光輝と愛美のお話です。年内最後です
⊂('ω'⊂ )))Σ≡GO!!
光輝の大々的な生インタビューから翌日、私と光輝はまたALOにやってきた。私は一昨日選択したウンディーネでキリトさんとアスナさんのログハウスに来た。昨日来なかったのは私がおじいちゃんとおばあちゃんの家に行っていたから。
現実世界とは違い感覚的に体が軽くなった気もする。近くにあった小さな鏡を見るとそこには現実と同じ蒼色のロングヘアで現実世界では出来ない服装の私がいる。だけど不思議と現実世界の私とは別人の様にも見える。
現実世界で私は髪の毛と眼の色のせいで日本の小学校でもアメリカでも避けられていた。ヒソヒソ話しもされたしあの時の村田にいじめられていた原因もこの容姿だった。正直に言ってしまえば今でも街に繰り出せばあまり気分の良い眼では見られない。だから私は帽子を被ってるし。
でも……この容姿が嫌な訳では無いんだ。だってこの容姿が無かったら私はきっと光輝と仲が良くなる事なんて無かったから。
「全然……変わってなかったな」
私は自分の手を触れながらそう呟く。その手は光輝と初めて話した時、私が走ろうとして転けた時に光輝が咄嗟に掴んでそのまま保健室まで行った時のこと。
一昨日も昨日も……仮想世界と現実世界で光輝の手を掴んだ時、とても嬉しくてドキドキして……初めて光輝と手を繋いだ時と何も変わっていなかった。そしてその時感じた感情も……。
私はきっとあの時に恋をしたんだ。クラスの皆が助けてくれなかった中その手を伸ばして助けてくれた光輝が……私の手をずっと握っていて「1人じゃないよ」って心で思ってくれたから。
今思い出したらたったそれだけで? って言われるかもしれない。単純って思われるかもしれない。だけど……恋は単純なものなんだと思う。
だって……あの時も今も暗闇にいた私を照らしてくれた光輝の事を考えただけでこんなに胸が高鳴って……5年前のあの日の喪失感は思い出すだけでも苦しくて。成長して帰ってきた光輝を見た時、嬉しさと同時にその成長した光輝を見るだけでもう光輝の事しか考えられなくて……
「心の声が漏れ出てるわよ」
「へ!?」
愛美が赤面しながら振り返ったら主にエメラルドグリーンの皮装備に頭部には青い帽子を被って銀色のロングヘアを持っている女性がいた。その顔は麗華やレインに似ている。愛美は咄嗟に知り合い図鑑を脳内で開き目的のページを見つけた。
「えっと……セブンさん?」
確か光輝に英語とか教えて……違う世界とは言えマサチューセッツ工科大学を12歳で首席卒業した天才少女。歳は私よりも1つ上。だから今は高校1年生の筈なのにアバター越しでもその育ちの良さが滲み出ている。そしてお姉ちゃんの実の妹。
セブンさんは被りを振って
「もう、さん付けは堅いからセブンで良いわよ。1つしか違わないんだし。あ、それか愛美ちゃんも七姉ちゃんって言ってくれて良いのよ?」
そう楽しそうに言ってくる。レインが陰ならセブン……は陽だろう。性格的には対極な気もするけど姉妹仲は良好、そこに光輝も加わる事がよくある。
その仲の良さは愛美が光輝の彼女になっていると自分に言い聞かせても嫉妬する位だ。パーティーの時に途中参加してきたセブンと光輝のやり取りしている姿が見ようによっては恋人同士のそれに見えたし愛美もその時は嫉妬した。
「あ……えっと……」
流石に昨日の今日会ったばかりの人を姉呼ばわり……いやレインもそう呼んでいるから今更なのかもしれないが麗華と瓜二つのレインと違いセブンは似ていると言うだけで個性が出ているから姉と呼ぶには何か少し変なのだ。それがセブンにも分かってるのかしつこくは言わずに言った
「まっ、そう無理に言う必要は無いわ」
「は……はぁ」
「でも光輝君の事を無意識に口走っちゃうなんて……ラブねぇ」
