光輝VSヒルデガーン最後です。
アンケートの結果今回から超サイヤ人2での3レベルの状態を超サイヤ人2・限界突破と表記します。
主人公の彼女が新しいソードスキルを作ったのに主人公が無いわけない!
地球エリア 南の廃墟
光輝とタピオンが退却して幾ばくかの時間が過ぎた。広大な世界の中、数えきれない戦士がこの世界に来ている。しかし幅が広いので全員が強いわけではない
「な、何なんだこいつは!?」
そう叫んでいるのはフリーザ軍の残党達だ。そして目の前にいるのはヒルデガーンだった。ヒルデガーンは逃げ惑うフリーザ軍の残党を捕まえ吸収していく。それを見ているホイは高笑いしながら叫ぶ
「良いぞ! どんどん吸収しろ! そしてこの世界の全てを支配するのは私だ!」
この世界が元々いた場所と違う事は何日か過ごしていたら賢いものは誰でもわかる。そして野望を持ったものが何を考えるのかなんて大体予想できる。ホイが周りを見渡せばいたるところに炎が上がっている。その光景はまるでこの世の終わりを告げているかのような光景だった。
しかし、そんな光景もホイからすれば優越感に浸れる光景だった。ヒルデガーンは光輝達が退却した後近くの戦闘が行われていた場所を片っ端から襲い尻尾からでる触手によって所かまわず吸収してパワーを上げていく。
「や……やめろ」
フリーザ軍の残党で最後の1人……アプールが恐れながら言うがヒルデガーンに通じる訳なくヒルデガーンはその触手をアプールに向けた
「ひえええぇえ!」
アプールは思わず悲鳴を上げ体を抱えてしまう。そんな態勢では躱せるものも躱せない。
アプールに触手がまとわりつこうとした時、ヒルデガーンの触手が勢いよく斬られた。
「グォォォォ!?」
その唐突の出来事にヒルデガーンは痛みによる叫びを上げホイは驚愕の声をだす
「なに!?」
ホイがアプールの方を見た。おびえていたアプールの前に現れたのはウォーリア・ビヨンド・ディスペアーに風遁の性質変化を加えてその剣を携えていた光輝だった。既に超サイヤ人2に変身している。風遁の性質変化で剣の切れ味をさらに伸ばしヒルデガーンの触手を斬ったのだ。
光輝はさっと現状を見た後後ろのアプールに容赦なく聞いた
「おい、お前の仲間は?」
アプールはその雰囲気にビビったのかすぐに答えた
「ぜ、全員今のあいつの触手に食われっちまった」
どうやらアボとカドの言っていた奴はやっぱりこいつらしいな。この後ろの奴以外の痕跡は全然ないし周りを見てもきれいさっぱり吸収されていて……
(ちょっと待て。タピオンさんと会った街じゃ服は落ちてたぞ)
光輝は最初タピオンとあった場所の事を思い出していた。あの街では確かにタピオン以外の人影がいなかった。それどころか不気味にも何着もの服が転がっていた。だが周りを見るとヒルデガーンに吸収された奴は戦闘服も無くなっている。
光輝があれこれ考え始めた時どこからか綺麗な音が聞こえ始めて来た。その音は一定の音でどこか人を落ち着けさせるような音楽だった。
「こ、これは!」
「グォォォォ!!」
ヒルデガーンは雄叫びを上げる。この音はヒルデガーンが封印する為にある特別の笛によって奏でられる音だからだ。そしてその音を奏でる事が出来るのはタピオンだけ。その音はヒルデガーンにとって自らの力を抑え込まれる唯一の方法だった。
ヒルデガーンは本能でヒルデガーンの事を探す。そして見つけた。光輝から50m後方のビルの頂点にいた。ホイも見つけあざ笑うかのようにタピオンに叫ぶ
「馬鹿め! 今のヒルデガーンにそんな笛が通じる訳ないだろ!」
タピオンが行おうとしている封印やチャオズの超能力などの特殊能力系の技は相手と同じか格下なら通じるが戦闘力がかけ離れていたら通じなくなる。
