【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝 作:双子烏丸
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ようやく、戦いを終えた三人。
〈ふぅ。結構大変な戦いだったけど、これでジンは満足?〉
フウタの問に、ようやく戦いを終えた、ジンは落ち着いた表情を浮かべる。
「もちろんだぜ。はぁ、二対一なのに、ここまで苦戦するなんて……な」
〈やっぱりロッキーさん、強かったもんね。さすが僕たちよりも、腕が良いダイバーだね〉
するとロッキーは、照れくさそうに笑う。
〈あははは、そりゃ、GBNはそれなりにやっているからな。
……けど、お前たちだって意外にやるじゃないか。確かにまだまだだとは思うが、それでもアマチュアにしては上出来だと思うぜ〉
彼は彼で、この戦いで二人のことを認めていた。
これにはジンも、少し打ち解けたような様子である。
「そう言ってくれると、嬉しいさ。悪質ダイバーではあったのかもしれないが、本当は良い奴なのかもな」
〈ま、とにかくこれで戦いも終わったんだ。あとは大人しく――〉
Eの姿。
三機ともその頭部にはドクロマークのペイントが。フウタ、ジンもこれを見て、ある事を思い出した。
〈あれは、あの動画に出てきた……〉
「もしかして、ロッキーさんの仲間って事、なのか?」
ロッキーは、これに申し訳がなさそうにしていた。
〈お察しの通り、あれは……俺の元仲間さ。
最もあっちは、いまだに悪質ダイバーを続けているみたいだが〉
通信の主は、三機の内ズゴックEからであった。
〈おいおいロッキー、それは冷たいなぁ。いきなりいなくなって、随分と探したんだぜ。それなのに、お前と来たら、勝手に足を洗っているんだからさ!〉
〈はんっ! そっちこそ、あんなに痛めつけられてよくまだ、こんな馬鹿馬鹿しい真似を、続けようと思えるなんてな!〉
売り言葉に買い言葉、ロッキーはそう相手に返すも。
〈あれしきの事で、そう辞めてたまるかよ。まぁロッキーは、ああも情けないやられ方をしたんだ。……辞めたくなる気持ちは分かるがな〉
〈くっ!〉
〈悪いことは言わない。おとなしく、俺たちの仲間に戻って来いよ。また一緒に、大暴れしようじゃないか。
「……ロッキー」
ジンはその様子を、伺う。
対してロッキーは、思い悩むように沈黙していた。……が。
〈――断る! こいつらにも、改心したって、言い切っちまったからな。今更撤回できるかよ!〉
きっぱりと、彼はそう言い切った。
〈さすが、ロッキーさん! ……と言うわけだから、元は仲間だったか何だか知らないけど、さっさと帰ってよね〉
フウタも加わって、悪質ダイバー連中に言い放つ。
……だが、相手が悪かった。
〈俺たち相手に、気に入らんな。――やれ〉
〈……えっ!?〉
それは突然の出来事。
リーダーの指令を受けた、ハイゴックがいきなり海面から飛び出して、フウタが乗るレギンレイズに掴みかかった。
こんな不意打ちで来るなんて、フウタも、そしてジンも予想外だった。
「フウタっ!」
〈野郎……やってくれるじゃないか〉
一方、ロッキーはこれに驚く様子もなく、ある意味当然のことのように受け止める。
〈はっはっはっ! 俺らが悪質ダイバーだと、忘れて貰っては困る〉
〈離せっ! 離せよ!〉
レギンレイズは抵抗しようともがく。
が、ハイゴックは意に介す様子もなく、上半身と下半身を掴むと、いとも簡単に引きちぎった。
「よくもやってくれたな! このっ――」
こんな事をされて、ジンも黙っていられなかった。
片腕しか残っておらず、戦いでボロボロだが、それでも彼のF91はビームサーベルで、フウタをやったハイゴックに迫る。
しかし、その背後は全くのがら空き。
そんながら空きの背中目掛けて、もう一機のハイゴックが、ミサイルを放った。
「うわぁぁぁっ!」
爆発に巻き込まれ、F91も大破。辛うじて残ったパーツも、吹き飛ばされる。
そしてそのまま、地面へと叩きつけられた。
――くっ! ……動けよ!――
もはや機体も殆ど動かず、立ち上がることも、出来ない。
レギンレイズに、ガンダムF91、どちらもこれ以上、戦えはしない。
そして、ロッキーのハイゴックも。
同じく動けない彼の機体に、ゆっくりと海面から上がり、ズゴックEが接近する。
〈どうだ。俺たちに逆らうやつは、こうなるのさ〉
