17号編終了です!
地球 絶望の未来エリア
圧倒的な気を纏う2人の人間が1人の人間が作り出した人造人間を見上げていた。
サイヤ人の1つの到達点、超サイヤ人4。
ただただ超サイヤ人2を極め、超サイヤ人4に匹敵する力を我が身に集約させた超サイヤ人2・限界突破。
その内の赤い体毛と黒髪を靡かせている方が口を開いた
「17号……これが本当に最後だ」
「人造人間、この因縁も終わらせてやる」
嘗ての自分達を越え、今度こそ未来を救うために力の臨界点を突破した2人の戦士が厳しい顔つきで因縁の敵を見据えていた
因縁の敵……もう1人の自分と合体するだけでは飽き足らずただ目の前の2人を越える為に、貪欲に実の姉をも吸収した超17号が2人を見下ろしていた
2人を無謀なる挑戦者として不快そうな顔で見ていた
「笑わせるな! お前達がどれだけ強くなろうとも、究極である俺には絶対に勝てない!!」
「どうかな? やって見なきゃわからねえ!!」
先陣を切ったのは超サイヤ人4へと変身した光輝だ。あっという間に距離を詰め、超17号の前で拳を振り下ろした
超17号はその拳を鈍い音共に左手で掴み止めた
「はぁあああああ!!」
「なんだと!?」
しかし激昂の雄叫びと共に光輝の力が増幅し超17号の顎に回し蹴りがぶち当たる。痛みは感じないが衝撃は感じる。
視界が空へ向いた。
だが直ぐにその空が見えていた視界ではもう1人の金色の戦士が構えていた
「グおぉっ!?」
刹那、腹部に強烈な衝撃が巻き起こり叩き落された
「クソぉ!」
しかし、ただやられるのではなく強烈な気弾を2人に放ち牽制する。
2人はそれぞれの気弾を弾き同時に蹴りにかかった。超17号は宙返りでその場を離れ、回避した。
「超サイヤ人4の力見せてやる!!」
そんな声が聞こえた時には超17号の背後には光輝が現れていた。ゴッドよりも遥かに早く、力強さが乗った拳が背中に突き刺さった。
超17号は前へ吹き飛ばされた
「父さんと作り上げた力、見せてやる!!」
吹き飛ばされた先には、亡くなった父との厳しい修業の果てに辿り着いた、超サイヤ人2の極致へと至った悟飯が構えていた。
超17号は右ストレートを吹き飛ばされた勢いを利用しながら放った。悟飯はそれをギリギリで躱しながら右の拳でボディーブローを放つ
「ガっ!?」
動きを完全に読まれ、超17号は苦悶の声を上げる。
悟飯はそのまま顎を蹴り上げた。次に超17号が前を向いた時には既に2人の超サイヤ人が肉薄している。
「行くぞ光輝君!!」
「はいっ!!」
「雑魚が調子に乗るなああああっ!!」
そこから三者は姿を消した。
あらゆる場所で拳と蹴りがぶつかり合う轟音が響き渡り爆発を起こす。だが爆発を起こしている本人達はそれを意に介さずせわしく飛び回る。
「ん……う」
そんな轟音と爆発の中、ダメージが許容量を超え気絶していたトランクスが眼を覚ます。
「ここは……はっ!」
そこで頭上で吹き荒れる爆音が耳に入った。それと同時に懐かしい気が頭上で動き回っているのを感じた。
気が強大すぎて計り知れない程に高まっているが、それを差し引いても知っている気が……
「……わっ!?」
そこでまた爆発が起こり、トランクスは咄嗟に頭を隠した。
「孫悟はあああああん!!」
呪怨の叫びが空に木霊しトランクスの耳に入る。それで空を見上げると2つの人影が拳をぶつけ合わせ拮抗していた。
その内の1人を眼に入れた瞬間、トランクスは呆然とした
「え……?」
最後に見たのは無残な骸となった姿、自分を戦いの無駄死にさせないために気絶させ絶望の戦いへと身を投じた姿
彼の死をきっかけに自分は超サイヤ人に覚醒した。だがそれだけではこの身に宿る悲しみが癒える事は無かった。
「——!!」
直ぐにその2人の間にもう1人の影が割り込みぶつかり合って弾けた。
見たこともない……まるで猿の姿を人の姿になった感じの姿だ。その身に纏う気も今のトランクスには測る事さえできない。
ただ、今はその人よりもやはりもう1人の超サイヤ人に眼が釘付けになった。
「悟飯……さん」
涙声で声が掠れながらも確かにその名を呟いた。恰好は自分が知っている亀仙流の道着ではないが、確かにその姿は間違えるはずもなかった。
悟飯はトランクスの声が聞こえたのかトランクスを見てふっと笑った。
「悟飯さん、積もる話は後で」
「ああ。早く17号を倒そう」
「17号じゃない。超17号だ。お前達に究極の人造人間の力を味わせてやる」
そう言って再び紫色のオーラを纏う。それを見た2人も金色の気を纏う。ゴッドの様に神の気ではないが、2人ともその戦闘力を表に出しながらも超サイヤ人ゴッドを越えている。
「だったら究極のサイヤ人達の力をとくと味わえ!」
「ほざけえええ!!」
ぶつかり合う光と影は数多の螺旋を描きながら何度もぶつかり合う。衝撃波が発生してトランクスは吹き飛ばされそうになる。
「オラああっ!!」
光輝の強烈な回し蹴りが超17号の中段に放たれる。それを右肘で受け止め旋風が起こる。超17号は完璧に防いだ……と思ったが光輝が力を解放して強引に蹴り飛ばした。
