【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝 作:双子烏丸
特訓の成果!(Side フウタ&ジン&ミユ)
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ジョウによる特訓は、数日かけて続いた。
〈ほら、射撃が甘い! 一発一発、ちゃんと狙って撃つことだ〉
基礎ミッションの一つ、大量出現するボールの撃破ミッション。
機動戦士ガンダムの量産機かつ、いわゆるやられメカである機体、ボール。
丸い本体に貧相なマニュピレーターが二本生え、上部の砲塔が唯一の武装である。
舞台は宇宙空間。
フウタ、ミユ、そしてジンはそれぞれ、自身のガンプラで次々とボールを撃破していく。
……ちなみに、三人が戦っている遠くでは、ジョウが乗る、一つ目の、まるで小鬼のようなガンプラ、デスアーミーが、遠巻きに観察していた。
〈……一応前よりは、上達はしているみたいだな。さて、今はどれくらい撃破したかな?〉
通信によるジョウの応答に、返事をかえすジン。
「これで、五十六体目だ!」
ジンが操縦するガンダムF91は、ビームライフルでボールを次々と撃ち抜いて行く。
その一方で、フウタのレギンレイズもライフルで狙い撃つ。
〈僕は五十四体目、少し負けているけど、ジンには負けないさ。
すぐに、巻き返すとも〉
そう話しながら、レギンレイズはまたすぐ近くのボールに目をつけ、ライフルを構えた。
放たれた銃弾は、本体中央のセンサーを貫通し、風穴を開けたボールは火を噴き、花火のように爆散した。
もっとも、倒したところでまた次々と、ボールは大量に湧いて出る。
「ははは。でも本当に、きりがないな。……まぁ、制限時間一杯まで無限湧きするんだから、当然ではあるけどな」
〈だからこその、射撃練習だ。撃ちまくって、とにかく感覚を覚えるんだ。
……ほら、ミユちゃんを見習ったらどうだい〉
ジョウのデスアーミーが指さす先には、ミユの乗るレギンレイズが、二人よりも正確かつ素早い動きで、より多くのボールを撃破していた。
〈すごいなミユ! 八十三体目って……僕たちよりも多いじゃないか〉
自分の彼女のファインプレーに、ついフウタは感心する。
〈私、ゲーム関係が好きだから! だからコツを覚えたら、簡単なんだ〉
彼の言葉に、画面に映るミユは、ふふっと笑う。
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また、その後のミッションでも。
ジャングルの中にいくつも見え隠れする固定砲台――トーチカ。
〈ほらほら! フウタにジンさんも、置いて行っちゃうよ!〉
〈あっ、待ってよミユ。……って、あだだだっ!〉
「だああっ! よくこんな中を、平気で行けるよな!」
〈それは僕も同意。そりゃ、僕たちも多少、マシになったとは言えさ〉
トーチカから放たれる弾丸の嵐。
このミッションはガンプラ操縦の回避運動の上達のためのもの。
ジンもフウタも、何度も弾丸に阻まれながらも、それを何とか避け、先を進んでいた。
しかし、二人の先を行っていたのは、やっぱりミユ。
彼女のレギンレイズは背部のホバー推進器を使い、弾丸を避けてより先を進んでいた。
「本当に……よくやるよな」
ジンがそう呟く中、遠くからジョウによる通信が届く。
〈だが二人も、それなりに上達しているように見えるぜ。最初とは……全然違うさ〉
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今度は、総合的な実力向上のための、対戦ミッション。
内容は、NPDの操作するリーオーNPDの、百人抜きだ。
と言っても、NPDのレベルは中級のものであり、それを百体。最初の頃なら、とてもでないが太刀打ちすら出来なかったはずだ。
舞台はアリーナ型の、バトルフィールド。
今回はフウタとジンのみ。ミユとジンはアリーナの観客席で、生身で観戦していた。
「さすが、良い上達具合じゃないか」
「うん! フウタもジンさんも、とっても強くなったね」
中央のフィールドでは、次々と出現するリーオーNPDを相手にする、フウタたち二人のガンプラがあった。
〈そっちは任せて、ジン! だから〉
〈ああ! こんな奴らくらい、今なら簡単に蹴散らせるとも〉
〈僕だって! 同じく行けるさ!〉
レギンレイズと、ガンダムF91、二機は襲い掛かるリーオーを、何体も順調に撃破していく。
今はもう、二人で九十体倒したところだ。
二機は背中合わせで、取り囲むリーオーの残りを見据える。
〈もう後わずかだな。さてとフウタ、決めようか!
〉
〈了解!〉
フウタ、そしてジン。二人のガンプラはそれぞれライフルを構え――ビームと実弾を、リーオーめがけて撃ち放った!