【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝   作:双子烏丸

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[コラボ回]タッグバトルの真髄(Side フウタ&ジン)

 ――――

 

 辺りに爆発と銃弾が飛び交う中、フウタのレギンレイズは遮蔽物に身を隠しながら、ライフルで応戦する。

 

〈ほう? それなりには、出来るようになったじゃないか?〉

 

 ta‐zuは通信で、フウタにそう言った。

 

「どうにじゃ慣れて来たって言うか……いや、それでも、まだまだだけどね」

 

 何とか反撃が出来る余裕も生まれたものの相変わらず攻撃は当たらない。

 

〈それはよかった。なら――あともう少し、本気を出すとしようか〉

 

 途端、ターミナス・ハーキュリーの攻撃は一層

苛烈さを増す。

 

 ――くうっ! これ以上はさすがに持たないな。早く決めないと!――

 

 そう考えたフウタは、一気に勝負に出た。

 

 

 ライフルによる攻撃のさ中、銃弾のリロードで一瞬、攻撃に空白が生じるのを見た。

 瞬間、フウタのレギンレイズはバーニアの出力全開にして、ターミナス・ハーキュリーに肉薄する。

 

 ――攻撃が激しくて近づけなかったけど、近接戦ならきっと――

 

 自身の近接装備であるパイルを抜き、打ちかかろうとする。

 ターミナス・ハーキュリーに迫る、レギンレイズ。それに対し。

 

〈そう来たか。なら!〉

 

 途端、ターミナスは巨大な大斧を、ぬっと取り出して、そして――。

 

 キイン!

 

「くうっ!」

 

 レギンレイズの攻撃は、その大斧で軽々と防がれた。

 

〈近接戦を仕掛けるとは、驚いた。だがまだまだ……〉

 

 ターミナス・ハーキュリーは、ぐっと力を、斧に込める。

 

「――うわっ!」

 

 強大な力で、フウタのレギンレイズは後方に、吹き飛ばされた。

 吹き飛ばされ、そのまま地面にぶつかり、倒れる。

 ……だが、どうにか起き上がろうと。

 

〈ふふふ……割かし根性は、あるんだな。残り時間ももう少ない、それまで――〉

 

 

 

 

 すると、その途中でta‐zuは、あることに気づく。

 

〈ん?〉

 

 こちらに迫る、一機のガンプラ、それは。

 

〈……ごめんなさい、少し、苦戦しちゃって〉

 

 レーミのガンプラ、エールストライクガンダム。それが今、こっちに向かって来ていた。

 

 ――うげっ! 冗談だろ!――

 

 まさかの援軍。これにはフウタも、困惑する。

 

 ――ジンは一体、何をしているんだよ、これじゃ――

 

〈悪い! ……まさか、合流するだなんて思わなかった!〉

 

 続けてジンも、こちらへとやってき来た。

 

 

 

 これで――ちょうど、二対二に。

 

「でも、こっちはアマチュアだぜ。いくら何でも、これは……」

 

 フウタは弱音を吐いたが、対してta‐zuは。

 

〈何を言うか。タッグバトルでそれぞれ一対一だなんて、都合の良いことなんてあるわけがない。

 ここからは俺とレーミ、二人を同時に相手して貰おうか!〉

 

 

 

〈……だってさ、フウタ。まぁ、マリアとハクノの二人で戦うときだって、この状況は十分あり得る。

 逆に考えれば、その経験が積める、絶好の機会じゃないか〉

 

 だが、逆にジンは、逆に戦意満満だ。

 

〈マリアのためにも、強くならないと……。そう俺が決めているのは、知ってるだろ? フウタ?〉

 

「だけど、いくら何でも無茶な。……けど」

 

 しかし、フウタもまた、ため息を一つついたと思うと、次の瞬間には覚悟を決めた表情に変わる。

 

「こうなったら仕方ないよね。僕だって――実際、ジンと同じくらいに、強くなりたい理由があるんだからね!」

 

 フウタとジンの、それぞれのガンプラは、目の前の強大な敵を前に、今立ち向かおうとする!

