導きの青い星と蒼い絆の物語   作:MAMYU9

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モンハンも楽しいがarkも楽しくて仕方ない。


大切な物

 この刃を誰かを守る為に振れたのなら──

 最初からそうだったら──

 思い出される私の夢。こんなピンチの最中、頭をよぎるのにはきっといや、意味があった。復讐や恨みの力で振るう刃よりも誰かを守る為の刃の方が強い。

 私の夢は───

 誰かを守ってあげられるそんなハンターになりたかったんだ。

 ずっと昔からの夢だった。

 

 

 

 ─・─・─・─

 

 今はただ無心になって太刀を構える。目の前からどんな強力な攻撃がこようが怯むな、臆病になるな、目を瞑るな。目線は攻撃でも刃でもなくバゼルギウスの目を捉えらえている。

 状況は音だけで確認を済ませ、爆炎が灰色をした煙の装束を纏いながら前方不注意な突進を仕掛けてくる。足を無理矢理立たせて震えを止まらせる。独特なリズムの呼吸をして体勢を整える。

 そして爆炎が目と鼻の先まで迫ると焦りが堪えきれず爆発し太刀を苦し紛れに振るおうとした。

 しかし、誰か囁いた。太刀を振るうなと、身に任せろと。

 私は爆炎を前にして放心状態であるかのように立ち尽くした。もうこの攻撃を受けるしかないと思った瞬間だった。

 痛みはない。身体も動かせる。目の前は暗闇を混ぜた煙が道を隠している。私はいつの間にか後ろへと下がっていた。握りしめていた太刀もいつの間にか鞘へ納めて漠然としていた。

 意識は遅れたように戻ってくるのだった。何が起こったのか理解できない。何故、此処にいるのだろうか?攻撃は?全てが分からないまま消え去ろうとした時に情報は一気に私の頭の中へなだれ込んだ。

 痛みが全身を駆け回り、気を失いそうな頭痛に見舞われるがそれでも歯を食いしばって意識を留めた。これがさっきの代償なのだろうか。

 いや、代償ならこうはならないだろう。今の私には何が起きたのかが理解できた。うっすらだがその時の光景は一つの情報として私の頭になだれ込んだ中に入っていたのだった。

 その時の光景はまるでおとぎ話のような事が起こっている。神話にでも無さそうな摩訶不思議、未曾有な事態。それは私の目の前まで迫っていたバゼルギウスの爆炎は私が太刀を納めて後ろへと下がったと同時に空気に吸い込まれたかのように消えたのだった。

 この原理については私には理解出来ないし、もし理解出来た者が存在するのならそれは人を超えた何かと考える他無い。

 理解はいずれ私にも必要になるかもしれないが今はそれにぽかんと唖然するよりも冷静になってバゼルギウスを撃退する方法を練る。あの爆鱗を遠くへ飛ばして爆発させる技は隙の無いように思えたがバゼルギウスとの距離が近い程、攻撃が当たらない安全圏が広くなっている。 

 バゼルギウスの絨毯爆撃を回避すると私はヤツの弱点の一つでもある頭部から首部分にかけての下部は最大の武器である爆鱗を生み、それを巧みに扱う。だからこそそこには甲殻がなく、柔らかい為ダメージを与えるには申し分ない。

 私は身体を地面に滑らせバゼルギウスの弱点の真下にスライディングで潜り込むとヤツは一歩遅く自分の爆鱗を周囲へ乱雑に飛ばした。バゼルギウスの身の回りには一つも落ちてない。私はそのことを確認すると安堵の息を漏らす。

 しかし、まだ油断は出来ない。私の手と額から汗がぶわっと噴き出て柄は水浴びをしたようにびしょびしょで瞳には雫が入って視界の邪魔をする。視界からバゼルギウスが消えてしまったらそれは終わりを意味するだろう。空からの攻撃は一番、気を付けてなければならない。

 私はバゼルギウスに一太刀浴びせ次の連撃の準備の為、一歩下がるとバゼルギウスは強靭な翼をはためかせ風を送った。その風と一緒に火の粉のような物も混じっている。

 