〈いい加減……こんな事、やめたらどうだ。今更すぎるかもだが、弱いものイジメは格好悪いぜ。
やっぱりバトルは、互いに白熱するくらいが、丁度いいってな〉
だが、これに悪質ダイバーは嗤う。
〈ロッキーだって散々これまでやっておいて、よく言うぜ。
……まぁいい。GBNは弱肉強食だ、お前はそこで、その真実をたっぷりと見ているといい!〉
ズゴックEのモノアイは、ジンのF91へと向けられる。
〈まずはそこのガンダムからだ! ――アレン、止めを刺せ、出来るだけ残忍にな!〉
倒れているF91に、手下のハイゴックが迫る。
機体はクローを開き、そのまま相手を切り刻もうと――。
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瞬間、閃光が宙を裂いた。
突如襲来した、大出力のビーム射撃。
狙いはF91を狙っていた。ハイゴック。あまりにも突然すぎた攻撃に、成すすべなく撃ち抜かれ、ジンの目の前で吹き飛んだ。
――俺たちを、助けに来たのか――
一方、悪質ダイバーは動揺する。
〈機体の姿はない。……と言うことは、遠距離射撃か!〉
と、そんな中、ビームが飛来した方角の大海原から、一機のMSが高速で飛来し、迫る。
〈――まさか、あれか〉
太陽の逆光により、シルエットしか分からない。……が、その手元には機体の全長と同等の大きさを持つ、大型ライフルを手にしていた。
謎の機体は、再びライフルを向ける。今度は、残ったもう一機のハイゴックを、仕留めるつもりだ。
〈今度はお前が狙われているぞ! ディック、用心しろ!〉
ハイゴックはすぐさま、左に回避運動を取った。
――しかし、避けたその瞬間。ビームが飛来したのは、まさにその場所だった。
〈ディック!!〉
続けて、二機目のハイゴックも、攻撃を受け爆発四散した。
相手は回避の動きを、読んでいたようだ。
〈おのれ……よくも!〉
相手はもはや、すぐ其処まで迫っていた。
この距離ならこちらの攻撃が届くと、そう踏んだ最後の悪質ダイバーは、ズゴックE両腕のビーム砲で応戦する。
ビームの弾は次々と、敵機に飛来するも……向こうは高速度のまま、悉く避けて、なおも迫る。
〈くそっ、なんで当たらないんだ! ――――なっ!〉
そうしている間に、視界に入ったのは、ライフルの銃口が、ついにこちらへと向けられる様だ。
ズゴックEは一瞬、固まったように止まった。
そして次の瞬間――ゼロ距離射撃による圧倒的なエネルギーで、いとも簡単に上半身は吹き飛ばされた。
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後に残ったのは、棒立ちのままの……ズゴックEの下半身。
腰から上は、ものの見事に消し飛んで、跡形もない。
〈まさか……あんなに簡単に、やられるなんて〉
これにフウタは、驚いたように目を丸くしていた。
〈あいつらは、中級ダイバーと言っても、なかなかの腕なんだぜ。それを、ああも容易く……〉
かつて悪質ダイバーの、仲間であったロッキー。
その分彼らの実力も、もちろん知っていた。
なのにこうして蹴散らされ――驚きを隠せない。
そして――
助けに現れた、何者かのガンプラ……。
目の前に立つそれは、深紅と黒、そして銀色のカラーリングが施された、改造されたガンダムバエルの姿だ。
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の登場機である、二本の剣と、背中の翼状のバックパックなどさながら天使のような容姿を持つ、ガンダム。
元々は白と青とヒロイックなカラーリングであるが、その色がオリジナルと異なるのはもちろん、バックパックも黒と深紅の禍々しい翼へと変わり、手に持つ武器は大型のライフルであった。
――あの機体は、まさか――
ジンの驚きは、二人のものとは、また違っていた。
そう、彼にはあの機体に、見覚えがあった。
深紅色のガンダムバエル、そのダイバーは――
〈――ごめんなさいね、ジン。待ち合わせに来られなくて〉
ロッキーがそう言葉を続けようとした、まさにその時……だった。
〈悪いが、そうは行かない!〉
突如何者かからの通信が、横から割り込んだ。
それとほぼ同時に、孤島周囲の海の三方向から、それぞれ三体の影が姿を現す。
〈――お前たちは!〉
ロッキーには、それに見覚えがあった。
出現したのは、彼のガンプラと同じく、二機にハイゴックとそして、一機のズゴック