「凄い! 17号を強引に吹き飛ばすパワーなんて」
それに追随するように超17号の前には悟飯が現れ足技主体の連続攻撃を放つ。最初こそはガードが容易く出来ていたのに段々と動きのキレが上がっていく
「ぐっ!?」
「はっ!」
気合の声と共に悟飯の拳が超17号の顔面を貫いた。それによって身体がよろけて隙を晒す。悟飯の背後から光輝が現れて狩りをする獰猛な獣の様なラッシュを仕掛けた
超17号はガードする事さえも許されず滅多殴りにされ上空に吹き飛ばされた
「ふざけるな! 俺は究極の人造人間だ! お前達のような雑魚に負けるわけがない!」
自分が押されているという状況を認めたくなくて自らを鼓舞するように叫ぶ。だが2人はそれを無視して超17号に突撃する。
超17号も自分の存在を証明する為に迎え撃つ
「どうして悟飯さん達は気功波で終わらせないんだ?」
地上でトランクスが不思議そうに呟いていた。2人は打撃の応酬では完全に超17号を制していると言える。だが打撃だけでは痛みを感じない超17号相手には決定打にはならない。
そうなれば2人が勝つ条件は気功波の類で超17号事消し去る事しかないはず。
そんな事は光輝も悟飯も考えていた
(だったら打撃で圧倒して)
(吸収できない程の技を食らわしてやる!)
光輝と悟飯の蹴りが炸裂し超17号が吹き飛んで行く。そんな超17号を悟飯が追う。超17号もやられるだけではなく気弾を無差別に発射する。真っすぐに突っ込めば悟飯にヒットする。
「そのまま行ってください!」
ただそれだけを叫び光輝も気弾を放出する。その気弾はあっと言う間に悟飯を追い越し超17号が放った気弾とぶつかり相殺する。
「くそおおおおぉぉ!!」
我武者羅に拳を振るうが悟飯はそれを紙一重で見事に対処しボディーブローが超17号に突き刺さる。
超17号は叫ぶことすら許されず吹き飛ばされた。光輝は悟飯の背後から一陣の風を纏いながら追い越し、超17号の顔面に右ストレートをぶっ放した。次に超17号が前を向いた時には既に2人とも迫っていて反撃の隙も無く2人の拳が腹部にのめり込んでいた
「ぐあああぁつ!?」
最早動くことさえも許されず超17号は空へと吹き飛ばされた。
「はっ!」
光輝は気合砲を放ち更に上空に吹き飛ばす。2人は超17号と同じ高さまで飛び上がった。オールバックだった髪をぼさぼさにし肩で息を切らしている超17号はただただ眼を見開き光輝と悟飯を見ていた。そして歯を食いしばり激昂と言う名の感情で叫んだ
「何故だ!? 何故究極であるはずのこの俺がこんな雑魚共に!?」
自分達は究極の存在としてつくられ、そしてそれに恥じない強さを身に着けたはずだ。今なら元居た地球の戦士達、そしてあの悟空をも倒せるはずだった。なのに現実として自分は未知の青年と悟飯にボコボコにされている。
そんなのは認められなかった。それを認めてしまったら自分の存在意義が無くなってしまうからだ。
「だからお前は俺達に勝てねんだよ」
「何だと!?」
しかし光輝はその金色の瞳で射貫きながら否定した。拳を前に突き出す
「究極なんてこの世に存在しない。誰もがそれを目指し努力し倒れて傷ついて目指すんだ!」
そう言って脳裏に浮かべるのは悟空達との修業の日々、それぞれが最強を目指し競い合い戦っていたあの日々の事。最初の頃は正直何回も死にそうになった。光輝からすればレベル10位の時にレベル999の人達といきなり修業するようなものだったからだ。光輝もタイムパトロールと笠木をぶっ潰す目的が無ければ挫折していたかもしれない。
だが、それでも頑張ろうと思えたのは強くなることの渇望と
「俺達には守るべきものがある! ただ”究極”であることにしか存在を見出せないお前にだけは絶対に負けられないんだ!」
「17号、俺はお前を絶対に許せない!」
2人はそれぞれの気を纏い闘志漲る顔で睨みつける。超17号は自分よりも強い意志を持った2人の超サイヤ人にわなわなと震えその震えを誤魔化すように叫んだ
「黙れ! お前達諸共この世界を消してやる!!」
そう叫び一瞬で上空へ現れ両手を前に突き出した。そこに黒色のエネルギーが集約し始める。その膨大な気は並大抵のものなら逃げ出してしまいそうなほど高まる。大気が吹き荒れてその威力は高まり続ける。あの日のような曇天から雨が降り始める。身体に当たる雨は2人に嫌でもあの日の記憶を蘇らせる。
「終わらせましょう、悟飯さん」
「ああ。これで最後だ。父さん、ピッコロさん、それに皆、俺に……俺達に力を貸してください。この戦いを終わらせる力を!」
悟飯は右手を、光輝は左手を引いた。2人とも両手を使わずにかめはめ波を選んだ
「「かぁ~ッ!!」」
気功波をただ放てばさっきの光輝のように吸収され逆にパワーアップされてしまう
「「めぇ~っ!!」」
しかしそれは何も行動していないときのみ
「「はぁ~ッ!!」」
ただ”勝つ”事にしか目が行かなくなってしまった超17号にその余裕はない
「「めぇ~ッ!!