タピオンが元居た時代のヒルデガーンなら決死の覚悟ですれば封印する事が出来たが今のヒルデガーンを封印する事は出来ない。”封印”ならばだが
「馬鹿なのはお前だ」
静かな声が聞こえたと思った瞬間、ホイの目の前に踏み込んでいたのは光輝だった。ヒルデガーンの目の前には分身の光輝が現れていた。
「なっ!?」
「──ふっ!」
光輝の短い掛け声とともにウォーリア・ビヨンド・ディスペアーを真横に一閃
「?」
ホイが不思議そうな顔をした瞬間、ホイの胴体から血が噴き出し胴体が真っ二つに割れた
「ん……だと」
光輝は冷徹な瞳をホイに向け言った
「お前みたいな奴が一番逃げ足速いのは今までの経験上分かってるからな。さっさと終わらせる。最もするのは俺じゃないけどな」
光輝がそう言ったら光輝はヒルデガーンに向かった。いつの間にか笛を吹きヒルデガーンの動きを止めていたタピオンがホイの目の前に現れる。
その瞳は怒りに揺れていた。タピオンは勇者らしくないと分かっていながらもホイの切れている腕を持ち上げ自分の顔正面に上げた
「お前には弟を二度殺された。しかも二度目は俺の目の前でだ」
正確には一回目殺したのは別のホイなのだがタピオンには関係ない。ホイはその顔を絶対的な痛みと恐怖からヒルデガーンを見るが光輝は最初と違い翻弄されず何とか戦えている。つまりヒルデガーンの助けはない。
タピオンはホイを上空に投げた。そして両手をホイに掲げ気を高めた
「完全に消え去ってしまえ!」
タピオンの周りにドーム状に気が集まり中心から巨大な気功波を放った。光輝は横目でそれを見てトランクスが未来でセルを葬った時の技に重ね少しふっと笑った。
「く……くそ──ーっ!!」
ホイはそう叫び気功波に飲み込まれていったのだった。
ホイが絶叫しこのサバイバルからリタイアしたのを見届けた後タピオンはヒルデガーンの方を見た。そのタピオンの隣に光輝が現れる
「気分は晴れましたか?」
本当は人殺しで得られる気分なんてくそくらえと光輝は思っているが今回は別だった。タピオンは怒り狂うヒルデガーンを見ながら首を振る
「やはり……ヒルデガーンを倒さなければミノシアの仇を取った事にはならない」
そう言ったタピオンは苦渋な顔のままだった。光輝はそんなものだろと思っていたので特に気にせずヒルデガーンに向く
「そうですか。ならこいつとの因縁もここで終わらせましょう。俺も手を貸します」
「ああ。感謝するぞ、光輝」
そう言って光輝とタピオンはそれぞれの気を纏った。ヒルデガーンは相変わらず髑髏のような顔で此方を見てくるだけではなく接近してくる。因みにアプールは光輝に「もう悪い事すんじゃねえぞ」という言葉に頷きながらどこかに行った。
光輝はもう一つの剣を抜きながら手短に話す
「あいつは煙の様に消えることがありますが実体がないわけじゃない。じゃないと俺達に物理的な攻撃を仕掛けることが出来ない」
タピオンは頷きつつ自らの剣も引き抜く。
「ああ。あいつは攻撃する一瞬だけ体が実体化する。悟空さんはその隙をついてあいつを倒した」
こんな会話をしているとSAOの頃を思い出すな。
あの頃……俺がソロプレイをやめて皆と一緒に攻略するようになった時、フロアボス戦で敵の攻略パターンを見極めるために俺は最初、攻略組の面々よりも先に偵察の意味を込めて切り込み隊長をする事が割とあった。最初は反対意見が割とあったんだが……主にお姉ちゃんが。だけどそれが一番生存確率が高かったのも事実。そしてその時に得たことをアスナさんやヒースクリフ、キバオウやディアベルで話し合っていざ挑むみたいなことがよくあった。
ゲームの攻略法を考えるのが割と楽しいのをこの時知った。もっともそれを一番に感じたのはALOからだが。……いやよく考えたらヒースクリフの奴は攻略法を元々知ってるか。茅場本人だったし。
昔を思い出したが今は目の前のこいつだ。
