【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝   作:双子烏丸

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兄妹、そして新米バディ(Side フウタ&ジン)

 ――――

 

 結局、四人とも集まって、同じテーブルに集まった。

 

「さてと、私の名前はシラサキ・マリア。ジンは君達を知っているみたいだけど……」

 

 ジンに会いに来た女性――マリアは、そうフウタとミユにたずねた。

 二人とは初めて会うにも関わらず、この気さくな感じ。

 するとマリアはフウタに視線を向け、こんな事を続ける。

 

「……でも、君は最近見かけた感じがするわね。

 もしかして、この前GBNでジンに会った時、一緒にいたあの子かしら?」

 

 彼女の問いにフウタはうなづく。

 

「これで二度目、って事だね。

 あの時バエルに乗っていた女性ダイバー、やっぱり、マリアさんだったんだ」

 

「GBNの時とは恰好は違ってたけど、面影はあるしそれに、ジンの知り合いと言ったらもしかしたら……って思ったけど正解ね! 

 確か名前は、フウタくん、だったかな」

 

「うん、それで会ってるよ」

 

「良かった! じゃあ改めて、宜しくと言った所かしら。

 そして、私の横に座っている可愛い娘は、フウタくんの彼女?」

 

 と、マリンは隣に座っているミユの肩をよせ、ギュッとする。

 

「……ひゃっ!」

 

 思わず変な声を出す、ミユ。

 

「何だか、とても良い子ちゃんって感じね。あなたとは本当に初めてみたいだから、名前が聞きたいな」

 

「えっと、ミユ……です」

 

 彼女は相手のペースに巻き込まれ、どぎまぎしている感じ。

 そしてフウタもまた。

 

「変なちょっかいは、やめてよね。ミユだって困ってるじゃないか」

 

「……あっと、これはごめんね。初めて会ったから、ちょっとスキンシップと、思ったんだけど。

 嫌だったかな? それだったら……ごめんね」

 

「ううん。ただちょっと、ビックリしただけ。私は平気だよ、フウタ」

 

 フウタはそれを聞いて、一安心。

 

「それは――良かった。だけど、女の人だったとしても、さっきの……僕の方が、ちょっと複雑な気がしたな。

 なんか、ミユが取られたような感じでさ」

 

 と、今度は彼が、少しぶすっとした様子をマリアに見せた。

 マリアはそんな彼に――

 

「君にも、気を悪くさせちゃったかな。……それも、ごめんなさい。

 ――でも、二人とも良い感じね。見ていると何だかこっちも、微笑ましく思えちゃう」

 

「……ん、そう言われたら、悪い気はしないな」

 

 さっきまで不機嫌だったのは、どこにやら。

 やっぱり調子の良い所があるのか、フウタはうって変わり、表情を緩めた。

 

 

 そんな中、ジンはフウタ、そしてミユに声をかけた。。

 

「でも二人とも、ずいぶんとマリンと、打ち解けた感じじゃないか。

 ……とまぁ、ちょっとはどんな人か、分かってくれたかな」

 

 

 

 そしてそれに、答えるフウタ。

 

「まあね。何だか明るくていい人で、それに美人さんだし、ジンが好きになったのも頷けるな」

 

「そんな風に言われると、照れちゃうわね!」

 

 と、マリアは嬉しそうに、はにかむ。

 ジンもまた、そんな彼女を横に、自慢げな様子だ。

 

「こうした所が、マリアの良い所なんだ。彼女の明るさで、何度助けられたか、一緒にいて……楽しいって、言うかな。

 多分、仲も普通以上には、良いと思うぜ」

 

 彼は嬉し気に、そう話す

 ……するとフウタは、少しムキになった様子で、こう言い返した。

 

「ジンの気持ちも、分からなくないけどさ、僕とミユの仲だって!

 だって――ずっと一緒にいるし、絆だったら自信があるし、負けないさ! どんな所が可愛かったり、好きだったりするか、いくらだって知ってるんだ。

 何なら今から……」

 

「ストップ、ストップ! フウタまで、やめてよっ! ……もちろんそう思ってくれるのは、いつも嬉しいんだけど、ここではちょっと……ねっ?」

 

 思わずこれにはミユも、止めて入った。

 フウタは……はっと我にかえる。

 

「っと、ついジンがああ言ったからさ。――ちょっと、対抗意識が湧いちゃってさ」

 

 

 

 こんなやりとりに、思わずマリアは大笑い。

 

「あはは! やっぱり二人とも、ずいぶん面白いわね!