そう面白そうに言ったセブンへ愛美は赤面する。確かに前までなら無意識にでも光輝の事は言わなかったのに今は平然と言うようになってしまっている。それがニヤニヤしながら言ってきたセブンを見てたら余計に恥ずかしくなったのだ。そして聞きたい事だけ聞いた
「その……どこから言ってました?」
「あの時も今も暗闇の〜って所から」
それを聞き愛美は顔を羞恥で隠す。まさか口に出ていたとは……自分も相当重症だなと思ってしまった。そしてそれを誤魔化す為に愛美は周りをキョロキョロして光輝を探すがいない。因みに2人が今ダイブしている場所は光輝のベッドからである。セブンは愛美が光輝を探しているのに気が付き
「光輝君ならもうちょっとで来るわよ」
その言葉に愛美は疑問符を浮かべる。何故なら光輝が最後にログアウトした場所は愛美と同じこのログハウスなのだ。ならば普通に考えれば光輝だってここに出る筈じゃないの? と思ったのだ。現に一昨日ここでログアウトしたセブンはここに出てきた。
そんな愛美の疑問の表情を見てセブンは
「あ、愛美ちゃん知らないのね」
そうふふーん! という感じで言ったセブンにムッとしながらも知らないのは本当なので眼で先を促す
「光輝君が来たらその可愛さに絶対にやられちゃうわよ?」
「……え?」
何故そんな事を言うのが愛美には全く分からない。光輝が可愛いのは小一から知っているがまだ悶絶何てした事はない。今も成長してふっと力が抜けた時は可愛いと思う時はあるがやはり悶絶はしない。
そう思っていたらセブンはベランダの方を向いた。愛美もつられて見てみるとそこに1人のアバターが降り立った。
髪は少しふわっとしていて黒色ではなく薄い金色だ。そしてその頭には2本のこれまた薄い金色の猫耳がピクピクしている。下半身に眼を移すと腰あたりに尻尾がぐるぐるになって巻かれている。
「あれ? 七姉ちゃん来てたの?」
その第一声によって愛美は誰なのか分かり口を手で隠してその頬が赤くなっていく。そしてキラキラしている眼でベランダに降りるなり翅を仕舞った人を見る。
セブンは疲れている目で言った
「課題をやりにね。全く……セブンちゃんはもう大学を卒業しているのになぁ!」
セブンがそんな事を言っているが愛美の耳には届いていない。何故なら目の前の存在に心が絶賛奪われているからだ。光輝に初めて恋をした時と同じ感覚に陥る。心臓がドキドキし始めその鼓動の音が聞こえるのではないかと思った。そしてキラキラして頬を赤く染め口を手で隠しながら呟いた
「もしかして……光輝?」
その言葉に光輝は愛美を見て
「そうだけど? 何か変かな?」
猫妖精ケットシーは普通の種族だから変な特徴はないはずなんだが……そんな事を思っていたら愛美がキラキラして見ているのに気がついてこのアバターになった時に皆にされた反応を思い出したと同時に……
「可愛いーーーーっ!!! 」
そう言われてステータスを超えてるんじゃないかと思うスピードでケットシー光輝に抱きついた。そして光輝の頭を無理矢理持って自分の胸部に押し付けた。
光輝はアバターとは言え愛美の女性特有の柔らかさに顔が何故か赤くなる。そしてまたドキドキし始め光輝は離れようとするが愛美は離さず悶絶中。
その光景をセブンはやっぱりね〜とか思いながら見ている。
「可愛い可愛い可愛い!!」
そう連呼しながら愛美は光輝のピクピクしている耳を触る。光輝は普通の人間には無い部位だからかくすぐったい。
「く、くすぐったいから止めて……ひゃう!」
くすぐった過ぎて光輝は変な声を出した。それを聞いた愛美はピタッと止まり光輝を見た後また硬く抱擁し
「あー! もう可愛すぎるよ──っ!!」
ここから愛美の暴走が止まるまで5分程要した。5分経っても愛美の顔はもう絶賛悶絶中という事がよく分かる。
