新編です。
タイトルで分かる通りあいつが出ます。
因みに今の光輝の黒髪状態はパーフェクトセル以上魔人ブウ未満とイメージしております。
「ねえ、もし大事な人が……ある日敵になったらどうする? うんうん、それどころか自分自身ですらなくなったらどうする?」
愛美がそう隣に肩を預けながら聞いてきた。俺はその質問の意味が分からず彼女を見る。彼女はいつ見ても綺麗な蒼い瞳で俺を見つめていた。
俺が今まで戦ってきた敵について話していた時の一言だった。
「そんなの……仲直りしたいよ。それに俺は俺自身であることを捨てない」
それを聞いた彼女は瞳を閉じて何度か頷いた。
「そうだよね。うん、ごめん。忘れて」
今なら彼女がこんなことを聞いてきたのかが分かる。彼女は俺の知らない敵達も知っていたのだろう。だから俺がその敵と戦う時のヒントでもあげようとしていたのかもしれない。
何故言葉を区切ったのかは分からない。だけど……きっとあの言葉は今目の前の光景の事を表していたのだろう
「何で……」
ピンク色の空の元、光輝は目の前の味方だった敵に問いかけた。敵達の背後ではあちこちで爆発が起きている。
ドラゴンボールの反応を追ってこの場所に……新生ツフル星に来た光輝は歓迎を受けた。攻撃と言う名の。
「忌々しいサイヤ人がここにも……父さんはベビー様が倒す。お前を栄光あるツフル人として迎えるのはまだだ」
「その代わり……いつでもツフル人になれるよう僕達がいたぶってあげるよ」
「ふふふ……」
光輝を取り囲むのは5人の人間、その誰もが邪悪な気を纏っている。
「様……だと?」
光輝はその眼光を目の前の敵達の向こうに向けた。そこでは激闘が繰り広げられている。その中から4人の人間が出てくる。
光輝がまず見たのは最近見た赤い体毛と黒髪、そして尻尾を持つサイヤ人。その身に宿る莫大な気は光輝も感じ覚えがある
(あれは悟空さんか。それも超サイヤ人4。もう一人は……)
もう一人の方を見ると光輝はその瞳を大きく見開き唇を嚙みしめる。
「何であんたまで」
光輝の呟きが聞こえたのかそのもう一人は光輝を見てニヤリと笑う。その人物は白髪でリーゼント、肌は浅黒く眼もとは眉毛は無い。
だがその面影は……
「ベジータさん……」
悟空はその男とは別の男女二人組と戦っていた。それ故少し余裕気味にその男は光輝を見る。
「ほう……ベジータの記憶にはないが貴様からも感じるぞ、悟飯達以上のサイヤパワーを」
光輝はそれを聞き静かに目の前の……悟飯、悟天、トランクス、ビーデル、ブラ相手に構えた。
「てめえか、皆をこんなふざけた状態にしやがったのは!」
「ははは!! ふざけた状態だと?」
その男、ベビーは愉快気に笑い光輝を見る
「そいつらは貴様たち原始的なサイヤ人よりも高度な存在……ツフル人に生まれ変わって喜んでいるぞ?」
「ベビー様の言う通りだ。俺達は憎きサイヤ人から栄光あるツフル人、そして偉大なベビー様のしもべになれたんだ。これ以上素晴らしい事は無い」
「そうだ。俺達はベビー様のおかげで生まれ変わったんだ」
「お前達、悟空を倒したらそいつもツフル人にする。死なない程度にいたぶれ」
「「ベビー様の仰せのままに」」
5人はそう言って光輝に気弾を放った。
「──!」
光輝のいた場所から爆発が起きる。
ベビーはそれを見届けてから自分の相手に戻った。
いきなり現れた自分の同胞にニヤリと笑いながらベビーは攻撃を避けて現れた悟空に追撃する
「ぐっ!」
「どうした悟空、流石に3体1では分が悪いか?」
「さあな?」
悟空はそう返しながらベビーの腹部に強烈な拳をめり込んだ。
