昨日書いてて楽しかったとは言ったけど面白いとは言っていない(最低の掌返し)
⊂('ω'⊂ )))Σ≡GO!!
あの一幕の後、私はリーファさんにコントローラを使わず飛ぶ随意飛行を教えてもらいながら新生アインクラッドのアスナさんの家へ目指していた。間近で見る本物のアインクラッドは想像してたよりも凄く大きくて何秒かは息をするのも忘れていた。…仮想世界に窒息死は基本無いらしいけど。今は東京では見ることが出来ないだろう幻想的な夜になっている。
私は火照った顔のまま隣を飛ぶ光輝を見る。光輝はさっきまで赤くなってた癖に今はもう平然としている。
その余裕が悔しい。
そう思いながら飛んでいたら気が抜けてしまい思わず態勢を崩した
「キャッ!」
落ちかけた愛美をアスナが抱きかかえ止める。先に行ってしまった光輝が振り返りながら聞いた
「愛美大丈夫?」
「だ、大丈夫。光輝は先に行って」
「光輝君、先に行って愛美ちゃんのお茶用意してあげて」
光輝は少し心配な顔をしたが女同士の方が良いと思ったのか頷いてキリトとアスナのログハウスまで飛んで行った。フレンドリストでキリトがいるのは分かっている。
どう考えても気を使われた事に気が付き
「すいません、気を使わせてしまって」
それを聞いた女性陣は首を振る。
「何言ってるの、女同士なんだから気にしちゃダメよ。」
「そうそう。愛美が仲間になってくれて僕たち嬉しいんだよ」
シノンとユウキの言葉に愛美は不思議と嬉しくなる。
今愛美はここにいる人達をフィクションの人物とは思っていない。言葉を聞きその言葉が胸の中に響くのだから。
そして随意飛行の師匠リーファは一転ニヤニヤしながら聞いてきた
「それで愛美ちゃんはさっき光輝君になにしようとしたのかな~」
「へ!?」
唐突の話題変更に愛美の顔は真っ赤に戻る。
そして周りを見たら殆どニヤニヤしている。
愛美は恥ずかしさの中一瞬逃げようかと思ったが全員愛美よりも早いし強いしで詰みである。
何歳になっても女性は恋愛話が好きな人は多いのだろうと改めて知った愛美なのである
★★★★★
愛美はログハウスの短い道のりで手短に話した。その愛美の顔の色は永遠と真っ赤だ。
(今まで誰にも言ってなかったのに……)
察してた人はいるが愛美は直接言ったことは無い。それなのにアスナ達に打ち明けた事に困惑していた。
まあアスナ達は先程の愛美の様子を見て言われずとも分かっていたのだが。
「でも…いきなりキスしようとしてたのは流石に驚いたわ」
とシノンは本当に驚いた顔してるのを愛美はやぶれかぶれで言った
「だって…光輝鈍感だからあれ位しないと駄目だって思って・・・」
「「あー」」
愛美の言葉に全員納得のあげた。
確かに光輝はあんまり女の子には興味なさげだ。それはアインクラッドの頃からだ。
······レインがここに居れば愛美に光輝はずっと愛美の事を気にしていたよって言えるのだが生憎レインは今は光輝と別れた後テレビ番組に出演して帰ってる途中なのでダイブしていない。
因みにアスナ達は愛美が来るまで光輝から愛美の事は聞いてなかった。
そんな愛美を引き連れアスナ達はログハウスに到着した。アニメでしか見たことがないそのログハウスに愛美は息を飲む。
「いらっしゃい。お帰り、アスナ。」
そう言いながら玄関を開けたのは予想はしていたが目の前で見るのは感慨深かった。
「ただいま、キリト君」
SAOの主人公、黒の剣士のキリト
その存在感は半端では無かった。キリトは愛美に近づき手を差し出した
「俺はキリト。光輝の世界から来たんだって。ゆっくりしてくれ」
愛美は慌ててキリトの手を取り
「あ、はい!ありがとうございます」
その後愛美は迎え入れられログハウスにでは更なる出会いが待っていた。
「おっ!来たわね!」
「ちょっとリズさん最初位普通に行きましょうよ。初めまして!」
そう言ってきた二人は一人はピンク色の髪で名前はリズベット。もう一人は小柄でツインテールの女性でシリカ。
愛美はまた驚きながら挨拶を交わしていく。そして一通り終わって席に着いたら光輝がお茶を持ってきた。
「あ、ありがとう」