愛美の顔を胸部に押し付けられる事から光輝は漸く解放された。息が出来ず苦しかったがそれ以上に愛美の胸の膨らみを間近で感じてしまいそれが余計に羞恥心に歯車をかける。本人の愛美は光輝の猫耳ケットシー姿に悶絶していて胸部に押し付けていた事は忘れているが。
「いやー愛美ちゃんの暴走具合を見てるのが楽しかったわね〜」
そうセブンがのほほーんと言っているのを聞きながら愛美は未だに光輝を弄っている。光輝はされるがままになってくすぐったさを耐えている。
「も……え、愛美行くんでしょ?」
「もうちょっと触らせて〜!」
「う〜」
2人は今日、ALOの中で初デートする為にここに来たのだが思わぬ時間ロスだ。光輝は昨日テレビ局から開放されたら櫂達と外食に行こうとした。確かに店の中には入れたのだが光輝は帽子を被っていたのにも関わらず光輝という事がバレて大騒ぎになった。今考えれば変化しとけばよかったと櫂達に思わず言ったが咲良がお兄ちゃんじゃないとダメと言われて嬉しかった。
だから今日本当は外で愛美と初デートだった筈なのだが昨日のそれを受けALOでする事になったのだ。光輝は今最も世間に注目されている人間、愛美は見た目が目立ち過ぎる。
光輝は自分だけならば良いが愛美にまで面倒な事が起こるのは良しとしなかった。
10分後、愛美は漸く光輝弄りを止めて満足そうな顔をして離れた。
「はぁ……1年分の寿命を縮めた気がする」
「何でだよ」
そう光輝がツッコム。そして光輝は立ち上がったのを見て愛美も立ち上がる。
「じゃあ七姉ちゃんまたね」
「ええ。ちゃんと愛美ちゃんをエスコートするのよ〜?」
「わ、分かってるよ」
2人はその後ログハウスを出て新生アインクラッド第47層のフロアまで行く為に転移門の場所へと向かう。その間に愛美は光輝に聞いた。
「でも光輝、何でケットシー?」
そう、光輝のアカウントはアルフだった筈なのだ。それなのに今隣にいるのはケットシーの光輝である。混んがるのは普通な気もする。光輝は歩きながら説明する。
「うーんと……まぁ簡単に言うなら修行」
「……はい?」
そう素っ頓狂な声を出す。何故ケットシーになる事が修行何だ? と思ったのだ。だがきちんと光輝なりの理由がある。それは新しい扉を開く為の光輝なりの修行の仕方なのだ
「愛美、超サイヤ人4って知ってる?」
その言葉に愛美は頷いた。
ドラゴンボールGTと呼ばれる作品で悟空が強大な敵と戦う為に変身したのがその超サイヤ人4なのだ。変身シーンは感動ものでその姿も正にサイヤ人の究極形態と言われても通用する。
服ははだけ服が無くなる代わりに赤い体毛が上半身に出てその赤い体毛と筋肉が良く目立つ形態。眼も金色に瞳孔が黒という従来の超サイヤ人とは違うのが特徴だ。
最近だとサイヤ人の神と言う超サイヤ人ゴッド、その超サイヤ人ゴッドを通常形態と捉え超サイヤ人ゴッドの状態から超サイヤ人に変身する超サイヤ人ゴッド超サイヤ人という変身も存在する。難易度的にはゴッドの方が低い。条件さえ満たせれば光輝でも直ぐになれる。
「でも……超サイヤ人4とケットシーになんの関係が……」
そこで愛美は光輝の今はふらふらと動いている尻尾を見て某推理漫画の様に「ピキーン!」となりもしかして……と思いながら
「もしかして尻尾が関係してるの?」
「正解。サイヤ人って皆生まれた時は尻尾を持っている人が全員なんらしいけど俺は地球人からサイヤ人になったからかそんな尻尾も無くて……体の後ろの方を見ても尻尾の穴も無いんだ」
そう言えば現実の光輝は尻尾なんて無い。服を脱いでもらったら尻尾が出る為の穴があるのかもしれないが本人曰く無いらしい。日常生活や超サイヤ人3まではそんなに困らないが超サイヤ人4になりたいのならば尻尾はいる……筈。少なくとも愛美の知識ならばいる。
「じゃあ……尻尾を生やすために?」