「だったら狙うべきなのはその一瞬、行きましょう!」
光輝が叫ぶと二人は一気に地面を蹴りヒルデガーンに向かった。光輝が右の剣を振るうがヒルデガーンはそれを当たり前のように煙のようになって消え躱す。
消えたヒルデガーンは光輝の後ろに現れるがすぐさまタピオンも自分の剣を振るう。しかしヒルデガーンはまた煙の様に消える。光輝はすぐさま上空に眼を向けるとヒルデガーンが光輝を押しつぶそうと急降下していた。それを見た光輝は印を片手で結び二刀に風の刃が形成された。
「はあっ!」
光輝の気合の入った声と共に自分の目の前に風遁の刃……空切りを発動した。ヒルデガーンはそれに気が付かずに急降下をし続け光輝に迫った時、光輝は消えた。次の瞬間にはタピオンの隣に瞬間移動で現れた。
そしてヒルデガーンはというと
「──!?」
さっきまで光輝がいた場所を通り過ぎようとした時ヒルデガーンの巨大な手がX型に斬れた。それは光輝の空切りがヒルデガーンに当たった事を意味した。ヒルデガーンは斬られながらも光輝がいた場所を通り過ぎて轟音を鳴らしながら着地した。
だがヒルデガーンは先程違ってすぐに動いてない。光輝を攻t撃しようとしていたのにその光輝のいた場所に攻撃を置かれていたので躱す事が間に合わなくてまともにその攻撃を貰って絶賛痛みを味わっている。強さではなく二人の立てた知略による攻撃、そしてそのチャンスを見逃さまいと光輝が叫ぶ
「今です!」
「ああ!」
それを好機と考えた光輝は超サイヤ人2・限界突破になりながらヴォーパル・ストライクの態勢になり気を溢れ出させる。タピオンは自分の気を目の前に展開し刃を形成する。
ヒルデガーンがこちらの様子に気が付いたがもう遅い。光輝の剣に気が集まり叫ぶ
「うおおおおぉぉ!!」
光輝は一気に剣を突き出しヴォーパル・ストライクがビーム状になりヒルデガーンに突き進む。タピオンも自らの気で作った斬撃を幾つもヒルデガーンに投げつけた。それらの攻撃は実体化したままのヒルデガーンに進み、ぶち当たった。
ヒルデガーンを中心に大爆発が起きた
「くっ!」
光輝は吹き荒れた爆発により飛んできた煙に目を守る為に右手でガードする。そして少し……時間にしてほんの数秒だが光輝は腕を下げる。光輝は周りに注意しながら二つの剣を背中の鞘に戻す。ヒルデガーンがやられていない場合、どこからか襲ってくるかもしれないからだ。
だがその必要はなかった。先程の場所にヒルデガーンが硬化していた。その模様はまるで蝉の抜け殻のような色だった。
「あれで終わりですか?」
光輝は何だか拍子抜けした表情でタピオンに振り返る。しかしタピオンの表情は逆に優れていなかった。
「あれはまずい! 攻撃するぞ!」
その迫力に光輝は何も聞かずに腰だめに気を溜めてタピオンの放った気功波と共に放った。その攻撃は固まっているヒルデガーンに向かいぶち当たった。それで今度こそ終わりかの様に思われたが……
「なっ!?」
光輝は思わず驚きの声を出した。何故ならヒルデガーンが変化し始めているからだ。蝉の抜け殻のようなじゃない。ヒルデガーンにとっては本当に抜け殻だったのだ。ヒルデガーンの硬化した背中が真っ二つに裂けはじめそこから緑色の光が溢れ出す。
それを放っている存在が存在なので全く幻想的じゃない。そしてその真っ二つに割れた所から現れたのは……
「こいつ……脱皮しやがった」
光輝は思わずという風に言った。蝉の脱皮も見たことがないが知識としては知っている。
ヒルデガーンは姿を変えた。姿はさっきは主に黒い部分が多く更に髑髏の様に見えたが今回はそうではなく先程までは黒色だった部分が金色になっていて更にさっきは無かった羽……いや翅が出てきた。そのままとらえるのならヒルデガーンは飛行能力を得たことになる。更に
(気が増えてやがる!)
