導きの青い星と蒼い絆の物語   作:MAMYU9

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本当に先週、投稿できなくてごめんなさい。


課せられた三つの試練

 「なーんだ…そういうことだったのね…それなら最初からそう言えばよかったのに…」

 

 口も手元も同時に動かすのは中々容易ではなくて、目で些細なほこりの溜まり場を探し、頭では会話の続きを考えなくてはならない。

 強く掃くとほこりは怒ったかのように荒ぶり、小規模の竜巻を作り上げ宙に舞う。それが口の中に入ると大変気持ち悪いのでそれにも注意しなければならなかった。

 

 「早とちりしたのはミーナです。家が雨漏りしてなったら、いつもどうりに一人で過ごしてましたよ」

 

 ミコトが住んでいる家が雨漏りをしていて、何とかしてくれと頼んだところ、一日、家を空けてくれたら何とかすると言われて私の家に泊まりに来たのだった。

 ミコトは少しばかり口を尖らせて私に告げるが、舞ってるほこりの攻撃を受け「クシュッ」とくしゃみをしていた。

 木製の古くてボロボロな床はあまり力を入れて踏むと、ギーギーを音を立ててしまう為、子供が鬼ごっこで鬼にそっと音を立てず近づくようにして歩かなくてはならない。

 窓ガラスも外側は今は雨で拭きに行けないが、明日の早朝もし、雨が止んでいたならミコトに手伝わせようと思ってる。とにかく、今は散らかってる物を片付け、窓ガラスの内側を拭き、床を掃除する。

 

 「ゲホッ…何でこんなにもほこりが…」

 

 「いつだったかしらね…最後、掃除したの…?」

 

 半分は自分に問いかけ、もう半分はミコトに問いかけるように言った。 

 すると、ミコトは呆れた顔をして「いい加減にして下さいよ…」とボソッと独り言を呟いていた。

 

 「ふぅ──」

 

 手に持ってるほうきに顎を置きながらため息を吐く。今日が雨だからだろうか、いつもよりも(掃除なんていつも気が乗らないが、今回は一段と)気が乗らず、だるいかった。

 腹が立ってくる。何でこんなになるまで掃除をしてこなかったのだろう。

 

 「サボってないで掃除してくださいよ~」

 

 コツンっと私の頭をほうきの柄で叩いてくる。

 

 「イタッ」

 

 私は手で頭を押さえる。そしてそのまま、うずくまる真似をする。

 

 「そ、そんなうずくまる程の事じゃないでしょう…?」

 

 ミコトが私の意外な反応に動揺したのか焦った顔で近づいてくる。狙うならここしかないだろう。

 私は手を離して、落としてしまったほうきを拾い上げ、近寄ってきたミコトの額目掛けて突く。

 

 「てりゃっ!!」

 

 「イッ!?──────!!」

 

 見事、命中しミコトは額を押さえたままうずくまってしまった。

 

 「罰よ、罰。年上の私に対して、ほうきで頭なんて叩くからよ」

 

 腕を組んで笑ってやった。十三のガキが私に歯向かう方がおかしいのだ。

 私は平均的にも身長は結構、高い方で力も人一倍強い。屈強な男にも負けない自信はある。

 そんな私がへなちょこなミコトに負ける訳がない。腕も細いし、背も低い。

 

 「────ッ!?どんだけ…強く突いたんですか!?」

 

 ミコトが涙目になりながらも声を荒げて怒ってくる。そんなに痛かったのか、悪いことをしてしまった。

 

 「そんなに痛かったの?悪いこしたわ…ごめんなさ──ぶふっ!?」

 

 いきなりだったが、何が起こったか分からず、正体不明の物体が顔に当たる。柔らかいが、速度がついてそこそこ痛い。

 そして、それはポトリと地面に落ちる。落ちた物を確認すると、それは私が使っている枕だった。

 ミコトは手で口元を隠し、笑っている。

 

 「あ、アンタね…いい加減にしなさいよ…!」

 

