導きの青い星と蒼い絆の物語   作:MAMYU9

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ちょっとタイトル手を抜いた。



私の理想とは違っていて

 竜はまたしても人を斬った。その刃を紅く染めた。

 竜のその刃は───

 

           ”理を斬り捨てる為此処に在る”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ──────────

 

 

 

 

 

 

 私の視界は突如として奪われる。ほんの数秒だ。何が起きたかって私にも分からない。けれど本能が何故だか分からないが急かす。訳の分からないまま私は必死に視界を取り戻そうと身体を動かす。もたもたしている時間は無い、急げ。

 きっとサシャやミコトが戦っている。早く私も戻らなければ。二人だけに戦わせている罪悪感が私の身体をもっと早く動かす。

 いや違う。恐いからだ。いつあの刃で斬り裂かれてもおかしくはない。あの刃で私もあの時のハンターのようになってしまうのだろうか?

 あぁ、想像もしたくない事だけが頭に思い浮かぶ。しかし私の嫌な妄想は現実へと近づいていった。

 ギィィィィィィっと何かが物凄い勢いで擦れる音。これはディノバルド種がよくやる尻尾を研ぐ行動だった。大抵この後に攻撃が来る。

 いや大丈夫だ。この動作は長い。まだ視界を取り戻して距離を取る時間はある。このまま攻撃を避けて一矢報いてやる。覚悟を決める。

 けれど私は忘れていた。コイツはディノバルド亜種の中でも異常な個体だったことを。

 音が消えた。急に何も無い世界に連れてこられたようだ。ただ恐怖が全身を支配しようとしてくる。恐い。まるで誰にずっと監視されてるみたいだ。いやずっとディノバルド亜種が見ているのだろう。どう殺そうかと考えながら。

 そんな余計な事を考えながら目を拭っていると完全に視界が戻ってきた。目の前は血で真っ赤だったがそれでも光の無い世界とはまるで違っていた。色があるだけでこんなにも喜ばしいなんて。

 けれど喜んでいたのもつかの間、額から一滴の血が垂れてきて目の中にまたはいる。

 

 「クッソ!目に血が…」

 

 すぐに目を拭うと簡単に見えるようになる。だが…

 

 「っ!?しまっ…!?」

 

 ディノバルド亜種の尻尾は私の目の前にあった。先端はとても鋭利で簡単に私の身体を貫いてしまうだろう。ディノバルド亜種の”恐怖の刃”や迫ってきている。もう駄目だ。避けれない。

 私は死を覚悟した。ごめんなさい。カムイ、あなたの仇は取れなかったわ。

 もう駄目だと諦めた時だった。私に横に押される。私のよりも小さな手に押された感覚が残った。力強い、それでも優しい感覚。

 

 「嘘…でしょ…ミコト…」

 

  

 ミコトは私の身代わりになってディノバルド亜種に斬られてしまった。

 嫌だ嫌だ。また誰かを失いたくない。嫌だ。私は…

 

 「嫌っ…」

 

 ミコトは肩を押さえたまま蹲ってしまう。当たったたのは肩なのだろう。血が肩から大量に溢れ出している。

 幸い急所は外れていたがあの出血量は半端なものじゃない。今すぐにでも手当てをしないとまずい。早くミコトの元に行かなければならない。

 けれど身体が動かない。もうすっかり恐怖によって支配されていた。目も瞑りたくなってきた。残酷な光景を見たくないから。

 

 「おいミーナ何してる!?さっさとミコトを連れて逃げるぞ!これはもう負け戦だ…」

 

 駄目だ。動かない。サシャの言うとおりミコトを連れて逃げなければいけないのに身体がいうことを聞かない。

 

 「うぅ……あ”ぁ”ミーナ?何…してるんですか…早く逃げて下さい…」

 

 ミコトが痛みに耐えながら私に促す。

 

 「クッ………ソ!」

 

 私はなんとか身体を動かし、そこで拾った種火石をスリンガーに装填し油がたんまりと入っている瓶を投げるとその瓶がディノバルド亜種にぶつかる直前にスリンガーを放ち、瓶に命中させる。

