Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございます。
光輝VSセルです。

どぞ


連戦!

 地球エリア 南側の廃墟

 

 先程までの激闘を表すように建物は倒れ、至る所で炎が上がっている。だがここでの戦いは終わるはずだった。突然の乱入者が現れなければ

 

「セル……」

 

 光輝がそう呟きながら倒れ、もう戦闘が出来ないヒルデガーンの目の前にいるセルを見下ろす。セルは変わらない不敵な笑みを光輝に向けていた。

 場面を進めるために先に口を開いたのはセルだった

 

「どうやらお前は私の事知っているようだな」

 

 このセルは俺と戦わなかったセルか。歴史の数なんて見る気が失せるくらいあるからそれ自体は不思議じゃない。寧ろ俺が知っている方が色々可笑しいんだよな。俺は悟空さん達の世界の出身じゃないからな。……いや、知るだけなら愛美たちの世界でもどういう訳か悟空さん達の物語が出てたから今更か。

 

「そんなのはどうでもいい! どういうつもりだ!」

 

 光輝は超サイヤ人2・限界突破を維持したまま聞いた。だがその眼は既に碧眼に戻っている。

 もう少しで倒せる所だったヒルデガーンを助けたのだ、光輝が怒鳴るのも無理はない。

 しかしセルは答えない。それに業を煮やしたように光輝は叫んだ

 

「答えないのならぶっ倒す!」

 

 そう叫び金色の闘気を纏う。だがそれは先程までと比べたら頼りなかった

 

「ずいぶん消耗しているようだが、今のお前が私に勝てるとは思えんが?」

 

 セルの言う通り光輝は大分消耗してる。ALOならばいざ知らず現実でインフィニット・ドラゴン・ブレイズをするとき、本来は蒼薔薇と火山の鉱石の記憶を使った武装完全支配術で相手の気を回収した後、その気を使って発動する事を前提に光輝はこのソードスキルを作ったのだ。龍を顕現させるための気がそうしないと賄いきれない程巨大な気が必要だったのだ。

 だがヒルデガーンは拘束をしたところで煙の様に消えせっかくのチャンスが無くなる可能性があったので光輝は自分の気でそれをやった。だから光輝の気が極端に減っている。

 

「完全体のお前をぶっ倒す位なら今のままで充分だ!」

 

 そう叫び光輝はセルに向かった。だがセルは不敵な笑みのまま光輝に向いて拳を握った

 

「はあっ!」

 

「——!」

 

 セルが気合を入れた瞬間、セルのパワーが急激に上がった。それを示すようにセルを中心に風が吹き荒れ倒壊寸前だった建物は倒壊した。

 そのパワーは先程までの光輝やヒルデガーンには及ばない。だがそれは全開だった時の話だ。今の消耗している光輝が勝てるかは別問題だった

 

「お前、何でこんな」

 

「強くなったのが自分だけとは思わんほうがいいぞ。私もこの世界に来て何もしていなかった訳じゃあない」

 

 ……確かにこいつ自信が修業した可能性も否定しない。だがそれだけじゃない。セルの尻尾を見て思い出した。

 

「お前か、街の人達を吸収したのは!」

 

 セルはそれを笑みで返す。

 光輝がタピオンと会った街では服が散乱していた。だがヒルデガーンの吸収は服事自分の栄養にしてしまう。だがら光輝は本当にあれはヒルデガーンがやったのかと疑っていたのだ。

 

(そもそもあれがヒルデガーンの仕業ならホイが後から来たのとか街がきれいなままだったのが解せなかった。だけど、セルの仕業なら納得がいく)

 

 セルなら隠密行動なんて簡単に出来るだろうし街をむやみに破壊しない知能も持っている。

 

「……また罪もない人達を犠牲にしたのか」

 

「私の更なる強さの為の小さな犠牲だ」

 

 そのくだらない思想もあのままか……

 

「ふざけるな、命の重さに小さいも大きいもない! 何でそんな簡単な事も分からねんだ!」

 

