【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝 作:双子烏丸
二人の休日と、そして―(Side フウタ)
今日は休日――
せっかくの休みと言う事で、フウタはGBNの事は一旦忘れ、ミユとのデートを満喫していた。
二人が歩くのは、海岸沿いの街通り。ミユは日の光にきらきら輝く海を横目に、心地良さそうに背伸びする。
「うーん! 水族館、フウタの言う通り、とても良かったな!」
ミユは満足そうに、横を歩くフウタに話しかける。
「だろ? ミユもきっと、気に入ってくれると思ったんだ!」
「クラゲもきらきら綺麗だったし、写真だってたくさん撮っちゃったな。
フウタはどう? 前に一度、見に行ってたって言ってたけど」
「もちろん僕も、色々撮らせてもらったよ。前回と少し、展示も変わってもいたしね。それに……」
フウタはそう言いながら、手元のデジカメをいじくる。
「今回はミユとの写真だって、撮れたしね。
ほら、見てよ!」
すると彼は、デジカメで撮った、一枚の写真画像を見せた。
写真は――長い八本足のゆらめかせ、水玉模様の傘が綺麗なミズクラゲが浮かぶ大水槽を背景に、フウタとミユが隣り合わせで写っているものだ。
「とっても良く、撮れているわね」
「そそ! あの時近くの人に頼んで、撮ってもらった僕たちのツーショット! これでまた、良い思い出が出来たって訳!」
――ふふん! そう言いたげな様子で、フウタは胸を張って、得意げだ。
「私と、フウタの思い出か。恋人になったのは去年くらいだけど、……幼馴染でもあるし、私たちの思い出、とても沢山だね」
ミユはそんな思い出を懐かしみながら、こうも続ける。
「フウタは昔から、そんな感じだよね。あちこち行ったり、何かする度に写真を撮ったり……。
小学生の時、私とフウタが初めて一緒にガンプラを作った時や、中学生だと私たちが家族ぐるみで、山にキャンプに行ったりとか……。よく二人で一緒に写ってたりしてたから、ちゃんと私もどんなのがあったか、覚えてるよ」
するとフウタも、これを聞いて嬉しそうに……。
「どれもこれも、いい思い出だよね。
……だからこそ、写真と言う形で、残しておきたいんだ。
特に、ミユとの思い出は、僕にとって何よりも大切な――そんな思い出だからさ」
そう彼は、ニコッとした明るい笑顔を、ミユに向けた。
こんな様子の中、フウタはある場所に目を向ける。
「……あのさ。良かったら、あそこで休んで行かない?
長く歩いたわけだし、ここは少し、ゆっくりするのも悪くないと思うんだ」
彼が指したのは、通りの横に位置するファミレスだった。
全国展開し、あちこちでよく見かける……そんな店。
しかし二人のデートなら、どこでだって楽しい。
「うん! 私もちょっと疲れてたし、それに喉だって乾いてたから」
「なら決まりだね。確かドリンクバーの無料券がいくつかあったから、丁度いいね。
じゃあ――行こうか」
そんなこんなで、フウタ達二人はファミレスへと、向かうことになるのだが……。
――それに、あの時の話だと、ジンは確か――
デートを楽しむその一方で、フウタはほんの少し、脳裏にある事が、気にかかっていた。