【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝 作:双子烏丸
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ファミレスの、あまり目立たないような席。
そこでフウマとミユは、ドリンクバーでジュースを持って来て、一緒に頼んだ大盛りのフライドポテトを仲良くつまんでいた。
「あんまりファミレスって、行くことはないんだけど、さ。
たまにはこんなのも、悪くないな」
フライドポテトをつまみ、ケチャップをつけて口に運ぶフウマ。
一方ミユは、ドリンクバーから持って来た、オレンジジュースを味わっている。
「うん。こう言うのも、全然いい感じ。
――ほらフウタ、あーん」
「にゃっ!」
するとミユは、フライドポテトを一つつまんで、向かい側のフウタの口元へと持って来る。
「せっかくだから、こんなのも、悪くないんじゃない? ほらほら、口を開けて」
確かに目立たない席である。
しかし、それでも気恥ずかしいのか、周囲の様子をキョロキョロと伺うフウタ。
「そう気にしなくても、大丈夫だって。……そう周りなんて、他人の事なんて気にしないよ?」
ミユにそう言われるも、やはり恥ずかしさで顔を赤くするフウタ、だったが……。
「ちょっと恥ずかしいな。でも、確かに周りもいないみたいだし」
こう言って、フウタは彼女の言う通り、口を開く。
「そうそう、じゃあ――」
ミユはそんな彼の口元に、一本のフライドポテトを、ゆっくり差し入れた。
そして、フウタは相変わらず赤面しながらも、ミユからのフライドポテトをもぐもぐと……
「どう? 美味しい、フウタ?」
頬をついて、にこやかに笑いかけるミユ。
フウマはややどぎまぎした様子だが、それでも照れ笑いを向け、こう答えた。
「……うん。少し照れるけど、ミユとこう言う事……何だか、いいな」
こんな彼に、ミユはとても、嬉しそうに――。
「でしょでしょ! フウタとこうしていられて、私だって――」
そうして、和気あいあいとしていた二人で、あったが……。
ファミレスの扉が開き、誰かが一人、店内に入って来た。 丁度、なんとか入り口が見える位置にいたミユは、ほんの僅かに見えたその誰かを見て、はっとする。
「……ねぇフウタ、あれって」
ミユの声に、フウタは後ろを振り返り、目立たないように様子を伺った。
そして相手を見て、一言。
「やっぱり。話通り、ここに来たんだ」
店に入って来たのは、ジンであった。
しかも、服装もまた、バッチリと決めた様子で。それに何だか、緊張もしている様子であった。
ジンは、周囲を伺い、ちょうど目に入った窓辺の席を選ぶと、そこに座った。
フウタ、ミユの席とは、ほんの少し近い感じだ。
緊張しながら、何やら待っている様子のジンをこっそりうかがう。
「まさかジンさんが、私たちと同じ店に来るなんて。……あれ、フウタ?」
するとミユは、ある事に気づいたように、フウタにこう聞いた。
「そう言えば、フウタは何だかこの事を、知ってたみたい。『やっぱり』って……もしかして――」
……と、ミユが話を続けようとしていた、そんな時。
再び店内に、誰かが入って来た。……しかも今度は、若い女性だ。
長く、そして綺麗な赤毛をたなびかせ、快活な雰囲気の、スタイル、容姿ともに良い――そんな女性。彼女は辺りを見回しそして、ジンの姿を見つけた。
彼女はにこやかに笑って、彼に手を振り、近づく。
ジンもまた笑顔で迎え、二人はフウタとミユ同様に、向かい合わせに席へと座る。
その様子はまるで……。
「あの綺麗な人、ジンさんの――好きな恋人、かな」
フウタはこくりと、頷く。
「そうさ。ジンはあの人のために、ガンプラバトルに強くなろうとしているんだ。
そして今日の事だって――」