 そう叫び光輝はセルに迫った。セルも光輝を迎え撃つ。拳と拳がぶつかり合う。それによって衝撃波が発生する。

 だが拮抗は光輝が押し始める事で崩れた

 

「ぐっ!」

 

 セルが苦渋の表情へと変わる。疲労してるとは言え過去の敵であるセルに負ける道理はないと光輝は考えている。ましてやあの時はなれなかった超サイヤ人2・限界突破に至っているのだ。誰かの命を奪わないと強くなれないセルに負けるわけにはいかない。内心でそう考え更に気を吹きあがらせる。

 

「ちっ!」

 

 光輝が舌打ちして拳を引く。攻撃をやめたわけではない。何なら逆で次の瞬間にはセルに鋭い蹴りが迫っていた。

 だがセルは難なくその蹴りをガードしお返しとばかりに右ストレートを光輝にお見舞いしていた。光輝は一瞬反応が遅れてガードし吹き飛ばされた。

 更にセルは光輝に向けていくつかの気弾を放ってきた。光輝はそれを見るのと同時に吹き飛ばされながらも印を結んだ

 

「火遁・豪火球の術!」

 

 その放った術による遠心力で光輝は更に飛ばされる羽目になるがこれは一気に襲い来る気弾を各個撃破している余裕がなかったので面が広い豪火球で相殺しようとしたのだ。

 狙い撃ちは光輝は得意ではない。ある程度の心理的な余裕があれば可能だがまだ光輝はその域に達していなかった。……光輝の中の狙い撃ちの基準がスナイパーであるシノンの影響かハードルを自ら上げているのは否めなかったが。

 

(それに今の威力は本気じゃない、狙いは別にある)

 

 光輝は態勢を立て直しそう分析する。セルが本気になれば豪火球の壁なら抜けられると思っていた。だが実際はそうはならず気弾は火の壁に阻まれた。それにより気弾が爆発し光輝はセルが見えなくなっている。

 だから狙いは別にあると思った。

 光輝は油断なく構えていた。本音を言うと長丁場にしたら光輝は自分が勝てる可能性が低くなると分かっていた。セルが一般人だけを吸収したとは限らない。それこそ自分と戦って戦いが終わった後に戦士を吸収だって出来る筈だ。じゃなければセルの気が極端に上がった事に説明がつかない。

 

(何で来ない)

 

 光輝は得物を射るような眼光で煙の先を警戒する。だがセルが攻めてこない。なんならその場から動いていない。ずっとヒルデガーンの前に……いる。

 

(しまった!)

 

 光輝はそう考え直ぐに煙の向こう側へと突進した。煙を直ぐに抜け見た光景はセルが自分の尻尾をヒルデガーンの足にぶっ刺していたところだった。そこから何かが尻尾を駆け上がりセルに入っていく。

 セルの吸収だ

 

「させるか!」

 

 光輝が叫び気弾を連続で放つ。だがそれをセルはバリアであっさり塞ぐ。光輝が全開だったら簡単に突破で来たであろうバリアだが今の疲労している光輝では破れなかった。

 光輝は気弾を諦め拳を握って突撃した。

 

「ふっ!」

 

 セルは気合を入れて更にバリアを強化した。光輝の拳とセルのバリアがぶつかった

 

「はああああああっ!!」

 

 光輝の気がジェットエンジンの様に吹き上がる。だがそれでもバリアを破るには至っていない。それどころか徐々に光輝を押し出していく。それに伴いセルの気が上昇していく。

 

「はあっ!」

 

「くっ!」

 

 セルが叫ぶのと同時に光輝は吹き飛ばされた。それはバリアによって無理やり弾かれたのもあるがそれ以上にセルの気が先程とは別次元に膨れ上がったからだ。

 光輝が静止してセルがいた所を見ると当たり前だがセルがいた。姿は何も変わっていない。だがその身から溢れ出す気の嵐は先程の比ではない。更に転がっていたヒルデガーンの体が……エネルギーが全て吸い取られた時、その跳ね上がりは半端ではなかった。

 

「ヒルデガーンを……吸収しやがった」

 