そう言って受け取り飲んだ
「わあ…おいしい」
その愛美の隣では
「辛-----っ!!!」
光輝が思わず叫んだのを見て愛美はびっくりする。
そして隣から光輝のカップの中を見ればこれは辛いだろうという色の物体があった
「「ハハハハハハ!!」」
そんな光輝を見て周りは笑い始め愛美も徐々に笑い始める。
光輝はアスナから普通の水を貰ってようやく収まった。
「またはずれひいちゃった」
そう余りの辛さに光輝は涙目になりながら言う
光輝が言ったのはこのログハウスにある言わばロシアンルーレットのポットの事でお湯をそれに入れてカップに注げばランダムに味が変わるやつだ。愛美はそれを聞き自分のものを見る。愛美のはピンク色でさっき飲んだ通り美味しい。
愛美は呆れながら言った
「どうみても辛いのに何で飲むのよ」
「だって前に似たような色飲んだ時は美味しかったからてっきり今回もあれなのかなって思ってさ」
「…因みにまたって言ってたけど前は何だったの」
「前は味噌汁みたいな見た目だったのに小2の時の修行の時に口に入った泥水の味がした」
「突っ込みたいところが多いんだけど」
恐らく全員思っているがSAO組はもう慣れてしまったのかそこまでだった。
その後、愛美はSAOの人達との交流を深めた。
どんな話を振れば良いのか分からない愛美を見かねた光輝が自分のいた世界がどの位変わったのか聞いた所だ。
「へー、光輝の元いた世界って今2015年なのね」
リズがそう面白そうな声をあげる。
「それは確かに光輝がこの世界に初めて来た時未来に来たって勘違いしてもおかしくないな」
キリトがそう言う。光輝とキリトが初めて出会った時、光輝は未来に来てしまったと勘違いしてあたふたしていた。光輝は辛いお茶を水と並行して飲みカップを置いて答える。
「あん時は内心意味わかんなかったな~」
そんな事を言っている割に光輝は懐かしそうに笑っている。
そして少し恨みの視線を込めてキリトを見ながら言った
「あの時キリト、ゲームだから痛くないって言ったくせに普通に痛かった事はよく覚えているけどな」
「あ、あれはまさか光輝が普通に痛みを貰うなんて思わなかったんだよ」
その仲がよさげな様子は年の離れた親友だ。小1の時でもそんな存在がいなかった事を知っている愛美はその光景がなんか嬉しかった。
小1の時は光輝は愛美とはよく喋って他の人とも程々に話してた位。小2以降はその程々すら無くなっていたが。
そしてそうやって光輝の笑い話をしてた時、ログハウスの扉が開いた。そしてリビングにやって来たのは
「ただいまです!」
小柄な白色のワンピースを着ている少女でワンピースには少しに合わないかもしれないがその腰に立派な片手剣がある。名前はユイ。キリトとアスナの娘である。
「お邪魔します」
「お邪魔する」
愛美はその二人を見て驚いた。
一人は亜麻色の髪で青を基調とした服。
もう一人は金髪の美少女である。二人とも小説の表紙や扉絵に何度も載っているから直ぐに分かった。
(ユウキさんもそうだけど…ユージオも生きてる……私の知っているSAOと全然違う)
思っている事は結構失礼だがある意味しょうがない気もする。本人に思わず言わないだけマシだろう。
愛美の世界では2次元の存在、そして今の最新刊の1つ前の話でユージオは亡くなっているのだから。愛美は日本から送られたその話を見て泣いたから印象に残っている。その2人は愛美に気が付きアリスが厳しい視線をキリトに向けた
「キリト、お前はまた女性をたぶらかしたのですか?」
「え?」
と愛美は疑問符の声を出す。キリトはその言葉を慌てて否定した
「ちちちち違うぞ!今度は光輝が連れてきたんだ!」
そう慌てて否定したキリトを見た後アリスは光輝を見る。光輝はお茶辛いって顔を残しつつもアリスに頷き今度は愛美を見る。愛美は思わず少し頭を下げた。それでキリトの言葉に嘘が無いと分かりアリスは愛美に謝った
「間違えてしまいすまない。」
「あっ、いえ。大丈夫です。」
「·····これって俺が謝られるべきじゃないか?」
「お前は普段の行動を振り返ってみなさい」