その言葉に光輝は首をこてんとしたが愛美は全部を知っている訳じゃないのかと分かり言った
「あ、尻尾が無いとなれない訳じゃないんだよ。現に時の巣にいる悟飯さんは尻尾なんて無くても超サイヤ人4になれるし」
「えぇっ!?」
愛美の知識では超サイヤ人4になる為には先ずある程度の戦闘力と尻尾を生やす事が必須。そして満月かそれに準ずるものを見て大猿化。その際その大猿が黄金だったら半分は成功。そして本題はその大猿化になった後、理性を取り戻しその大猿のパワーを自在に使えるようになった時、初めてその超サイヤ人4に変身出来る筈なのだ。しかし光輝は曰く尻尾自体は要らないと言う。……と言うより愛美からすれば
「ご、悟飯も超サイヤ人4になれるのっ!?」
今は2015年の夏だ。それまでに悟飯が超サイヤ人4になった事なんて公式では無い。だからこその驚愕なのだ。しかし悟飯と共に戦ってきた光輝からすれば
「勝手に人の限界を決めるなよ」
「あ……ご、ごめん」
そう自分の失言に気が付き謝った。その本当に申し訳なさそうな表情を見て光輝は
「俺も……ちょっと怒ってごめん」
「今のは私が悪いよ」
そう少し悪い雰囲気になりかけ光輝はその右手を愛美の手に持っていく。愛美もそれに気が付き少し照れながらその手を握る。そうするともう悪い雰囲気が無くなり赤の他人から見ればピンク色のオーラが見える。
そしてそうなった時、愛美はもう一度聞いた
「じゃあ……尻尾がいらないのにどうして修行を?」
「1つは要らないと言ってもやっぱり尻尾の感覚はいるみたいなんだ。尻尾に力が集まってそれが体を満たすみたいな感覚らしいから。でも俺は尻尾を生やした事なんて無いし生えるのかも分からない」
「あ、それでケットシーに……」
「そう。俺も悩んでALOに来た時にシノンさんが尻尾ぶらぶらしてたのを見て思いついたんだ。こっちで尻尾の感覚に慣れたら超サイヤ人4になる為の修行になるんじゃないかって思ったんだ。実際悟空さんに良い方法って言われたし」
それに愛美はなるほどって思った。そんな方法で超サイヤ人4になれるのかもしれないと思ったのだ。正にドラゴンボールとSAOの世界で戦いを繰り広げてきた光輝だからこそ思いつく発想なのだ。
「だからアミュスフィアとALOをもう一個買ってケットシーのアカウントも作ったんだ」
光輝が唐突にそんな姿で現れた時は仲間内でめちゃくちゃ愛美が光輝にしたように遊ばれた。レインやセブンは特に弄った。主に猫耳を。尻尾の修行なのに猫耳の修行なんて要らないとか思いつつも光輝は弄られまくった。だけれども猫耳は慣れることも無くさっきも愛美に弄られた時変な声を出して愛美を悶えさせた。
そんな事を思っていたら2人は転移門に到着し光輝は愛美に「転移、フローリア」って言ってと教え2人は
「「転移、フローリア!」」
そう呟けば2人は青白い光に包まれ次の瞬間愛美が眼を開ければ
「わぁ──っ!」
そう感嘆の声を出す。2人の目の前には色とりどりのお花があちこちに咲いている。愛美もアニメで同じ光景を見たがやはり生で見るのは違う。愛美は光輝の手を離し夢中で駆けだした。そしてその手で花に触れる。愛美は周りを見ると男女のプレイヤーが多くNPCすらも男女一組になっている。それはここがデートスポットだからである。
光輝は愛美の後ろから近づき
「じゃ……じゃあ行く?」
愛美はその言葉にとびきりの笑顔で振り返り返事をする
「うん!」
その後2人は主街区を歩く。デートに向いてる階層だからか主街区も武器屋とかよりもアクセサリーショップや花屋、服屋の方が多い。今も二人は戦闘服ではなく私服用の服を見て愛美が光輝にあてがっている。赤いセーターっぽい服だ。
そして今度は光輝が愛美に蒼いガウンをあてがってみる。
「こういう事もこっちで出来るのやっぱり良いね」