 こいつ……まさか俺がヒルデガーンを倒すのを待っていたのか

 

「その通りだ」

 

 光輝の心が顔に出ていたのかセルが愉快そうに話した。その身の周りには超サイヤ人2の様に稲妻がほとばしっている。セルはどこか不快そうに続けた

 

「私ではあの化け物にはどうやっても勝てなかった。だがそんな時貴様が現れあの化け物と渡り合った。貴様とこの化け物が相打ちになってくれればと……ふふふ、まさかこれほど上手くいくとはな」

 

 くそ、あの服の残骸を見た時点で気づくべきだった。あれが最初で最後のヒントだった。これならまだセルとヒルデガーンの二人を相手にしていた方がましだ。

 あの化け物のようなパワーを手にしたヒルデガーンを更に吸収したセル、こいつこんなにずる賢かったのか

 

 光輝がそう思うのも無理はない。光輝は完全体になった後のセルしか知らない。その時にはセル自身もこれ以上吸収する必要を感じていなかった。だがこの世界に来たらそんな事を言っている場合ではなかった。自分よりも弱い奴もいるが同じくらい自分より強い奴もうじゃうじゃいるのだ。再び吸収に走るには十分な理由だった。

 

「……だけど、退くわけには行かねえ」

 

 光輝はそう呟き構えた。セルは不敵な笑みを浮かべたまま仁王立ちする。

 次の瞬間、両者は消え次に現れた時には50メートル上空だった。二人の拳がぶつかりあっていた。

 

「ぐっ」

 

 光輝が歯を食いしばって耐えているのに対し、セルはまるで動かない。逆に光輝のガードを壊す。セルが拳を引き直ぐに回し蹴りを放った。

 それを避けられず光輝は吹き飛ぶ。セルが吹き飛んだ先に現れハンマーナックルで光輝を下に叩き落す。

 

「がはっ!」

 

 光輝が地面にぶつかるのと同時に吐血する。

 

(パワーが桁違いに上がっている、それにスピードも)

 

 そんな0.1秒の思考をしていたらセルが上空から迫っていた。光輝は地面に倒れていた状態から咄嗟にバク転してそれを躱す。光輝がいた場所にセルが激突した。だが次の瞬間にはセルが目の前に迫っていた。

 

(速い!)

 

 光輝がそう思うのと同時にセルの行きつく間もないラッシュが始まった。光輝はそれを何とか捌く

 

「どうした! 私を楽しませろ!」

 

(こいつ、ヒルデガーンのスピードを人間体で使うから余計に隙がない!)

 

 ヒルデガーンは確かにタピオンには反応出来ないスピードで攻撃した。だがあれは初見殺しでもあったし実際光輝はその後対応出来た。それはヒルデガーンが攻撃する際の予備動作が巨体故に遅かったからだ。

 だがセルは自分の本来のスピードとヒルデガーンのスピードを無駄がない人間サイズの状態で放つ故攻撃が早すぎるのだ

 

「ブルぁああ!」

 

 セルの叫びと共に光輝の腹部にセルの拳が突き刺さった

 

「——がっ!」

 

 光輝の動きが一瞬止まった。セルがそんな光輝の顔面に蹴りを見舞う。光輝は咄嗟に上空に逃れ、セルがいる地上を見るとセルの姿が見えなかった

 

「遅い!」

 

 セルがいないと思考した瞬間に後ろから叫び声が聞こえ光輝は後ろを見るのと同時に気功波を放った。だが後ろにいたはずのセルはいなかった

 

「しまっ」

 

 言葉途中で光輝は背中に絶対的な痛みが走った。光輝は廃墟を抉りコンクリートの地面に突撃した。セルはそんな光輝を追わず余裕の笑みで地面に降り立つ。

 

「はぁ……はぁ……ぐ」

 

 光輝は左腕を抑えながら瓦礫から抜け出す。その腕からは出血による血が垂れてくる。それだけではなく額からも血が垂れてくる。

 今の少しの攻防でどちらが有利なのかが客観的に分かってしまった。

 