とアリスが言えば愛美以外の女性陣とユージオは頷いてこの場に1人も味方がいない事を悟ったキリトなのである。
そしてユージオとアリスも談笑に混ざり始めた。
「そちらの世界にも騎士はいないのですか?」
「騎士は昔のヨーロッパとかにはいたんですけど·····日本はどちらかと言うとやっぱり武士とかですね。」
「そこら辺は俺達の世界と大差無いんだな」
とキリトは言う。ぶっちゃけフルダイブ技術と拡張現実の技術以外は普通に光輝と愛美がいる世界と大差ない。だがこの2つの技術があるのと無いのとで世界のレベル差は大分明らかだ。この2つだけで色んなものが進化してきた。医療の手段等にもフルダイブが使われるし手足が動かせない人もフルダイブの学校に行けば普通に学校生活を送れる。
愛美はそんな本物の異世界の人達との会話が楽しく時間を忘れ始めていた。しかし光輝はそんな楽しそうな愛美を見ながら少しずつ暗い顔になって行った。その理由は自分が今までしてきた事の説明
(·····言わなきゃ)
光輝は気分が重くなるがそう決意し愛美に向いて話しかけた
「その·····愛美」
「ん、なに?」
愛美は微笑みを止めて不思議そうな顔で隣の光輝を見る。光輝は何やら苦悩の顔になっていて愛美は一気に心配な顔になった。光輝はそんな愛美の表情に気がついているが口を開いた
「その·····ちょっと外行かない?」
「え?」
「ここじゃダメな訳?」
とリズベットが聞いたのを光輝は返す
「いや·····別にここでも良いんだけど・・・多分皆気分悪くなると思うし」
「別に良いわよ。それに、そんな事言われたら逆に気になるじゃない。」
そう言われ光輝は周りを見渡す。そうすれば全員頷いたのを見て「分かった。」と返事して光輝は愛美に向いた。愛美は最初もしかしらあの返事をくれるのかもしれないと考えたが違うと光輝の顔で分かった。だけど他に何なのか分からず光輝を待つ
「これから話す事で愛美が俺を軽蔑しても俺は良いと思う。だけど·····愛美には知って欲しいから」
いきなり不穏な事を言われ空気が少し冷たくなる。愛美もそれを感じたのか少し声が変になりながら言った
「な、なに?」
光輝は深呼吸した後、その重い口を開いた
「俺は·····歴史を守る為に、5人の敵を殺した」
「·····え?」
愛美がそんな声を出した。
キリト達はその話かとなりながら誰も口には出さなかった。
光輝はキリト達には既にタイムパトロールでやっている事を話している。最悪は敵を殺す事も、だ。だがそれでもキリト達は光輝の仲間であり続けた。それが光輝の救いだった。
だけど愛美は違う。愛美は普通に生まれ普通に育ってきた。当たり前だが殺人はダメということも教えられずとも知っていた。しかし光輝は今、その殺人を5回してきたと言う。笠木と同じ殺人をだ。
愛美の頭が理解不能のループに陥り始めた時光輝は言った
「悟空さん達の物語を知っているなら知ってるかな。ナッパとターレス、セルにブロリー、そしてジャネンバ、そいつらを俺は悟空さんたちの歴史を守る為に殺した」
アニメではよく敵を殺す事を「倒す」と言われる。それは子供達に過激な発言を覚えさせない為でもある。だがよく考えてみれば正義のヒーローが「お前を倒す!」ではなくていつも「お前を殺す!」何て言えばだいぶ怖いヒーローだろう。だが光輝は倒すというのではなく敢えて殺したと言った。本当の自分を知ってもらう為に
「····」
黙ってしまい顔を下げた愛美を見ながら光輝は胸が苦しくなっていくのを感じながらも言った。
「俺はその5人を殺した事を正当化するつもりなんてない。地獄に行けって言われるなら俺は喜んで行く。だけど·····愛美には·····ホントの俺を知って欲しかったから・・・ごめん·····」
そう謝った光輝を愛美は少し泣きかけながら見上げた。なぜ謝るのか分からないからだ。光輝は・・・決意していたのにも関わらずその眼に涙を見せながら最後に言った。
「俺はもう·····この手は血で濡れたから・・・君が大好きって言ってくれた西沢光輝は·····もう・・・いないんだ」