互いのチャージ時間はほぼ同じ。
三者は一瞬の睨みあいの後溜めた両手を突き出した
「地獄に落ちろ! 電撃地獄玉!!」
「「波ぁぁああ──ッ!!!」」
2人のかめはめ波は同じタイミング、同じ気で合わさりその強さが何倍にも膨れ上がり電撃地獄玉と衝突し、中心部を貫き超17号にぶち当たった
「な、何だと!?」
「「終わりだぁぁああ──ッ!!」」
2人の超戦士は自分達のかめはめ波の中へと入り光輝は左手、悟飯は右の拳を握った
「俺達の今までの全てを込める!!」
「うおおおおおッ!!」
2人はそのあの日からため込んだ激情の全てを乗せ……交錯した
己の肉体に物理的にぽっかりと空いた穴を見て余りの衝撃に口が開いたまま開かない
「悟飯さん!」
「ああ!」
2人はそれだけで意思疎通を行い額に両手を重ねた。そこから同じ金色かかった黄色の光が溢れ出す。それを見た超17号は我に返った
「そんなもの吸収してやるッ!!」
「遅えよ!」
光輝がそう言ったと同時に2人は両手を突き出した
「「魔閃光!!」」
2人の魔閃光が超17号の吸収能力よりも早く超17号を飲み込んだ。
「うう……この俺が……究極のこの俺があああ!!」
叫び抵抗しようとすれば自らの肉体が崩れ去っていくのを感じた。自分に取り込んだ姉諸共その身を散らしていく
「こ……こんなバカ……な」
2人のあの時とは比べ物にならない程の力は次元と時間を超え確かに人造人間達に届いた。
断末魔を上げ超17号が消え去った。2人はゆっくりと両手を下ろし互いの顔を見た後、笑みを浮かべながら拳を合わせたのだった。そんな笑みに答えるように、そして2人を祝福するように雲の間から太陽の光が射し込むのだった
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精神と時の部屋
悟空と悟飯が修業していた今この場ではまた爆炎が燃え上がっていた。激しい熱量を持った炎をかいくぐり気弾の嵐が超サイヤ人の悟空へと迫る。だが悟空はそれらを見ても涼しい顔で全て弾いた。
その背後にピッコロが現れ両手を組んでハンマーナックルを叩き込もうとしたが悟空は高速移動で姿を消した
「くっ!」
「こっちだ!」
一瞬で悟空を見失いピッコロは気で探ろうとしたがそれよりも早く悟空の声が背後から聞こえた。ピッコロは何時の間にか地面へと真っ逆さまだった。
「はぁ……はぁ……」
ピッコロは膝を付いたまま目の前に降りて来た悟空を見た
「まさか……これほどまでに力の差があるとはな」
「オラはピッコロよりもずっと未来のオラだからな」
「成程な。悟飯があれだけ強くなったのも納得だ」
しかしピッコロは笑みを浮かべたまま立ち上がった。その瞳はライバルを見る闘志が宿った瞳だった。
「だが……あんな戦いを見せられた後ではうずくしかないってものだぜ」
そう言いながらマントとターバンを投げ捨て身軽となった。悟空も笑みを浮かべ構えた。2人は光輝と悟飯の戦いを見届けた後、精神と時の部屋まで来た。約束の戦いをする為だった。
だがピッコロは悟飯の強さを感じ取り自分達の仇を撃った事に胸が熱くなる想いだった。そしてその思いのままここに来た。
「ああ。オラも光輝があんな強くなってっとは思わなかったぜ。光輝も悟飯もどんどん強くなってるかんな。オラもおめえも負けてられねえよな!」
「ふ……行くぞ孫悟空!!」
「来い、ピッコロ!!」
2人はライバル心全開にして白き世界でぶつかったのだった
お疲れ様です。
本当の意味で2人は過去を乗り越えました。
次回からまた新編です!