動きが止まったのを見逃さずベビーを更に攻撃し吹き飛ばした。そんなベビーを無視し悟空は拳を同時に向けて来た双子の敵を手をクロスして止めた。
「おめえたちも諦めが悪いな」
勢いよく腕を戻し2人は互いに頭突きをした。そしてその2人も悟空は一瞬でベビーの所へ吹き飛ばした。3vs1でもまだ余裕を見せる悟空にベビーが忌々しそうな表情を向ける。
だが反対に少年少女の容姿である双子の方は楽しそうにしている
「いいねえ、彼とっても強いよ姉さん」
「そうねオレン。それに彼も……」
ツフル星生まれの人口生命体、それも生まれはキャベやカリフラ達と同じ第6宇宙のツフル人の双子、「カミン」と「オレン」は悟飯達をあしらっている光輝を興味深そうに見ていた。
オレンと呼ばれた少年は純白の肌に逆立った髪に青い瞳。服装は黒いボディスーツ丈の短い青色のジャケットを上に着用している。
女性の方のカミンも純白の肌に分け目のあるショートヘアー、服装は黒いボディスーツ丈の短い赤色のジャケットを上に着用している。見た目の通り双子だ
「ねえ、彼は僕達が貰ってもいいかな?」
オレンはベビーにそう聞くがベビーは光輝を見ながらも考える
「いや、あの小僧は俺が貰う。お前は目の前の奴を殺すことに集中しろ」
それを聞いたオレンはつまらなさそうに臨戦態勢を解いた
「……何のつもりだ?」
「僕達は君の命令に従う義理は無いんだよ。同族のよしみで協力していただけだからね」
オレンは拗ねた風にベビーを見る。ベビーはそれを忌々しそうにそれを見ていたが今この双子の協力がなければ悟空を倒す事は出来ない。
だが……自分の計画の為には戦力が必要になる。この双子が自分に協力しているのは利害の一致に過ぎない。安定した駒が必要、協力関係なだけの2人に取られるのは避けたい
「俺はどっちでもいいがな」
「──!」
3人が前を見ると悟空の隣に光輝が浮遊していた。ベビーは悟飯達がいた場所を見ると全員地に伏していた。悟飯達全員を相手にし光輝は普通に勝利を収めていた
「ちっ! 役立たずが」
それを聞いた光輝は眼光をベビーに向けていた。その瞳に現れている感情は怒り。
光輝は衝動のままにベビーへ迫ろうとしたが肩を抑えられた。光輝が肩を抑えて来た悟空を見るとベビーをまっすぐ見据えたまま悟空は言った
「悪いがあいつの相手は俺に任せてくれないか?」
渋々と発せられた言葉の中には静かな怒りが垣間見れた。それで光輝は気が付いた
(そうだよな……悟空さんが一番怒っているか)
何がどうしてこんな事になったのかは分からない。だがこのベビーって奴が皆をあんな風にしたって事は分かる。
それもベジータさんも乗っ取って。一番許せないのは悟空さんに決まっている。
「……分かりました。俺はあの双子の方とやります」
「彼は自分から僕達に挑むみたいだよ。これで文句はないよね」
「楽しみだわ」
「お前達!」
ベビーの言葉を無視してオレンとカミンは嬉々として上空に飛んだ。光輝はそれを見上げ自分も上昇する。残されたベビーは悟空を恨めしそうに見る。
「あいつら……」
「どうしたベビー、声が震えているぜ?」
「黙れ! 悟空、貴様は俺が殺す!」
「お前じゃ無理だぜ」
悟空がそう答えた瞬間、2人は再び激突した。それを光輝は感じながら目の前の2人と対峙する。さっきの会話を聞いてはいたが結局何がなんのか分からないので聞くだけ聞いてみることにした
「お前たち何者だ?」
それを聞いた2人は互いに顔を見合わせニヤリと笑う。
「それを聞きたいなら」
「僕達を楽しませてよ!」
そう言って2人は光輝に接近した。光輝は2人の攻撃を上空に飛んで躱す。右から女性の方であるカミンが蹴りを放ってきたのでそれを右腕でブロックする。