その言葉に愛美は大きく眼を見開いてその眼に大粒の涙が出てきた。何で出る涙なのか本人にも分からない。だけど·····目の前にいる光輝は・・・既に人を殺したという。
例えそれが愛美にとっては2次元の存在でも、光輝の眼がそれを本気でやったと言っている。愛美はそう認識し始めたら目の前の光輝が殺人犯というレッテルに見えて·····
「·····ごめん・・・少しだけ時間ちょうだい」
そう顔を見せず言って速攻で立ち上がり外に出て行った。光輝は手に顔を埋めて泣きながらその場にいた面々に謝った
「ごめん·····想像以上に気分悪くなった」
自分でも涙が抑えられなかった。何年も前からこうしようと思っていたのに·····決意していた筈なのに・・・本当は嘘をつきたかったのかもしれない。俺は誰も殺してなんかなく皆気絶なりで済ましたんだって。そうやって愛美の俺への印象を良いままにしようと思ったのかもしれない。
あいつらを殺してきた事に後悔は本当に無い。歴史を·····回り回ってキリトや愛美達を守る為に俺はそうやって来た。
だけど·····愛美からすれば俺はもう笠木と同じ『殺人者』
同じ穴の狢だ。どんな理由であれ俺はもう愛美には·····
どんどん暗くなって行った光輝に励ましの言葉を送る事を出来たものはいなかった
★★★★★★
アインクラッド 22層 湖畔付近
キリトとアスナとユイのログハウスより少し離れ、大きな湖が目の前に広がるこの場所に来て愛美は体育座りをして膝に顔を埋めていた。
私って·····私は・・・何で·····あの時は笠木を光輝が殺してたとしても責めないって・・・幻滅なんかしないって·····決めてたのに
でも···笠木が生きてるって知った時、もしかしたら嬉しかったのかもしれない。光輝は誰も殺していないって・・・。
そうする事で私の目の前にいた光輝をどこか・・・私のヒーローにしようとしたんだ
愛美は自分の行動を振り返り意味分からなくなる。
愛美は1度は光輝が笠木を殺していたとしても光輝を責めないと決意していた。それ自体は笠木が生きていたからその決意は意味無かったが愛美は正直安堵もしていた。光輝が世間的には殺人犯では無いということに。
そしてもし自分の彼氏に出来たら・・・自慢出来る黒い所が1つのない彼氏のままにしたかったのかもしれない。
それはまるで自己保身のそれで
「····最低だ、私」
光輝から真正面から殺人を犯したと言われた時、頭が真っ白になった。不意打ちだったのもあり余計に、そして人なんか殺してないと思っていた光輝から凄い辛そうな顔で言われたからそれが本当なんだと知った、知ってしまった。
その時感じた感情は言葉では言い表せない。悲しいのか落胆したのか怒りたかったのか·····本人にも分からない。
「あ・・・う·····う」
愛美の瞳から涙が出始め拭おうとするが止まらない。
―――本当に·····私の知っている光輝じゃないの?
愛美が3分程泣いていた時、愛美の後ろから愛美の懐かしさを感じさせる声が聞こえた。その人は心配な声で愛美の背中に声をかけた
「大丈夫?」
その声を聞いた瞬間、愛美は一旦泣き止んだ。というより驚きで泣いてる暇がなかっただけかもしれないが。
愛美からすれば8年前に聞いたっきりの声。だけど西沢家の中では1番聞いた声で愛美自身自分でも1番懐いていたと思う。光輝と一緒に自分の親の代わりに映画やプールに連れて行ってくれ本当の妹のように可愛がってくれた・・・でも笠木のせいで既にこの世にはいない筈の人
愛美はゆっくりと振り返った。
そこに居たのは大人の女性で恐らく種族は鍛治妖精レプラコーン。髪は赤色でメイドさんがよくしているカチューシャをしている。そして日本人だけの顔つきには見えない顔をしている。その腰には二刀がある。その人を見た愛美は思わず·····
「おねえ·····ちゃん」
愛美は一人っ子だ。だから兄弟はいない。だけど咲良が愛美をお姉ちゃんと呼ぶように、愛美は西沢家の長女、西沢麗華をよくお姉ちゃんと言って光輝とついてまわっていた。麗華も愛美を可愛がっていた
