【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝   作:双子烏丸

42 / 88
[コラボ回]プロとアマチュアと(Side ジン)

 ――――

 

 バトルの舞台となるのは、廃墟となった市街地のエリアだ。

 フウタとジンは、クレープ屋で手伝っていた青年と少女の二人組と、向かい合う。

 

「たしかフウタと……ジン、だったか。アマチュアの割には頑張ってい、いるんだろう?」

 

 青年の問に、ジンは頷く。

 

「ああ。本当にマリアから、色々聞いているみたいだな。

 けど、そっちばっかり知っているんじゃ、不公平じゃないのか。 

 二人は一体、誰なのさ」

 

「確かに僕たちは、全然知らないまま、こうなったしね。

 ……マリアさんの、知り合いだとは思うけど」

 

 

 ちなみにマリアと、それにミユは四人よりも少し離れた場所にいた。

 

「まぁ、そんな所ね、フウタくん。それに紹介もまだだったから、今やっておこうかな。

 ――まずは、あっちの大人しい女の子は私のフレンド、レーミ。

 彼女とはよくGBNで付き合いがあってね、ガンプラバトルの才能も、なかなかのものよ!」

 

 するとレーミと呼ばれたおかっぱのパーカー少女は

、小さく微笑んだ。

 

「紹介の通り。私は……レーミ。マリアさんの、一番弟子……です」

  

 見た感じ、無口で内気そうで、表情も豊かではなさそうではあるが、普通に良い子のように、見えた。

 

「よろしく、レーミさん。こうしてガンプラバトルが出来て、光栄だよ」

 

 フウタは彼女にそう、挨拶をかえす。

 ……しかし。

 

「でも……少し、不満……」

 

「え?」

 

「二対二じゃなくて、私一人でも……良かったのに。だって……あまり強そうじゃ……ないもん。私だけで余裕なのに……」

 

 ふてくされた感じで、そう言うレーミ。

 

 ――この女の子、可愛いけど少し、生意気な感じだな。まぁ俺たちは、まだアマチュアだとは思うけど、さ――

 

「でも……二人の実力試しには……付き合ってあげる。

 ……だって、暇だし。心配しなくても……ちゃんと手加減はして、あげるから」

 

 

「むむむ……」

 

 それにジンも、フウタも、何とも言えない様子だ。

 

 

 

「おいおい、それは少し失礼じゃないのかな、レーミ。礼儀はしっかり、しないとな」

 

 するとレーミの横にいた青年は、彼女の肩にぽんと手を置くと、そんな事を言った。

 

「あっ、ta‐zuさん。ごめんなさい……私、変な事を言ってしまって」

 

 さっきの二人に対する小生意気な態度はどこにやら、青年に対しては礼儀正しい感じで、接していた。

 マリアのことを師匠と読んでいた所も考えると、強い相手など尊敬する相手に対しては、敬意を見せる子なのだろう。

 

 

 

 そして、青年だ。

 短髪で眼鏡の、好青年そうな彼。

 レーミからta‐zuと呼ばれた青年は、二人に挨拶をする。

 

「では俺の番、か。俺のダイバー名はta‐zu

と言う。『GUNSTARDOM』というフォースに所属しているんだが、まぁ気楽によろしくな」

 

 こちらは印象通り、良い人のようだ。

 

「ああ、もちろん。御手柔らかにな」

 

「さっきもはなしていたと思うが、俺も、レーミもマリアから二人の話を聞いて、興味を持って、な。

 彼女とも一緒なのはたまたまだが、まぁ、タッグバトルだから丁度いいよな。前みたいに、俺が自分のガンプラを二機操縦してって言うんじゃ、面白みも少ないだろうしさ」

 

 なるほど、二人そろったのは、たまたまらしい。

 そしてジンは、ある事も一つ気になっていた。それは……。 

 

「ところでta‐zuさん、だったか。あなたももしかしてガンプラバトル、強いのかい?」

 

 ジンの質問に答えたのは、マリアであった。

 

「もちろんよ。彼の実力は、折り紙つき。

 ……だって、あの人は私とお兄ちゃん、二人で相手にしても勝てないくらい、強いのだから」

 

「なっ!」

 

 ギョッとするフウタ。

 

「じゃあ……っ、この二人を相手にするって言っても、勝ち目ないじゃあないかっ!」

 

 このリアクションにta‐zuはつい笑ってしまう。

 

「ははは! 大丈夫さ。ガンプラバトルの方法はちゃんと……考えてあるからさ」

 

 

 

 ――――

 

 

 ジンとフウタのガンプラ、ガンダムF91とレギンレイズ。

 そして対するは……

 

〈さて、ルールはさっき伝えた通り、俺とレーミのガンプラのどちらかに、一つでも傷を付けられたら君たちの勝ちって事だ。

 どうか、頑張ってくれたまえよ〉

 

 ta‐zuの愛機である、重武装を施した濃緑のトゲトゲしいガンプラ、ターミナス・ハーキュリー。

 

〈……まぁ本気を出せば、あっという間だから……手加減はするよ。

 そこはちゃんと……手心を加えてあげないと、ね〉

 

 そしてレーミの機体は、機動戦士ガンダムSEEDの主役機である、エールストライクガンダムだ。

 ただカラーリングは、銀と黒と濃紺色、そして頭部はジム系統に近いものにしているなど、オリジナルな部分も見られるガンプラだ。

 

〈むうー! 好き勝手言っちゃってさ、なぁジン?〉

 

 通信では膨れ面のフウタがそう言う、対してジンは。

 

「仕方ないさ、そこは。……ただ、こうして情けをかけられているっていうのは、少し惨めな感じは、しないでもないけどさ」

 

 その言葉に、ta‐zuは返答する。

 

「ハンデ、と言ってほしいな。たしかに俺たちは手心はある程度加えるが、だからといって簡単に勝たせるつもりはない。

 ……手心を加えるかわりに、バトルの制限時間は、十分間にしてある。それまでに勝利条件を満たさなければ、君たちの負け、と。

 どうだ? なるべくフェアにしようと、しているんだぜ?」

 

 たしかに、実力にかなりの差がある分、それをバトル条件により補っている部分は、ちゃんとある。

 どのみちまともに戦って、敵う相手ではない。

 ――なら。

 

「もちろん、分かっているさ。

 じゃあ……そろそろ始めようか!」

 

 プロとアマチュアの、両極端なバトル。

 果たして、ジン達はどこまで、太刀打ちが出来るのか。




今回も、ta‐zuさんとその機体の活躍回です。
もちろん、ちゃんと本人にも許可をとっていますよ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。