 「あつっ!」

 

 その風、いや〈熱風〉と呼べる風は火の粉を混ぜた〈熱風〉を肌の露出した部分に当たり微かな火傷を起こす。すぐに防具で守りを固めている右腕で顔を覆うが防具を身に付けていても〈熱風〉の熱さでやられてしまう。

 爆撃が一撃を重視しているというのならばさしずめこの〈熱風〉は継続的にダメージを与えるのに特化した技といえよう。本来、このような技は一般的なバゼルギウスにもこれとはまた別の特殊個体にも無い技だ。きっとヤツだけの特別な技。今まで行ってきた対バゼルギウス用の戦い方も通用しにくいだろう。

 イレギュラーに慣れるんだ。行ってきたヤツの全ての予備動作、攻撃方法とその範囲、威力を覚えるんだ。何もかもが違うこの激戦に油断の一言を持ち込めばその刹那、私はヤツに狩られるだろう。

 生きるか死ぬかの狩りに慈悲は無い。いつだってそうだったんじゃないのか。忘れていたのか?この死と隣り合わせの恐怖を勝つビジョンが見えなくなった時の絶望感を忘れていたのだ。ずうと前に。

 見えなくて怖くて仕方ないのだ。ビジョンが、バゼルギウスが。

 けれど守るんだろう!自分に叱る。

 あの約束を守って生きて二人で帰るんだ。苦し紛れの約束だとしてもそれが今唯一の希望なのだ。希望を見失えばもう何にもすがれなくなって力の使い方が分からなくなる。見失う前に決着を着けるんだ。

 私は吹き荒れる〈熱風〉の中、太刀で火の粉を打ち消すように振り回しながら進みバゼルギウスに一撃を喰らわす。そして柄ごと地面に手のひらを叩き付けて身体を逆さにして後ろへ飛ぶ。

 バゼルギウスは隠していたのだ。その巨体で私に斬られたことによって落ちた爆鱗を覆い隠すようにして。そんなことだろうと予想はしていた。だから事前に回避をしていた。

 ざっと落ちている数は三つ。奥にまだ隠しているのかもしれないが此処まで来れば被弾はありえない。しかしバゼルギウスは。

 

 「なっ───!!」

 

 頭を地面に潜り込ませると私の方へ周りの土や石を巻き込みながら突進してくる。そうもうすっかり破裂しそうな位、蒼白に膨らんだ爆鱗も巻き込んで。その姿はまるで津波のようだ。

 動こうとするとさっきの〈熱風〉を防いだ右腕が痛む。金属が熱を伝えて腕を焼いている。中できっと火傷しているんだ。まずいこのままでは満足に刃も振るえないだろう。

 私は追尾してくるバゼルギウスの突進を避けるが成長を遂げていた爆鱗の爆風に飛ばされてしまう。熱いのだ。肌はピリピリ焦げてゆくような臭いを発している。なるほど、こんなにも苦しいのか。多分、相当私の顔はしかめていることだろう。

 私は吹き飛ばされた身体を起こし、近くに落ちていた小石を拾い上げてスリンガーに装填するとまた一気にバゼルギウスに近寄り一太刀浴びせ、一歩下がりスリンガーに装填した小石をバゼルギウスの頭部目掛けて放つ。

 ヤツは一瞬怯む。ここだ。叩くならここ以外ありえない。

 

 「叩けっ!!」

 

 自分を震い立たせ強く地面を蹴って跳び、バゼルギウスの頭上へと舞い上がると刃を空高く掲げてヤツの頭部へ振りかざす。落下のスピードも上乗せした〈兜割り〉。

 バゼルギウスの頭部に赤い線が過る。そして凄まじい斬撃が襲った。

 着地した足が震えるのを確認して私は体力の限界を悟る。バゼルギウスは確かに大きく怯みはしたがまだヤツの体力は削り切れていない。

 その刹那、私の脚はがくりと崩れて膝を地面につけて立てなくなる。

 