(どうする、もう一回リコレクションブレイブになるか? いや、それでもまだなれる保証はない。ヒルデガーンを倒すのに気を使い過ぎた)

 

「先程の勢いはどうした?」

 

 そうセルは余裕を感じられる笑みで光輝を見てくる。その身からあふれる気は魔人ブウも超えている。もはや気の半分以上はヒルデガーンを吸収したことによるパワーだが。

 光輝は皮肉気な眼で、馬鹿にするような声色で言った

 

「はっ! 自分だけじゃ何も出来ない奴が何を言っている」

 

「勝てばいいのだ。私が全次元で最強と言う事を証明する。その為なら私はどんなこともする」

 

 こいつ悟空さん達の細胞があるなら普通に修業するだけでも強くなれそうなのにな。

 

「何でそんな幼稚な発想しか出ないのかな、お前もあいつも」

 

 笠木を思い浮かべながら光輝はそう思った。”力”は心技体全てが揃って初めて発揮されるものだ。それを全て外付けで得たものなんてたかが知れている。それを証明する為に光輝は再び立ち上がった。だがその瞳はリコレクションブレイブの金色の瞳ではなく赤眼と蒼眼だった。

 

(今の状態でリコレクションブレイブになっても長く持たない。ただでさえ併用はばてるのにそれを二戦連続するのはあまりやりたくない。リスク承知でこっちの力を使うしかなかった)

 

「ぐっ」

 

 光輝は顔を顰める。もうあの頭痛が始まった。元々肉体はばてている。その上でこの戦いでのこの眼だ。

 

(短期決戦でやる!)

 

「はああああああっ!!」

 

 辺りを照らし金色の気が吹き荒れる。それを見ているセルは慌てるもなく不敵な笑みでそれを見ていた。光輝は一気に腰を落とし

 

「行くぜ!」

 

 その言葉と共にセルに肉薄した。そのスピードは先程までの比ではない。だがセルは嫌味たらっしく反応して見せた。

 二人の拳と拳、蹴りと蹴りがぶつかり合う乱撃戦に突入した。

 

「どうした! 戦いを急いでいるではないか?」

 

 セルはそう叫びながら拳を光輝に向ける。光輝はそれを掌に止めた。

 

「うるさいっ!」

 

 直ぐに掴んだまま蹴りを放つがそれを足肘で止め、お返しとばかりに掌を向ける。そこからエネルギー波の予兆が出る。光輝は咄嗟に離れようとしたがその瞬間に頭痛が襲ってきた。

 

「があっ!」

 

「隙ありだ」

 

 一瞬光輝が顔を顰めたのを見逃さずセルはそのままエネルギー波を0距離で放った。

 

「うわああああ!」

 

 光輝は勢いよく吹き飛んだ。そんな光輝を見逃すまいとセルは迫る。光輝は頭痛を我慢しつつ掌に飛雷神のクナイを手に取りそれを投げる。セルがそれを避ける瞬間に光輝は飛雷神を発動しセルの背中に現れた

 

「——!」

 

 このセルは飛雷神は初見だったので眼を見開く。そして咄嗟に蹴りを見舞うが光輝はそれを躱しながらセルの()に手を置いて飛び上がる。

 セルは光輝を追って飛び上がる。光輝はそんなセルに追いつかれないように気を吹き上がらせ宙を舞う。

 

「逃がさんぞ!」

 

 セルは逃がさない宣言をしその手から幾つか追尾性伴った気弾が光輝に迫る。光輝はそれを蒼眼の効果により見切り躱していく。

 だが躱したはずの気弾が後ろでUターンして光輝に迫る。光輝はそれを見て止まった。目の前からはセルが、後ろからは今の光輝を戦闘不能に追い込むのには十分な気弾が迫っていた。

 

「ぐうっ!」

 

 おまけに頭痛も+される。

 

「終わりだ!」

 

 セル自身もその掌にエネルギー波を溜めていた。このままでは挟み撃ちになるのがオチだ。光輝は頭痛という絶対的な痛みを無理やり我慢し飛雷神を発動した。光輝は消え次の瞬間には先程投げたクナイが転がっている所に現れた。

