【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝   作:双子烏丸

15 / 88
イベントの終わりに(Side フウタ)☆

 ――――

 

 これで、周囲の敵は最後だった。

 ようやくこれで、一息つくことが出来るはずだ。

 

 ――ははは、VRMMOはちょっと苦手なジャンルだけど、このGBNはまぁまぁ悪くない。……おっと!――

 

 突然、グラリと揺れたかと思うと、機体が傾き出した。

 とうとう脚部に限界が来たらしく、足関節の一部が破損し、地面に倒れようとする。

 

〈……っと、捕まえた〉

 

 倒れる瞬間、ガンダムF91が飛んで現れ、レギンレイズを支えた。

 

〈大丈夫かい、フウタ?〉

 

「ぐらって揺れて、小さく酔ったくらいだね。あはは……本当に、ゲームの中で酔うなんて、余計な所まで再現するものさ」 

 

 心配するジンに、軽く苦笑いをするフウタ。

 これを見て彼も、安心したような、表情を見せる。

 

〈まぁそう言うなよ。それより……今回はご苦労さま、こうして無事に勝てたのも、フウタのおかげだ〉

 

 ジンの賞賛に、フウタは少し照れたようだ。

 

「ん、ありがとう。でも、ジンさんの作戦も、あったおかげでもあるさ」

 

 

 

 二人がそう会話している時、ミユもまた戻って来た。

 

〈お疲れ様、フウタにジンさん〉

 

 フウタは彼女の機体に気づき、手を振った。

 

「ありがと、ミユ。御覧の通り、僕のガンプラはボロボロだったけど、どうにか勝てたよ」

 

〈本当に……ハラハラさせちゃって。助けに行こうって思ったけど、二人で頑張るって言ってたし……見てる方も大変だったんだから〉

 

 ガンダムヴァサーゴ、そしてアシュタロンとの二対二の戦い。ミユはその様子をずっと見守っていたわけだが、随分とドキドキさせられた。

 特に、メガソニック砲の直撃を受け、ボロボロになったフウタの機体が目に入った時には、つい助けに行きそうになる程だった。

 今の彼女は、どうにか無事でいてくれて、ホッと安堵している様子である。

 

〈だってよ、フウタ。彼女を心配させるなんて、いけない彼氏じゃないか〉

 

 そうジンはフウタ、茶々を入れる。

 

「むぅっ、言ってくれちゃってさ。でも、確かに心配させ過ぎたかもだし、後でお詫びにデザートとか奢るよ」

 

〈ふふっ! それじゃお言葉に甘えて……と言いたい所だけど、頑張ったのはフウタだし、私が奢らないとね。

 うーんと、夕方にプリンアラモードでも手作りして、持って行こうかな。……ジンさんにもご馳走したいから、良かったらお家の場所、教えてもらっていいかしら?〉

 

〈それは嬉しいな。けど、俺の住んでいる所は遠いし、悪いかも……〉

 

 と、そんな風にしている時、イベントに関する情報が届いた。

 

 

 それはイベント戦の結果発表。

 ――結果は、ジオン軍側の勝利。この辺りの防衛にこそ成功したが、別の侵入口から進行され、ジャブロー基地は陥落……連邦軍側は敗北したのだ。

 

〈残念だけど、私たちの負けみたい〉

 

「あーあ、これでも結構、頑張って戦ったのに」

 

 何しろ、あれほどの戦いの後だ。フウタは、ガッカリした感じを隠せずにいた。

 が、一方でジンは、彼に比べればその様子は薄かった。

 

〈合同での大きなイベントだから、仕方ないさ。それでも戦績分のポイントは入るんだし、良しとしようぜ〉

 

 これを聞いて、

 

「……ま、それはそうか」

 

 加えて、タッグバトルの経験値も、十分に上がった気がする。

 ……これなら、そろそろ例の悪質ダイバーが乗るハイゴックにも、リベンジが出来そう、かもしれない。

 

 

 

 ――――

 

 各々の機体から、地上に降りた三人。

 フウタはジンに声をかける。

 

「さてと……なら、そろそろ解散だ。ジンさんと今日約束したのは、今回のイベント戦だけだから、いいよね」

 

「それはまあ、な。どの道こっちも、今日は夜のバイトが入っているから、そろそろ切り上げるつもりだったしな」

 

 今の時間は、夕暮れの七時と、それなりに遅い時間である。

 もうそろそろ、帰るには良い頃合いだ。

 

「それじゃ私たちも帰ろうか、フウタ。あまり遅すぎると、お父さんお母さんも心配しちゃうよ」

 

「時間だって遅いしね。それじゃ、またねジンさん。……今度は、アイツへのリベンジマッチだ」

 

 フウタの元気ある返事に、ジンは頷く。

 

「ああ! 前回とは違うって所、見せてやるよ」

 

 あくまで、二人の最終目標は、ある兄妹タッグの打倒だ。

 ……だが、物事には順序がある。

 タッグとしてはそれなりに戦えるようになった、フウタとジン。なら、今度は次の段階に進む時だ。

 そんな信頼し合う二人を横目に、微笑ましげなミユ。

 

「うんうん。二人とも、良い感じのコンビ。ジンさん……これからも、フウタをよろしくね」

 

 彼女のお願いに、ジンは言った。 

 

「もちろん。こっちも世話になってもいるけど、まぁ任せて欲しい」

 

「そう言ってくれて、嬉しいな。……あ、そうでした、ジンさんのお家がどこか、まだ聞いていませんでしたね」

 

 つい先ほど、ミユがプリンアラモードを作って来ると言う話……その続きはまだ残っていた。

 

「ははは……。ミユちゃんには、負けたな。俺の住所は、そうだな……」

 

 そう、ジンは苦笑いしながらもうれしそうな様子で、彼女に住所を教えることにした……。




――――

今回は、フウタ、ミユ、ジンのそれぞれ三人の、GBN上でのダイバールック。
イメージとしてはこんな感じで!



【挿絵表示】
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。