【完結】バディーライズ! ――ガンダムビルドダイバーズ外伝 作:双子烏丸
「あー! うん! 風が気持ちいいな。そう思わない、ミユ?」
「そうだね、フウタ。こうして過ごすのも、素敵だよ」
今日は学校は休み。フウタとミユは町の広い公園で散歩もとい、デートをしていた。
歩く道の両側には鬱蒼と木々が生え、風が吹くたびに枝と葉がゆれるざわめきと、その匂いを感じる。
――あっ、あそこに珍しい鳥が、木にとまっているな――
フウタはカメラを手に取って、木にいる鳥を、パシャリと撮影する。
「ふふっ。いい写真、撮れた?」
写真を撮って満足げな彼に、ミユは微笑んで顔を覗き込む。
それにフウタは、にかっと得意げな表情で。
「もちろん! ほら、綺麗に撮れてるだろ?」
「……あっ、ほんと。可愛い鳥さんだね」
「あはは。家に帰ったら、少し加工を加えて見栄えを良くしてから、印刷してアルバムに加えないと」
模型も好きだけど、こうして写真を撮ることだって、好きなフウタ。ミユもそんなワクワクした彼を見ていると、つい微笑ましくなってしまう。
「ちょっと家から離れた場所だけど、来て良かったわね。気持ちいい場所って言うか、私も好きな所だから」
ミユのそんな言葉。
フウタはもちろんと、答えた。
「僕も。なんだかリラックスできるしそれに。昔から何度も、ミユと一緒に来た、僕たちの思い出の場所の一つだから」
また、彼は笑ってこうも続ける。
「覚えてるかな? 一番最初ここに来たときなんて、僕たちは小さくて、どっちとも両親に連れられて、だったよね」
「うんうん。ちょっとだけだけど、覚えているよ。あの頃は私、怖がりで……。出てきたハチに驚いて、フウタに泣きついちゃったっけ。
ほら……あそこで」
ミユが指さした先、そこには小っちゃい子向けの、滑り台やアスレチックが一緒になったような、大きめの遊具などがある、遊び場があった。見ると今でも、あそこでは子供が何人も、遊んでいるのがわかる。
「昔はあんなに大きい遊具、なかったな。多分私たちが中学校にいた頃に、出来たのかな?
でもあの遊び場で、何回も遊んだよね!」
「だね。高校生の今じゃ、もう遊ぶのは難しいけどさ
でもあの頃も、良い思い出だね」
遊具を見ながら、ふとそんな事を思う、フウタだった。
――――
それからしばらく歩いてから、二人は噴水前の広場でゆっくりと。
水を高く吹き上げる噴水を横に、フウタとそれにミユは何気ない話をしている
「……フウタってば、勉強ももうちょっと頑張らないとね。
あと少しで期末テストもあるから、今のままだとちょっと厳しいんじゃない?」
「うーん、僕も復習だとか、してはいるんだけど、特に英語の文法がなかなか覚えられないんだ。
ミユはどう?」
「自分で言うのはあれかもだけど、私は大体の所は大丈夫かな。
国語に数学、英語に歴史地理……テスト範囲はちゃんと、カバー済みだから」
「さすがミユだね。……僕はそこまで頭、良くないからさ、羨ましいよ」
勉強に自信満々の彼女に、フウタは照れ恥ずかしいような、顔を見せる。
するとミユは励ますように……。
「そんなことないよ。フウタだって、もう少し頑張ればすぐ上達するんだから。
良かったら今度、家で一緒に勉強しよう。苦手な所なんかも、教えることも出来るしそれに、勉強が終わったら一緒に……イチャついたりね」
ついでにそんなことも言いながら、ミユは頬を赤らめていた。
これにはフウタも同じ様子だ。
「あはは……うん、そうだね。それにミユとの勉強も、悪くないし。
なら今度、その時間を作るから、その時に勉強を教えてほしいぜ」
「もちろん、私にまかせて。いつだって力になるんだから」
ミユは彼に、とびっきりの笑顔を見せる。
「だって私――フウタの事が、一番大好きなだもん!」
そう、二人は互いに両想い。
ミユはそう言うけど、フウタだってミユの事が、一番だ。
「ありがとう、ミユ。君にそう思ってくれて僕は、きっと幸せものだな。
けど、僕だって……」
しかし彼が言葉を続ける前に、ミユはふふんと得意げに笑って、そして。
「もちろん、分かっているよ!
でもよくフウタから言われるから、こんな時くらい私に花を持たせてよ、ね!」
そう言う、フウタの幼馴染み。
これには彼も仕方ないなと言う感じと、同じくらいにとても嬉しいっていう気持ちで、ほほ笑んだ。
こうして互いに、ラブラブな雰囲気。ある意味これが二人の日常でもあり、そして一番幸せな、そんな時間だ。