だが麗華はもういない。そう気づいたら愛美は思わず口を押え謝った
「ご、ごめんなさい!」
だが女性は気にせず愛美の隣に座った。愛美は見れば見るほど麗華にそっくりの女性に困惑する。そんな愛美に微笑み言った
「光輝君も初めて会った時、そんな反応だったよ」
「……え?」
光輝の名前が出てきて愛美は思わずそう言った。女性は視線を湖に向けながら言った
「私の名前はレイン。初めまして、愛美ちゃん」
「……私の事知ってるんですか?」
この世界の人達は光輝以外愛美からすれば全員異世界人だ。つまり普通なら誰も愛美の事なんて知らない筈なのだ。だけどレインはもとから知っている風だった。気になるのは当然だった。レインは湖から愛美に視線を向けて言った
「うん。光輝君がよく話してくれたよ」
「光輝が……」
その名前を今聞くと胸が締め付けられる。先程までしていた思考が頭によぎる。そして自分はどうしたいのか分からなくなる。
光輝の罪を知った今、自分はどうしたのか…
「聞いたよ、光輝君があの事を話したんでしょ?」
レインがここに来た理由は今日の予定が全て終わった時、少しだけダイブしたらアスナからメールが来ていて先程までの光輝と愛美の顛末が書かれていたのだ。
それを見た後、レインは光輝とレイン、それから七色ことセブンの三人で買ったアインクラッド47層のプレイヤーホームから来たのだ。愛美の居場所はフレンド登録をしているアスナから送られたのを見て来た。
愛美はレインが麗華では無いと分かっているのに話してしまう
「…はい。でも幻滅したのは光輝にじゃなくて…私自身になんです。私は…光輝の事が好きなのに……光輝を励まして許すどころか逃げて来たんです。光輝に…あの時の光輝はもういないって言われて…」
落ち込んで膝に顔を埋めている愛美を見てレインは愛美をゆっくりと抱擁した。愛美はレインの胸に顔を当てられレインはそんな愛美をなでる。愛美は最初こそ目を見開いていたが徐々に目に涙をためて泣き始める。
そんな愛美をレインは3分ほど撫で続けて優しく言った
「……愛美ちゃんから見て光輝君は変わったように見える?」
「……え?」
愛美は涙目のままレインから少し離れて聞き返した。レインは愛美からすれば見れば見るほど麗華にそっくりで今は何とも言えない気持ちになっているがレインと話せば気持ちが落ち着いていき冷静になっていく
「姉の立場から言わせてもらうと光輝君は全然変わっていない。アインクラッドに居た時も、タイムパトロールになった後も…負けず嫌いで涙もろくて…どんな時も諦めない。あと無駄に正直すぎるのも」
愛美は黙ってその言葉を聞いていた。どれも心当たりがある。1つだけ知らないと思ったのは光輝はそんなに涙もろかったかな?という事だがそれは愛美がアメリカに行った後の事なのだろうと勝手に納得した
そして愛美は今日一日、光輝と遊んだ時間を思い出す。どれも今まで体験した事のないものばかりで心は人生で一番高鳴ったと自分でも思っている。そしてその隣には光輝が必ずいてくれた。その光輝は小1からなにか変わったのだろうか…一人称が僕から俺に変わった以外の変化…
「余り無いかも…しれません」
そう結論を下した愛美にレインは頷いた。
「だからって私達は光輝君を褒めたりなんかしてない。人を殺すのは悪い事。だから褒めもしなければ否定もしない。その殺した人達がなにもやっていない一般人なら全力で怒って罪を償わせるけどね。だって光輝君は私達の大切な仲間で…私の大切な弟だから」
「おね…レインさん……」
つい昔の癖でお姉ちゃんと言いそうになったが何とか止まり言いなおす。言いなおした事をレインは気にせず続けた
「強大な敵への人殺しを肯定もしない。否定もしない。だって光輝君はそうする事で沢山の人を救ってるんだから。」
嘗てレインたちが高校生の時に襲ったグリームアイズとコボルドロードのロボット。光輝が遅かったら帰還者学校は崩壊、その後大都市に繰り出せば何人死んだのか想像がつかなかった。もし光輝がその光景を見ていたら間違いなく病んだ。
「だから愛美ちゃんは愛美ちゃんの答を、光輝君に伝えたら?」