 「だ、駄目…!立ってよ…!」

 

 自分に何度も言い聞かせるが言うことを聞かない。そんな私にバゼルギウスは顔を近付けてきて匂いを嗅ぎ始めた。

 

 「いや…!」

 

 私は動く腕で顔を覆い視界を闇に染める。終わったと思った。走って離れることも出来ない。

 辺りは静寂に包まれたが少し時間が経つと翼をはためかせて飛んでいく音が聴こえた。

 私は腕をどけて視界を回復させた。

 

 「嘘…逃げたの?」

 

 私の視界の中にはバゼルギウスの姿はもう無かった。おかしいと疑問も抱いたが今はもう何も考えられない。

 この状態を何とかしようと立とうとして両手を地につけて姿勢を戻そうとするが手にも力が入らない。

 

 「んっ……嘘でしょ。立てないよ…」

 

 すると目の間に人影が現れた。長髪の空のように澄んでて海のように深い青色の髪をしたミコトがボロボロの手を差し伸べてくれた。

 

 「帰りましょ、ミーナ」

 

 「ありがとうね。…あの、そのおんぶしてくれない?立ち上がれなくて」

 

 「ふふっ…いいですよ。乗れます?」

 

 ミコトは屈んで乗りやすいように背を向けてくれたが私は乗るのに苦戦して挙げ句の果てに「ちっちゃいから乗りにくい」と文句を言ってしまった。

 

 「小さくてごめんなさいね。…さっきはありがとう守ってくれて」

 

 ミコトは頬を赤らめて感謝を告げた。なんだかこっちまで恥ずかしくなってきた。

 

 「どういたしまして」

 

 私はまだ言いたいことがあるんだ。勇気を絞って言葉を出す。

 

 「もう、私から離れないでね」

 

 「……!ありがとうミーナ」

 

 私達はその後、ベースキャンプに戻り後から来た調査班リーダー率いる捜索隊に発見され長い帰路に着いたのだった。

 アステラに着けばリーダーから説教をくらい、サシャには「もう心配を掛けないでくれ」と告げられたがその次の瞬間には私もミコトも肩に腕を回されて笑顔で食事に誘われた。

 あのバゼルギウスの件は疑問だらけだったが三日間、ミコトを追い続けた為の疲労による撤退だと推測されたのだった。

 そして私はサシャとの食事の後、すっかり夕陽も落ちた夜にミコトに港に来るように誘われたのだった。

 

 

 




読了ありがとうございました❗
急なんですがミーナの詳しい紹介をしたいと思います❗
結構ミーナって悲惨な過去経験してて産みの親には捨てられてロジエとミルシナに拾われて生活してたら今度はミルシナがモンスターに殺されて新大陸でカムイも死んじゃったって結構可哀想ですね。自分でも思います。
だから強がって他人を寄せないような生き方したんでしょうかね?あるあるの設定だと思うんですが今はミコトのおかげで更生中。
実は良い子だったりしてるけどそんなミーナを書くのは苦手なんで書かないと思います。はい。(要望があればそれよりに書くかもしんないです)
まぁ導き星屈指の人気キャラクターのミーナはすごく強いんですがそれもサシャのせいで薄い存在になっちゃってます。(ミーナは第二級レベルの強さだからサシャと同等ではあるけどサシャの方が数段上という)
 サシャ→ミーナ→ミコトの順番。(強さ)
 ミーナあの性格だからモテない設定があるけど今なら滅茶苦茶モテる筈。というかモテてほしい。
一応、カムイの太刀を引き継いでるですが相当年季が入ってだんだんなまくら扱いを受けてきてる。鍛冶屋から新しい武器の新調をおすすめされてる。
でですね…まぁ実はこの物語最大の欠陥がミーナとサシャの名前似てるというか滅茶苦茶似てるんですよ。本当に何の設定もなく、ただ忘れて似た名前を付けちゃったっていうひどい話です。
 以上❗長文失礼しました❗
 ではまた❗
 導きの青い星が輝かんことを…
 

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