左からオレンも回し蹴りを放ってきた、それを頭を下げて回避、カミンが態勢を崩した光輝に追撃の拳を突き出した。
「ちっ!」
光輝は吹き飛ばされる。2人はそんな光輝を追う。2人を見て態勢を取り直しながら気を上げる
「くっ、はああああああッ!!」
気合の雄叫びを上げて光輝は超サイヤ人2に変身した。
迫って来る双子へ自分からもぶつかる。オレンを吹き飛ばすとカミンが蹴りを放ってくる。それをガードし、それだけではなく更に蹴りを食らわしカミンも吹き飛ばす
そのカミンの後ろからオレンが復帰し光輝に攻撃を加える。それでもオレンの拳を取り離す前に膝蹴りを食らわす。動きの止まったオレンを気功波を0距離でぶつけ吹き飛ばした。
吹き飛ばされたオレンを見送ったら背後からピンク色の気弾が迫っていた。しかし光輝はそれを見ずにその場から消えた
「え?」
「姉さん後ろ!」
オレンの注意を聞くのと同時に後ろに振り向いたが遅く重い一撃をカミンは貰い吹き飛んで行く。瞬間移動で避けた光輝はカミンを吹き飛ばしたのだ。
カミンをオレンは受け止めた。
「まだやるか?」
2人と同じ高さになり光輝は聞いた。それを聞かれた2人は不敵な笑みを浮かべた。光輝が訝し気な顔になった時、2人の体が青とピンク色の光を纏った。その光が晴れた時、先程の戦いで傷ついていた体が治っていた。
(再生能力か)
2人は並んで笑みを浮かべて同時に光輝に肉薄した。光輝は2人の同時攻撃を捌く。
(こいつら息ピッタリだな)
「どうしたの、もっと僕達を楽しませてよ!」
「それとももう終わりかしら?」
合計8つの手足が光輝に襲い来る。その動きは光輝が思考した通りピッタリで反撃する隙が少ない。したとしても直ぐにどちらかがカバーする。お互いがお互いを信用している証であり敵ながら見事だと光輝は思った。
「くらえ!」
オレンの拳が光輝を吹き飛ばす。オレンはそれで終わりではなく直ぐに光輝を追いかける。
光輝は吹き飛ばされながら気弾を放つが2人は弾いて更に接近してくる。
そんなオレンの体が青く光り始める。
「──!」
「遅いよ!」
オレンがそう言った直後には既に光輝の目の前にいた
「くらえ、スマッシュブレイク!」
「ぐあああっ!!」
オレンの体が青い球体に包まれそれが光輝の目の前で爆発した。光輝は爆発を間近で受けて更に吹き飛ぶ。吹き飛ばされながらもオレンがいた場所を見ると
(女のほうがいない!)
それを瞬時に把握して光輝は背後に向いた
「遅いわ!」
しかし一足遅く既に赤色の球体を纏っていたカミンがいた。
「クラッシュブレイク!」
光輝は急ブレーキをかけるが遅く既に赤色の部分に触れていた。カミンがニヤリと笑うと爆発した。それをまともにくらい光輝は更に吹き飛んで行く。
(なんちゅー技だ、威力が半端ないな)
吹き飛びながら今の技について考える。自分の気を纏って相手に向けて爆発させる技、所謂自爆技に見えるが使った本人達にはダメージが無さげだ
光輝の肉体には既に今の技によって傷が付いてそこから血が出てきている。それだけで技の威力がよく分かる。
(だけどな……)
「何度も喰らう程俺はお人よしじゃねえよ!」
背後でオレンが再びスマッシュブレイクの準備をしているのを見て叫ぶ。それと同時に印を結んだ。
「影分身の術!」
光輝の背後に影分身が現れて吹き飛んでいた光輝を背中で止めてそのまま背中合わせでオレンとカミンを見据える。
オレンは舌打ちしながらスマッシュブレイクを終わらせる。光輝は2人を見て思考する
(ただの傷程度ならこいつらはどうやら再生するらしい)