光輝がそう思った瞬間、ヒルデガーンが翅を広げた。いや、それだけならそんなに焦らない。だがその後のスピードが問題だった
「タピオンさん!」
光輝がそう叫ぶのと同時、ヒルデガーンはターゲットをタピオンに定めて先程とは次元が違うスピードでタピオンに接近していた。タピオンは光輝の叫びにようやくそれに気が付き反応したが遅かった。タピオンが気が付いた時にはヒルデガーンは既に目の前まで肉薄していた
そしてヒルデガーンはその巨大な拳でタピオンをぶん殴った。
「がはっ……!」
タピオンはまともに反応出来ずにそのまま地面に向けて吹き飛ばされた。地面を抉り倒れていた。その腕の角度がどう考えてもおかしかった。曲がっているのだ。あり得ない方向に。光輝がそれに唖然としているとヒルデガーンがそれに追い打ちをかけるようにタピオンに向けて口から火炎放射を行おうとしていた。
「くっ!」
そんなタピオンさんの姿を見て俺はトラウマを起こしかけた。何とか出る恐怖を押しのけ俺は火炎放射が迫っているタピオンさんの目の前に来てウォーリア・ビヨンド・ディスペアーを出した。そして最初この攻撃をそうして防いだようにアインクラッド防御技「スピニングシールド」を発動させた。
「なにっ!?」
だけどヒルデガーンのパワーが……いやパワーもけた違いに上がっていた。俺は何とか足場をしっかりと踏みしめ耐えていた。だがこれは……破られるのは時間の問題だった。この世界に来て何人もの戦士を吸収したのは伊達じゃない。
おまけにこの状態じゃ俺も動けない。だけど俺がこの防御技を止めたらタピオンさんが”死ぬ”。
「それだけは……絶対ダメなんだ」
光輝の口からそう弱弱しい言葉が聞こえる。タピオンは二度も家族を殺された。そしてその犠牲は絶対にいらない犠牲だった。くだらない悪人の為に家族を失う気持ちは光輝が一番知っていた。だからこそタピオンを死なせたくなかった。
「うおおおおぉぉ!!」
光輝が気合を入れなおし更に速度を上げるが火炎放射の威力は止まる事を知らなかった。足場をしっかり踏んでいた光輝の足がとうとう後退を余儀なくされた。そしてこのままでは二人ともただでは済まない。いや、タピオンに関しては今の重症の状態でこの攻撃をくらえば間違いなく死ぬ。
「絶対にダメなんだ」
そう呟いた光輝の肩に誰かが触れた。
光輝が後ろを見るとタピオンが右の手を光輝に乗せていた。気はさっきよりもずっと下がっていた。それなのに立ち上がったタピオンに光輝は唖然とするがそれなら少し無理をしてもこの場から離れてもらおうと口を開こうとしたら先にタピオンが先に口を開いた。光輝にとって一番聞きたくない言葉を
「光輝、ありがとう」
タピオンさんはそんな言葉を微笑んで言った。だけど今この状況で言う言葉じゃない
「なに言ってんですか!」
そして俺が恐れている言葉を言った。
「……数秒、俺が時間を稼ぐ。お前はその間に逃げろ」
『君は逃げろ!』……悟飯さんの顔が浮かんできた。自分の宿命の敵を前に言ってきた言葉。自分の宿命に関わらせたくないからいう言葉。
そうだよ、俺はあんたらの運命に関係ない。俺は所詮イレギュラーな存在だ。あんたらに関わる義務も何もない。
「嫌だ!」
だけどそれで無視なんか出来る訳ないだろ。困って苦しんで夢を諦めその先に待ち受ける運命が”死”だと?