そうその試着しているガウンを少しフリフリしながら愛美は言った。現実ならば先ずお店まで行って気に入った、或いは気になる服を試着しなければならない。そしてその時服も脱がないと駄目だし何より人によったらお店すらも遠くて億劫になる。
その点フルダイブならば家にいて服を脱ぐ事も無くボタン一つで試着が出来る。2年前のALOでは装備をする際には一旦今している装備を外さないと駄目だったが今は装備から装備に変更できるようになっている。
「あっ、試着に特化したVRのソフト作るのもいいかもね」
「そうだね。おしゃれな人なら喜びそう」
そう談笑しながら光輝は愛美のガウンを購入する。愛美は全力で遠慮したが欲しい気持ちも同じ位あり心の中で「私もその内お返しの買う」と言いながら受け取った。
そして主街区を歩きながら愛美は思った事があり聞いた
「光輝、何で今日はケットシーなの?」
別にアルフでも良いのではないかと思ったのだ。まさかデート中にも修業なの? と微妙な視線を光輝に向けるが光輝は違う違うと首を振った
「俺普段アルフのせいで目立ってて、愛美とゆっくりしたいから一般では余り使わないケットシーにしたんだ」
「そ……そうなんだ」
光輝はケットシーは仲間内でしかならない。主街区に行ったことはあるが誰も光輝だとは分かっていなかったからこれでいいやとなったのである。
2人はその後も色々見て今はお花に囲まれた原っぱで2人して寝ていた。その手は普通に握り合うのではなく互いの指を絡めて所謂恋人繋ぎをしている。
「今日は楽しかった! ありがとう光輝!」
「どういたしまして」
そう2人は言い合って風に揺られている花を見ている。愛美はそんな花を見ている光輝を不安そうに見たあと話しかけた
「光輝……やっぱり行くの?」
「ああ。もっと一緒にいたいけど……こっちも早くアイツらへの対抗策を練らなきゃいけないからな」
「そう……何だ」
そして不安そうな顔をしている愛美を見て光輝は手を離しそのサラサラな髪に触れ愛美を撫でる。
小一のときならば恥ずかしくて光輝もしなかっただろうし愛美も振り払ったと思うが今は2人ともそんなことはしない。
愛美は撫でられて顔が少し気持ちよさに歪んでいる。
「次はいつ帰るの?」
そう撫でられながら聞いたら光輝はうーんと唸って
「まぁ……ALOなら兎も角そっちに直接戻るとかなら一ヶ月に一回位かな?」
「そっか……」
「ま、ちゃんと教えた連絡先で俺に繋がるからしてくれたら良いよ」
「うん」
愛美はそう言ってふと光輝の尻尾を見る。尻尾はまるで意志を持っているようにフリフリしている。……と言うよりずっと見ていたら本当に光輝が動かしてるんじゃないかと思い聞いた
「うん。大分自由に動かせるようになったよ」
光輝はそう言いながら尻尾を愛美の顔辺りにフリフリして愛美はくすぐったくなる。
このフリフリ……ぶっちゃけ言うと結構難しい。それは尻尾はサイヤ人は兎も角地球人では無い。だからALOの中で人間にない部位を再現されたらそこを動かすようにするのは難しいのだ。
随意飛行も人間に無い部位の再現だからか人によったら随意飛行を習得する為に何ヶ月もかかる人がいる。ユウキの様に現実にいる時よりもフルダイブをしている人やSAOサバイバーならその期間は短縮出来る。脳がフルダイブに長い年月によって適していっているからだ。
その翅を動かすよりも尻尾を動かすのは難しい。
光輝のその尻尾を愛美は少し掴んでみる。しかし猫耳の時と違い光輝は少しビクッとしただけで変な声を出すことは無い。曰く
「鍛えたから」
だそうだ。尻尾を掴んで変な声の光輝で悶えてみたかったと愛美は内心残念に思った。
「光輝は満月見ても平気なの?」
「うん。血が沸騰するみたいな感覚にはなるけど大猿にはならないよ」