最近俺再生する奴らと戦う事多いな。一応再生キラーの技というか武器はあるけど当てれるか分からないからな。
笠木みたいに馬鹿みたいにエネルギー波をしてくれたらいいんだけど……こいつらはそれはなさそうだしな。
「……分身か」
「見たことない技ね」
嘗て自分達を作った存在に植え付けられたデータと照合したがデータは無かった。悟空とベビーがぶつかっている轟音以外の音が無い中、先に動いたのは双子の方、互いのエネルギー波を光輝達に放つ。
それを光輝は上空に飛び上がる事で回避
「はあああ!!」
分身の光輝目掛けオレンは迫る。反対側ではカミンも本体の光輝に迫っていた。2人の光輝は目の前の相手とぶつかった。
ぶつかった瞬間に光が弾ける。金色と青色と赤色の気のぶつかり合いの勝者は
「「ぐっ!」」
弾かれたのは双子の方だった。2人のコンビネーションは確かに厄介だ。だが戦闘力自体は光輝達の方が高い。現に再生する前の2人相手に光輝は寄せ付けなかった。
2人で戦わせなければ光輝にまだ勝機がある。
「こいつ!」
「私たちの技をさせないつもり!?」
2人の光輝は先程の2人の技を撃たせないために拳のラッシュを放つ。オレンとカミンはそのラッシュを防ぐ。だがそのスピードは徐々に速く鋭く重い一撃になっていく。
「「はあっ!」」
2人の光輝は全く同じ動きで蹴りを放った。今まで拳だけに対応していた2人は唐突に放たれたそれに反応が遅れガードが崩れた。
がら空きの胴に光輝達の拳が突き刺さる。そこから光輝達は流れるように全く同じ動きで二人にダメージを与え二人がぶつかるようにそれぞれ吹き飛ばした。
「ガっ!?」
「はっ!」
2人が気が付いた時には互いの目の前に2人の光輝がそれぞれの技を準備していた。カミンの目の前の光輝は腰だめに気を溜めて、オレンの目の前の光輝は手を添えて腰を捻って紫色の光が溢れていた。
「かめはめ!」
「ギャリック!」
「波(砲)──! 」
蒼き光と紫の光を輝かせているエネルギー波を2人に放ちダメージから回復できていない2人は抵抗も出来ずに飲み込まれた
★
地球エリア 新生ツフル星の境界線前
「む? この気は」
黒いコートを纏いその下には黒色の戦闘服を着ている戦士は新生ツフル星、そしてその先から感じる激闘の気を察知した。
「奴め、相変わらず惨めな気だな」
忌々しそうに眼を細め腕を組んでいる。嘗ての自分を思い浮かべている。今感じている感情の原因は8割がたはあの時の自分への怒りだ。
しかし今はその怒りを端に追いやって他の気を探る。そして光輝の気を感じ取った時口元を緩める
「ほう……この短期間であいつも強くなってやがるな」
初めて時の巣に来た時の光輝を思い浮かべていた。あの時ははっきり言って余り期待していなかった。それどころか事故だったとは言えサイヤ人になった事に腹を立てていたこともある。
サイヤ人は誇り高き戦闘民族、そんな種族にサの字もないただの地球人を変化させるのはこの戦士……ベジータは嫌だったのだ。
「だが……あいつと光輝の野郎が一対一になった時は今のあいつでは負けるだろうな」
今は悟空がともにいるし悟空がその相手を務めているので光輝は目の前の相手に集中できる。だから心配はいらない……がそれでは光輝の成長が出来ない。
「それにこの気……あの野郎以外のツフル人か」
ベジータの想像があっていればもし危惧している能力を光輝が戦っている気の存在が出来るのなら光輝はその存在を知らない。
「……行ってやるか」
手出しは極力しないつもりだ。光輝に見つからないように見ているだけだ。何もないのならそれでいい。
「俺も丸くなったものだな」