「ふざけるな、俺は逃げない」
そう言った光輝からまた気が溢れ出す。タピオンは思わず少し下がる。
「諦めない、それがあの時から誓った俺の力なんだ!」
叫ぶ、スピニングシールドをやりながらも光輝の気の嵐がヒルデガーンの火炎砲を押し始める。そして少しの隙間が出来た時光輝はスピニングシールドを解除しタピオンを抱えて消えた。先程二人がいた所に火炎砲がぶち当たり周りを火の海に染めた。
だが二人は間一髪でそれを避けて光輝が予め避難していた草原に突き刺していた飛雷神のマーキングが付いたクナイの場所に飛雷神の術で避難したのだ。光輝はタピオンを木の陰に座らせた
タピオンはその意識を手放しかけているが残りの意識を光輝に向けた
「お前はお人よしだな」
「……あなたは生きるべきだ。弟さんが見れなかった世界をあなたは見るべきなんだ」
言ってることは大分辛い。せめて光輝を助けて弟の後を追おうとしていた。だが光輝はそれを却下した。タピオンは生きてミノシアの見れなかった世界を見て冥土の土産にすべきなのだ。
俺も家族を殺された時の気持ちは大なり小なり分かるつもりだ。自分も死んだ方が良いと思ったこともある。だけどそれは櫂さん達や愛美との約束がそれを思いとどまらせてくれた。いや、自殺願望ならSAOの頃にもあったがSAOの時も皆のおかげで俺は思いとどまった。そして俺はその思い出を咲良たちに伝えたい。だから今は
「生きて本当の平和を掴むまで俺は退くわけにはいかない」
ヒルデガーンが光輝達を見つけられず暴れている方向に向く。タピオンはもう既に意識が無くなり始めている。だから言うべき事だけ言った
「あとは……任せたぞ」
そう言ってタピオンはその意識を手放した。
「任せてください」
ただそう言って光輝は再び街の方角へ向いた。ここからでも感じる膨大な気の嵐、そしてSAOボス並みの特殊能力、否、もしかしたらSAOボスよりもたちが悪いかもしれない。
光輝は深呼吸した。そして光輝は剣を引き抜いてその刃の部分に自分を映す。その剣に映った自分を見て少し笑う
「そうだ。俺はSAOボス百戦錬磨の蒼赤の戦士、ボス戦なんて今まで散々やった。色はもアスナさんに教わった。負ける道理はないだろ? 蒼赤の戦士」
そう気合を入れて額に指を当てた。ヒルデガーンの禍々しい気を感じ取り瞬間移動した。
次の瞬間には光輝はヒルデガーンの背後に現れて思いっきりヒルデガーンを切裂き吹き飛ばした。ヒルデガーンはビルにぶち当たった。
完全に不意打ちだがヒルデガーンもそうしてきたのだからばちは当たらんと思ったのだ。
「来いよヒルデガーン、ここからは俺が相手だ!」
「グオオオオ!」
ビルから這い出たヒルデガーンは雄叫びを上げて煙の様に消えた。次の瞬間には光輝の背後に現れ巨大なしっぽを振るった。
「ぐっ!」