その言葉を愛美は聞き五秒後頷いて愛美は決意の顔で立ち上がった。それを見たレインも立ち上がりログハウスまで二人で歩く。そして元々距離は短かったので直ぐに着きレインがインターホンを鳴らす。
そうすると出たのはアスナである
「こんばんわ、アスナちゃん」
「うん。いらっしゃい、愛美ちゃんはお帰り」
「その…いきなり出て行ってすいませんでした」
「大丈夫よ。さ、入って」
ログハウスに入りリビングにも入ると光輝が上の空であった。愛美が帰っているのも気が付いていない。そんな光輝がなんか面白く少し微笑み近寄った。ほかのメンツは少し2人から離れた。
「光輝」
愛美のその言葉に光輝は漸く愛美が帰ってた事に気が付いた。光輝は意識してないのかもしれないが割と何を言われるのか怖がっているようにも見える。そんな光輝に愛美は面白いと思いながら言った
「私、まだ決闘をしたことないから決闘してくれる?」
「え?」
確かにまだ決闘は早いと思って誰も教えていない。愛美はその決闘を光輝とすると言うのだ。はっきり言って愛美に勝ち目はない。そんな事は愛美にも分かっている。愛美は光輝の修行模様を見ていただけで戦いのたの字を知ったのも今日が初めてだ。
だが愛美はそんな事は関係ない。決闘が大事なのだ。気持ちを落ち着かせ光輝と向き合う為の決闘が
「……分かった」
「ん、ありがとう」
光輝は立ち上がり周りを置いてログハウスから出て目の前の庭に出た。愛美も光輝について行き光輝と相対した。
レインやアスナ、キリト達は観客として二人を見る。光輝は愛美の真意が分からない。てっきり帰ってきたら軽蔑されて罵られて…と思っていたのにだ。
光輝はメニューを開き決闘申請のページまで行き愛美に申請した。愛美はその申請を全損決着モードを選択しOKを押す。そして2人の間に決闘開始のカウントダウンが現れる。光輝と愛美はそれぞれの一刀を取り出した。愛美は光輝の一刀の姿を手抜きだとは思っていない。光輝は勝負には全力で答えてくれる、そう思ったからだ。
カウントダウンが迫る中観客のアリスは愛美指導チームの面々に聞いた
「実際の所あの愛美という者はどれほどの者なのですか?」
それにユウキが答えた
「センスは良いと思うよ。最初は怖くて眼をつぶってたけどそれ以降は一回もらった攻撃は普通に対処してたし」
「そうね、それに案外思い切りのよさもあるわ」
そうシノンが続ける。シノンの言葉にリーファが頷き続けた
「でもやっぱり今日から始めたからか動きが単調だとは思います」
3人の所見にアリスは納得した。その隣ではユージオが懐かしそうに言った
「僕もキリトから剣を習った時はあんな風だったなぁ」
過去の剣を習い始めていた時を思い出していたらとうとうカウントが0になった。愛美は恐怖を押しのけ光輝に突撃した。光輝は動かずに愛美を迎え撃った。
「やあ!!」
気合を入れて愛美は剣を上段から振り下ろした。光輝はそれを最小限の動きで左にずれて躱した。愛美は直ぐに剣を横払いにして攻撃する。光輝はそれを体を丸め右に回転ジャンプでずれて躱す。そして腕から着地をすれば宙に浮かせたままの足を愛美の足に素早く足払いをかけた。それを見た面々は
「あちゃー、これは……」
とリズベットが言った瞬間、愛美はその背中から翅を出した。そして倒れる事無くむしろ自分の下半身の近くにいる光輝に剣を振り下ろした。
「――!」
光輝はまさか今日習ったばかりでそれも完璧じゃなかったのに土壇場で随意飛行を成功させた愛美の技量に驚くのと同時に光輝はバク転の要領で愛美の剣を持っているその腕を蹴り上げた。
それにより愛美の手から剣が上空に舞う。光輝はバク転をしていたので少し愛美と距離を離し着地した。
直ぐに光輝は無防備な愛美に走る。愛美は空から戻って来た剣をキャッチして光輝と切り結ぶ。
剣と剣がぶつかり合う度に火花が散る。そんな二人の表情は光輝は楽しさによる微笑み、愛美は必死故の歯を食いしばっている顔、だけどどこか楽しそうな表情だ
何度も飛ばされては光輝に肉薄している
「正直意外ですね。平凡に暮らしていると聞いた愛美が光輝にあそこまで食らいつけるとは」