だが不思議とそんな自分は嫌いではない。それもこれも悟空との出会いがもたらしてくれたサイヤ人の王子の変化なのだろう
★
かめはめ波とギャリック砲、二つの巨大なエネルギー波が2人の戦士を飲み込んだ。二つのエネルギー波がぶつかった事による爆発と煙が辺りを包む。
光輝達は構えを解き結果を見る。
「はぁ……はぁ」
「なんて奴」
オレンとカミンは肩で息を切らしながら傷だらけの状態でそこにいた。再生能力はあるといってもダメージは受けるし受け過ぎたら死ぬ。
魔人ブウのような例外を除けば再生能力は格上には永遠の痛みを味わう事になるのである意味諸刃の剣でもある。
「……お前ら、何であのベビーとかいうやつといたんだ?」
戦ってみた感じこいつらはただ強い奴と戦いたい、それだけのような気もする。その探求心自体は俺だって持っているしサイヤ人は少なからず持っている。
そんな奴が何でベビーと共にいたのかが気になった。
「ああ、あいつか。あいつと僕達はどうやら同じ種族みたいだからね」
「最も生まれた宇宙自体は別の場所みたいだけど」
第7宇宙とは別の宇宙、第7宇宙と同じような生態系を持っている宇宙は第6宇宙……こいつらはキャベ達と同じ第6宇宙の人間か。
「別にあいつといたのは同じ種族のよしみで協力していただけさ」
「そう言えばあなたの質問、答えてなかったわね」
お前たちは何者だ? という質問の答えだろう
「私達はツフル人が超科学で生み出した人口生命体」
つまり人造人間か、ツフル人……同族のよしみって言っていたからベビーもツフル人か。というか変になった悟飯さん達が言っていたな。
「だけどツフル人のやつら、僕達の力が大きすぎるから廃棄しようとしたんだ」
「酷いでしょ? 勝手に作っておいて勝手に壊そうとするなんて」
確かに話を聞いただけならこいつらにも同情の余地はある。それだけならその作ったツフル人だけが悪いしこいつらは何も悪くないだろう。
人間のエゴによって作られた人たちを知っているから余計にそう思う。でもな……
「だから僕たちがそんな目にあっている間にぬくぬくと過ごしている人間が憎いのさ」
それを聞いて考えを変えた。
同情はする。こいつらがどんな目にあいそんな考えを持つことになったのか俺は知らない。だけど……それで平和に生きたいという人達を憎むというのなら……
「俺がここで止める」
そう言って光輝達は気を纏う。それを見た双子は面白そうに笑った。
「確かに君は強いよ。認めてあげる」
「だけど最後に勝つのは私達よ」
怪しげな言葉を放った2人は互いの手を繋いだ。その瞬間、赤色と青色の光が辺り一帯を散らした。それは激闘を繰り広げていた悟空とベビーにも届き2人は一旦距離を取った
「あいつら……こんな事が出来るのか」
悟空がベビーから眼を逸らさず呟く。ベビーはニヤリと笑い再び悟空に迫る。
そして2人の光輝に挟まれたオレンとカミンがいた場所からは光が溢れ出していた。
(なんて気だ……!)
次の瞬間、光を出していた人物は分身光輝に肉薄していた。分身光輝はそれに気が付いたがそれ以上のスピードで拳が分身を貫いていた。
分身はそれによって煙になって消えた。
「——ッ!」
分身を消した人影がゆっくりと振り返った。赤色、青色、白色の三色で構成された肉体に青い眼、男女どちらかの体ではなく本当に未知の生命体のような体だ。
そしてオレンとカミンが同時に話したような声で言った
「オレンとカミンで、カミオレンとでも呼んでよ」
次の瞬間には光輝の目の前に迫っていた。光輝は眼を見開きながらなんとか反応しカミオレンの攻撃を躱した。
カミオレンの拳を一つ取り膝蹴りを食らわそうとしたがその時には目の前から消えていた。
(早!)