 それにしても……君がジンの相棒、か。ねぇ、今の所どんな感じ? ガンプラバトルの腕前とか?」

 

 これには苦笑いを、つい浮かべるフウタ。

  

「正直言って、僕もジンもまだまだって感じさ。

 ――あの時、マリアさんに助けられたから良いけど。いくらボロボロだったとしても、僕たちはあの三機に、成すすべもなかったわけだからね」

 

「ああ。マリア達に及ぶには、もっと頑張らないといけないな。

 けど、いつかは必ず――」

 

 ジンもまた、強い決意を込めて、言葉を発した。

 

「フウタくんに、それにジンも……どうか、強くなってもらいたいわね。

 私も手加減したい気持ちはあるんだけど……ガンプラバトルで手を抜くのは、プライドが許さないからね。

 二人には悪いと思うけど、どうか頑張って欲しいの!」

 

「当り前さ。マリアと添い遂げるためにも、俺たちは君と君の兄さんに勝ってみせるさ!」

 

「さすがジンね。私も期待して――――」

 

 ジンの強気な言葉に、マリアが嬉し気な、そんな最中。 

 

「……誰が俺と、妹のマリアに勝つって?」

 

 突然、四人の前に現れた人物――。

 

「なっ! こんな所に現れるなんて!」

 

 マリア、そしてジンは驚きを隠せないでいた。

 

 

 

「怪しいと思って来てみれば、やっぱりかよ。

 おい! 相も変わらず妹に手を出そうとは、いい度胸じゃないか!」

 

 

 

 ――――

 

 現れたのは、ジンと同い年くらいの若い青年だ。

 ただ……

 

「この野郎、本当に……ナメた真似をしてくれるぜ!」

 

 青年はダメージジーンズに、白いシャツの上から黒光りした、装飾品のチャラチャラしたジャケットを羽織っていた。

 そして美形であるものの、その眼つきはかなり悪く、雰囲気もさながら不良のよう。銀髪に染めた長い髪は後ろに束ね、威嚇するように左右へ振る

 

「……うっ、これは、たまたまファミレスで一緒になったから、話をちょっとしてただけさ」

 

 この勢いにジンは押されるも、どうにかして言い返す。

 が――

 

「そもそも、だ。お前みたいなナヨっとして情けない奴に、大事な妹と関わらせるのも、俺は御免なんだ!」

 

 そうジンを責め立てる青年に、とうとうマリアも、黙っていられなかった。

 

「もう! 少し話すくらい、いいじゃない! だってせっかく、会えたんだから……」

 

 見た目は不良のような青年だが、妹には弱いようだ。

 彼は困ったような表情で、マリアに弁明する。

 

「しかし……だな。兄として妹の事を考えると、もっとずっと、良い相手と付き合ってもらいたいんだ。

 ――こんな、ひ弱な奴じゃなくてな!」

 

 青年はキッと、ジンを睨む。

 

「うっ……」

 

「ほら見ろ! もう言い返して来ないじゃないか。

 それに俺だって、チャンスを与えてないわけじゃないだろ。 

『ガンプラバトルで俺たち二人に勝てたら妹の交際を認める』って、マリアだって、その条件に同意しただろ?」

 

 これにはマリアも、同意する。

 

「それは、まあね。

 ――でも、ジンは、ようやく一緒に戦う、仲間も見つけたのよ。

 今はまだまだみたいだけど、そのうちきっと私たちに並ぶくらいに、なるはずなんだから!」

 

 

 

 すると、ここに来てようやく青年は、フウタとミユに意識が向く。

 二人ともさっきのやり取りは、間近で見ていた。

 思わず身構えるものの……青年はニッと笑いかける。

 

「これは妙な所を見せちまって、悪かったな。

 俺はシラサキ・ハクノ。ちょっとムキになっちまったが、これも妹が心配なせいだ、多めに見てくれたら――嬉しい」

 

 一見強面で、口の荒い部分もあるが、マリアの兄――ハクノは、悪い人ではないらしい。

 

「いや、僕たちこそ、邪魔して悪かったよ。

 僕はフウタ、そして彼女のミユ……初めまして、かな」

 

「よろしくね、ハクノさん」

 

「おう! 二人ともよろしくな! ところで――」

 

 

 

 ――と、その瞬間、ハクノの目には、好戦的な光が灯る。

 

「フウタ、と言ったな。……さっき言ってた、あのジンと組んだのは、本当かい?」

 

 彼の変容に、少し戸惑うものの、フウタは答える。

 

「ああ、もちろんさ」

 

「それは何より! で、次の質問だがフウタ、それに――ジンも、今『ガンプラ』は持って来てるか?」

 

「……! ちょっと、お兄ちゃん本気!?」

 

 するとそれに、何かを悟ったマリンは、思わず声を発する。

 

「問題ない、ちょっと遊んでみるだけさ。

 何より――あの二人が、どれだけやるのか、興味がある」

 

 

 

 ハクノはジン、そしてフウタに視線を向け、そして言った。

 

「時間はまだ昼の二時頃、休日なんだから時間もあるだろ?

 ……どうだ! この俺とお前たち二人で、ガンプラバトルでもしようじゃないか!」

 

 

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