光輝はそれを避けられず吹き飛ばされる。いくつもの廃墟を突き破る。だがヒルデガーンは見逃さまいと先程とは次元が違うスピードを持って光輝に向けて飛翔した。
光輝はそれを見て吹き飛ばされている態勢から気を自分の剣達に纏わせそれを飛ぶ斬撃として放った。
「ちっ!」
だがその斬撃は再び煙の様になる事で回避された。そして今度は吹き飛びから静止した光輝の上空に現れた。
「しまっ」
光輝が言い終わる前に光輝はヒルデガーンの巨大な手に押しつぶされる形で地面に急降下した
「うわああああ!!」
光輝の視界がヒルデガーンの手の色に染まる。その力は強く今にもヒルデガーンは光輝を押しつぶそうとしている。
「ぐうううう!!」
潰される形で光輝は身動きが取れない。ヒルデガーンはその攻撃を緩めようとはしない。だが光輝も黙ってやられはしない
「……エンハンス・アーマネント!!」
武装完全支配術、その中でも光輝が右に持っているウォーリア・ビヨンド・ディスペアーから眩い光が光輝を守るようにドーム状に広がった
「はぁぁぁああああああ!!」
その光の中から光輝の雄叫びが上がりそれに伴い光輝の周りが吹き荒れる。ヒルデガーンはその気の圧力に手を一瞬どかしてしまった。
光輝はその隙を見逃さず離脱した。髪だけではなく眼も金色になった光輝がヒルデガーンの目の前に出てくる。
「長くは持たない……一気に決める!」
金色の闘気を奮い立たせヒルデガーンとの距離を一瞬で詰める。そして二刀を振るうがヒルデガーンは当たり前の如く煙の様に消える。
そして光輝の左からパンチが来る。光輝はそれを足肘で止める
「どうしたこんなもんか?」
そう言うと同時にヒルデガーンは尻尾で光輝をとらえようとしてくるが光輝はそれを躱す。尻尾では埒が明かないと思ったのか再びパンチが光輝に迫る。
光輝はそれらを避ける。ヒルデガーンが光輝に攻撃を当てようとスピードを上げる。だが光輝はそれも躱す。だが躱し続けられるわけではない。光輝は体力が無尽蔵な訳ではないのだ。
(チャンスはこいつが攻撃する一瞬)
光輝はパンチを上空に飛び回避、光輝がいた地面が抉れる。
(そのタイミングしか実体化しない)
ヒルデガーンが光輝に火炎砲を放つが光輝はそれを飛び回りながら回避
(そして中途半端な連続攻撃だったら攻撃の途中でも煙になって躱される)
今度は光輝を捻りつぶそうと掌を向けて迫るがこれは地面に急降下することによって回避、光輝は地面に降り立つ。そして巨大なヒルデガーンを見上げる
(かと言って、俺の空切りやヴォーパル・ストライクの単発技じゃ威力が足りない)
ヒルデガーンの拳が光輝に迫る。光輝はその拳をすれすれで躱しながらヒルデガーンに向かった
その刹那の時間で考える
(だったら……まだ向こうでも出来たことがないがあれをやるしかない!)