 瓶は割れ、中の油が宙に飛び散りディノバルド亜種の顔にかかる。そこに火種石もディノバルド亜種にぶつかり炎が発生する。

 

 『ガルルゥ⁉️』

 

 私は怯んだことを確認すると蹲っているミコトをひょいと持ち上げ肩に乗せる。その時にミコトの肩から血が垂れる。相当深くえぐられたようだ。

 私のせいで……

 

 『グルァァ‼️』

 

 ディノバルド亜種が咆哮と共に逃げている私達に刃を振り落とした。もう怯みの硬直が終わったのか、まずい!このままじゃ当たる!

 

 ヒュンっと何かが横切る。それはとても鋭く、銀色に輝いていた。”投げナイフ”しかも投げたのはサシャではなくミコトだった。

 それは真っ直ぐ進みディノバルド亜種の目に刺さった。

 

 「ミーナ…今のうちに…」

 

 このチャンスを逃す手はない。急げ。

 

 「ミーナ!早くこっちに来るんだ!もたもたしている時間はねーぞッ!!」

 

 サシャが呼ぶ。行かなくては。此処から離れなくてはならないけ今すぐにでも。

 

 「ミーナ空が見える開けた場所に向かって下さい…ソラをそこに呼びます…」

 

 「分かったわ…」

 

 ミコトが小さな声で私に言う。こんな近くでも聞こえずらかった。早く手当てをしないとまずい。

 

 「サシャ!とにかく上層に向かうわよ!!」

 

 「もとからそのつもりだ!」

 

 

 

 

 

 

  ~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 私達はとにかく上層に向かった。あれからディノバルド亜種は追っては来なかった。目にナイフが刺さった訳だ。私達を追い難くなったから諦めたのだろう。

 

 「ミコトの言ってたのはこういう場所で合ってるか?…特に何もいねぇが……」

 

 ミコトの言うとおりに空の見える開けた場所に来たがソラの姿は見えない。

 

 「えぇ…そろそろ来ると思います。」

 

 ミコトが答えてくれる。一応応急手当はしたがあまり油断出来ない状態だ。

 

 「あっ…来ましたよ…」

 

 突如として巨大な影と共に赤い竜、リオレウスことソラが現れた。

 

 「わっ…本当にリオレウスが…」

 

 サシャは初めてだった為驚いていた。

 

 「…三人も乗れるの?これは…」

 

 いや多分乗れないだろう。この前私とミコトが乗っただけで狭かったから三人となると無理だろう。

 

 「私がミコトを背負うわ…重量的な問題は心配無いでしょうから…」

 

 私がミコトを背負えばいい。

 

 「すいません…」

 

 ミコトが謝ってくる。違う悪いのは私だ。ミコトは謝らなくていい。

 

 「ほれさっさと乗るぞ。もたもたしてたらまたアイツが来るかもしんねぇぞ。」

 

 私達はソラの背中に乗ってアステラにさっさと帰ることにした。

 クエストとしては失敗。ミコトは大怪我を負いディノバルド亜種は討伐出来なかった。

 本当に情けない。またアイツに仲間を傷つけられて、いや私が守れなかっただけだ…私がなりたかったのはこんなのじゃない。もっと違う存在になりたかった筈。

 私は空を飛ぶリオレウスの背中に乗りながら考える。

 

 私は…私は何になりたかったのだろう。私には夢があった筈。

 

 

 

 ──私はあの二人のハンターのようになりたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読了ありがとうございました‼️
いやぁ…最近、文字数が減っていて申し訳ない。
それとイラスト紹介ももう少し先になりそうです。
本当に申し訳ない。
そしてこの小説は不定期更新から毎週金曜日の定期更新に変わりました。時間帯は20時から22時頃ですがTwitterの方では詳細に報告をするつもりです。どうかこれからもよろしくお願いします。
ではまた‼️
導きの青い星が輝かんことを…

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