 これに怒った私は再びほうきを強く握りミコトに向かっていった。ミコトも枕を盾代わりにして自分をほうきから守ろうとしていた。

 結局、昼前に始めた掃除は日が暮れるまで終わらなかった。

 

 

 ~~~~~~~~~

 

 

 「お昼ご飯も食べてないのに、夕食も食べれないんですか…?」

 

 「しょーがないでしょ。こんなにも雨が降ってるんだし買い出しは無理」

 

 もう、すっかり僅かな太陽の光も消えて月が代わりに出てきたはいいが、雲に隠れてしまって光は届かず暗闇のまま放置されていた。

 雨だってまだ降っている。

 

 「我慢ですか…さすがにお腹は減りますよ…あぁもう限界」

 

 「やめて、私まで減ってきちゃう。アンタだけひもじい思いしときなさい」

 

 ミコトはそっぽ向くと、そのまま私のベッドへダイブした。

 布団の上に重い物が乗った音がして、パサパサとほこりが辺りに散り消えていく。

 

 「…………ベッド貰いますね…」

 

 「ふ、ふざけないで!?アンタ床で寝なさいよ!」

 

 いい加減にしろ、と大声で叫んでやりたいくらいだが今は時間帯的にあれだったので止めておいたが本当にそれくらい腹の中煮えたぎっていた。

 

 「あぁ…もう最悪ッ!アンタ最初に会ったとき、こんなうざったらしい雰囲気じゃぁなかったでしょうよぉ!!」

 

 溜まってきていた物を全て、という訳じゃないが半分ぐらいを声に出してしまった。

 言い過ぎた気がするがこれでもまだ残っているのだ。

 ミコトはキョトンとした顔でこちらを見てくる。

 

 「そんなにベッドがいいんですか?」

 

 「そうじゃない」と言ってやったが、ミコトは何がだか分からないと顔をしかめながら床に座った。

 

 「もう…いいわ。私が床で寝るからベッド使いなさい」

 

 結局ベッドはミコトが使い、私は床で寝るのが嫌だから新しい蝋燭を用意して日を点けて起きていた。

 さすがに蝋燭の揺れる炎を見続けることは厳しいから、眼鏡をかけて本を読んだ。

 小さい本の文字は最近、目が悪くなってきている私にとって腹正しいものすごいだった。

 暗くて見えにくいとかじゃなくてもう単に見えにくいのだ。

 髪をおろして状態だけは完全に寝る準備は整っていたが寝場所だけが最悪だった。

 けれど人間ってのは次第に眠くなっていき、勝手に寝てしまう。

 私の記憶はそこで途切れてしまった。

 本もどこまで読んだか覚えれてないし、きっと栞も挟めていないんだろう。

 頭を打ち付けたのは硬い木製のテーブルだろうか?

 そんな曖昧な記憶だけが頭に叩き込まれていた。

 

 

 ~~~~~~~

 

 

 

 

 目が覚める。

 何だか、寝心地が良かった。床やテーブルの上に頭を叩きつけ、不恰好な姿で寝ている筈なのに背中に伝わる感触はフワフワで隣からは微かに良い香りがする。

 私、何処で寝たんだ?

 足元も冷えきっていないどころか温もりがあって、白い布か何かが私の身体に覆い被さっていた。

 まさか、私ベッドで寝ているのか?

 慌てて身体を起こすと、予想は現実になってしまう。

 

 「う、嘘でしょ…」

 

 私の隣で寝ているミコトは静かに寝ていて、二人分もこのベッドには寝るスペースがあったんだと驚く。

 けれど驚きよりも羞恥心が私を刺激する。

 私、ミコトと同じベッドで寝てしまった。そうカップルみたいに。

 きっと本を読んだ後、うとうとしながらベッドに寝入ってしまったのだろう。だから眼鏡も掛けたまま寝てしまった。

 私はミコトの顔を覗く。

 その男とは思えない華奢な身体を少しばかり捻らせてスースーと寝息を立てていた。

 まだ寝てるだろうから私はベッドから出て服を脱いで着替えようとした。

 

