Warrior beyond despair   作:レオ2

152 / 180
おはようございます。キリが良いので2話連続投稿です。


目的

 地球時間 12月11日

 

 アメリカの気候も冬は日本と同じく寒く,またホリデーシーズンも近づいているので人の通りも多い。咲良ちゃんも日本はとっても寒いってこの前の電話で言っていたみたいだからやっぱりどこの国も寒いのかなと思う。

 

「それでは皆さん気を付けてくださいね」

 

 もう少しでクリスマス,日本では当たり前のようにある名前だしアメリカでも当たり前ではあるけど元々がイエスキリストの降臨を祝う催事だから宗教に入っていない人にとってはただのホリデーシーズンで親戚が集まる日というイメージが強い。だから日本ではメリークリスマスって掛け声が基本だけどアメリカではHappyholidayって祝われる事の方が多い。

 そして今日はホリデーショッピングという催しの日,学校で家族のクリスマスプレゼントを買う事が出来る日だった。

 

「エミ行きましょう!」

 

 私も友達数人と一緒にショッピングモールの中を歩き始め家族へのプレゼントを決める。お姉ちゃんとの決闘の後,お父さんとお母さんに何度も何度も頼んで”戦う”事を認めてもらえた。あの時から既に5か月は経っているが,未だに時の界王神様からの出動要請は出てきていない。だけど,多分私はその内光輝の後を追う事になる。我儘な私を育ててくれた両親に,今の私が出来る精一杯のお礼しようと思っている。

 

 友達と談笑しながらプレゼントを決めていると,いつの間にか家電売り場まで来てしまった。そこには当然テレビもあり映っていたのはあの光輝の戦い,人類史上類を見ない戦いは光輝の出自も相まって世界で既に何千万回も再生されていて光輝の名前は知らぬものはいないとまで言われ始めた。

 私の学校にも光輝の事を尊敬しているとか言っている人もいて彼の彼女としては嬉しく思うべきなのかもしれない。光輝が”殺し”と言う事に抱いていた罪悪感に拒絶されるんじゃないかなと感じていた不安など彼彼女らにとっては関係のない事なのだからしょうがないとも言えるけど……少し怒っちゃうのは嫌な彼女だよね……。

 

「……あ」

 

 ふと半年前に表れたあの切れ目の事を考えた。今も光輝が対応している時空消滅の危機,あらゆる時代の戦士達が集結している未知の世界。敵の目的は”宇宙樹”というものをその世界で出る戦いのエネルギーで育てて……

 

(新しい宇宙を……創生すること)

 

 今の所,私達が住んでいるこの世界やお姉ちゃん達の世界ではあの切れ目以外の異変は起きていない。時の界王神様曰く,あの宇宙樹が本格的に育ってきたら私達のこの星も他の世界も無作為にエネルギーを奪い始める。だけどそれは何故か今はされていない。

 それが良い事なのか悪い事なのか私には分からなかった。

 でも敵の目的が達成してしまう時,この世界も悟空の世界もお姉ちゃん達の世界も……全ての世界が消滅してしまう。

 

 ──今,世界は破滅へと向かっているのかもしれない

 

 ★

 

「そんなことはさせん!!」

 

 焚けき雄叫びと圧倒的な気を纏った巨漢の男が仮面の男の仮面にその剛腕をぶつけた。その圧倒的なスピードとパワーに仮面の男はなすすべもなく吹き飛ばされていった。

 その仮面の後を追うように神速のスピードで追いかける1人の男

 

「この宇宙の平和は俺達が守る!!」

 

 彼は仮面の男に強烈無比なラッシュを仕掛け,仮面の男はそれを防ぐので手がいっぱいになってしまう。

 

「正義の味方面……うぜえんだよ!!」

 

 しかし,先程の剛腕から放たれた一撃により砕け散っていた仮面に隠れていた瞳が赤と蒼に染まっていて徐々にラッシュに対応し始める。それに焦り始めたのか,それともただ本気ではなかったのかギアを上げるように男のラッシュは激しさを増していく。それに負けじと対応する半仮面の男。

 それを見ていた巨漢の男もラッシュに加わろうとした所,いつの間にか彼の隣に姿を現している灰色の男が渋い声で止めた

 

「まて,トッポ,ディスポ」

 

 その声が耳に届いたのかディスポと呼ばれた男はラッシュを止め反撃を貰う前に離脱して2人の隣に並びながら不満そうにした

 

「どうしたんだジレン」

「奴の動きがお前と戦う度に変化していく,恐らくやつはお前の動き自体を学習し経験値として獲得できる」

「むぅ……!! では中途半端な攻撃は奴の反応速度を上げてしまうと言う事か」

 

 それを肯定するようにジレンと呼ばれた男は頷く。3人の前に半分割れた仮面を装着している男とシーラスが立ち塞がる。

 

「流石に孫悟空達を追い詰めた戦士達だ、今のこいつでは勝てんか」

「ちっ!」

 

 事実かもしれないが、言われたことに苛立ちが積み重なる。

 

「当然だ! 我々はもうあのような敗北はせん!!」

 

 力の大会では”信頼”という一点において力では勝っていたはずの孫悟空率いる第7宇宙に敗北を喫した。今は違う,あの時にはなかった信頼が今の自分達には存在する。

 

「いいだろう,貴様たちに良い事を教えてやる」

 

 言いながらシーラスは持っていた棍棒を宙に掲げた。そうすると各地の戦闘の映像が出てきてその中の1つ,光輝と第6宇宙の殺し屋ヒットとの激闘を映し出し,そして光輝に棍棒を向けながら

 

「このものを倒せば,もしかすると元の世界に戻れるかもしれんぞ? あの殺し屋もそれが分かっているからこうして戦っている」

 

 知っているだろう? と言いたげな顔をし,シーラスと仮面の男は姿を消した。

 

「消えた?!」

「全く追えなかった……孫悟空と同じ瞬間移動の類か」

 

 既にシーラスが映し出された戦士の顔は覚えた。3人は……正確にはトッポとディスポだから互いの顔を見合い意思疎通をした。

 

「どちらにせよ,あのものの言う事が本当かどうか確かめなければならん」

「殺し屋ヒットもここに来ていたとはな……それにヒットとも渡り合える力を持つあの戦士」

「気になるな」

 

 これまで会話に参加していなかったジレンが唐突に声をあげた。それに2人は驚きを露にする。喋った事ではない。そうではなくてジレンが自分から興味を示したことの方に驚いたのだ。

 

「殺し屋と戦っていた奴,孫悟空とベジータがなっていた超サイヤ人だろう」

 

 しかし,殺し屋ヒットと相まみえる事が出来る戦士である彼が力の大会で姿を現さなかったことに疑問を覚えた。

 

「ま,それは直接聞いてみるしかないんじゃないか?」

「……そうだな」

 

 3人は頷いて果てしない空を駆けていった

 

 

 




お疲れさまです。
自分でも思うけどシーラス達って耐久力ヤバいよね…。
次話は一分後に出ます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。