 

「何!?」

 

 セルはそう叫びながら咄嗟にその掌のエネルギー波を自分の気弾にぶつけ自爆を阻止した。

 

「影分身の術!」

 

 5人の光輝が現れてその内の3人がセルに向かった。

 

「小癪な!」

 

 セルは影分身光輝に向かった。残った本体光輝と分身光輝はそれぞれ技の準備をする。影分身の光輝はあっさりと倒される。

 だが本体光輝にはその僅かの時間だけで充分だった。光輝がその術を掲げる。高音と共に辺りを吹き荒らすその術は

 

「風遁・大玉螺旋手裏剣!」

 

 それを見たセルは面白そうに笑った

 

「確かに素晴らしい技だが……当たらなければ意味がないぞ」

 

 光輝は影分身達が使った赤眼と蒼眼の反動も受けて顔を先程以上に顰めている。だがそれをまた我慢してセルを見上げる

 

「だったら当ててやるよ」

 

 そう影分身光輝は言って再び飛雷神のマーキングが付いたクナイを拾い上げセルに肉薄した。螺旋手裏剣を持っている光輝はそれを見届けチャンスを待つ。もう一人の影分身光輝は本体の護衛に残っている。

 クナイを持って迫ってきている光輝を見てセルはほくそ笑む

 

(どういう理屈か分からんが貴様のその瞬間移動の技はその武器を起点に発動するらしい。ならばそのクナイに気を付けていればいいだけだ)

 

「ふっ!」

 

 影分身光輝は件のクナイをセルに向けて投げた。先程のセルならばクナイが来たら避けるか壊すかしただろう。

 

(貴様の狙いはさっきの瞬間移動による不意打ち、ならばこの武器を最初に壊せばいい!)

 

 セルはそう思い気弾でクナイを破壊した。そして作戦を失敗に終わらせたと思った。だが光輝は焦らずに突っ込んできた。セルはそんな光輝に向けて気弾を放ったが既に光輝はこのスピードを学習していたので紙一重で躱していく。

 そして状況は動いた

 

「よしやるぞ!」

 

「おう!」

 

 地上にいる光輝達はそう叫び本体光輝は自分の分身に螺旋手裏剣をぶつけた

 

「なにっ!?」

 

 流石のセルも自分の技を自分に当てる発想に眼を見開き地上を一瞬見てしまった。それが光輝達が一瞬で見出した勝機

 

「——!」

 

 セルが一瞬地上に眼を向けたのを見逃さずセルに迫っていた光輝は飛雷神を発動しセルの背後に現れた。先程セルの肩い手を置いた時に肩に”光”のマーキングを付けていたのだ。最初にクナイを壊させ、心理的な余裕を与えた。そして光輝達の行動、動揺を誘うには十分だった

 

「「飛雷神・互瞬回しの術!!」」

 

 次の瞬間には先程螺旋手裏剣をぶつけていた影分身光輝がセルと触れていた影分身光輝と位置を入れ替えていた。つまり、螺旋手裏剣をぶつけらているのがいつの間にかセル自身になっていた

 

(なにっ! これは、俺とこいつの位置を入れ替えたのか!)

 

「お望み通り、食らいやがれ──っ!!」

 

 光輝は叫び螺旋手裏剣事セルを吹き飛ばした。そしてある程度離れ……拡散した。高音と共に螺旋手裏剣は一気に広がりドーム状の大爆発が起きた。

 

「はぁ……はぁ……ぐっ!」

 

 光輝は膝を折り超サイヤ人を解いた。というより解かざるを得なかった。その瞳ももう黒に戻っていた。

 

「がああぁっ!」

 

 光輝は頭を押さえ必死に頭痛に耐える。口を押えると吐血もしていた。それを無視し光輝は爆発の中心点を見る。ありったけを込めた螺旋手裏剣、その反動は光輝の想像以上だった。これで倒せなければどう退却するか……

 

「くそ、完全に消さなきゃ」

 

 光輝が見た光景はセルの上半身が吹き飛んでいる状態だった。だがそれではセルに完全に勝った事はならない。何故ならセルには……

 

「がはっ!」

 

 光輝は立ち上がろうとしたが頭痛と今までのダメージが許さなかった。もう一度吐血しそのまま倒れた。

 

(くそ、動け!)