そう思った時には背中に衝撃を貰い目の前に吹き飛んでいた。目の前には既にカミオレンが、光輝は気弾を放ったが簡単に弾かれてハンマーナックルが叩き込まれた
「ぐっ──ッ!」
光輝はそのまま垂直に落下した。ダメージを無視し光輝は地面に着地した、が態勢を取り直した時には上空から気弾の嵐が迫っていた。
それを見た光輝は瞬時に気を溜めバリアを張りつつ稲妻を走らせた
「はああああ!!」
超サイヤ人2・限界突破に変身した光輝は染みる傷を無視しカミオレンへ突進した。気弾の嵐を縦横無尽に躱した光輝は紫色の気を纏ったカミオレンとぶつかる。
互いに弾かれては弾き轟音と共にぶつかり合う。
「はあっ!」
光輝の拳がカミオレンに突き刺さる。
「くらえ!」
やられたらやり返すと言わんばかりにカミオレンの拳が突き刺さる。苦渋の表情を浮かべながら光輝は蹴りを放ちカミオレンを吹き飛ばす。
カミオレンはエネルギー波を放ち光輝に直撃する。
吹き出す煙の中からカミオレンが放ったエネルギー波よりも高威力のエネルギー波が放たれる。カミオレンはそれを自分のエネルギー波で相殺
再び中央でぶつかり合う、一進一退の攻防の末2人は一瞬で距離を取りかめはめ波と気功波が放たれ中央でぶつかった
「はあああああっ!!」
「うおおおおおッ!!」
果てのないぶつかり合い、二人とも徐々にその威力を上げて更に拮抗する。そしてそれを見ているカミオレンは一瞬ニヤリと笑った。
それと同時にカミオレンの気功波の威力が一気に上がり光輝のかめはめ波を押し返していく。
「くっ……! 負けるか──ッ!!」
「何っ!?」
それに反応した光輝が赤眼へと変化しかめはめ波を更に巨大化させた。かめはめ波はそのままカミオレンに突き進んだ。それはもう拮抗の余地もなく。
だが
「……ふっ」
「──ッ!?」
カミオレンが飲み込まれていく瞬間、何故か笑ったのを見て光輝は背中がゾッとした。そんな不安を消し去る為に光輝は気を輝かせてパワーを上げる。
そしてカミオレンは光輝のかめはめ波に飲み込まれていった。
「はぁ……はぁ……どうだ?」
光輝は赤眼を碧眼に直しながら呟いた。今の威力は完全にカミオレンの力を上回っていた。今ので消し飛ぶか……それじゃなくても戦闘不能に追い込まれるくらいには威力を出したつもりだ。
爆発の中心地は煙がたかっておりカミオレンは見えない。
「……終わったか?」
反撃が来ないのを見て呟いた。
しかし……光輝が油断した瞬間
「——ッ!」
煙の中から赤色の気功波が飛び出してきた。光輝はそれに驚きつつも上空に飛んで躱すことに成功する。
「キッ!」
視線を煙の中へと向けたらやはり人影がいた。ただし
「男の方がいない!?」
光輝を見上げていたのは分離したカミンだけだったのだ。そしてそれに気が付いた時には既に遅かった。光輝の背後でゾクッとするほど冷たい声が聞こえた
「君の体を使わせてもらうよ」
光輝はそれで背後に回し蹴りを放ったがオレンは自分を液体状にしてそれを躱し光輝のあちこちに出来ていた傷跡に液体状のまま入っていった。それは比喩なしにオレン自体が光輝の中へと侵入したのだ
「お前……」
何しやがるんだ! と光輝は続けようとした。だが……そこから光輝の意識は無くなった
お疲れ様です。
いつも見てくれてありがとうございます。
オレン・カミン、ヒーローズで登場した第6宇宙のツフル人。
皆さんがどう思うかは知りませんが個人的にはこの双子の方がベビーより好感度上です。
ベビーの悪口になりますが自分の力じゃなくて他人の力を利用しないとツフル化計画出来ないベビーよりも寄生はあくまでも手段の1つで途中まである程度自分達の力で戦おうとする双子の方が自分は好きですね。あとトラウマシーンないから笑。
ま、結局皆好きなんだけどね。
(*´∇`)ノシ ではでは~