 

 

 

 

 ――――

 

「行くぜ、フウタ!」

 

〈分かってるよ! 狙うなら……〉

 

 二人のターゲットは、レーミのストライクガンダム。

 彼女はta‐zuほどのダイバーではない。二人で一気に畳みかければと、そう考えた。

 上空を飛行するストライク、それに向かいビームサーベルとパイル、それぞれの近接武器を構え跳躍する。

 

 

 ――ライフルでは外す可能性が高い、なら二機で迫れば――

 

 こう考えての攻撃、だったが。

 

〈やっぱり私の方に。……甘く見て、だよね……ちょっとムカつく〉

 

 自分が下に見られて、不満そうなレーミの呟き。

 それと同時に――

 

 

 

 瞬間、同時に迫る二機の真横から、無数の銃弾が飛来する。 

 それはターミナス・ハーキュリーの、マシンガンの雨だった。

 

「くっ!」

 

 攻勢から一転、ジンのガンプラはビームシールドを展開し、攻撃を防ぐ。

 フウタもまた、レギンレイズを操作し、両腕のガントレットをクロスさせ、防御をとるも……。

 マシンガンの威力は、相当なものだ。無数の弾丸の衝撃により、二機とも吹き飛ばされる。

 

 

 そのまま廃墟に勢いよく衝突し、廃墟はがらがらと崩れ落ちた。

 二人のガンプラは瓦礫の下敷きになるも、すぐにそこから、這い上がる。

 

〈……うっ、げほっ。ターミナスの攻撃、か。こっちの行動を読んでいたわけかよ〉

 

「みたい、だな。やはり一対一のようには、行かないか!」

 

 

 

〈ふふふ! たとえ一撃でも、俺たち二人を相手に、叶うかな?

 さぁそっちも、コンビで立ち向かうといい!〉

 

 ta‐zuはそう、呼びかける。

 

「分かっているさ。……なら、こっちも!」 

 

〈……どうだか。悪いけど……ここからはさらに、本気。

 どこからでも……来てみてよ〉

 

 また、レーミは相変わらずの挑発した、態度。

 それでも、ジンとフウタは、諦めない。

 

〈むっ! 相変わらず、自信満々だね。たった一度、しくじったくらいでさ〉

 

「そうだな、フウタ。一度でダメなら、二度、三度だって!」

 

〈だね! 僕たちだって、甘く見たら痛い目見るって、教えてあげないと!〉

 

 

 

 再び、レギンレイズとF91は、立ち向かって行く。

 狙うは……。

 

「また私を……狙うつもり」

 

 飛行する、レーミのストライクガンダム。

 また彼女を狙い、同時攻撃。

 

〈今度は僕一人で、近接で仕掛けるよ。援護よろしく!〉

 

「おーけー!」

 

 パイルを握り跳躍するレギンレイズ、そして、ビームライフルと両側のヴェスバーを展開し、ストライクガンダムに連射する。

 

〈やたらめったら……撃ったって〉

 

 襲い来るビームを、素早い身のこなしでかわすレーミ。

 

「やっぱ、厳しいかよ。……って!」

 

〈大サービスで、こうして来たぜ!〉

 

 するとF91の真横から、大斧を振りかぶる巨体、ターミナス・ハーキュリーが迫る。 

 とっさにジンは、それを避ける。

 

「まさか、そっちが近接で来るのかよ!」

 

〈驚いたか! これぞ、意外性だな〉

 

「全然! むしろ、大歓迎だぜ」

 

 ジンのガンダムF91もまた、ビームサーベルを構えそして、ターミナスを迎え討つ!

 

 

 

 それとほぼ同じころ。

 

 ジンの援護射撃が止んだものの、レギンレイズとストライクガンダムの距離は、ぐっと縮んでいた。

 

〈もらったよ! この一撃で!〉

 

 レギンレイズはパイルを、ストライクに振りかぶるが……。

 

〈全く……遅いよ〉

 

 レーミは余裕で、その攻撃を避けた。

 しょせんアマチュア、彼女にとっては全く問題ない。

 空振りしたレギンレイズは、ストライクガンダムの横を通り越した。

 しかし――

 

〈……えっ!〉

 

 とたんにレーミは、別方向にぐんと、機体が引っ張られれるのを感じた。

 

〈かかったね!〉

 

 その正体は、引っかけられたケーブル。

 それはレギンレイズが握る、パイルの根本に付属したものだ。

 

〈ジンのビームも、僕の近接攻撃も、囮! 狙ったのは、こうして……〉

 

 ぐっと、ケーブルを引っ張る、レギンレイズ。

 

〈そっちの動きをこれで、封じるためさ!

 こうして一撃を、加えさえすれば――!〉

 

 そう言ってフウタのガンプラは、身動きがとりにくいストライクガンダムに向け、パイルを持っていないもう片方の手で、ライフルを構えた。

 

 

 距離もほとんどない。これで、決まりだ!

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