そうアリスの言葉にキリトは頷く。光輝がHPが減っていないのに対し速いスピードでHPが減っていく愛美を見ながら言った
「ああ、光輝のアルフは攻撃の余波ダメージを貰わないから一見光輝が圧倒的に見えるけど愛美もまともな一撃を貰わないように立ち回っている」
光輝のアルフは体力が少ない代わりに剣と剣をぶつけた時にでる余波ダメージや剣で攻撃を防御した時のダメージがない。だからそれを受けまくっている愛美が圧倒的に不利。愛美はそれには気が付いてるが光輝の攻撃はどうやっても剣で止めるしかない。中途半端に避けた時、あっという間に押し切られるのが分かっているから。
光輝にダメージを与えるには光輝の体に直接叩き込むしかないのが現状だ。だがそれは使っている人間が使ってる人間なのでそこら辺のボスモンスターをソロで倒すくらい至難なのだ。ALOの掲示板ではもう寧ろ光輝がボスモンスターじゃないの?って言われてる。
光輝と愛美は愛美が距離を取り一旦止まった。
「はぁ…はぁ…分かってたけど強い」
「まあ、五年間ずっと修業してるからな。」
愛美はそう聞きながら自分のHPを確認する。元々ニュービーなのでHPが低くもう赤色の危険域に入っている。だけど仮にHPが多くても結果は同じだっただろう。つまり次が最後。
光輝は剣をしまった。愛美は思わず怒ろうとした。だけど光輝が直ぐに両手で高速で印を組む。そして印を組み終えた後左手で右手首を持ち右手から青白い雷鳴が出現した。愛美は呟いた
「……千鳥」
「正解。次が最後だ」
「……上等よ」
愛美はそう答えソードスキルの態勢になる。突進技「ソニックリープ」だ。雷鳴の音が鳴り響く中踏み出したのは同時。現実世界では出すことの出来ないスピードに乗って愛美は超スピードで突撃している光輝の動きをよく見る。
――千鳥があれと同じなら写輪眼がない光輝はカウンターが取れない筈
そう心で言いながら愛美は光輝の体を捉えもう少しで当たるという所で光輝がめちゃくちゃなスピードで剣を振り下ろしてる内側に行って光輝の体にソニックリープが掠る。そんな光輝のむちゃくちゃな回避行動に愛美の表情は驚愕に染まる。光輝のHPが少し減ったが光輝はその腹部ががら空きの所に
「千鳥!!」
光輝がそう叫びそれと同時に愛美は思わず目を閉じた。
そして少し時間が過ぎ恐る恐る眼を開けると愛美の腹部ぎりぎりに千鳥が止まっていた。それを見た愛美はため息をついて
「はぁ…リザイン」
その瞬間二人の上空にWINER光輝と出てきてファンファーレ-がなった。光輝の連勝記録がまた伸びたが光輝はそんな事を気にする事が出来なかった。この決闘が終わり愛美に何を言われるのか分からないからだ
愛美は自分の剣を腰の鞘に入れた。そして何か言おうとした光輝の胸に倒れて来た。
「え、愛美!?」
光輝の胸に飛び込んだ後、愛美はそこで深呼吸してまた離れた。光輝は不安げな表情で愛美を見る。
愛美はそんな光輝の顔が終わりどこかで見たなと思ったら光輝が間違えて愛美の分のおやつも食べてしまった時に愛美を見ていた顔だと思い出し
(ほんとだ、全然変わってない)
キリト達は特に干渉せず見守る。愛美はそんな不安そうな光輝の顔を見ながら自分の決意を話し出した
「……人を殺すのは悪い事。でもね、私は決めたよ。例え光輝がそうしていたとしても私は…ずっと光輝の味方でいるって」
「え……?」
てっきり絶交的なことを言われると予想していただけにそんな変な答えになる。愛美は特に気にせず、それでも決意しても恥ずかしいのか頬を赤くしながら続ける。と言うより周りの視線も忘れ叫んだ
「私は…光輝が……西沢光輝の事が好きです!」
そう半ば叫びながら愛美は告白した。
お疲れ様です。
ぶっちゃけこの話まで愛美について分かっていることって
①容姿が日本人離れ
②西沢家と仲がいい
③光輝の事が好き
④櫂家とも仲が良き。咲良の姉的ポジション
と言うたったの4要素だけ。うん。ごめんなさい。全然深堀してません。後はサブカル女子という事位?
ま、またどこかで書こう。うん。
(*´∇`)ノ ではでは~