side秀吉
わしは今、幼馴染と学校に向かっておる。今年から高校2年になりこれからクラス分けの結果などがあるのじゃが、わしは多分Fクラスじゃろうな…隣を歩いている風音はどうじゃろうか?少し聞いてみるかのう
「そういえば風音よ」
「何?秀吉君」
「風音はクラス分けのテストはどうじゃったのじゃ?」
「え!えっとー……そ、そのー……」
なんだかオロオロしておるな相変わらずわかりやすいのう
「あまり自信はないようじゃな」
「う、うん」
「まぁ、わしも同じようなものじゃ」
それから会話が終わり二人で学校に着くと校門の方にたくさんの封筒を用意した西村先生がいる、生徒一人一人に封筒を渡しておるな
「次は木下に水守か」
「に、西村先生おはようございます」
「あぁ、おはよう、よしこれがお前たちのクラスの書かれた封筒だそれをよく読んでクラスに向かってくれ」
「「ありがとうございます」」
わしらは西村先生から封筒を貰い少し歩いてから封筒を開け中にある紙に書かれた文字を読む、そこに書かれていたものは
木下秀吉 Fクラス
やはりFクラスじゃったか勉強量を少しでも増やせばよかったかのう?まぁすぎたことは仕方なかろう
それよりも風音はどうじゃったのだろうか?
風音のことが気になり、わしは隣を見る、するとそこには、クラス分けの結果が書かれている紙を見てまるで現実逃避をしているような顔をした風音がおった。
「風音よ、その顔を見る限りダメじゃったのか?」
「う、うん……Fクラスだったよ………」
「やはりそうじゃったか、では一年間よろしく頼むぞい」
「え?」
わしが『よろしく頼む』と伝えると風音が驚きの表情を見せる……どうしたのじゃ?
「どうしたのじゃ?そんな顔をして」
「え!い、いや…その、秀吉君のクラスって」
「わしはFクラスじゃぞ?」
「え!そうなの!」
風音はわしがFクラスなのを知ると驚きの表情から嬉しそうな表情になり、わしに詰め寄ってくる
「どうしたのじゃ、風音よ!その…近いのじゃが…」
「あ!ご、ごめんなさい///」
すると風音は顔を赤くしてわしから離れる、そして少しの沈黙があり、しばらくしてからわしから声をかける
「それじゃ、行くとするかのう」
「あ、うん」
わしがそう言って校内へと向かって歩こうとすると
「あ!ひ、秀吉君!まって!」
風音に急に呼び止められる
「どうしたのじゃ?」
「え、えっと…その、」
わしが聞き返すと風音は慌てて何かを伝えようとしているのじゃが言葉を選んでおるのかなかなか返答が来ない
そう思っていると風音が大きく深呼吸をして口を開いた
「秀吉君、一年間よろしくね!」
風音は満面の笑みをうかべてそういった
「うむ、よろしく頼むぞい」
これがわしの二年目の高校生活の始まりじゃった