光輝の心中の中の決意と共に二つの剣がそれぞれ蒼色の光と真っ赤な炎が溢れ出した。それと同時に光輝は攻撃をしかけ実体化しているヒルデガーンの腹部に肉薄し、ヒルデガーンに左の剣で袈裟切りを放った。
「はあっ!」
光輝の気合と共に蒼色の光を纏っていたブルーレッド・オブ・ウォーリアが蒼色の龍と変貌した。そしてその龍はヒルデガーンの胴体を抉り、まるで食べるように切裂いた
「グオオオオオ!!?」
その普通に斬られるのとでは全く別の痛みを感じ初めてヒルデガーンが動きが完全に止まった。その隙を見逃す光輝ではない
「
今度は真っ赤な炎が溢れ出していたウォーリア・ビヨンド・ディスペアーを振りかざす。その際、先程の攻撃と同じく真っ赤な炎が赤色の龍に変化しヒルデガーンを喰らった。
「うぉぉおおおおおお!!」
そこから光輝が繰り出すのはその手にある二刀を巧みに使いこなし二体の龍を操るように、ヒルデガーンを切裂き喰らう。
その威力とスピードにヒルデガーンはガードも回避も出来ない
「はああああああっ!!」
インフィニット・ドラゴン・ブレイズ、光輝がALOで開発途中だった二刀流のオリジナルソードスキル。まるで龍が相手を抉り倒すように剣を振るう、16連撃のオリジナルソードスキルだ。
「これで決める!!」
叫び、光輝は二刀を振るった。二体の龍がヒルデガーンを抉った。その抉った痕、そして今までの龍が抉った痕が蒼と赤色の光と共に∞になった。
光輝は宙がえりでヒルデガーンに距離を取った後、右のウォーリア・ビヨンド・ディスペアーに金色の気を纏わせ、∞の中心部へと突撃した。その時、金色の気が黄金の龍へと変貌し
「終わりだ──っ!!」
剣を突き出すことによってその龍が顕現して∞の中心に突き進み──貫き爆発した
★
地球エリア 光輝がいる場所とは違う廃墟
倒壊している建物が大半な廃墟の中、タイムパトロールである孫悟飯は無残に散らばっている服を見ていた。
悟飯もヒルデガーンの噂を聞き調査していた過程でここにまで辿り着いていた。だが目の前には散らばった衣服
「これは……まさか」
その衣服だけが散らばる現象を悟飯は知っている。確かに実力的にはヒルデガーンの方が強い。だが知性がある分厄介かもしれない。気を消すことが出来るから隠密行動もお手の物
「もし僕が思っている奴ならこれ以上吸収される前に倒さないと」
かつて自分が倒した強敵を脳内に浮かべながら立ち上がる。そんな時、明後日の方角で悟飯の感じ覚えがある気が吹き荒れていた
「この気は……光輝君か!」
何時もの光輝とは気が若干違うがそれでも悟飯には分かった。気が若干違うのはリコレクションブレイブによって変化しているからだ。
そして光輝を感じた後に光輝が戦っている相手の気を感じ取ると
「これは……まさかヒルデガーンか」
こっちも色んなやつを吸収した弊害で悟飯が知っているものとは別だが本質まで変わる訳では無いから直ぐに分かった。
ついでに悟飯は光輝の周りを注意深く探った。子供の時からは次元が違う気の探索技術を身に着けていた悟飯には分かった
「……光輝君が危ない」
そう呟いて光輝の元へと飛翔した
★
「はぁ……はぁ……終わったか」
光輝の目の前にはヒルデガーンが腹部に巨大な穴を開け倒れていた。後はかめはめ波の一つでも食らわせたら終わりだ。
光輝は剣を鞘に入れ腰だめに気を溜めた
「かめはめ……波!」
そのかめはめ波は今のヒルデガーンを消し飛ばすには丁度いい威力だった。だが
「なにっ!?」
そのかめはめ波は何者かの風切りの音共に弾かれた。
「誰だ!」
今のかめはめ波はいくら疲れたと言ってもまだ余力があった。なのに簡単に弾かれた。只者ではない。そんな俺の思いに答えたわけじゃないだろうがそいつが現れた。
どこか蝉や昆虫に似ている姿、体には斑点のようなものがいくつもある。そんな奴は俺の知っている限り1人だけ。
「お前は……セル!」
光輝の言葉と共にヒルデガーンの目の前に現れたのはかつての強敵、人造人間・セルだった。セルは不敵な笑みで光輝を見上げていた
お疲れ様です。
愛美と対のオリジナルソードスキル、インフィニット・ドラゴン・ブレイズ、直訳したら無限の龍の炎とかカオスな事になりますね。
炎要素少ししかないけど。
超サイヤ人2・限界突破の表記を今までの話にも時間が出来た時に変えてきます
次回、再戦のセル編です。多分2話くらいで終わります。