 

 そう念じながら立ち上がろうとするが動かない。

 光輝がセルを見ると上半身は吹き飛んでいるのに下半身だけで立ち上がった。そしてその下半身から顔を含めた上半身が再生した。

 ピッコロの細胞により使えるナメック星人の再生だ。セルは薄ら笑いをしながら光輝に言った

 

「どうした? もう限界か?」

 

「うるせよ」

 

 光輝は立ち上がろうとするがその度に頭痛が襲い膝を崩す。そんな光輝を見て余裕の表情で話した

 

「では、そろそろ終わりにしてやろう」

 

 そう言って構えた技はかめはめ波だ。腰だめに青いエネルギー波が溜まる。満身創痍の光輝はそれを見て思考する

 

(今の体力じゃ飛雷神も出来ねえ)

 

 ヒルデガーン、そしてそのヒルデガーンを吸収したセルの二連戦。光輝が疲労するのは当然だった。

 

「楽にあの世に送ってやろう、さらばだ!」

 

 そして放たれるかめはめ波

 

「ぐっ!」

 

 光輝はそのかめはめ波を前に立ち上がる。それでも立ってるだけで最早限界だ。迎撃しようとエネルギー波を出そうとしたが直ぐに消えた。

 迫りくるかめはめ波に瞬間移動も間に合わない。

 

「だけど……抵抗はしてやる!」

 

 そう吠えて光輝は構えた。

 

「終わりだ──っ!」

 

 セルの叫びと共に光輝に直撃しかけた時、そのかめはめ波と光輝の間に何者かが割り込み光輝を抱えて消えた。その何者かは光輝を抱え倒壊しかけているビルの屋上に降り立った

 

「なにっ!?」

 

 光輝がいた場所をセルのかめはめ波が通り過ぎた。セルはかめはめ波を中断し何者かが降り立ったビルの屋上を見上げる。

 その何者かは光輝を横たえた。光輝はその人物を下しかけている瞳を無理に開けて見上げた

 

「悟飯……さん」

 

 黒のコートを着込み、そのコートの中はどこかの会社員を想像させるシャツにベスト、シャツにはネクタイも付けている。

 タイムパトロールの悟飯は光輝に向けて優し気な笑みで頷いた。

 

「ここまでよくやったね。あのヒルデガーンを倒すなんてやるじゃないか」

 

 違う次元の悟飯はヒルデガーンの動きを見切られず負けた。それに比べたらほぼ初見攻略をした光輝は悟飯から見てもずっと強くなっていると思ったのだ。

 

「ありがとう……ございます。後はお任せします」

 

 流石にもう限界だ。悟飯さんが来たからか一気に睡魔が来た。悟飯さんが頼もしすぎる程力強い頷きで返した

 

「ああ。任せておいて」

 

 そう言って悟飯は立ち上がる。そして屋上からセルを見下ろす。セルは変わらない笑みで悟飯を見上げていた。ご飯は白色の闘気を纏いながら言った。

 

「ここからは、僕が相手だ!」

 

 そう叫び老界王神の潜在能力を開放した姿になった悟飯はセルに向けて肉薄した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お疲れ様です。
セル、ずっと笑ってんな。いや、セルって自分が有利な時笑っているイメージしかないからその描写が多くなってしまった。

という訳でセル+ヒルデガーンです。お互い吸収系って共通点あるから行けるかなと思った。
一応本編でも言ってた通りセルの吸収の痕跡は衣服が散らばっているから割と差し所からセルが出るという伏線はあった。ヒルデガーン吸収しないと光輝を圧倒出来ないし悟飯の出番もないし。
次回、悟飯VSセルです。
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