だから大猿化を過ぎずに超サイヤ人4になれるのかも正直不安なんだが。でもトランクスさんが昔行ったタイムパトロール先の悟飯さんは何か人造人間17号が2人で融合した超17号とその超17号が更に人造人間18号を吸収した時代の悟飯さんは悟空さんや街が破壊されている様子を見て怒りの臨界点を超えて尻尾が無くても超サイヤ人4になったらしい。
「だから理論上は俺も尻尾が無くてもなれるはずなんだけど……」
愛美はそう言われて光輝の超サイヤ人4を思い浮かべてみた。上半身は赤い体毛に眼の色は人によって違うから金色として髪の毛も若干伸びて眼を縁取るように赤くなり……そこまで思い浮かべたら口を抑えた
「え、愛美?」
「ごめん。かっこよすぎて鼻血が出る所だった」
「いやALOで出ないし」
と言う光輝の冷静なツッコミ。真正面からかっこいいと言われたら光輝も照れる。愛美が言ったから余計に。愛美はまた違う意味で暴走しかけ止まった。そして咳払いした後に気になった事を聞いた
「光輝は超サイヤ人ゴッドってなれるの?」
光輝は花に向けていた視線を隣りの愛美に戻しながら聞いた
「あ〜トランクスさんがなった奴?」
「……そこは悟空じゃないの?」
と言う愛美の疑問である。愛美は超サイヤ人ゴッドになった人物は映画でなった悟空しか知らない。可能性がありそうなのはベジータの筈なのに何故かその息子のトランクスがゴッドになれるのだ? と思ったのだ。
「あ〜……確かに違う世界の悟空さんもなっていたな。誰相手にだっけ?」
光輝がそう思い出そうとしているのを見て愛美は
「じゃ……じゃあ今夜見る?」
「え、何を?」
と言う光輝の疑問の声に愛美は微笑んだ。そしてまたもや愛美は不思議そうな感じで聞いた
「じゃあゴッドのなり方は知ってるの?」
「それは一応知ってるよ。5人の正しいサイヤ人の心をもう1人に注ぐ事で伝説が蘇る……だったけな。でも……俺はよっぽどの緊急事態じゃないならその儀式はやらないよ」
確かにその儀式をするだけでめちゃくちゃパワーアップ出来るのは美点だろう。だけどそれは自分で努力した結果ではない。トランクスさんがゴッドになった時みたいに緊急事態ならば兎も角そうじゃないのなら俺は自力であの領域に行きたい。
「そっか。光輝らしいね」
2人はその後、47層にある光輝とレインとセブンのプレイヤーホームに歩いて向かう。
SAO時代光輝とレインが買ったホームを新生アインクラッドでも買ったのだ。ケットシー光輝が最後にログアウトした場所がこのホームだったから今日光輝は来るのが少し遅れたのだ。
その大きい家に愛美は口を開きっぱなしである。周りには花が飾られていて家を映えさせる。
驚いている愛美をほっとき光輝はドアを開ける。中は姉妹が飾り付けしたのか赤と蒼とエメラルドが彩っている。
中ではレインとセブンが談笑していた。
「あ、お帰り光輝君、愛美ちゃん」
「ただいま」
「お邪魔します」
その後、レインは光輝が久しぶりにケットシーになっているのを見てまた弄り始め愛美もそれを見て我慢出来なくなったのか愛美まで参加してしまう始末。
そこにある景色は姉と彼女が弟兼彼氏を楽しそうに弄って幸せそうな家族の景色だったのだった。
お疲れ様でした。
初デートと見せかけた光輝強化フラグのお話であります。
ケットシーになればワンチャン尻尾の修行になるんじゃないか説で出しました。
超サイヤ人4、覚醒方法に賛否あるかもですが公式で出てるので使います。
ケットシーは尻尾が現状ない光輝の救命処置という事で。と言うより悟空ゼノとかも普通の時は尻尾ないし
光輝、愛美の無自覚行動によって性に目覚める?
罪のお話でレインが49層から来たと書いてましたけど普通に間違えました。正しくは47層です。
愛美は色んな意味で危ない。主に光輝方面で。
(*´∇`)ノ ではでは~