきでします~多分・・・・・・・
誤字脱字とうあれば、ご報告ください。よろしくお願いします。
感想もあれば・・・・・・