 「あっれー?着替え何処だったかなー?」

 

 タンスを開けても、着たい服は中々見つからない。

 

 「おい、ミーナ起きてるか──あっ」

 

 「あっ」

 

 扉が開く音がしたと同時に調査団リーダーの声と拍子抜けした顔が入り込んできた。

 リーダーの目にはどのように映ったのだろうか。

 インナーだけの私。私のベッドで寝ているミコト。

 

 「ぅん……今から集会だ。準備して来てくれ」

 

 その後、私はミコトを起こして準備してから向かった。

 

 

 

 外に出ると昨日のどしゃ降りが嘘だったような晴れ具合で苛立ってくる。

 何も食えていないから集会が終わったら食堂に行こう。

 

 「朝から集会なんて珍しいですね。ねぇそう思いません?」

 

 「此処に相当いりゃ珍しくもない。ただアンタは初めてだろうけどね」

 

 指定された場所に私とミコトが着くとそこにはリーダーと総司令、そして様々な学者達と人際目立つ赤髪のサシャがいた。

 

 「よーう。朝っぱらから仲の良いことで。さすが一つのベッドで夜を過ごしただけあるな」

 

 「何でしってんのよ」

 

 リーダーの軽い口から漏れたのか、また一段と腹正しい女だ。

 

 「あーもう始まってるぞ」

 

 総司令の渋い声が聞こえる。

 

 「そう。もうお話は始まってる訳。私が簡単にまとめてやるよ、瘴気の谷でヴァルハザクの翼が丸々一本切り落とされているのが発見された」

 

 「ヴァルハザクの翼…?切り落とされてたってどういうこと?」

 

 それだけの為に呼び出されたのか?

 

 「あー話見えないか?教えてやるよ。この件の犯人は私達が対峙したあのクソッたれたディノバルド亜種じゃないかって話だ」

 

 「あれが…古龍を斬ったっていうの?」

 

 確かに強いがまさか古龍も相手に出来るなんて。

 

 「それでヴァルハザクは傷を癒すために瘴気を蔓延させてしばらくは谷には行けないって訳」

 

 「何でそんなことを…アイツは私達と闘ったばっかで体力も消耗してる筈なのに」

 

 そうディノバルド亜種には闘う理由はない。

 

 「消耗してるから、だそうだ。深層で姿を眩ましてたアイツにとっちゃヴァルハザクの瘴気なんて平気らしい。ヴァルハザクを適当に傷つけて瘴気を蔓延させてハンター達が縄張りに入ってくるのを防ぐ為。それが専門家達の考察さ」

 

 

 「そしてお前達に集まってもらったのはその影響で棲みかを奪われ、暴れているモンスター達の討伐をお願いしたい」

 

 ようやく此処に集まらされた原因が分かった。

 リーダーはそのまま話を続けた。

 

 「今回暴れているモンスターはオドガロン、オドガロン亜種。ティガレックス、そして深層から姿を現したヴァルハザクだ」

 

 「ヴァルハザクまで討伐対象に…!?」

 

 過去にない事例には周囲の反応もいつもと違っていた。

 

 「現在、ディノバルド亜種の件はギルドに報告中だが、恐らく特殊個体として扱われるだろう」

 

 その言葉に誰もが息を飲む。

 特殊個体扱いされるなんてそうそうないことだ。

 

 「ミーナには陸珊瑚の大地に行きオドガロンとその亜種の討伐、ミコトには龍結晶の地に行きティガレックスを、サシャはヴァルハザクを頼む」

 

 野放しにすれば災害のような被害が出るであろうモンスター達。特に古龍であるヴァルハザク。

 きっとこれは苦しい闘いになる筈。

 私は拳が震える程力を籠め、唇を噛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読了ありがとうございました‼️
こっち書くの久しぶりで感覚忘れちゃった…
最近は小説家になろうで新しい物語を書いているのでよかったらそっちも見てください❗
ではまた‼️
導きの青い星が輝かんことを…

第二回 人気投票

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